186 / 222
聖女編
186 お嬢様と偽りの聖女
しおりを挟む
「そろそろ私達の順番ですね」
気が早いわね。
私達はまだ神殿の入口だからまだもう少しはかかるんじゃないの?
宝玉に触れるというだけだから、中へとは居るのにそれほど時間はかからなかった。
手続きも単純なもので、名前と年齢だけを伝えるだけで終わる。
それにしても、内部ともなれば騎士が見張りをしているのね。鎧からして、王国の騎士とはまた違う。この神殿……もしくは、教会に属しているということかしらね。
そんな彼らでも、色違いである私が来るのは場違いということなのかもしれない。
例えば色違いが聖女だった場合、この神殿はどういった対応を取るつもりなのかしらね。
私でないことは確実なんだけど、そういう場面があれば見てみたいものね。
「イクミちゃん、そんなに睨むんじゃないわよ。今は抑えてね」
「分かっているわよ。私の頭を撫でたアイツの顔を覚えたとか絶対に忘れないとか、そんなことは全然思ってもいないから」
あの神官は私の、頭を撫でてお姉さんたちとは一緒に行けないのだよ。
そんなふざけたことを言われて、完全に子供扱いをされてしまい少しだけムッしてしまう。
「どう聞いても全然抑えられていない人が言う言葉だよ、それは……ほら早く進みなさい」
もちろん本気で怒っているつもりはないのだけど……こんなくだらない冗談を言っても、いつもとは反応が違うわね。
やっぱり、この儀式が気になってそれどころでもないってことみたいね。
二人の話がどこまで通用する話なのかわからないけど、もしもの事を考えて公爵家には朝に手紙を送っている。
聖女のことは伏せて、護衛も兼ねて私の方で面倒を見たいと申し出ている。
公爵様のことだから断られるようなことはないと思うけど……二人のことを考えれば、それぐらいやっておいてもいいと思う。
何年か前、クレアによって王太子暗殺は阻止されたが、そんな事を考えた底なしの馬鹿はどこにでも必ずいる。
今の二人はいずれは家族として姉妹となり、次期王妃とソルティアーノ公爵夫人になる人でもある。この二つの出来事はソルティアーノ家の功績を快く思わない、馬鹿な考えをする連中が見境もなく襲撃する可能性も出てくる。
クレア達と距離を置きたいとは思うものの、私にはその決断をすることが出来ない。
多分、今の二人との時間が、少しだけ大切なものに変わっているのかもしれないわね。
だからこそ私が未然に防ぐ事ができるのなら、そうしてあげたいと思う。
「メル……貴方の番よ」
「分かっているわよ……はぁーー」
台座に置かれた宝玉の前に立ち、大きく息を吐いてゆっくり手を伸ばしていた。
二人の話とは違い、他の人達と同様に宝玉には何の変化もなく、メルは安堵するかのようにその場で座り込んでしまった。
クレアはメルの元へと行き、宝玉を見つめて「なんで」とポツリと呟いていた。
やはり、ゲームの設定はもう無関係となっているようね。
メルティアは、ここに来るまでの間何をしてきたのか?
メルはこれまで何をしてきたのか?
この二人がここに至るまでの経緯はあまりにもかけ離れ過ぎている。
そのため聖女としての何かが失われ、光を放つと言われていた宝玉は反応を示すことはなかった。
尤も大きな原因と言えるのは、今のメルティア・メルティアーノには前世の記憶が関係している可能性があるように思う。
「なんで! どうしてお姉さまが!」
クレアはきっとメルが聖女になると確信していた。でもそれはゲームでの話。
今のメルと、ゲームのメルティアは違う人間だというのを受け入れるほかない。
私も台座の所へと行き、宝玉に手を置く。
水晶のように透き通る宝玉は何の変化も起こらない。
「私も反応はない。ほら、クレアも」
「イクミ様ですら、どうして……だったら聖女は一体?」
「クレア、貴方も宝玉に触れなさい。後がつかえているわ」
クレアが触れると、何もなく透き通っていただけの宝玉から、中心に小さな光が現れる。
神官たちはその反応にどよめきだしている。クレアが……聖女だと言うの?
クレアはメルを見つめ驚きを隠せないでいる。
「なんで……私? 私に?」
「クレア!」
クレアの名前を呼び、伸ばす手は控えていた神官によって止められる。
小さかった光は、球体から外へと溢れ出し眩ゆい閃光となって周囲を照らしていく。
これが聖女の……光の聖女というものなのだろうか?
クレアの体は光に包まれ、神殿内部には多くの神官がやってきている。その中に一人だけ、服装の装いからして際立つものがいる。おそらく大司祭と言ったところか?
