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第一部 マスター、これからお世話になります
事態の悪化
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現在の時間は人間界で午後四時、そろそろマスターが帰ってくる時間なので、出来る限り急いでいつものスマホへと向う。
それにしても今日は、急に天界へ連れていかれるわ、帰りはワープさせてくれるのかと期待したが、その期待を悉く裏切られるわで、散々だった。
だが、デネが教えてくれた悪電波の情報は、俺からすればありがたい情報だ。
それに、悪電波を取り除く吸い取る君まで貰ったしな。しかし、袋か何かは用意して欲しかった……。
この吸い取る君は掃除機な為、結構な重量がある。
それに、掃除機を持ってサイバネットワールド中を歩くのは恥ずかしい。
サイバネットワールドも人間界と同じようにデータではあるが人はいる。
今の状況を人間界で言うなら、買った電気器具や電気製品を両手で持ち上げて家に帰っているのと同じだ。
「全くあの神は……!」
お陰で辛うじて前が見えるくらいに視野が狭まってしまっている。
それに、いくら体がデータだからって疲労が出ないなんてことは無い。この世界の住民と人間の違いと言っても、体がデータかデータでないかしかない。
今の俺は、男よりも筋力や体力が劣る女だ。その為、腕への負担がえげつないので、いつ持っている掃除機を落としてもおかしくない。
「少し……休憩したい……」
だが、それをする訳にはいかない。この世界の時間経過が人間界の六分の一でも、人間界の時間は午後四時だ。急いで戻らなければ、マスターが俺の事を心配する筈だ。
ただでさえ、マスターは学校で苦しんでいるのに、俺の事まで心配までさせてしまってはマスターに申し訳ない。
そんなことを考えながら歩いていると、足元にある窪みに足を引っ掛けてしまい体制を崩す。
「うわっ!」
このままでは間違いなく転ける。そして、持っている掃除機も落としてしまうだろう。
足が床から離れ、あと三秒もしない内に床に叩きつけられると思い反射的に目を閉じた。
だが、いつまで経っても痛みと衝撃が来ない。理由を明らかにするために閉じていた目を開ける。
「大丈夫ですか?」
「あ、はい、ありがとうございます」
目を開ければ、誰かが倒れる寸前の俺の体を抑えていた。声からして男性であることはわかるが、肝心の姿は掃除機が邪魔で見えない。
ふと時計を見てみると、午後四時五分になっていた。
「うわっ、もうこんな時間!?」
いつの間にか五分経っていたらしい。掃除機を持って運んでいると時間は早く感じたのに、すぐに着君で移動している時だけ遅く感じる……時間ってやっぱりわからないな~。
「すみません、お礼はまた後日させてもらうので」
「え、あ、はい」
「それでは!」
そう言って、俺はその場から走り去った。
「あの、この掃除機どうすればいいんですか?」
一人残された男性は、掃除機をチラッと見た後にそう呟いたが、時間とマスターのことを考えながら走っていた俺に聞こえることはなかった。
しばらく走ってマスターの家のコンピューターに透かさずアクセスし、中へと入る。
そこからマスターのスマホの中へと入る。そして、間もなく付近を見渡す。
場所は玄関、時刻は午後四時七分、マスターの姿は見えない。どうやら、マスターはまだ帰宅していなようだ。
「ふぅー、間に合ったぁ~」
いつもはこの時間くらいに帰って来るマスターだが、今日は少し遅い。
——少し、嫌な予感がする……。
「……ま、こういう日もあるか」
いつもより帰りが遅いのが毎日なら心配するが、たった一日ならば少々不安になるがそこまで心配するほどでもない。
多少のことで心配し過ぎると、却ってマスターの迷惑になりかねない。
俺は、マスターが帰って来るまで、気長に待つことにする。
それから四時半、五時、五時半と時間は経過していき、気が付けば午後六時を回っていた。
