遠い記憶、遠い未来。

haco.

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AIR Board

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蓮が初めてイチから作り上げたボードは、試作を重ねてくうちに、より完成形に近づいていく。

そして、工場を借りて3ヶ月が過ぎた。

「なかなかいい出来じゃないか。」サキが工場まで見に来ていた。

スノーボードサイズに、下部には、エアーホースと呼ばれる空気に察知させると中に浮かぶことができる円盤が二つ装備されている。
エアーホースがなければ、中に浮くことはできない。

それに2足を立たせる箇所には、アクセルとレバーをスイッチ式に、組み上げている。前足でスイッチを手前に押すと速度を上げることができるようになっている。後ろ足でスピードを緩めることができていて、ボードの中心部分に足を置くと停止・起動することが可能となる。

「やることは難しいなあ」テツが難しい顔を知らながらマニュアルを読む。

「まあ、まずは実践だよ。やってみよう」
蓮は操作の仕組みを頭に叩き込んでいる。ボードの中心のセンサーに、足を乗せると「ピッ!」と反応を示した。

「おお~!」サキとテツが声を揃えた。

ウイーン!
と中に浮くようになると両足を咄嗟にボードの上に置いた。
今の所は、順調だ。
体勢を立たせると、前足のアクセルをゆっくりと上げていく。
すると、少しずつスピードを上げて工場内の入口まで、運転することができた。

うまく操作を出来た蓮は、「これなら、売れるかもな」


「これを大量生産できたら、俺らの売上ガッポリ入るな」
テツが言うと

「確かに、いい出来だとは思う。でも、これには難点もあるな」
サキは少し不安を感じていた。
「操作性に関して言えば、かなり自信はあるが、車みたいなボディがなければ、なにか事故なんか起きた時にかなりの打撲はあるだろうよ。そこはどうカバーするよ」

「そうだな。確かに衝動的に、身体だけは、ボードから離れてしまうな。それが致命的であるのもわかる!」蓮は、口に手を重ねると
考え初めた。

「足を何かで固定させるというのはどうなんだ?」手をあげてテツは答えた。

「固定かあ。強力地盤でも埋め込むかな」蓮は言うと
「それじゃあリスクが伴うな」とサキは跳ね返した。

「普通に、考えてだ。バイクでいうヘルメットのベルトを足に置き換えすのはどうだ?」サキは言うと

「なるほど、このボード自体に締め付けるベルトが必要ってことか。そうすれば、衝動的に身体とボードは、離れない」

「そういうことだよね?サキ」

「ああ」

そうして「AIR Board」は完成形に進んでいった。






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