そして俺は召喚士に

イル

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32話 救援③

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「今ふと思い出したんだけど。
 魔法を使えるようになりたい、そんな感じの事言ってたよな?」
 そう改めて言葉にされると、なんだか恥ずかしさがある。
「うん、まぁ。」
「実はハルルからもいくらか事情は聞いた。専門的な所は負けるけど、体感的な所は力になれるかも。」
 確かに感覚的な面の近さはとしては、ハルルより近いだろう。
「『幻影を映す魔法』が使える…確かそう言ってたっけ?」
「呼び方としては『妖術』って聞かされてるが、同じものだとは思う。」
 そう言いながら、エンパイアハントのキリ自身のキャラの幻を映し出す。
 画面の外で動くその姿を見るのは、なんだか妙な感じだ。
「認識をどうとかってのは違うのか?」
「あれはパッシヴみたいなもんだ。特に意識して使うもんでもないから、また別モンだ。」

「その上で、俺に何が足りないと思う?」
「そーだな…現物見た訳じゃないが、召喚術なんだろ?」
「あぁ、多分そんな感じだった。」
「なら根本に必要なところは幻影と近いな。
 イメージ力だ。いつでも咄嗟に引き出せる程に鮮明な。」
「でもそんなの、どうやって──」
「あるだろ、身近でよく行使する、イメージの媒体。」
 キリのキャラの幻影がキリの膝上に上り、槍をこちらに向ける。
「ゲームのエフェクトだよ。」

「じゃあ俺の場合はあの召喚体のイメージを、ってことか。」
「あぁ、なるべく『ゲーム内のキャラ』じゃなくて『自分自身が』召喚してるってイメージをな。
 あとは普段も召喚体が隣を歩いてるとか、イメージを固めていけば、もしかしたら、な。」
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