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Ⅳ セブンリーフ新北中同盟女王選定会議
反撃! 下 倒れ行く仲間達……②
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「敵機落ちます」
フゥーが無表情につい最近まで味方陣営だったSRXの状況を伝えた。
ドボンッ! ボカンボカン、ドカンッ!!
咄嗟の事だから殺サズが徹底出来ずに、光剣滅多撃ちにあったセレネのSRXは全身が誘爆しながら落下した。運悪く操縦席の至近にも光剣が刺さったのか、ハッチが上手く開かず魔法緊急爆破ボルトがチカチカ光ってからハッチが吹き飛んだ。
『セレネッッ!!』
『セレネ!?』
ウェカ王子とメランが同時に叫んだ。
(しまった……もしセレネくんなら無事なのか!?)
貴城乃シューネ含めて全員が注視する中、操縦席からヨロヨロとセレネは這い出てきて、誘爆から逃れる為にピョンピョンと機体から離れた。それを見て猫弐矢は胸を撫で下ろしたが、しばらくしてダメージが大きいのか地面にうずくまってしまった……
『セレネーーーッ!?』
それを見ていたスナコ状態の砂緒は、思わず大声を上げてライラはビクッとした。さらに急いで上のハッチを開けて飛び出そうとする。
『お待ちをっ! 何処に行かれますか?』
『何処ってセレネを回収に行きます!』
『やはりお待ちをっ! まずは蛇輪で雪乃フルエレ女王陛下を回収しないと全ては終わりになりますぞっ! 此処は堪えて下さい』
『くっセレネさん……』
砂緒にとってフルエレと同じくらい大切なセレネの傷付いた姿を見て彼の心はいつに無いくらいに動揺した。
「やべっ、性格のキツい総司令官女子が倒れてるじゃねえかっ、よし筋肉回復士共走って救いに行くぞ!」
「へいっ!」
蛇輪が抜けて開いた穴から地上に這い出た衣図ライグ以下ガラの悪そうな一団は、倒れたセレネを視認して戦場の只中に駆けて行った。
「シューネ、言わなくとも分かると思うが、あの子見逃してくれるよな?」
「良いだろう。キミが背中を託せる仲間だと分かっただけで良い収穫だった」
「……」
三人は一瞬、中に浮かぶ金輪から衣図ライグの一団が傷付いたセレネを運ぶ様子を見ていた。猫弐矢は大好きな砂緒らとこれで決定的に敵対した事になったのかと暗い気持ちになった。と、直後に蛇輪はハッチを閉じた。
『ライラ、フルエレの位置を思い出して強く見て視認して下さい、それでカーソルが付きます』
『は、はい! 了解しました』
砂緒が直ぐに頭を切り替えたのでライラもそれに応え様として、雪乃フルエレ女王を探した。
『セレネ、私の所為なの!? うおおおおお!!』
ドンドンッ!! ドドンッ!!
メランは怒って再び走り出し魔砲ライフルを連射し始めた。
「メラン、落ち着いて私もう魔ローンが限界だよ……」
兎幸の声はメランの耳に入っていなかった。
『ふん、無駄な事を次は貴様だっ!』
シューネは光剣を盾にするだけではなく、飛行で右に左に弾を避ける事を覚え、余裕を持ってメランの攻撃を回避する。位置的に対空砲火の様なメランの魔砲撃は最初から不利であった。
「ちっ全然当たらない無いじゃない、なんでよ!?」
シャシャシャッ……
無情にも放たれる無数の光の剣。兎幸はそれでも必死に残り四個の魔ローン盾を前に出した。
カカカカカカッ!
「きゃーーー!? やっぱもう無理だよ、何でぇ??」
ドカーーン、ドボーーン!!
