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学園編
117 お嬢様とクレアの思惑
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クレアのお兄さん。なんかすごい雄叫びを上げていたようだけど……浴場に何があったと言うの?
気になった私は、クレアを応接室へと通すこともなくメイドたちが利用する浴場へと向かって行った。
扉を開けたままにしているので、二人の話し声が聞こえてくるのだけど内容までは聞き取れない。分かると言えば、クレア兄の感心するような『おー』とか『すばらしい』という言葉の声が大きいので聞き取れるぐらいなものだ。
「メル。一体どうしたのと言うの?」
「イクミちゃん。魔法石に興味があるということなので、この屋敷にあるごく一部の魔法石を見て頂いただけよ」
お願いだから、ごく一部というのを強調しないでよ。
私の記憶だと、ここにある魔法石を見せないようにって、メルは自分が言っていたことを忘れているのかしらね。
「話が終わったのなら、少しこっちにも来てくれない? クレアも待っているし、メルは着崩れているからメイドたちも呼んだわよ」
それにしても、メルがあんなふうに走るだなんて彼と何があったのかしら?
クレア兄は私の言葉にも耳を傾けることもなく、箱型ドライヤーをまじまじと眺めている。
最初はメイドたちも驚いていたけど、今となっては普通の事になってるけど、あれと同じようなことと言うみたいね。
「魔法石については、日を改めることにして、ジェドルト様?」
「そうだな。有意義な時間をありがとう、レディ」
無表情でありぶっきらぼうだった彼は、メルの言葉には顔を綻ばせる。
「その人のことはメルに任せるから。私が説明するよりも詳しそうだしね」
メルが私の後を付いてこようとすると、引き止められているようだったが特に気にすることもなくクレアの所へと向かう。
「兄が申し訳ございません」
「気にすることでもないみたいね。魔法石のことなら、適任はいるのだけど……護衛のこともあるし、それに今は時間もないしね」
ここにある魔法石の数々は、ルキアによって作られている。
その知識は、父親から受け継いだもの。きっと村から受け入れなくても、その知識を持って人間と暮らせるように願っていたのかもしれない。
あの様子だと、いずれルキアとの面会を求められそうね。
私のお願いだとしても、あのルキアが私以外の人に対してうまく立ち回れるのかしら?
「お兄様、メルティア様?」
ようやくやってきた二人に、クレアは自分の手を握りしめ嬉しそうに目を輝かせていた。
メルも照れるように左手で整えられていた髪を掻くものだからセットが崩れてしまう。メイドに腕を捕まれ別室へと連れて行かれる。
クレアは兄に詰め寄りると何やら問い詰めているみたいだった。
それにして、何度も何度も『うるさい』だの『黙っていろ』だの、何を言えばそんな事を言われるのよ。
ノックの音とに対してルビーがドアを開けると、トワロが部屋に入ってくる。
「ライオット殿下がご到着されました」
「ライオが? ここに通してあげて」
ここにクレアがいるのだからとは思うけど……何のためにクレアはここで待ち合わせたのかしら?
さすが王族だけのことはあるわね。キラキラと光る装飾が施され、いつも以上に気品を漂わせていた。
私には礼だけですぐにクレアの元に向かっている。クレアの兄も、開放されたことで部屋の隅へと避難をしている。
「クレア、迎えに上がりました」
「は、はい」
頼むからここでやらないで欲しいわね。完全に二人だけの世界へと入り込み、クレア兄もその様子を全く見ようともしていない。
ライオのことだから、クレアの屋敷でも同様にしていたみたいね。
それにしても、あんなふうに手の甲に口づけなんて勘弁しいほしいのよね。クレア兄はその光景に対してあからさまに嫌そうな顔をしていた。
気持ちはわかるけど、露骨すぎるわよ。
再びメルの支度が終わると、それぞれ馬車へと乗り込む。
予定が変わったのは仕方がないのだけど、メルは大丈夫かしら?