その光景に、儀式に参加していた人たちは膝をついて祈っていた。
光が収まり、クレアは呆然と立ち尽くしている。そんな事を予想だにしていなかったのか、頬には涙が伝っていた。
「ソルティアーノ公爵令嬢。クレアローズ・ソルティアーノ様、貴方様は聖女として認定されました」
「聖女? だって……私は」
「クレア! 良かった……貴方が聖女で良かった」
「お姉さま? 私は一体これからどうすれば良いのですか?」
クレアが聖女として認定され、一人だけ奥の部屋へと連れて行かれる。
私達には同行することが許されず、見送り外でクレアが出てくるのを待っていた。
聖女……クレアはメルが選ばれると信じていた。結果はクレアが選ばれ、メルには何の反応もなかった。
メルのあの言葉……
「メル。もしかして、こうなることを予感していたの?」
「分からない。クレアだったら、私よりも良い聖女には成れるでしょ?」
「何を隠しているの? いくらゲームと違うとはいえ、貴方は何かを知っていたように思えるのよ」
メルは確信していたのかもしれない。昨日と比べても、メルの体調は優れていないように思える。
宝玉に触れ何事もないことに心の底から安堵をしていた。クレアによって宝玉から光が溢れてくると涙を流し、彼女はそれを見て確かに笑っていた。
あの涙は自分でないことがそんなにも嬉しかったのだろうか?
それともそうなることを願っていたと言うの? 聖女でなくなれば少しでも身の危険から逃れられると?
「イクミちゃんにはかなわないわね」
「自分が聖女でないことを……クレアが聖女であって欲しいの思ったの? 自分に降りかかることから避けたい。クレアなら別に構わないと本気で思っていたと言うの?」
クレアは確かに強い。だけど、クレアはまだ幼い一面もあるような気がしてならない。
そんな彼女が、悪意に包まれたものに対して……何時まで耐えられるというの?
自分が信頼する相手がそうなってしまうという恐怖に怯え、それでも周りからは聖女としてもてはやされる。
「なんで!」
「少し違うわよ。聖女の力はあの宝玉で判明するけど……だけどね、その力を持っている人は、そんな物に頼る必要があると思うの?」
「どういうこと?」
「本来の聖女は私……昨日の夜、クレアが寝ている間に聖女の力を全てクレアに注いだわ」
聖女の力をクレアに注いだ?
メルが言っていることが本当だとすれば……一体何を考えていると言うの?
気が早いわね。
私達はまだ神殿の入口だからまだもう少しはかかるんじゃないの?
宝玉に触れるというだけだから、中へとは居るのにそれほど時間はかからなかった。
手続きも単純なもので、名前と年齢だけを伝えるだけで終わる。
それにしても、内部ともなれば騎士が見張りをしているのね。鎧からして、王国の騎士とはまた違う。この神殿……もしくは、教会に属しているということかしらね。
そんな彼らでも、色違いである私が来るのは場違いということなのかもしれない。
例えば色違いが聖女だった場合、この神殿はどういった対応を取るつもりなのかしらね。
私でないことは確実なんだけど、そういう場面があれば見てみたいものね。
「イクミちゃん、そんなに睨むんじゃないわよ。今は抑えてね」
「分かっているわよ。私の頭を撫でたアイツの顔を覚えたとか絶対に忘れないとか、そんなことは全然思ってもいないから」
あの神官は私の、頭を撫でてお姉さんたちとは一緒に行けないのだよ。
そんなふざけたことを言われて、完全に子供扱いをされてしまい少しだけムッしてしまう。
「どう聞いても全然抑えられていない人が言う言葉だよ、それは……ほら早く進みなさい」
もちろん本気で怒っているつもりはないのだけど……こんなくだらない冗談を言っても、いつもとは反応が違うわね。
やっぱり、この儀式が気になってそれどころでもないってことみたいね。
二人の話がどこまで通用する話なのかわからないけど、もしもの事を考えて公爵家には朝に手紙を送っている。
聖女のことは伏せて、護衛も兼ねて私の方で面倒を見たいと申し出ている。
公爵様のことだから断られるようなことはないと思うけど……二人のことを考えれば、それぐらいやっておいてもいいと思う。
何年か前、クレアによって王太子暗殺は阻止されたが、そんな事を考えた底なしの馬鹿はどこにでも必ずいる。
今の二人はいずれは家族として姉妹となり、次期王妃とソルティアーノ公爵夫人になる人でもある。この二つの出来事はソルティアーノ家の功績を快く思わない、馬鹿な考えをする連中が見境もなく襲撃する可能性も出てくる。
クレア達と距離を置きたいとは思うものの、私にはその決断をすることが出来ない。
多分、今の二人との時間が、少しだけ大切なものに変わっているのかもしれないわね。
だからこそ私が未然に防ぐ事ができるのなら、そうしてあげたいと思う。
「メル……貴方の番よ」
「分かっているわよ……はぁーー」
台座に置かれた宝玉の前に立ち、大きく息を吐いてゆっくり手を伸ばしていた。
二人の話とは違い、他の人達と同様に宝玉には何の変化もなく、メルは安堵するかのようにその場で座り込んでしまった。
クレアはメルの元へと行き、宝玉を見つめて「なんで」とポツリと呟いていた。
やはり、ゲームの設定はもう無関係となっているようね。
メルティアは、ここに来るまでの間何をしてきたのか?
