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肆、寵姫傾国
六、
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徳妃・蔡紫玲の産んだ皇六子は偉祥と名づけられた。
伯祥によく似た――つまり、皇帝にも似ている――整った顔立ち。
生まれたばかりなのに黒々とした髪、閉じた瞼の涼やかさ、通った鼻筋。
どれもが、恋しい亡き夫の面影を彷彿とさせる。
紫玲は我が子を抱きしめ、目を閉じる。
――伯祥さま……
間違いなく、この子の中には伯祥の命が流れている。
――何があってもこの子を守る。そして、この子をこそ、帝位に。
理不尽に妻と未来を奪われた伯祥の無念を晴らす。それだけが紫玲の矜持だった。
末息子の偉祥を帝位に即けるために立ちはだかるのが皇太子、孟祥。
夫、伯祥を讒言した皇后と皇太子を、紫玲は許すつもりはなかった。
だがさしあたり、皇太子は慎重な性格で隙がない。群臣の評価も悪くはない。
あからさまな悪意を向けて来る皇后と違い、紫玲に対しても礼儀正しく接してくる。
欠点があるとすれば、後継ぎの男児にまだ恵まれていないくらいか――
「どうしたものかしらね……」
紫玲の呟きを、脚を揉んでいた徐公公が拾う。
「東宮のことでしたら、最近、新たな嬪御を召したそうですが、ご寵愛もはかばかしくはないようで……」
「五人もいるのに気に入らないの?」
「まあそこは。皇上だとて、あなたさまに出会うまでには何十年とかかっておりますし……」
たまたま決められた妻を一目で気に入った伯祥は珍しい事例なのだと、徐公公が言う。
「比翼の鳥、連理の枝……唯一無二の運命の相手を望んでも、それを得られる者は限られております」
団扇を弄んでいた紫玲の耳元で、徐公公が囁く。
「東宮も、あなたさまのような女性が好みだと思われますよ」
「東宮が?」
伯祥を追い落とした異母弟に好かれてもゾッとしないと、紫玲が眉を顰める。
「そんなことあるかしら?」
徐公公がじっと、紫玲を見つめる。
「東宮は、あなたさまを一目見て、これは皇上に気に入られると気づいた。それはつまり、自分でもあなたさまを美しいと思ったからです。親子の趣味は似るものですし」
紫玲は持たれていた脇息から身を起こす。
「やめてよ。だからなんだと……」
「『東宮に言い寄られて困っている』、こう皇上に囁くだけで、皇上は東宮に対しご不興を催されることでしょう」
徐公公の整った顔を間近に見て、紫玲はゴクリと唾を飲み込む。
「つまりそれは……讒言だわ」
「東宮が実際、どう思っているかはこの際、どうでもいいのですよ。小さな毒を仕込むことが大切です」
「毒……」
紫玲は計略をめぐらすことにした。
政治に厭いている今上帝は、後宮で頻繁に宴を催した。
徳妃が入内する以前は、この宴が新たな寵愛を得る機会になっていて、みな奢侈を競い、皇帝に秋波を送ったものだ。
だが、徳妃が絶対的な寵愛を得た今、皇帝は傍らから徳妃を離すことはく、徳妃以外に目もくれない。
折しも、百花の王と言われる牡丹の盛り。園林に皇帝はさまざまな牡丹の鉢を並べ、その優劣を論じながら美酒と美食を堪能していた。
「徳妃、そなたはどの鉢がよい」
「わたくしは……そうですわね。どれもそれぞれに美しくて甲乙つけがたく……でもあの白いものが高貴で清楚で」
皇帝は紫玲の腰を抱いて、白い大輪を咲かせた牡丹を見て、頷く。
「うむ、あれもよい。朕はその二つ隣の、花びらの先が白くなった濃い紅色のものも可憐でよいと思うてね。……まるでそなたのようじゃ」
「まあ……恥ずかしゅうございます」
団扇で顔を隠して恥じらう紫玲に、皇帝はでれでれに目じりを下げる。そんな姿を、賑やかしに呼ばれただけの、皇后以下の妃嬪たちが、白けた視線で見ていた。
と、紫玲が皇后や皇太子のいる席をちらりと見て、ついと柳眉を顰める。
「いやだわ、また……」
