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第一章 世界図書館と博識者
7話司書とハリセン
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「これで肉が焼けそうだけど・・・焚き木が足らなそうだな・・」
辺りに乾いた枝が少なくあまり焚き木が集まらなかった。
「あ!そうだ!【世界図書館】!新聞紙最近一週間分」
どさどさと新聞紙が束になって降ってくる。
「よし!あとはこれを棒状にして・・」
新聞紙を棒状にし捻ってから焚き火にくべる。
「おお!さすが新聞紙よく燃えるな」
「よく燃えるなじゃない!!」
女の子の叫び声が聞こえたかと思うと頭に衝撃が走った。
「あたッ?」
衝撃はあったがとくにダメージは無いようだ・・辺りを見回すと15cmぐらいの大きな虫・・・いや人?シルエットは人だが背中から虫のような透けた羽をはやしている。
「全く!本を投げたり落としたりするだけでも問題なのに燃やすなんて!!」
「・・・しゃべる虫?」
「虫じゃないわよ!!」
「じゃあ妖精?」
「・・・まあ私の美しさを妖精と例えたくなるのは分かるけど・・」
「・・・照れてる?」
「て・照れてなんかいないわよ!」
スパンッ!と突如現れたハリセンで引っぱたかれる。
「あたッさっきの衝撃はこれか」
「私は【World Library】 の司書リブラと申します」
ちょこんとお辞儀するがそれよりまず・・・
「ししょ?」
「はい、司書です」
「ししょ・・」
「・・司書です」
「シショって何?」
「・・・・」
無言でハリセンが飛んできた。
「司書・・・図書館で、図書の収集及び整頓、保存などの事務を行う者・・」
世界図書館から国語辞書を呼び出し司書の意味を調べる。
「栄えある【World Library】の持ち主がこんな無知なんて・・・」
リブラは頭を抱え溜息をついている。
「・・・しょうがないだろ?本の下敷きになって死んだせいで勝手に本好き認定されちゃったんだから。」
「・・・?」
俺の言葉を聞いて首を傾げている。
「・・・ん?どうかしたか?」
「あの・・・なんでそんな事知ってるんですか?」
「なんでって・・・女神?に言われたし、そもそもこの世界に来る前も覚えてるしな」
「・・・・」
「・・・・」
見つめ合う二人・・・
「はああぁぁぁぁ!?」
「おお!?」
いきなり叫び声をあげるリブラに若干引き気味の竜也。
「女神様に言われたって事は転生界に行った事も覚えてるって事よね?」
「え・・・ああ・・多分」
「・・・多分?」
「転生界っていうのがよくわからない」
「・・・そうか・・・そうですよね・・・」
「転生界って言うのは死んだ魂が来世に向かう前に訪れる場所。神気が満ちた空間で来世の為に能力を与えられたりするらしいです」
「らしい・・・?」
「私は行った事ないので」
「・・・なるほど」
自分も知らんのかい。
「いえ、そんな事はどうでもいいのです!問題なのは神気の満ちた空間ということです」
「それはそんなに問題なのか?」
「当たり前です!!」
「おおっ」
あまりの剣幕に後ずさる。
「いいですか!そもそも死んでるのに意識があるのもおかしいですが神気の中で普通に行動できるなんてありえないことなんですよ!?」
「ああ・・・そういえば周りの人たちやたら虚ろで返事も無かったな・・・」
「それが普通なんですよ!それにあなたその姿は何なんですか!」
「姿・・・・?」
そういえばいろいろゴタゴタあったせいで気にして無かったが・・・
「そういえば服着てないな」
丸裸だった。
辺りに乾いた枝が少なくあまり焚き木が集まらなかった。
「あ!そうだ!【世界図書館】!新聞紙最近一週間分」
どさどさと新聞紙が束になって降ってくる。
「よし!あとはこれを棒状にして・・」
新聞紙を棒状にし捻ってから焚き火にくべる。
「おお!さすが新聞紙よく燃えるな」
「よく燃えるなじゃない!!」
女の子の叫び声が聞こえたかと思うと頭に衝撃が走った。
「あたッ?」
衝撃はあったがとくにダメージは無いようだ・・辺りを見回すと15cmぐらいの大きな虫・・・いや人?シルエットは人だが背中から虫のような透けた羽をはやしている。
「全く!本を投げたり落としたりするだけでも問題なのに燃やすなんて!!」
「・・・しゃべる虫?」
「虫じゃないわよ!!」
「じゃあ妖精?」
「・・・まあ私の美しさを妖精と例えたくなるのは分かるけど・・」
「・・・照れてる?」
「て・照れてなんかいないわよ!」
スパンッ!と突如現れたハリセンで引っぱたかれる。
「あたッさっきの衝撃はこれか」
「私は【World Library】 の司書リブラと申します」
ちょこんとお辞儀するがそれよりまず・・・
「ししょ?」
「はい、司書です」
「ししょ・・」
「・・司書です」
「シショって何?」
「・・・・」
無言でハリセンが飛んできた。
「司書・・・図書館で、図書の収集及び整頓、保存などの事務を行う者・・」
世界図書館から国語辞書を呼び出し司書の意味を調べる。
「栄えある【World Library】の持ち主がこんな無知なんて・・・」
リブラは頭を抱え溜息をついている。
「・・・しょうがないだろ?本の下敷きになって死んだせいで勝手に本好き認定されちゃったんだから。」
「・・・?」
俺の言葉を聞いて首を傾げている。
「・・・ん?どうかしたか?」
「あの・・・なんでそんな事知ってるんですか?」
「なんでって・・・女神?に言われたし、そもそもこの世界に来る前も覚えてるしな」
「・・・・」
「・・・・」
見つめ合う二人・・・
「はああぁぁぁぁ!?」
「おお!?」
いきなり叫び声をあげるリブラに若干引き気味の竜也。
「女神様に言われたって事は転生界に行った事も覚えてるって事よね?」
「え・・・ああ・・多分」
「・・・多分?」
「転生界っていうのがよくわからない」
「・・・そうか・・・そうですよね・・・」
「転生界って言うのは死んだ魂が来世に向かう前に訪れる場所。神気が満ちた空間で来世の為に能力を与えられたりするらしいです」
「らしい・・・?」
「私は行った事ないので」
「・・・なるほど」
自分も知らんのかい。
「いえ、そんな事はどうでもいいのです!問題なのは神気の満ちた空間ということです」
「それはそんなに問題なのか?」
「当たり前です!!」
「おおっ」
あまりの剣幕に後ずさる。
「いいですか!そもそも死んでるのに意識があるのもおかしいですが神気の中で普通に行動できるなんてありえないことなんですよ!?」
「ああ・・・そういえば周りの人たちやたら虚ろで返事も無かったな・・・」
「それが普通なんですよ!それにあなたその姿は何なんですか!」
「姿・・・・?」
そういえばいろいろゴタゴタあったせいで気にして無かったが・・・
「そういえば服着てないな」
丸裸だった。
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