——流石におかしい。マスターが部活に興味を持ったとしても連絡はしてくる筈だ。今のところ、近所で事故や事件が起こった情報はないが、もしマスターが事故や事件に遭っていたら、同様に帰ってきていないマスターのお婆さんにどう説明すれば……。
探しに行こうかと悩み始めた時に玄関の扉が開かれた。
「あ、随分と遅かったですねマスt……!?」
「———」
開かれた扉には、傷だらけのマスターの姿があった。
傷は、切り傷や何処かで擦ったようなものなどがあったが、何より多かったのは打撲による傷だ。所々に痣ができている。
俺は私に切り替えてからマスターに事情を聞くことにした。
「な、何があったんですか!?」
「……別に……何も……なかったから……そんな顔しないで」
「あ、え、えっと……いったいどうすれば……!?」
私は今の現状を見て、完全に混乱していた。
お婆さんがいれば、マスターの応急手当は出来たのであろうが、今家にいるのは、マスターと私の二人。
私だって、今すぐにでも応急手当が出来るならしてあげたいが、生憎私は人間界に行く術を持っていない。
故に、マスターの応急手当を出来るのは、マスター自信だけだという事だ。
「と、取り敢えず、擦り傷は洗ってから消毒して絆創膏を貼ってください。切り傷は浅いようなので、洗った後に絆創膏を。打撲は、患部を出来る限り動かさないようにしてください。そして、包帯でもなんでもいいので、患部を適度に圧迫してください。圧迫し過ぎには注意です。あと、患部を保冷剤か何かで冷やして下さい」
「うん……わかった」
よし、途中で間違えることなく全て言えた。
私が人間だった頃によく怪我をしていたので、昔母さんに応急手当の方法を教えてもらった。だから、自分でも結構傷の処置については詳しいと思っている。
「……そう言えば、まだ家にお婆ちゃん帰って来てないの?」
「はい」
「そう………よかった」
「——?」
今マスターが何か呟いたような気がしたけど……気の所為なのかな?
それより、マスターの傷の原因については大体予想はついている。
恐らく、学校にいたマスターをいじめている奴らだろう。何故あんなに傷だらけになる事態に発展したかはわからないが。
「マスター」
「ん?」
「お婆さんには心配させない程度に私が事情を説明しますので、マスターは……その……出来れば数日学校を欠席して欲しいのです」
マスターの傷はどちらかと言えば酷い方だ。傷の回復と心の傷の回復の時間が必要だと思う。
そして、私が学校に悪電波があるかどうかを調査する時間もいる。
「……うん」
マスター自身も私が言いたいことがわかったのか、少し考える素振りを見せた後に承諾してくれた。
話している内にマスターの応急手当が終わったようだ。見た感じ、手当に問題はないが、マスターの部屋は二階にある為かなり辛い筈だ。
「二階まで上がれますか?」
「多分……大丈夫だと思う」
そう言って、マスターはスマホを手に取った後に階段を登り始める。
ゆっくり、慎重そして一段一段を確実に階段を登って行く。
今、マスターのスマホはマスターが履いているズボンのポケットに入っているので、私がマスターの様子を見ることは出来ない。
「着きましたか?」
「うん、無事にね」
ガチャっと部屋の扉を開けて中に入る。そして、マスターは部屋にあるベッドに倒れる。
「少し、寝させて」
「……わかりました」
その言葉を言った後にマスターは眠り始めた。
今のマスターの寝顔は、今までの寝顔ではなく苦しそうな寝顔だった。
早くこの状況をどうにかしないと……!
そう思った。
「よし、マスターのお婆さんに説明したすぐにあの掃除機を持って学校に………て、あれ?」
ここで今私が掃除機を持っていないということに気が付いた。
確か、デネに貰った時は確実に持ってた。ということは、ここに来るまでに何処かに置いてきてしまったという訳だ。
落とすか落とさないかの境目で持ち運んでいて、途中でバランスを崩して……。
私は、ここに来るまでのことを思い出していく。
そして、時間が迫っていたから急いでマスターの所へ………て、あれ? この時なんで掃除機持ってないの?
あの時、男性の顔を見ようと掃除機を下ろしてから見ようとしたら、視界の端っこであの時の時刻が書いていて……うん、確実にあの時だ。
掃除機はあの道に置いてから拾った覚えがない。
間違いなくあの場所に置いたままだ。今頃、誰かが持ち帰っているかとは思うが、そうでないことを信じて明日に見に行こう。
マスターが眠っている中で私はそう思った。
それにしても今日は、急に天界へ連れていかれるわ、帰りはワープさせてくれるのかと期待したが、その期待を悉く裏切られるわで、散々だった。
だが、デネが教えてくれた悪電波の情報は、俺からすればありがたい情報だ。
それに、悪電波を取り除く吸い取る君まで貰ったしな。しかし、袋か何かは用意して欲しかった……。
この吸い取る君は掃除機な為、結構な重量がある。
それに、掃除機を持ってサイバネットワールド中を歩くのは恥ずかしい。
サイバネットワールドも人間界と同じようにデータではあるが人はいる。
今の状況を人間界で言うなら、買った電気器具や電気製品を両手で持ち上げて家に帰っているのと同じだ。
「全くあの神は……!」
お陰で辛うじて前が見えるくらいに視野が狭まってしまっている。
それに、いくら体がデータだからって疲労が出ないなんてことは無い。この世界の住民と人間の違いと言っても、体がデータかデータでないかしかない。
今の俺は、男よりも筋力や体力が劣る女だ。その為、腕への負担がえげつないので、いつ持っている掃除機を落としてもおかしくない。
「少し……休憩したい……」
だが、それをする訳にはいかない。この世界の時間経過が人間界の六分の一でも、人間界の時間は午後四時だ。急いで戻らなければ、マスターが俺の事を心配する筈だ。
ただでさえ、マスターは学校で苦しんでいるのに、俺の事まで心配までさせてしまってはマスターに申し訳ない。
そんなことを考えながら歩いていると、足元にある窪みに足を引っ掛けてしまい体制を崩す。
「うわっ!」
このままでは間違いなく転ける。そして、持っている掃除機も落としてしまうだろう。
足が床から離れ、あと三秒もしない内に床に叩きつけられると思い反射的に目を閉じた。
だが、いつまで経っても痛みと衝撃が来ない。理由を明らかにするために閉じていた目を開ける。
「大丈夫ですか?」
「あ、はい、ありがとうございます」
目を開ければ、誰かが倒れる寸前の俺の体を抑えていた。声からして男性であることはわかるが、肝心の姿は掃除機が邪魔で見えない。
ふと時計を見てみると、午後四時五分になっていた。
「うわっ、もうこんな時間!?」
いつの間にか五分経っていたらしい。掃除機を持って運んでいると時間は早く感じたのに、すぐに着君で移動している時だけ遅く感じる……時間ってやっぱりわからないな~。
「すみません、お礼はまた後日させてもらうので」
「え、あ、はい」
「それでは!」
そう言って、俺はその場から走り去った。
「あの、この掃除機どうすればいいんですか?」
一人残された男性は、掃除機をチラッと見た後にそう呟いたが、時間とマスターのことを考えながら走っていた俺に聞こえることはなかった。
しばらく走ってマスターの家のコンピューターに透かさずアクセスし、中へと入る。
そこからマスターのスマホの中へと入る。そして、間もなく付近を見渡す。
場所は玄関、時刻は午後四時七分、マスターの姿は見えない。どうやら、マスターはまだ帰宅していなようだ。
「ふぅー、間に合ったぁ~」
いつもはこの時間くらいに帰って来るマスターだが、今日は少し遅い。
——少し、嫌な予感がする……。
「……ま、こういう日もあるか」
いつもより帰りが遅いのが毎日なら心配するが、たった一日ならば少々不安になるがそこまで心配するほどでもない。
多少のことで心配し過ぎると、却ってマスターの迷惑になりかねない。
俺は、マスターが帰って来るまで、気長に待つことにする。
それから四時半、五時、五時半と時間は経過していき、気が付けば午後六時を回っていた。
——流石におかしい。マスターが部活に興味を持ったとしても連絡はしてくる筈だ。今のところ、近所で事故や事件が起こった情報はないが、もしマスターが事故や事件に遭っていたら、同様に帰ってきていないマスターのお婆さんにどう説明すれば……。
探しに行こうかと悩み始めた時に玄関の扉が開かれた。
