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君の元へ
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大きな唸りとともに目が覚めてしまった。
ここはどこだろう。
セイカは、立ち上がると真っ暗ななにも存在しない世界にいた。
どこか懐かしさがある。
でもこの場所がどこかがわからないでいる。
遠くから聞こえてくる
「ドーーーーーーーン」
大きな隕石が落ちるような、そんな音がずっと聞こえていた。
「ここはどこ?」
静かな空間に、小さな光が籠もれていた。
「あそこはいったい・・・・」
眩しさの中に身体ごと吸い込まれていくと
吹きつける風に煽られて空に浮いていた。
雲をかき分けながら、乱気流を抜けていく。
「ここは・・・」
《さあ・・・おいで・・・》
囁くような声が近くで聞こえてくる。
《僕はここにいるよ・・・・・》
《ここは僕の鼓動》
《君は辿り着くんだ、僕のところまで》
「あなたは・・・・山内透吾?」
《ああ、ずっと君をくるのを待ってた》
《僕はこの星の大気、君をずっと見守っていたよ》
「この空は・・・あなたなのね」
乱気流の真ん中で確信していた。
この状況は彼が作り出した、「心の模様」ということを。
《さあ・・・早く・・・》
身体が靡く風の中で、必死にセイカは抵抗していた。
パタパタ・・・・
なびく服を気にもとめずに。
パタパタ・・・
パタパタ・・
「は!」
セイカは起き上がると、まだ新青森駅内にいることに気づいた。
「はあはあ・・」
夢を見ていた。夢の中で山内透吾にあっていた。
もしかしたら、それだけ近い距離にいるのかもしれない。
「彼が待ってるわ。早く行かなきゃ・・・」
時計の針は、「9:00」を指していた。
ここはどこだろう。
セイカは、立ち上がると真っ暗ななにも存在しない世界にいた。
どこか懐かしさがある。
でもこの場所がどこかがわからないでいる。
遠くから聞こえてくる
「ドーーーーーーーン」
大きな隕石が落ちるような、そんな音がずっと聞こえていた。
「ここはどこ?」
静かな空間に、小さな光が籠もれていた。
「あそこはいったい・・・・」
眩しさの中に身体ごと吸い込まれていくと
吹きつける風に煽られて空に浮いていた。
雲をかき分けながら、乱気流を抜けていく。
「ここは・・・」
《さあ・・・おいで・・・》
囁くような声が近くで聞こえてくる。
《僕はここにいるよ・・・・・》
《ここは僕の鼓動》
《君は辿り着くんだ、僕のところまで》
「あなたは・・・・山内透吾?」
《ああ、ずっと君をくるのを待ってた》
《僕はこの星の大気、君をずっと見守っていたよ》
「この空は・・・あなたなのね」
乱気流の真ん中で確信していた。
この状況は彼が作り出した、「心の模様」ということを。
《さあ・・・早く・・・》
身体が靡く風の中で、必死にセイカは抵抗していた。
パタパタ・・・・
なびく服を気にもとめずに。
パタパタ・・・
パタパタ・・
「は!」
セイカは起き上がると、まだ新青森駅内にいることに気づいた。
「はあはあ・・」
夢を見ていた。夢の中で山内透吾にあっていた。
もしかしたら、それだけ近い距離にいるのかもしれない。
「彼が待ってるわ。早く行かなきゃ・・・」
時計の針は、「9:00」を指していた。
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