遠い記憶、遠い未来。

haco.

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煌めく漣

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「うっ・・・・」

かすかな波の音が聞こえてくる。

「いたた・・・・」

崖の上で寝ていた。

意識が朦朧としていたのが、海のさざめく音ではっきりしてきた。

太陽の光が反射して海一面を輝かせていた。

眩しさのあまりに、手で覆ってしまう。


「よいしょ」と足を立たせて背後を振り返ると

「立待岬?」

広い駐車場に目立つように板に掘られた文字があった。
見渡す限り、緑が一面と海が広がっていて、景色が絶景であることにセイカは驚いた。

「ここは、北海道なのね。」

「やっと、来たのね」

まさか山内透吾本人が、連れてくるとは思わないでいた。
竜巻を起こせるなんて、考えてみれば納得することだ。

彼が作り出した世界であるがゆえに、この世界は彼の意志で動いているのだから。

「私はただのクローンにしかすぎないってことね」

「はっきりと聞き出してやるわ。この世界を元に戻せるなら」

立待岬からスタートして進みはじめた。
この北海道の地で。
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