「グセナーレ様、お手をどうぞ」
「別にこれぐらい必要がないわよ」
馬車から降りる際に、先に降りていたライオから手を差し出されるが、私専用の馬車が用意されたので、そんな事をして貰わなくても手すりを使えば済む話だ。
「ここが、パーティー会場ね」
パーティーなんて、ラズ兄さんから招待されたものにしか参加したことはない。
規模は小さく、来場する人たちもかなり少なかった。今思えば、私に気を使ってくれていたのだと思う。
しかし、会場の周りにある馬車の数からしても、ここのパーティーの規模は想定を遥かに上回っている。
「どうみても、私の屋敷よりも大きな建物がただのパーティー会場とでも言うの?」
「ただ大きいだけですよ。グセナーレ様のお屋敷に比べれば、この程度粗末なものです」
「そんなことはないと思うけどね」
ライオは私に一礼をすると、クレアと一緒に会場の扉の前に立つ。
「ライオット殿下、並びにクレアローズ・ソルティアーノ様。ご来場です」
扉が少し開かれると、中のいる人達に聞こえるように大きな声で二人が案内される。
全員がそういうわけでもないらしく、私は少し離れた扉から中へと入るものの、二人のことが気になり壁伝いに中央の扉へと向かう。
「ジェドルト・ソルティアーノ様、並びにメルティア・レイネフォン様。ご来場です」
メルとは一緒にあの扉から入る予定だったが、クレアが兄を説得しエスコートをすることとなってしまう。名前を呼ばれたことで、場内にいる誰もが中央にある扉に注目が集まる。
ここでの目的の一つに、クレアとライオと親密な関係を見せつけることで、レイネフォン子爵にメルの存在を再確認させる目的がある。
メルとルルにとって、レイネフォン子爵令嬢の廃嫡が重要課題の一つになっている。
ゲームの話であれば、メルは以前のような生活をしていない。学園が始まるまで、子爵家にいるはずだった。
最初は、ライオとのルートを選ぶことで、現状を打開しようと目論んでいたようだったが、私の介入により今のメルは、ゲームから外れた生活を望んでいる。
二人は、私の下で働き続けることを考えている。唯一残っている柵をなくすためにとここへとやってきたわけだ。
「だけど、どうするつもりなの? クレア」
私ができるのは、武力による圧力か手切れ金を用意することならできる。
最初からこのつもりだったのか知らないのだけど、クレア兄と一緒に来場したことで、子爵はどう出てくるかを理解しているの?
気になった私は、クレアを応接室へと通すこともなくメイドたちが利用する浴場へと向かって行った。
扉を開けたままにしているので、二人の話し声が聞こえてくるのだけど内容までは聞き取れない。分かると言えば、クレア兄の感心するような『おー』とか『すばらしい』という言葉の声が大きいので聞き取れるぐらいなものだ。
「メル。一体どうしたのと言うの?」
「イクミちゃん。魔法石に興味があるということなので、この屋敷にあるごく一部の魔法石を見て頂いただけよ」
お願いだから、ごく一部というのを強調しないでよ。
私の記憶だと、ここにある魔法石を見せないようにって、メルは自分が言っていたことを忘れているのかしらね。
「話が終わったのなら、少しこっちにも来てくれない? クレアも待っているし、メルは着崩れているからメイドたちも呼んだわよ」
それにしても、メルがあんなふうに走るだなんて彼と何があったのかしら?
クレア兄は私の言葉にも耳を傾けることもなく、箱型ドライヤーをまじまじと眺めている。
最初はメイドたちも驚いていたけど、今となっては普通の事になってるけど、あれと同じようなことと言うみたいね。
「魔法石については、日を改めることにして、ジェドルト様?」
「そうだな。有意義な時間をありがとう、レディ」
無表情でありぶっきらぼうだった彼は、メルの言葉には顔を綻ばせる。
「その人のことはメルに任せるから。私が説明するよりも詳しそうだしね」
メルが私の後を付いてこようとすると、引き止められているようだったが特に気にすることもなくクレアの所へと向かう。
「兄が申し訳ございません」
「気にすることでもないみたいね。魔法石のことなら、適任はいるのだけど……護衛のこともあるし、それに今は時間もないしね」
ここにある魔法石の数々は、ルキアによって作られている。
その知識は、父親から受け継いだもの。きっと村から受け入れなくても、その知識を持って人間と暮らせるように願っていたのかもしれない。
あの様子だと、いずれルキアとの面会を求められそうね。
私のお願いだとしても、あのルキアが私以外の人に対してうまく立ち回れるのかしら?
