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廃墟
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「はあ・・はあ・・・」
鬱蒼としたビル内に入ったカナタは母親をおぶっては、子供と手を繋いで
身を潜めていた。
「はあ・・ゴク!」
勢いよく走ったおかげで息があがっていた。
「あんた、大丈夫か!?」カナタは床に母親を寝かせた。
ただ、もうすでに意識はなかった。
「なんでだよー。おい!・・・・」
顔に手を置いてみても顔はすっかり冷めていた。
手首を触ってみると、脈も動いていない。
「冷たい・・・もうダメだったか」
手を繋いでた子供も横たわってしまっていた。
もしかして・・・撃たれていたのか・・・
「君!!」子供の身体をゆすってみた。
身体の隅々まで見てみたが、撃たれた形跡はないようだ。
でもなぜ?
親子は静かに息を引きとった。
「どうして・・・・」
助けたはずの命はすでにもうなかった。
背後から、後輩の当麻が走ってきた。
「うわ!」最初に出た言葉だった。
「先輩。どういうことなんですか・・」
「きみ、起きて・・・」幼い身体をゆすってみる。でも動く気配はない。
「先輩・・・どういうことなんですか・・一体なにが」
「わからない・・・確かにさっきまで一緒に走ってきたんだ。それなのになぜ。感染なのか!?」
「確かに、考える話かもですよ。先輩とぼくはヘルメットをかぶっていた。それにAGASAも防御マスクをつけていた。もうすでに遅かったのかもですよ」
「考えられるな・・・、こんな子供までも・・・」カナタは泣いていた。
この廃墟のビルの中で
鬱蒼としたビル内に入ったカナタは母親をおぶっては、子供と手を繋いで
身を潜めていた。
「はあ・・ゴク!」
勢いよく走ったおかげで息があがっていた。
「あんた、大丈夫か!?」カナタは床に母親を寝かせた。
ただ、もうすでに意識はなかった。
「なんでだよー。おい!・・・・」
顔に手を置いてみても顔はすっかり冷めていた。
手首を触ってみると、脈も動いていない。
「冷たい・・・もうダメだったか」
手を繋いでた子供も横たわってしまっていた。
もしかして・・・撃たれていたのか・・・
「君!!」子供の身体をゆすってみた。
身体の隅々まで見てみたが、撃たれた形跡はないようだ。
でもなぜ?
親子は静かに息を引きとった。
「どうして・・・・」
助けたはずの命はすでにもうなかった。
背後から、後輩の当麻が走ってきた。
「うわ!」最初に出た言葉だった。
「先輩。どういうことなんですか・・」
「きみ、起きて・・・」幼い身体をゆすってみる。でも動く気配はない。
「先輩・・・どういうことなんですか・・一体なにが」
「わからない・・・確かにさっきまで一緒に走ってきたんだ。それなのになぜ。感染なのか!?」
「確かに、考える話かもですよ。先輩とぼくはヘルメットをかぶっていた。それにAGASAも防御マスクをつけていた。もうすでに遅かったのかもですよ」
「考えられるな・・・、こんな子供までも・・・」カナタは泣いていた。
この廃墟のビルの中で
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