メルはこれまで何をしてきたのか?
この二人がここに至るまでの経緯はあまりにもかけ離れ過ぎている。
そのため聖女としての何かが失われ、光を放つと言われていた宝玉は反応を示すことはなかった。
尤も大きな原因と言えるのは、今のメルティア・メルティアーノには前世の記憶が関係している可能性があるように思う。
「なんで! どうしてお姉さまが!」
クレアはきっとメルが聖女になると確信していた。でもそれはゲームでの話。
今のメルと、ゲームのメルティアは違う人間だというのを受け入れるほかない。
私も台座の所へと行き、宝玉に手を置く。
水晶のように透き通る宝玉は何の変化も起こらない。
「私も反応はない。ほら、クレアも」
「イクミ様ですら、どうして……だったら聖女は一体?」
「クレア、貴方も宝玉に触れなさい。後がつかえているわ」
クレアが触れると、何もなく透き通っていただけの宝玉から、中心に小さな光が現れる。
神官たちはその反応にどよめきだしている。クレアが……聖女だと言うの?
クレアはメルを見つめ驚きを隠せないでいる。
「なんで……私? 私に?」
「クレア!」
クレアの名前を呼び、伸ばす手は控えていた神官によって止められる。
小さかった光は、球体から外へと溢れ出し眩ゆい閃光となって周囲を照らしていく。
これが聖女の……光の聖女というものなのだろうか?
クレアの体は光に包まれ、神殿内部には多くの神官がやってきている。その中に一人だけ、服装の装いからして際立つものがいる。おそらく大司祭と言ったところか?
その光景に、儀式に参加していた人たちは膝をついて祈っていた。
光が収まり、クレアは呆然と立ち尽くしている。そんな事を予想だにしていなかったのか、頬には涙が伝っていた。
「ソルティアーノ公爵令嬢。クレアローズ・ソルティアーノ様、貴方様は聖女として認定されました」
「聖女? だって……私は」
「クレア! 良かった……貴方が聖女で良かった」
「お姉さま? 私は一体これからどうすれば良いのですか?」
クレアが聖女として認定され、一人だけ奥の部屋へと連れて行かれる。
私達には同行することが許されず、見送り外でクレアが出てくるのを待っていた。
聖女……クレアはメルが選ばれると信じていた。結果はクレアが選ばれ、メルには何の反応もなかった。
メルのあの言葉……
「メル。もしかして、こうなることを予感していたの?」
「分からない。クレアだったら、私よりも良い聖女には成れるでしょ?」
「何を隠しているの? いくらゲームと違うとはいえ、貴方は何かを知っていたように思えるのよ」
メルは確信していたのかもしれない。昨日と比べても、メルの体調は優れていないように思える。
宝玉に触れ何事もないことに心の底から安堵をしていた。クレアによって宝玉から光が溢れてくると涙を流し、彼女はそれを見て確かに笑っていた。
あの涙は自分でないことがそんなにも嬉しかったのだろうか?
それともそうなることを願っていたと言うの? 聖女でなくなれば少しでも身の危険から逃れられると?
「イクミちゃんにはかなわないわね」
「自分が聖女でないことを……クレアが聖女であって欲しいの思ったの? 自分に降りかかることから避けたい。クレアなら別に構わないと本気で思っていたと言うの?」
クレアは確かに強い。だけど、クレアはまだ幼い一面もあるような気がしてならない。
そんな彼女が、悪意に包まれたものに対して……何時まで耐えられるというの?
自分が信頼する相手がそうなってしまうという恐怖に怯え、それでも周りからは聖女としてもてはやされる。
「なんで!」
「少し違うわよ。聖女の力はあの宝玉で判明するけど……だけどね、その力を持っている人は、そんな物に頼る必要があると思うの?」
「どういうこと?」
「本来の聖女は私……昨日の夜、クレアが寝ている間に聖女の力を全てクレアに注いだわ」
聖女の力をクレアに注いだ?