思わず呟いた言葉を、皇帝が聞きとがめた。
「どうした、何かあったか?」
「いえ、きっとただの気のせいですわ……」
「なんだ、はぐらかすな」
問い詰められて仕方なく、という風に、紫玲が囁く。
「最近、東宮さまの視線が……偉祥へのお祝いに託けて、妙なお手紙をいただいたり……正直申し上げてどう、お返事したらいいのか……」
「東宮が?」
皇帝が眉を顰め、皇太子の席を見る。皇太子は数人の妃嬪を従えているが、どれも平凡な容姿を濃い化粧で誤魔化して、紫玲の美貌には及ぶべくもない。美しい女を侍らせている優越感とともに、微かな不快感と嫉妬も覚えた。
「気のせいではないのか。あれにそんな度胸はあるまい」
「そうだといいのですけれど……」
ちょうどそこへ、皇后が挨拶に来た。とげとげしい視線で睨みつけられて、紫玲がため息をつき、皇帝に言った。
「せっかく長秋宮さまがいらっしゃったのですから、わたくしはこの席をお譲りして、ちょっと、化粧を直してまいりますわ」
「そうか?気を遣うこともあるまいが……まあよい、後ほどまた」
紫玲は品を作って皇帝にお辞儀をし、そっと席を立つ。徐公公がその後に続く。
「……どう?」
「ええ、手はず通りです」
まずは一度厠に下がり、実際に化粧も直し、そして簪を変えた。
「特殊な香が塗り込めてございます。……東宮は御花苑に。皇上は奴才が上手く誘導いたしますので」
「お願いね、徐公公」
微笑みかければ、徐公公は紫玲の綺麗に手入れされた手を取り、磨かれた爪先に口づけた。
「あら、東宮さま、お珍しいこと」
御花苑に紫玲が入っていくと、皇太子は一人で花を見ていた。
「これは、徳妃さま……徳妃さまこそ、おひとりで?」
紫玲が妖艶に微笑んで見せた。
「ずっとわたくし一人で陛下を独占しては、他の方の恨みを買ってしまいますから……」
「まことに、眩しいほどのご寵愛ですな……」
当たり障りのない会話を交わしていた時、ブウウウンと羽音がして大きな蜂が紫玲の周囲を舞い始めた。
「きゃあ!」
「あ、これは……」
「いや、来ないで、追い払ってくださいまし!」
皇太子が困惑し、手で蜂を払おうとするがしつこく纏わりついて離れない。
「これ、あっちへいけ!」
「きゃあ、怖いわ!」
紫玲は蜂から逃れようと駆けだすが、蜂がついてくるので、皇太子もまた蜂を追って駆けていく。その様子を、徐公公に導かれた皇帝が、御花苑の入口から見ていた。
「なんだ、あれは……」
「さあ、まさか東宮さまに限ってあのようなことが……」
遠目には、嫌がる紫玲を皇太子が追いかけているようにしか見えなかった。
「まさかあやつ、朕の死後は徳妃を狙っておるのではなかろうな?」
自らが息子の嫁を奪った疚しさのある皇帝は、息子に奪われるのではないかと皇太子に疑いを抱いた。
その夜の寝物語にも、紫玲は皇帝に皇太子の無礼を言いつけた。
「でも、あからさまにはしないでいただきたいの。ただでさえ、わたくしは陛下を誑かした傾国の毒婦なんて言われておりますもの。東宮さままで誘惑したなんて言われた日には、耐えられません」
皇帝は愛妃の黒髪を手で梳きながら、御花苑での情景を思い出し、眉を顰める。
「それはわかるが……不快じゃ」
「わたくしには陛下ただおひとりでございますから……」
「ふん……」
皇帝は皇太子に対する不信と不快感をますます沈潜させていく。
紫玲の簪に蜂を引き寄せる甘い香が塗り込められていたなど、皇帝は思いもしなかった。
皇帝は偉祥が自分に似ていることに満足し、ことさらに可愛がった。
乳母はもちろん、手遊びの玩具、衣類、すべて超一級品が皇子のために選ばれた。
皇子の外戚である紫玲の父や兄、そして従兄の昇進は目覚ましい。とりわけ、従兄の蔡業は皇帝の覚えもめでたく、皇帝の寵臣として権力を握り始めた。
計数に長じた蔡業は監察御史から戸部尚書へと進み、賄賂で私腹を肥やしつつ政界で地歩を固め、宰相・王広義と対立する。そしてついに、王広義を弾劾して辞職へと追い込んだ。