「あ、随分と遅かったですねマスt……!?」
「———」
開かれた扉には、傷だらけのマスターの姿があった。
傷は、切り傷や何処かで擦ったようなものなどがあったが、何より多かったのは打撲による傷だ。所々に痣ができている。
俺は私に切り替えてからマスターに事情を聞くことにした。
「な、何があったんですか!?」
「……別に……何も……なかったから……そんな顔しないで」
「あ、え、えっと……いったいどうすれば……!?」
私は今の現状を見て、完全に混乱していた。
お婆さんがいれば、マスターの応急手当は出来たのであろうが、今家にいるのは、マスターと私の二人。
私だって、今すぐにでも応急手当が出来るならしてあげたいが、生憎私は人間界に行く術を持っていない。
故に、マスターの応急手当を出来るのは、マスター自信だけだという事だ。
「と、取り敢えず、擦り傷は洗ってから消毒して絆創膏を貼ってください。切り傷は浅いようなので、洗った後に絆創膏を。打撲は、患部を出来る限り動かさないようにしてください。そして、包帯でもなんでもいいので、患部を適度に圧迫してください。圧迫し過ぎには注意です。あと、患部を保冷剤か何かで冷やして下さい」
「うん……わかった」
よし、途中で間違えることなく全て言えた。
私が人間だった頃によく怪我をしていたので、昔母さんに応急手当の方法を教えてもらった。だから、自分でも結構傷の処置については詳しいと思っている。
「……そう言えば、まだ家にお婆ちゃん帰って来てないの?」
「はい」
「そう………よかった」
「——?」
今マスターが何か呟いたような気がしたけど……気の所為なのかな?
それより、マスターの傷の原因については大体予想はついている。
恐らく、学校にいたマスターをいじめている奴らだろう。何故あんなに傷だらけになる事態に発展したかはわからないが。
「マスター」
「ん?」
「お婆さんには心配させない程度に私が事情を説明しますので、マスターは……その……出来れば数日学校を欠席して欲しいのです」
マスターの傷はどちらかと言えば酷い方だ。傷の回復と心の傷の回復の時間が必要だと思う。
そして、私が学校に悪電波があるかどうかを調査する時間もいる。
「……うん」
マスター自身も私が言いたいことがわかったのか、少し考える素振りを見せた後に承諾してくれた。
話している内にマスターの応急手当が終わったようだ。見た感じ、手当に問題はないが、マスターの部屋は二階にある為かなり辛い筈だ。
「二階まで上がれますか?」
「多分……大丈夫だと思う」
そう言って、マスターはスマホを手に取った後に階段を登り始める。
ゆっくり、慎重そして一段一段を確実に階段を登って行く。
今、マスターのスマホはマスターが履いているズボンのポケットに入っているので、私がマスターの様子を見ることは出来ない。
「着きましたか?」
「うん、無事にね」
ガチャっと部屋の扉を開けて中に入る。そして、マスターは部屋にあるベッドに倒れる。
「少し、寝させて」
「……わかりました」
その言葉を言った後にマスターは眠り始めた。
今のマスターの寝顔は、今までの寝顔ではなく苦しそうな寝顔だった。
早くこの状況をどうにかしないと……!
そう思った。
「よし、マスターのお婆さんに説明したすぐにあの掃除機を持って学校に………て、あれ?」
ここで今私が掃除機を持っていないということに気が付いた。
確か、デネに貰った時は確実に持ってた。ということは、ここに来るまでに何処かに置いてきてしまったという訳だ。
落とすか落とさないかの境目で持ち運んでいて、途中でバランスを崩して……。
私は、ここに来るまでのことを思い出していく。
そして、時間が迫っていたから急いでマスターの所へ………て、あれ? この時なんで掃除機持ってないの?
あの時、男性の顔を見ようと掃除機を下ろしてから見ようとしたら、視界の端っこであの時の時刻が書いていて……うん、確実にあの時だ。
掃除機はあの道に置いてから拾った覚えがない。
間違いなくあの場所に置いたままだ。今頃、誰かが持ち帰っているかとは思うが、そうでないことを信じて明日に見に行こう。
マスターが眠っている中で私はそう思った。
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