メルが言っていることが本当だとすれば……一体何を考えていると言うの?
0
お気に入りに追加
273
あなたにおすすめの小説
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
【完結】婚約破棄されて修道院へ送られたので、今後は自分のために頑張ります!
猫石
ファンタジー
「ミズリーシャ・ザナスリー。 公爵の家門を盾に他者を蹂躙し、悪逆非道を尽くしたお前の所業! 決して許してはおけない! よって我がの名の元にお前にはここで婚約破棄を言い渡す! 今後は修道女としてその身を神を捧げ、生涯後悔しながら生きていくがいい!」
無実の罪を着せられた私は、その瞬間に前世の記憶を取り戻した。
色々と足りない王太子殿下と婚約破棄でき、その後の自由も確約されると踏んだ私は、意気揚々と王都のはずれにある小さな修道院へ向かったのだった。
注意⚠️このお話には、妊娠出産、新生児育児のお話がバリバリ出てきます。(訳ありもあります)お嫌いな方は自衛をお願いします!
2023/10/12 作者の気持ち的に、断罪部分を最後の番外にしました。
2023/10/31第16回ファンタジー小説大賞奨励賞頂きました。応援・投票ありがとうございました!
☆このお話は完全フィクションです、創作です、妄想の作り話です。現実世界と混同せず、あぁ、ファンタジーだもんな、と、念頭に置いてお読みください。
☆作者の趣味嗜好作品です。イラッとしたり、ムカッとしたりした時には、そっと別の素敵な作家さんの作品を検索してお読みください。(自己防衛大事!)
☆誤字脱字、誤変換が多いのは、作者のせいです。頑張って音読してチェックして!頑張ってますが、ごめんなさい、許してください。
★小説家になろう様でも公開しています。
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
ヤケになってドレスを脱いだら、なんだかえらい事になりました
杜野秋人
恋愛
「そなたとの婚約、今この場をもって破棄してくれる!」
王族専用の壇上から、立太子間近と言われる第一王子が、声高にそう叫んだ。それを、第一王子の婚約者アレクシアは黙って聞いていた。
第一王子は次々と、アレクシアの不行跡や不品行をあげつらい、容姿をけなし、彼女を責める。傍らに呼び寄せたアレクシアの異母妹が訴えるままに、鵜呑みにして信じ込んだのだろう。
確かに婚約してからの5年間、第一王子とは一度も会わなかったし手紙や贈り物のやり取りもしなかった。だがそれは「させてもらえなかった」が正しい。全ては母が死んだ後に乗り込んできた後妻と、その娘である異母妹の仕組んだことで、父がそれを許可したからこそそんな事がまかり通ったのだということに、第一王子は気付かないらしい。
唯一の味方だと信じていた第一王子までも、アレクシアの味方ではなくなった。
もう味方はいない。
誰への義理もない。
ならば、もうどうにでもなればいい。
アレクシアはスッと背筋を伸ばした。
そうして彼女が次に取った行動に、第一王子は驚愕することになる⸺!
◆虐げられてるドアマットヒロインって、見たら分かるじゃんね?って作品が最近多いので便乗してみました(笑)。
◆虐待を窺わせる描写が少しだけあるのでR15で。
◆ざまぁは二段階。いわゆるおまいう系のざまぁを含みます。
◆全8話、最終話だけ少し長めです。
恋愛は後半で、メインディッシュはざまぁでどうぞ。
◆片手間で書いたんで、主要人物以外の固有名詞はありません。どこの国とも設定してないんで悪しからず。
◆この作品はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆過去作のヒロインと本作主人公の名前が丸被りしてたので、名前を変更しています。(2024/09/03)
◆9/2、HOTランキング11→7位!ありがとうございます!
9/3、HOTランキング5位→3位!ありがとうございます!
婚約破棄はいいですが、あなた学院に届け出てる仕事と違いませんか?
来住野つかさ
恋愛
侯爵令嬢オリヴィア・マルティネスの現在の状況を端的に表すならば、絶体絶命と言える。何故なら今は王立学院卒業式の記念パーティの真っ最中。華々しいこの催しの中で、婚約者のシェルドン第三王子殿下に婚約破棄と断罪を言い渡されているからだ。
パン屋で働く苦学生・平民のミナを隣において、シェルドン殿下と側近候補達に断罪される段になって、オリヴィアは先手を打つ。「ミナさん、あなた学院に提出している『就業許可申請書』に書いた勤務内容に偽りがありますわよね?」――
よくある婚約破棄ものです。R15は保険です。あからさまな表現はないはずです。
※この作品は『カクヨム』『小説家になろう』にも掲載しています。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる