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七竅
42、ラクシュミの襲撃
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結局、夏前になっても残党による襲撃が絶えず、戒厳令はなかなか解除できなかった。
この戒厳令は征南大将軍の恭親王の権限で発令しているので、戒厳令を解除できなければ、帝都に帰れない。
恭親王は溜息をつく。帝都の邸が恋しいわけではないが、こうも長く邸を空けるとなると、レイナのことが心配であった。何より、必ずと言っていいほど同封されていたレイナからの手紙がない。邸で何か起きているのではないかと恭親王は思ったが、家宰のシュウからはそれを示すような知らせもなく、また帰還の日取りもわからない状況で、どうしようもなかった。
――それでも、九月には帰還できそうだとの目途がついたころ。
ようやく修復がなったプーランタ河の堤防と、その横に作られた小神殿の落成式に、恭親王以下の三皇子と聖騎士たち、新刺史のシルフィンが参加することになった。
南方風の両端がつり上がった形の赤い瓦ぶきの屋根に、朱塗りの柱、彫刻を施した欄間に、大理石の土台。南側の開けたところには石畳を配置し、池を作ってその真ん中に白蛇の像を建てた。蛇神を鎮めるためのものである。
その像を複雑な表情で眺めている廉郡王の、首元には金の蛇の首飾りが揺れている。
恭親王は儀式の邪魔にならないようにエールライヒを上空に放ち、その横に立った。
スージョウの太陽小神殿から神官を呼んできて儀式を執り行う。『聖典』を読み上げ、祈りを捧げる。
「……天と陰陽の加護により、全ての調和がなり、世界の平和が築かれ、民に平安が訪れ――」
一同が目を閉じて祈りの文句を暗唱している時、ふいに恭親王の首筋に鋭い警告が走る。
はっと顔を上げた恭親王は、やはり首筋に手を当てている廉郡王と目が合う。
「来るぞ!」
「わかってる……もしかして……」
二人は言葉を交わすと、恭親王がゾーイとゾラに振り向き、叫んだ。
「敵襲だ! 防御円陣!」
側近たちは龍種には〈王気〉の発する警告を感知する能力があるのを知っているので、素直に従って剣を抜き、三人の皇子たちを庇う。リックとダヤン麾下の侍従武官もそれに従い、ゲルとトルフィン、ゲルフィン、シルフィンらの文官も皇子の背後で警戒にあたる。
待つほどもなく、神殿に武装した厲蠻の騎士たちが乱入してくる。神殿周辺を警戒していた聖騎士たちもいるはずだが、それらを排除できるということは、相当な手練れであった。先頭に立って走り混んでくる男を見て、恭親王が叫んだ。
「!ラジーブか!」
ということは、ラクシュミも近くにいるのか。三皇子を守る側近たちが警戒を強める。
「このような偽りの神殿など、南岸には不要! 皇子ともども屠ってくれる!」
ラジーブが剣を抜き、恭親王ら三皇子を憎しみに満ちた目で睨みつけて叫ぶ。
「妹の仇! 廉郡王グイン! お前の命はわたしがもらう!」
ラジーブの後ろにいた小柄な騎士は、よくよく見れば男装したラクシュミであった。廉郡王は一歩前に出て剣を抜いた。
「自分から聖騎士の前に出てくるとは、いい度胸だな。ゼクトや聖騎士を食い散らかしやがったくせに」
「フン! お前がわたしに勝てると思っているのか!」
そう言うと、ラクシュミは廉郡王に対し念を込めるようにして掌を向け、黄緑色の光の波動を放つ。
「うわっ」
反射的に廉郡王が避けたそれは、廉郡王の背後にあった白蛇像を直撃し、大理石が砕けて飛び散る。
「何だ今の! 化けもんだ!」
「何を今さら! 魔物だってば!」
狼狽する廉郡王を恭親王が窘めるが、廉郡王は気味悪そうに眉を顰めている。
「だからって掌から殺人光線はねぇだろ! 常識で考えてもよ!」
「魔物に常識を要求してどうする!」
「漫才をしている場合ですか! 緊張感のない!」
冗談を言い合っているようにしか聞こえない皇子たちを、ゲルフィンが叱りつける。
「その美しい皇子は生かして連れていこうか? いい味がしそうじゃ」