「お兄様、メルティア様?」
ようやくやってきた二人に、クレアは自分の手を握りしめ嬉しそうに目を輝かせていた。
メルも照れるように左手で整えられていた髪を掻くものだからセットが崩れてしまう。メイドに腕を捕まれ別室へと連れて行かれる。
クレアは兄に詰め寄りると何やら問い詰めているみたいだった。
それにして、何度も何度も『うるさい』だの『黙っていろ』だの、何を言えばそんな事を言われるのよ。
ノックの音とに対してルビーがドアを開けると、トワロが部屋に入ってくる。
「ライオット殿下がご到着されました」
「ライオが? ここに通してあげて」
ここにクレアがいるのだからとは思うけど……何のためにクレアはここで待ち合わせたのかしら?
さすが王族だけのことはあるわね。キラキラと光る装飾が施され、いつも以上に気品を漂わせていた。
私には礼だけですぐにクレアの元に向かっている。クレアの兄も、開放されたことで部屋の隅へと避難をしている。
「クレア、迎えに上がりました」
「は、はい」
頼むからここでやらないで欲しいわね。完全に二人だけの世界へと入り込み、クレア兄もその様子を全く見ようともしていない。
ライオのことだから、クレアの屋敷でも同様にしていたみたいね。
それにしても、あんなふうに手の甲に口づけなんて勘弁しいほしいのよね。クレア兄はその光景に対してあからさまに嫌そうな顔をしていた。
気持ちはわかるけど、露骨すぎるわよ。
再びメルの支度が終わると、それぞれ馬車へと乗り込む。
予定が変わったのは仕方がないのだけど、メルは大丈夫かしら?
「グセナーレ様、お手をどうぞ」
「別にこれぐらい必要がないわよ」
馬車から降りる際に、先に降りていたライオから手を差し出されるが、私専用の馬車が用意されたので、そんな事をして貰わなくても手すりを使えば済む話だ。
「ここが、パーティー会場ね」
パーティーなんて、ラズ兄さんから招待されたものにしか参加したことはない。
規模は小さく、来場する人たちもかなり少なかった。今思えば、私に気を使ってくれていたのだと思う。
しかし、会場の周りにある馬車の数からしても、ここのパーティーの規模は想定を遥かに上回っている。
「どうみても、私の屋敷よりも大きな建物がただのパーティー会場とでも言うの?」
「ただ大きいだけですよ。グセナーレ様のお屋敷に比べれば、この程度粗末なものです」
「そんなことはないと思うけどね」
ライオは私に一礼をすると、クレアと一緒に会場の扉の前に立つ。
「ライオット殿下、並びにクレアローズ・ソルティアーノ様。ご来場です」
扉が少し開かれると、中のいる人達に聞こえるように大きな声で二人が案内される。
全員がそういうわけでもないらしく、私は少し離れた扉から中へと入るものの、二人のことが気になり壁伝いに中央の扉へと向かう。
「ジェドルト・ソルティアーノ様、並びにメルティア・レイネフォン様。ご来場です」
メルとは一緒にあの扉から入る予定だったが、クレアが兄を説得しエスコートをすることとなってしまう。名前を呼ばれたことで、場内にいる誰もが中央にある扉に注目が集まる。
ここでの目的の一つに、クレアとライオと親密な関係を見せつけることで、レイネフォン子爵にメルの存在を再確認させる目的がある。
メルとルルにとって、レイネフォン子爵令嬢の廃嫡が重要課題の一つになっている。
ゲームの話であれば、メルは以前のような生活をしていない。学園が始まるまで、子爵家にいるはずだった。
最初は、ライオとのルートを選ぶことで、現状を打開しようと目論んでいたようだったが、私の介入により今のメルは、ゲームから外れた生活を望んでいる。
二人は、私の下で働き続けることを考えている。唯一残っている柵をなくすためにとここへとやってきたわけだ。
「だけど、どうするつもりなの? クレア」
私ができるのは、武力による圧力か手切れ金を用意することならできる。
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