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第零章ー遠い未来へー
しおりを挟むどのくらい寝ていたのだろう。
もう何億年も経ったのだろうか。
記憶は、一つの形を元に戻していただけだった。
今、置かれている状況にセイカは気付いた。
「ここは・・・。そうか。長い間夢を見ていただけ。」
煌めく星達が目の前に存在している。
ここには、地もなければ、空もない。
ただ、宇宙を彷徨っていただけだった。
ここには「地球」は存在していなかった。
長い間夢を見ていた、だけだ。
何億光年の記憶を。
最後のやるべきことを後はするだけだ。
力を込めて念を込めるとセイカの身体が光放っていた。
「元の場所へ戻ろう・・・・・あのなにもないところへ」
光は、宇宙を駆け巡りながら流れ星のように宇宙の地の果てまでも走りつづけていた。
マルデックの思いの中、パパとママに抱かれた記憶。
争いの中で、経験したあの地。
レンがいてランとリンが教会で笑い合った日々。
地球での関わった人たちの記憶。
まるでそれは走馬灯のように消え去っていく。
「またいつか・・・・」
この先の「自分の居場所へと戻るために」
遠い記憶と遠い未来へー
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