ちろりと赤い舌で唇を妖艶に舐めるラクシュミに対し、恭親王は傲然と胸を張る。
「私はゾラも驚く守備範囲の広さを誇り、年増の未亡人は大好物だが、香水臭いのと魔物憑きは無理だ。他を当たってくれ」
前に立って皇子を庇っているゾラが思いっきり嫌な顔をした。
「だから何でいちいち、俺の名前出すかなって!」
「お遊びはこれまでじゃ! 死ね!」
ラクシュミが左右の掌から黄緑色の光の波動を変幻に放って攻撃を仕掛けてくる。
「うわっ」
「ひやあっ」
咄嗟にゾラが抜いた剣で光を弾き飛ばすが、三合目で剣が折れ、避けきれず光の直撃を受けた騎士は背後に吹っ飛ばされる。
「グイン、剣の聖別された力を引き出すんだ」
そう言うと、恭親王も剣を抜き、太陽の光に自身の細身の剣をかざす。
「〈光よ、地に満ちよ、聖なる力よ、わが身に満ちよ――〉。聖騎士たちよ、魔物を陰陽のあわいに送り返してやれ!」
金色の光が剣に満ち、恭親王の身にまとう〈王気〉も力を増してさらに輝く。横でグインも『聖典』の文句を唱え、剣が光に包まれる。ダヤンも同様に剣を抜いて力を纏わせた。
三人の皇子たちが聖別された光を帯びた剣を構えると、その身の〈王気〉がさらに輝いて力を増した。
その強力で眩いほど輝く〈王気〉に、ラクシュミは一瞬、怯んだように見えたが、すぐに気を取り直して掌から三人の皇子たちに向けて光の波動を放つ。飛んできた黄緑色に輝く光を恭親王は剣で弾き返し、脚に魔力を込めて一気にラクシュミの近くに飛び込む。それを合図のように配下の聖騎士たちも一斉に厲蠻の男たちに飛びかかった。
三人の皇子とラクシュミの闘いは続く。ラクシュミは左右の掌から変幻自在に黄緑色に輝く光の波動を発射し、皇子たちが飛びのいて避ければ、それが直撃した石畳が砕けて破片が飛び散り、剣で弾き飛ばせば、角度を変えた光が石像や神殿の瓦屋根を砕く。恭親王は華麗に身を躱し、剣で弾いてその光を避けながら、軽やかな足さばきでラクシュミの懐に入り込み、その急所を狙う。首筋に向けて剣を横に薙ぎ払うが、ラクシュミがひらりと避け、逆にラクシュミの掌から発した光が廉郡王を狙う。廉郡王は剣で辛うじて弾くが、連続攻撃の最後を避けきれず、肩口に命中して衝撃で右膝を地についてしまう。廉郡王がバランスを崩すのに乗じて、ラクシュミは好機とばかりに左右両方の掌から廉郡王めがけて光を放つ。そこへ恭親王が間に立ち塞がり、剣で光を弾いて廉郡王を庇う隙に、廉郡王は右に地面を一回転して、起き上がりばなに腰の短剣を抜いてラクシュミに投げつけた。短剣は聖別されていないから、ラクシュミの顔面を直撃はするが何のダメージも与えることなく弾き飛ばされる。
「愚かな、そのような剣でわたしを傷つけられると思うてか!」
ラクシュミが嘲笑った時には、恭親王は素早くラクシュミの正面に立っていた。
「思ってないよ。ただの目くらましさ」
そう言って、恭親王はラクシュミの心臓に剣を突き立てた。
「おのれ……!」
ラクシュミが最後の力を振り絞って光を放とうとする両腕を、素早く近づいたダヤンが剣で斬り捨てる。
「ああああ―――――っ」
ラクシュミの断末魔のうめき声とともに、切り飛ばされた両手から黄緑色の光が長い尾を引いて飛び、それが白蛇の石像を直撃して大破させた。石像が木っ端みじんに砕け散り、大きな石の塊が四方に飛ぶ。
「ぐわあああああっ」
ラクシュミのからだが白く輝き、巨大な白い蛇が空中に現出して、次の瞬間に霧散する。カラーンと、乾いた音がして、ラクシュミがしていた白玉の腕輪が石畳の庭に落ちて、二つに割れた。
「ラクシュミ様!」
ラジーブが慌てて走り寄ろうとするところを、ゾーイの剛剣が袈裟懸けに切り捨てる。
ラジーブが血を噴き出して倒れたところで、戦闘は終わった。
襲ってきた厲蠻は二十人ほど。全て討ち取られた。
「……神殿が無茶苦茶になってしまった。また建て直しだよ」
「蛇神の像は、天と陰陽には気に入らなかったようだぜ」
砕け散った像を見ながら、廉郡王が言った。
「――二人の、女の像にしたらいい。プーランタ河の平穏と、南岸の平和を祈る女の像だ。蛇よりも、そっちの方がずっといい」