兎幸も疑問に感じる中、また新たに二つの魔ローンの盾が爆発して消えた。実は魔ローンの盾は雪乃フルエレの膨大な魔力のサポートがあってこそ無敵に近い防御力を誇るが、元々あまり魔ローダー向きでは無いメランの魔力程度では最初からかなりデチューンされた状態での展開なのであった。
「兎幸ちゃん!?」
「ごめん、もうムリ……」
「えっ?」
兎幸はガクッと気を失うと残り二つの魔ローンもスッと異次元に消えた。
「そ、そんなあ!?」
メランはハイな状態が解け途端に不安感に押し潰された。
『どうした、宙に浮く不思議な盾はもうおしまいかな? では食らえっ!!』
シュパパパパパッ
シューネは躊躇無く畳み掛ける様に光剣を放った。切羽詰まったメランは咄嗟に魔呂の身長を越える長さの巨大な魔砲ライフルを盾代わりに立てて身を隠した。
カカカッ!! カンカンッ!
あたかも忍者の身代わりの術の様に、何本もの光剣が長いフレームと砲身に突き刺さって行く。しかしその内の何本かが巨大な魔砲弾倉に突き刺さった。
ドカーーンッ! ガシャンッ
光剣が刺さったマガジンは直後に誘爆し、その爆発力でメランのル・ツー黒い稲妻Ⅱは後ろに吹き飛ばされ、地面に叩き付けられてメランは気絶した……
「う、ううぅ」
「他愛も無いですね」
「そうだなフゥー、私達が強いのだろう。よし止めだっ」
「止めてくれ!」
魔砲モニター前を塞ぐ様に猫弐矢が邪魔をする。
「どきたまえ、バイタルパートは外すつもりだよ?」
「……い、いやアレは僕の魔ローダーなんだ」
猫弐矢は事実を伝えた。
「ほほぅ? つまりアレがクラウディア王国の旗機ル・ツー漆黒ノ天か? 回収に行くかい?」
「い、いや今は良いよ。無事に船に帰還する事を優先しよう」
「ほう、ではそうしようか?」
「済まない」
『よし、では次は突っ立っている腰抜け共だ! 黙っていれば無事に帰れるとでも思ったかっ!』
空中のシューネはそのまま駐機場で息を潜め待機しているジェンナ以下、SRV隊に向かった。そしてそれは蛇輪からどんどん遠ざかる事を意味していた。
フゥーが無表情につい最近まで味方陣営だったSRXの状況を伝えた。
ドボンッ! ボカンボカン、ドカンッ!!
咄嗟の事だから殺サズが徹底出来ずに、光剣滅多撃ちにあったセレネのSRXは全身が誘爆しながら落下した。運悪く操縦席の至近にも光剣が刺さったのか、ハッチが上手く開かず魔法緊急爆破ボルトがチカチカ光ってからハッチが吹き飛んだ。
『セレネッッ!!』
『セレネ!?』
ウェカ王子とメランが同時に叫んだ。
(しまった……もしセレネくんなら無事なのか!?)
貴城乃シューネ含めて全員が注視する中、操縦席からヨロヨロとセレネは這い出てきて、誘爆から逃れる為にピョンピョンと機体から離れた。それを見て猫弐矢は胸を撫で下ろしたが、しばらくしてダメージが大きいのか地面にうずくまってしまった……
『セレネーーーッ!?』
それを見ていたスナコ状態の砂緒は、思わず大声を上げてライラはビクッとした。さらに急いで上のハッチを開けて飛び出そうとする。
『お待ちをっ! 何処に行かれますか?』
『何処ってセレネを回収に行きます!』
『やはりお待ちをっ! まずは蛇輪で雪乃フルエレ女王陛下を回収しないと全ては終わりになりますぞっ! 此処は堪えて下さい』
『くっセレネさん……』
砂緒にとってフルエレと同じくらい大切なセレネの傷付いた姿を見て彼の心はいつに無いくらいに動揺した。
「やべっ、性格のキツい総司令官女子が倒れてるじゃねえかっ、よし筋肉回復士共走って救いに行くぞ!」
「へいっ!」
蛇輪が抜けて開いた穴から地上に這い出た衣図ライグ以下ガラの悪そうな一団は、倒れたセレネを視認して戦場の只中に駆けて行った。
「シューネ、言わなくとも分かると思うが、あの子見逃してくれるよな?」
「良いだろう。キミが背中を託せる仲間だと分かっただけで良い収穫だった」
「……」
三人は一瞬、中に浮かぶ金輪から衣図ライグの一団が傷付いたセレネを運ぶ様子を見ていた。猫弐矢は大好きな砂緒らとこれで決定的に敵対した事になったのかと暗い気持ちになった。と、直後に蛇輪はハッチを閉じた。
『ライラ、フルエレの位置を思い出して強く見て視認して下さい、それでカーソルが付きます』
『は、はい! 了解しました』
砂緒が直ぐに頭を切り替えたのでライラもそれに応え様として、雪乃フルエレ女王を探した。
『セレネ、私の所為なの!? うおおおおお!!』
ドンドンッ!! ドドンッ!!
