遠い記憶、遠い未来。

haco.

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船の入口をあけるとそこには広がる平地と刈られた森林が、少し残っている。

広大な地に降りたルヒア王は感動を覚えた。

「おおお、これはすごい。久しぶりの外の空気を吸うたぞ。」
目を閉じて身体全体で自然を感じていた。
目を開けると広がる平地の先を見ると、海が広がっているのを見たりして今この瞬間を噛みしめていた。

砂地を見るととても柔らかい質の砂である。
手に取ると、感触で伝わってくるようだ。

新しい星であることが身体を通してわかる。

だが、どうしてマルデックと同じ星がここに誕生できたのだろうか。
環境と摂理がほとんど似ている。

ただひとつの違和感を感じるなら、湖が広大に広いということだ。
マルデックよりもさらに大きい。
 

後ろから騒々しいほどの民が活気強く歩く音が聞こえてきた。

船から機材やら家具やら様々なものが運ばれている。

民人が、久しぶりの外に感動を覚えながらも
開放感に浸るものもいる。

そんな民の姿を我が身に中心に目を止めさせてると

「さあ。今までの報いがやっと巡ってきた!皆にも辛い思いもしてきただろう、ようやくだ!ようやく!」

「新しい文明を始めよう!」

するとマヤ上官が近づき
「王に黙祷と儀を!!」
と叫ぶと全ての民が右膝を地面につき、黙祷を捧げた。

ルヒア王を中心とし、神を崇めるように
祈り続けた。

ただ一人だけ紛れ込んでるものは誰もが知りえなかった。

あのアダムが。
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