「そうだね。その方がいい」
恭親王も同意し、友人の肩に腕を回した。
この戒厳令は征南大将軍の恭親王の権限で発令しているので、戒厳令を解除できなければ、帝都に帰れない。
恭親王は溜息をつく。帝都の邸が恋しいわけではないが、こうも長く邸を空けるとなると、レイナのことが心配であった。何より、必ずと言っていいほど同封されていたレイナからの手紙がない。邸で何か起きているのではないかと恭親王は思ったが、家宰のシュウからはそれを示すような知らせもなく、また帰還の日取りもわからない状況で、どうしようもなかった。
――それでも、九月には帰還できそうだとの目途がついたころ。
ようやく修復がなったプーランタ河の堤防と、その横に作られた小神殿の落成式に、恭親王以下の三皇子と聖騎士たち、新刺史のシルフィンが参加することになった。
南方風の両端がつり上がった形の赤い瓦ぶきの屋根に、朱塗りの柱、彫刻を施した欄間に、大理石の土台。南側の開けたところには石畳を配置し、池を作ってその真ん中に白蛇の像を建てた。蛇神を鎮めるためのものである。
その像を複雑な表情で眺めている廉郡王の、首元には金の蛇の首飾りが揺れている。
恭親王は儀式の邪魔にならないようにエールライヒを上空に放ち、その横に立った。
スージョウの太陽小神殿から神官を呼んできて儀式を執り行う。『聖典』を読み上げ、祈りを捧げる。
「……天と陰陽の加護により、全ての調和がなり、世界の平和が築かれ、民に平安が訪れ――」
一同が目を閉じて祈りの文句を暗唱している時、ふいに恭親王の首筋に鋭い警告が走る。
はっと顔を上げた恭親王は、やはり首筋に手を当てている廉郡王と目が合う。
「来るぞ!」
「わかってる……もしかして……」
二人は言葉を交わすと、恭親王がゾーイとゾラに振り向き、叫んだ。
「敵襲だ! 防御円陣!」
側近たちは龍種には〈王気〉の発する警告を感知する能力があるのを知っているので、素直に従って剣を抜き、三人の皇子たちを庇う。リックとダヤン麾下の侍従武官もそれに従い、ゲルとトルフィン、ゲルフィン、シルフィンらの文官も皇子の背後で警戒にあたる。
待つほどもなく、神殿に武装した厲蠻の騎士たちが乱入してくる。神殿周辺を警戒していた聖騎士たちもいるはずだが、それらを排除できるということは、相当な手練れであった。先頭に立って走り混んでくる男を見て、恭親王が叫んだ。
「!ラジーブか!」
ということは、ラクシュミも近くにいるのか。三皇子を守る側近たちが警戒を強める。
「このような偽りの神殿など、南岸には不要! 皇子ともども屠ってくれる!」
ラジーブが剣を抜き、恭親王ら三皇子を憎しみに満ちた目で睨みつけて叫ぶ。
「妹の仇! 廉郡王グイン! お前の命はわたしがもらう!」
ラジーブの後ろにいた小柄な騎士は、よくよく見れば男装したラクシュミであった。廉郡王は一歩前に出て剣を抜いた。
「自分から聖騎士の前に出てくるとは、いい度胸だな。ゼクトや聖騎士を食い散らかしやがったくせに」
「フン! お前がわたしに勝てると思っているのか!」
そう言うと、ラクシュミは廉郡王に対し念を込めるようにして掌を向け、黄緑色の光の波動を放つ。
「うわっ」
反射的に廉郡王が避けたそれは、廉郡王の背後にあった白蛇像を直撃し、大理石が砕けて飛び散る。
「何だ今の! 化けもんだ!」
「何を今さら! 魔物だってば!」
狼狽する廉郡王を恭親王が窘めるが、廉郡王は気味悪そうに眉を顰めている。
「だからって掌から殺人光線はねぇだろ! 常識で考えてもよ!」
「魔物に常識を要求してどうする!」
「漫才をしている場合ですか! 緊張感のない!」
冗談を言い合っているようにしか聞こえない皇子たちを、ゲルフィンが叱りつける。
「その美しい皇子は生かして連れていこうか? いい味がしそうじゃ」
ちろりと赤い舌で唇を妖艶に舐めるラクシュミに対し、恭親王は傲然と胸を張る。
「私はゾラも驚く守備範囲の広さを誇り、年増の未亡人は大好物だが、香水臭いのと魔物憑きは無理だ。他を当たってくれ」
