遠い記憶、遠い未来。

haco.

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次の日の朝、うーんと手を伸ばしながら目を覚ました。
身体をよいしょと起き上がり、しばらくぼーとしていた。

しばらくしてベットに座る体勢になり部屋を見渡した。

木材壁で囲まれた部屋で。服を入れるタンスに。小物入れる引き出し型の小箱が机の上にあり、どこにでもありふれた普通の部屋。


そして窓から差し込む朝日を見て、昨日のパパを思い出した。

自分より子どもだなあと思ったけど。

そんなパパが好きなんだなあ。

半開きのドアから匂う甘いシチューの香りとパンの焼ける匂い。

朝起きてからのこの瞬間がとても好きで。

何度も匂いを感じていた。

窓からカンカン!と音が聞こえ、窓ぎわまで近よってみた。

パパが家に置く新しい家具作りが始まっていた。

今度はなに作るのだろうか。

パパの仕事は主に家づくりに家具作りの職人だから、よく
わざわざ遠くから家具の依頼を頼まれることが多い。

たまに都まで出かけ、家具の売り込みにいく。

私もたまに馬車に乗りながら都まで家族3人で行くことがある
都にはいろんなもので溢れていて、玩具屋やマーケット。本屋など。楽しいことがたくさんある。


そんなことを思いながらも

「セイカー」「パパあー」

「ご飯できましたよー。」


キッチンからママの声が聞こえてきた。


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