――王広義を追い落としたい皇帝の思惑通りに。
伯祥によく似た――つまり、皇帝にも似ている――整った顔立ち。
生まれたばかりなのに黒々とした髪、閉じた瞼の涼やかさ、通った鼻筋。
どれもが、恋しい亡き夫の面影を彷彿とさせる。
紫玲は我が子を抱きしめ、目を閉じる。
――伯祥さま……
間違いなく、この子の中には伯祥の命が流れている。
――何があってもこの子を守る。そして、この子をこそ、帝位に。
理不尽に妻と未来を奪われた伯祥の無念を晴らす。それだけが紫玲の矜持だった。
末息子の偉祥を帝位に即けるために立ちはだかるのが皇太子、孟祥。
夫、伯祥を讒言した皇后と皇太子を、紫玲は許すつもりはなかった。
だがさしあたり、皇太子は慎重な性格で隙がない。群臣の評価も悪くはない。
あからさまな悪意を向けて来る皇后と違い、紫玲に対しても礼儀正しく接してくる。
欠点があるとすれば、後継ぎの男児にまだ恵まれていないくらいか――
「どうしたものかしらね……」
紫玲の呟きを、脚を揉んでいた徐公公が拾う。
「東宮のことでしたら、最近、新たな嬪御を召したそうですが、ご寵愛もはかばかしくはないようで……」
「五人もいるのに気に入らないの?」
「まあそこは。皇上だとて、あなたさまに出会うまでには何十年とかかっておりますし……」
たまたま決められた妻を一目で気に入った伯祥は珍しい事例なのだと、徐公公が言う。
「比翼の鳥、連理の枝……唯一無二の運命の相手を望んでも、それを得られる者は限られております」
団扇を弄んでいた紫玲の耳元で、徐公公が囁く。
「東宮も、あなたさまのような女性が好みだと思われますよ」
「東宮が?」
伯祥を追い落とした異母弟に好かれてもゾッとしないと、紫玲が眉を顰める。
「そんなことあるかしら?」
徐公公がじっと、紫玲を見つめる。
「東宮は、あなたさまを一目見て、これは皇上に気に入られると気づいた。それはつまり、自分でもあなたさまを美しいと思ったからです。親子の趣味は似るものですし」
紫玲は持たれていた脇息から身を起こす。
「やめてよ。だからなんだと……」
「『東宮に言い寄られて困っている』、こう皇上に囁くだけで、皇上は東宮に対しご不興を催されることでしょう」
徐公公の整った顔を間近に見て、紫玲はゴクリと唾を飲み込む。
「つまりそれは……讒言だわ」
「東宮が実際、どう思っているかはこの際、どうでもいいのですよ。小さな毒を仕込むことが大切です」
「毒……」
紫玲は計略をめぐらすことにした。
政治に厭いている今上帝は、後宮で頻繁に宴を催した。
徳妃が入内する以前は、この宴が新たな寵愛を得る機会になっていて、みな奢侈を競い、皇帝に秋波を送ったものだ。
だが、徳妃が絶対的な寵愛を得た今、皇帝は傍らから徳妃を離すことはく、徳妃以外に目もくれない。
折しも、百花の王と言われる牡丹の盛り。園林に皇帝はさまざまな牡丹の鉢を並べ、その優劣を論じながら美酒と美食を堪能していた。
「徳妃、そなたはどの鉢がよい」
「わたくしは……そうですわね。どれもそれぞれに美しくて甲乙つけがたく……でもあの白いものが高貴で清楚で」
皇帝は紫玲の腰を抱いて、白い大輪を咲かせた牡丹を見て、頷く。
「うむ、あれもよい。朕はその二つ隣の、花びらの先が白くなった濃い紅色のものも可憐でよいと思うてね。……まるでそなたのようじゃ」
「まあ……恥ずかしゅうございます」
団扇で顔を隠して恥じらう紫玲に、皇帝はでれでれに目じりを下げる。そんな姿を、賑やかしに呼ばれただけの、皇后以下の妃嬪たちが、白けた視線で見ていた。
と、紫玲が皇后や皇太子のいる席をちらりと見て、ついと柳眉を顰める。
「いやだわ、また……」
思わず呟いた言葉を、皇帝が聞きとがめた。
「どうした、何かあったか?」
「いえ、きっとただの気のせいですわ……」
「なんだ、はぐらかすな」
問い詰められて仕方なく、という風に、紫玲が囁く。