前に立って皇子を庇っているゾラが思いっきり嫌な顔をした。
「だから何でいちいち、俺の名前出すかなって!」
「お遊びはこれまでじゃ! 死ね!」
ラクシュミが左右の掌から黄緑色の光の波動を変幻に放って攻撃を仕掛けてくる。
「うわっ」
「ひやあっ」
咄嗟にゾラが抜いた剣で光を弾き飛ばすが、三合目で剣が折れ、避けきれず光の直撃を受けた騎士は背後に吹っ飛ばされる。
「グイン、剣の聖別された力を引き出すんだ」
そう言うと、恭親王も剣を抜き、太陽の光に自身の細身の剣をかざす。
「〈光よ、地に満ちよ、聖なる力よ、わが身に満ちよ――〉。聖騎士たちよ、魔物を陰陽のあわいに送り返してやれ!」
金色の光が剣に満ち、恭親王の身にまとう〈王気〉も力を増してさらに輝く。横でグインも『聖典』の文句を唱え、剣が光に包まれる。ダヤンも同様に剣を抜いて力を纏わせた。
三人の皇子たちが聖別された光を帯びた剣を構えると、その身の〈王気〉がさらに輝いて力を増した。
その強力で眩いほど輝く〈王気〉に、ラクシュミは一瞬、怯んだように見えたが、すぐに気を取り直して掌から三人の皇子たちに向けて光の波動を放つ。飛んできた黄緑色に輝く光を恭親王は剣で弾き返し、脚に魔力を込めて一気にラクシュミの近くに飛び込む。それを合図のように配下の聖騎士たちも一斉に厲蠻の男たちに飛びかかった。
三人の皇子とラクシュミの闘いは続く。ラクシュミは左右の掌から変幻自在に黄緑色に輝く光の波動を発射し、皇子たちが飛びのいて避ければ、それが直撃した石畳が砕けて破片が飛び散り、剣で弾き飛ばせば、角度を変えた光が石像や神殿の瓦屋根を砕く。恭親王は華麗に身を躱し、剣で弾いてその光を避けながら、軽やかな足さばきでラクシュミの懐に入り込み、その急所を狙う。首筋に向けて剣を横に薙ぎ払うが、ラクシュミがひらりと避け、逆にラクシュミの掌から発した光が廉郡王を狙う。廉郡王は剣で辛うじて弾くが、連続攻撃の最後を避けきれず、肩口に命中して衝撃で右膝を地についてしまう。廉郡王がバランスを崩すのに乗じて、ラクシュミは好機とばかりに左右両方の掌から廉郡王めがけて光を放つ。そこへ恭親王が間に立ち塞がり、剣で光を弾いて廉郡王を庇う隙に、廉郡王は右に地面を一回転して、起き上がりばなに腰の短剣を抜いてラクシュミに投げつけた。短剣は聖別されていないから、ラクシュミの顔面を直撃はするが何のダメージも与えることなく弾き飛ばされる。
「愚かな、そのような剣でわたしを傷つけられると思うてか!」
ラクシュミが嘲笑った時には、恭親王は素早くラクシュミの正面に立っていた。
「思ってないよ。ただの目くらましさ」
そう言って、恭親王はラクシュミの心臓に剣を突き立てた。
「おのれ……!」
ラクシュミが最後の力を振り絞って光を放とうとする両腕を、素早く近づいたダヤンが剣で斬り捨てる。
「ああああ―――――っ」
ラクシュミの断末魔のうめき声とともに、切り飛ばされた両手から黄緑色の光が長い尾を引いて飛び、それが白蛇の石像を直撃して大破させた。石像が木っ端みじんに砕け散り、大きな石の塊が四方に飛ぶ。
「ぐわあああああっ」
ラクシュミのからだが白く輝き、巨大な白い蛇が空中に現出して、次の瞬間に霧散する。カラーンと、乾いた音がして、ラクシュミがしていた白玉の腕輪が石畳の庭に落ちて、二つに割れた。
「ラクシュミ様!」
ラジーブが慌てて走り寄ろうとするところを、ゾーイの剛剣が袈裟懸けに切り捨てる。
ラジーブが血を噴き出して倒れたところで、戦闘は終わった。
襲ってきた厲蠻は二十人ほど。全て討ち取られた。
「……神殿が無茶苦茶になってしまった。また建て直しだよ」
「蛇神の像は、天と陰陽には気に入らなかったようだぜ」
砕け散った像を見ながら、廉郡王が言った。
「――二人の、女の像にしたらいい。プーランタ河の平穏と、南岸の平和を祈る女の像だ。蛇よりも、そっちの方がずっといい」
「そうだね。その方がいい」
恭親王も同意し、友人の肩に腕を回した。
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