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九 老丐孫女
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楊楓は固唾を飲んで、姉弟子の戦いを見守っていた。腕の中には、血まみれの乞食娘を抱いている。戦いの巻き添えを食わぬよう、一緒に廟の隅へ避難したのだ。
峨眉五峰は四人に減ったが、依然として姉弟子の不利は変わらない。剣の包囲は徐々に狭まっていき、彼女はひたすら守勢に立たされている。このままでは、敗色は濃厚だ。
ふと、乞食娘が荒い息と共に言った。
「あんた……助けに行かないの?」
「僕が?」楊楓はごくりと唾をのんだ。「そりゃ、出来ればそうしたいけど……無理だ。腕の差がありすぎる。飛び出して行っても、姉弟子の邪魔になるだけだ」
「どのみち、このままじゃ負けるわ。何とか活路を開かないと」
「でも、どうやって?」
「あんたがやるのよ。あの剣陣の弱点を教えてあげるから」
「弱点だって?」
娘はちょっと得意そうな笑みを浮かべた。
「おじいちゃんは江湖の知恵者よ。何でも知ってるわ。峨眉星邪剣陣は、五行五星に基づいて作られてるの。陣の動きは木・火・土・金・水を担う五人の使い手が、相生に準じて互いを強め、その方位は三碧木星、四緑木星、六白金星、七赤金星……」
「ちょ、ちょっと待ってくれ。そんな複雑な弱点じゃ、すぐにはわからない――」
「いいわ。じゃあ、あたしの言うとおりにして。戦ってる四人のうち、のっぽの男がいるでしょ?」
楊楓は戦いの方へ視線をうつした。峨眉五峰のうち、確かに頭一つ高い中年の男がいる。
「あれが陣の中核を担ってるの。よく見て」
娘に言われるまま、楊楓ものっぽの動きを凝視した。確かに、他の三人に比べると、のっぽは積極的に攻勢をかけず、援護に回る動きが多い。それが剣陣に生じる隙を消し、紅鴛の突破を防いでいるようだ。
「わかったわね? あんたはのっぽの足元を狙って。他の三人が何をしてこようとも、構わなくていいわ。あんたの姉弟子さんは腕が立つから、少しの隙でも作れれば陣を抜け出せるはず。あとは運次第ね。陣の態勢が整う前に四人を片づけられれば勝ち、もし姉弟子さんの体力が残ってなくてもう一度包囲されたら、負けよ」
決して必勝の策ではないということだ。それでも、姉弟子の助けになれるなら。
楊楓は小さく頷いた。
「わ、わかった。やってみる」
娘をその場にそっと下ろし、彼は剣を引き抜いた。刃の先を、数丈先で戦っているのっぽの男へと向ける。
「さぁ、行って!」
楊楓は地を蹴り、渾身の勢いで剣を送った。
しかし、数歩もいかないうちにのっぽがこちらを振り向き、睨みつけてきた。まずい。気づかれた。このままではやられに突っ込んでいくようなものだ。
――なるようになれだ!
半ばやけくそで、そのまま突き進む。
と、背後で娘が声を振り絞った。
「今よ、おじいちゃん! 出て来てこいつらを叩きのめして!」
その叫びに、敵も味方も揃って驚愕した。楊楓も驚いたが、体はそのまま剣と共に動き続けている。しかし、のっぽの方は出遅れてしまい、やむなく飛びのいた。
ほんの一瞬ではあったが、陣に隙間が生じた。
紅鴛にはそれで十分だった。双剣を舞わせ、一息に陣を抜け出す。五峰の一人が慌てて立ちはだかろうとしたが、逆に右足を刺され、その場に崩れた。
やった! 楊楓の口元がほころぶ。と、背中に激痛が走った。いつの間にか回り込んでいたのっぽが、袈裟懸けに切り付けてきたのだ。
よろめいたところへ、さらに剣が振り下ろされる。痛みで意識が遠のき、体が動いてくれない。
が、相手の刃は楊楓へ達しなかった。すんでのところで横合いから光が走り、のっぽの腕が宙を飛んだ。
それから、姉弟子の声が聞こえた。
「師弟、大丈夫?」
楊楓は声が出せず、代わりに頷いた。目を瞑り、その場に膝を着く。
闇の中、峨眉五峰の誰かの声が聞こえた。
「……さすがは武当次期掌門、大したものだ。今日のところは我らが不覚をとった。いずれまたお相手願うとしよう。さらばだ!」
ばたばたと足音が響き、ほどなく廟は静まりかえった。
「楊師弟、大丈夫なの?」
目を開けると、姉弟子が自分のすぐそばへ屈み、心配そうにこちらを覗きこんでいる。
彼は強がって笑みを浮かべた。
「へ、平気です。大したことありません」
しかし、こちらを見返す姉弟子の瞳は厳しくなった。
「あなたは私の付添いを命じられてきたのよ。私に何が起きても、生き延びて武当山に帰り、師匠へ報告することが務めでしょう。無茶な真似はしないで」
「いいえ。それは違います。師姐は武当の掌門を継ぐ大事なお方。私が死ぬのは何でもありませんが、師姐は一門のためにも絶対死んでは駄目です」
乞食娘が斬られた腕を庇い、よろよろと近づいてきて、口を添えた。
「武当のお姉さん、弟弟子を責めないであげて。あたしがその人をけしかけたの。あのままじゃ危なかったから……」
紅鴛はじっと楊楓を見つめ、肩を落とした。
「助けてくれたのには感謝してる。だけど、これからはもう勝手に剣を抜かないで。わかった?」
「はい」
楊楓は喜びと羞恥を同時に感じた。姉弟子の役に立てたのは嬉しい。けれども、自分の腕が未熟なために、こうして傷を負い、余計な叱責を受けることもなってしまった。
その時、乞食娘がふらりと倒れかかった。紅鴛が慌てて受け止める。
姉弟子の腕の中、乞食娘は淡い笑みを浮かべて言った。
「武当のお姉さん……助けてくれてありがとう。もう一つ、お願いを聞いてくれる? あたしのおじいちゃんは、ここから数里行った谷の洞窟に身を隠してるの。そこへ連れて行ってちょうだい。おじいちゃんも、あなた達のことなら、喜んで迎えてくれるだろうから……」
峨眉五峰は四人に減ったが、依然として姉弟子の不利は変わらない。剣の包囲は徐々に狭まっていき、彼女はひたすら守勢に立たされている。このままでは、敗色は濃厚だ。
ふと、乞食娘が荒い息と共に言った。
「あんた……助けに行かないの?」
「僕が?」楊楓はごくりと唾をのんだ。「そりゃ、出来ればそうしたいけど……無理だ。腕の差がありすぎる。飛び出して行っても、姉弟子の邪魔になるだけだ」
「どのみち、このままじゃ負けるわ。何とか活路を開かないと」
「でも、どうやって?」
「あんたがやるのよ。あの剣陣の弱点を教えてあげるから」
「弱点だって?」
娘はちょっと得意そうな笑みを浮かべた。
「おじいちゃんは江湖の知恵者よ。何でも知ってるわ。峨眉星邪剣陣は、五行五星に基づいて作られてるの。陣の動きは木・火・土・金・水を担う五人の使い手が、相生に準じて互いを強め、その方位は三碧木星、四緑木星、六白金星、七赤金星……」
「ちょ、ちょっと待ってくれ。そんな複雑な弱点じゃ、すぐにはわからない――」
「いいわ。じゃあ、あたしの言うとおりにして。戦ってる四人のうち、のっぽの男がいるでしょ?」
楊楓は戦いの方へ視線をうつした。峨眉五峰のうち、確かに頭一つ高い中年の男がいる。
「あれが陣の中核を担ってるの。よく見て」
娘に言われるまま、楊楓ものっぽの動きを凝視した。確かに、他の三人に比べると、のっぽは積極的に攻勢をかけず、援護に回る動きが多い。それが剣陣に生じる隙を消し、紅鴛の突破を防いでいるようだ。
「わかったわね? あんたはのっぽの足元を狙って。他の三人が何をしてこようとも、構わなくていいわ。あんたの姉弟子さんは腕が立つから、少しの隙でも作れれば陣を抜け出せるはず。あとは運次第ね。陣の態勢が整う前に四人を片づけられれば勝ち、もし姉弟子さんの体力が残ってなくてもう一度包囲されたら、負けよ」
決して必勝の策ではないということだ。それでも、姉弟子の助けになれるなら。
楊楓は小さく頷いた。
「わ、わかった。やってみる」
娘をその場にそっと下ろし、彼は剣を引き抜いた。刃の先を、数丈先で戦っているのっぽの男へと向ける。
「さぁ、行って!」
楊楓は地を蹴り、渾身の勢いで剣を送った。
しかし、数歩もいかないうちにのっぽがこちらを振り向き、睨みつけてきた。まずい。気づかれた。このままではやられに突っ込んでいくようなものだ。
――なるようになれだ!