「最近、東宮さまの視線が……偉祥へのお祝いに託けて、妙なお手紙をいただいたり……正直申し上げてどう、お返事したらいいのか……」
「東宮が?」
皇帝が眉を顰め、皇太子の席を見る。皇太子は数人の妃嬪を従えているが、どれも平凡な容姿を濃い化粧で誤魔化して、紫玲の美貌には及ぶべくもない。美しい女を侍らせている優越感とともに、微かな不快感と嫉妬も覚えた。
「気のせいではないのか。あれにそんな度胸はあるまい」
「そうだといいのですけれど……」
ちょうどそこへ、皇后が挨拶に来た。とげとげしい視線で睨みつけられて、紫玲がため息をつき、皇帝に言った。
「せっかく長秋宮さまがいらっしゃったのですから、わたくしはこの席をお譲りして、ちょっと、化粧を直してまいりますわ」
「そうか?気を遣うこともあるまいが……まあよい、後ほどまた」
紫玲は品を作って皇帝にお辞儀をし、そっと席を立つ。徐公公がその後に続く。
「……どう?」
「ええ、手はず通りです」
まずは一度厠に下がり、実際に化粧も直し、そして簪を変えた。
「特殊な香が塗り込めてございます。……東宮は御花苑に。皇上は奴才が上手く誘導いたしますので」
「お願いね、徐公公」
微笑みかければ、徐公公は紫玲の綺麗に手入れされた手を取り、磨かれた爪先に口づけた。
「あら、東宮さま、お珍しいこと」
御花苑に紫玲が入っていくと、皇太子は一人で花を見ていた。
「これは、徳妃さま……徳妃さまこそ、おひとりで?」
紫玲が妖艶に微笑んで見せた。
「ずっとわたくし一人で陛下を独占しては、他の方の恨みを買ってしまいますから……」
「まことに、眩しいほどのご寵愛ですな……」
当たり障りのない会話を交わしていた時、ブウウウンと羽音がして大きな蜂が紫玲の周囲を舞い始めた。
「きゃあ!」
「あ、これは……」
「いや、来ないで、追い払ってくださいまし!」
皇太子が困惑し、手で蜂を払おうとするがしつこく纏わりついて離れない。
「これ、あっちへいけ!」
「きゃあ、怖いわ!」
紫玲は蜂から逃れようと駆けだすが、蜂がついてくるので、皇太子もまた蜂を追って駆けていく。その様子を、徐公公に導かれた皇帝が、御花苑の入口から見ていた。
「なんだ、あれは……」
「さあ、まさか東宮さまに限ってあのようなことが……」
遠目には、嫌がる紫玲を皇太子が追いかけているようにしか見えなかった。
「まさかあやつ、朕の死後は徳妃を狙っておるのではなかろうな?」
自らが息子の嫁を奪った疚しさのある皇帝は、息子に奪われるのではないかと皇太子に疑いを抱いた。
その夜の寝物語にも、紫玲は皇帝に皇太子の無礼を言いつけた。
「でも、あからさまにはしないでいただきたいの。ただでさえ、わたくしは陛下を誑かした傾国の毒婦なんて言われておりますもの。東宮さままで誘惑したなんて言われた日には、耐えられません」
皇帝は愛妃の黒髪を手で梳きながら、御花苑での情景を思い出し、眉を顰める。
「それはわかるが……不快じゃ」
「わたくしには陛下ただおひとりでございますから……」
「ふん……」
皇帝は皇太子に対する不信と不快感をますます沈潜させていく。
紫玲の簪に蜂を引き寄せる甘い香が塗り込められていたなど、皇帝は思いもしなかった。
皇帝は偉祥が自分に似ていることに満足し、ことさらに可愛がった。
乳母はもちろん、手遊びの玩具、衣類、すべて超一級品が皇子のために選ばれた。
皇子の外戚である紫玲の父や兄、そして従兄の昇進は目覚ましい。とりわけ、従兄の蔡業は皇帝の覚えもめでたく、皇帝の寵臣として権力を握り始めた。
計数に長じた蔡業は監察御史から戸部尚書へと進み、賄賂で私腹を肥やしつつ政界で地歩を固め、宰相・王広義と対立する。そしてついに、王広義を弾劾して辞職へと追い込んだ。
――王広義を追い落としたい皇帝の思惑通りに。
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