メランは怒って再び走り出し魔砲ライフルを連射し始めた。
「メラン、落ち着いて私もう魔ローンが限界だよ……」
兎幸の声はメランの耳に入っていなかった。
『ふん、無駄な事を次は貴様だっ!』
シューネは光剣を盾にするだけではなく、飛行で右に左に弾を避ける事を覚え、余裕を持ってメランの攻撃を回避する。位置的に対空砲火の様なメランの魔砲撃は最初から不利であった。
「ちっ全然当たらない無いじゃない、なんでよ!?」
シャシャシャッ……
無情にも放たれる無数の光の剣。兎幸はそれでも必死に残り四個の魔ローン盾を前に出した。
カカカカカカッ!
「きゃーーー!? やっぱもう無理だよ、何でぇ??」
ドカーーン、ドボーーン!!
兎幸も疑問に感じる中、また新たに二つの魔ローンの盾が爆発して消えた。実は魔ローンの盾は雪乃フルエレの膨大な魔力のサポートがあってこそ無敵に近い防御力を誇るが、元々あまり魔ローダー向きでは無いメランの魔力程度では最初からかなりデチューンされた状態での展開なのであった。
「兎幸ちゃん!?」
「ごめん、もうムリ……」
「えっ?」
兎幸はガクッと気を失うと残り二つの魔ローンもスッと異次元に消えた。
「そ、そんなあ!?」
メランはハイな状態が解け途端に不安感に押し潰された。
『どうした、宙に浮く不思議な盾はもうおしまいかな? では食らえっ!!』
シュパパパパパッ
シューネは躊躇無く畳み掛ける様に光剣を放った。切羽詰まったメランは咄嗟に魔呂の身長を越える長さの巨大な魔砲ライフルを盾代わりに立てて身を隠した。
カカカッ!! カンカンッ!
あたかも忍者の身代わりの術の様に、何本もの光剣が長いフレームと砲身に突き刺さって行く。しかしその内の何本かが巨大な魔砲弾倉に突き刺さった。
ドカーーンッ! ガシャンッ
光剣が刺さったマガジンは直後に誘爆し、その爆発力でメランのル・ツー黒い稲妻Ⅱは後ろに吹き飛ばされ、地面に叩き付けられてメランは気絶した……
「う、ううぅ」
「他愛も無いですね」
「そうだなフゥー、私達が強いのだろう。よし止めだっ」
「止めてくれ!」
魔砲モニター前を塞ぐ様に猫弐矢が邪魔をする。
「どきたまえ、バイタルパートは外すつもりだよ?」
「……い、いやアレは僕の魔ローダーなんだ」
猫弐矢は事実を伝えた。
「ほほぅ? つまりアレがクラウディア王国の旗機ル・ツー漆黒ノ天か? 回収に行くかい?」
「い、いや今は良いよ。無事に船に帰還する事を優先しよう」
「ほう、ではそうしようか?」
「済まない」
『よし、では次は突っ立っている腰抜け共だ! 黙っていれば無事に帰れるとでも思ったかっ!』
空中のシューネはそのまま駐機場で息を潜め待機しているジェンナ以下、SRV隊に向かった。そしてそれは蛇輪からどんどん遠ざかる事を意味していた。
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