半ばやけくそで、そのまま突き進む。
と、背後で娘が声を振り絞った。
「今よ、おじいちゃん! 出て来てこいつらを叩きのめして!」
その叫びに、敵も味方も揃って驚愕した。楊楓も驚いたが、体はそのまま剣と共に動き続けている。しかし、のっぽの方は出遅れてしまい、やむなく飛びのいた。
ほんの一瞬ではあったが、陣に隙間が生じた。
紅鴛にはそれで十分だった。双剣を舞わせ、一息に陣を抜け出す。五峰の一人が慌てて立ちはだかろうとしたが、逆に右足を刺され、その場に崩れた。
やった! 楊楓の口元がほころぶ。と、背中に激痛が走った。いつの間にか回り込んでいたのっぽが、袈裟懸けに切り付けてきたのだ。
よろめいたところへ、さらに剣が振り下ろされる。痛みで意識が遠のき、体が動いてくれない。
が、相手の刃は楊楓へ達しなかった。すんでのところで横合いから光が走り、のっぽの腕が宙を飛んだ。
それから、姉弟子の声が聞こえた。
「師弟、大丈夫?」
楊楓は声が出せず、代わりに頷いた。目を瞑り、その場に膝を着く。
闇の中、峨眉五峰の誰かの声が聞こえた。
「……さすがは武当次期掌門、大したものだ。今日のところは我らが不覚をとった。いずれまたお相手願うとしよう。さらばだ!」
ばたばたと足音が響き、ほどなく廟は静まりかえった。
「楊師弟、大丈夫なの?」
目を開けると、姉弟子が自分のすぐそばへ屈み、心配そうにこちらを覗きこんでいる。
彼は強がって笑みを浮かべた。
「へ、平気です。大したことありません」
しかし、こちらを見返す姉弟子の瞳は厳しくなった。
「あなたは私の付添いを命じられてきたのよ。私に何が起きても、生き延びて武当山に帰り、師匠へ報告することが務めでしょう。無茶な真似はしないで」
「いいえ。それは違います。師姐は武当の掌門を継ぐ大事なお方。私が死ぬのは何でもありませんが、師姐は一門のためにも絶対死んでは駄目です」
乞食娘が斬られた腕を庇い、よろよろと近づいてきて、口を添えた。
「武当のお姉さん、弟弟子を責めないであげて。あたしがその人をけしかけたの。あのままじゃ危なかったから……」
紅鴛はじっと楊楓を見つめ、肩を落とした。
「助けてくれたのには感謝してる。だけど、これからはもう勝手に剣を抜かないで。わかった?」
「はい」
楊楓は喜びと羞恥を同時に感じた。姉弟子の役に立てたのは嬉しい。けれども、自分の腕が未熟なために、こうして傷を負い、余計な叱責を受けることもなってしまった。
その時、乞食娘がふらりと倒れかかった。紅鴛が慌てて受け止める。
姉弟子の腕の中、乞食娘は淡い笑みを浮かべて言った。
「武当のお姉さん……助けてくれてありがとう。もう一つ、お願いを聞いてくれる? あたしのおじいちゃんは、ここから数里行った谷の洞窟に身を隠してるの。そこへ連れて行ってちょうだい。おじいちゃんも、あなた達のことなら、喜んで迎えてくれるだろうから……」
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