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四竅
35、決意
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一瞬だけ、開いた幕の中から、明るい四角い窓が絨毯に浮かびあがるが、それが閉じれば天幕の中は再び薄暗い重い空気に包まれた。デュクトとゾーイが懸命に恭親王を止める。
「殿下! このようなことは承服できませぬ。殿下が何故、このような辱めを!」
「そうです! 我々の命など、塵芥にも等しきものと引き換えに、殿下がその御身を差し出されるなど、到底我慢ができません。殿下、お考え直しください!」
恭親王は彼らの言葉は無視し、周囲を見回して声を落とした。
「今から、アイリンとマルインだけでも脱出させられないか? あいつは僕しか見ていなかったから、僕の身体で釣れば、アイリンとマルインは助けられると思ったのに……皇子と名乗らなければよかった。僕の失態だ」
恭親王は唇を噛む。成郡王が首を振る。
「無理だよ。あの男、〈王気〉が見える。僕も肅郡王も、弱いけれど〈王気〉があるんだ。誤魔化せっこない」
「でも……なんとか……僕は、慣れているけど、君たちは……」
成郡王が首を振る。
「僕は仮にも君の兄だよ。兄が弟を犠牲にして逃げるなんてできない」
「僕も……君だけ残していくなんて、無理だよ」
三人の皇子が不安げに寄り添い合うのに、ゾーイはそっと天幕の外を覗き、首を振る。
「蟻の這い出る隙間もありませんし、此処を抜けたとしても、方角が……馬もどこにいるかわからないし、逃げるのは無理です」
恭親王はじっと目を閉じて、そして開いて言った。
「あいつも言っただろう。奴が必要なのは僕たち皇子だけだ。お前たちなど、むしろ邪魔なんだよ。僕たちが要求を飲むまでお前たちを一人ずつ殺していくか、全部ひと思いに殺してを僕たちを好きに弄ぶだけだ。……結局嬲りものになるなら、お前たちが生きていた方がうんといいじゃないか」
「殿下! 古来より、主君のために従者が命を差し出すことはあっても、従者のために主君がその身を犠牲にすることなど、ありません」
ゾーイの言葉に、恭親王はじっとゾーイの精悍な顔を見つめて言った。
「お前たちが僕らに命を賭けて仕えてくれる代わりに、僕らもお前たちの命をできる限り守る義務があるだろう。……それに、お前たちを殺されると困るのは僕ら自身だ。脱出する機会ができても、僕たちだけでは何もできない。主君を守れないとお前たちが卑屈になることはない。これはただの取引だ」
そう言って、恭親王は端麗な顔に皮肉な笑みを浮かべる。
「僕もそれなりに楽しませてもらうことにするよ。……壊されない程度に加減してもらわないといけないけど。馬鹿みたいにデカい一物だったら困るね、ゲル、薬箱を出して」
蒼白な顔で黙っていたゲルが、慌てて荷物の中から簡易の薬箱を取り出す。
「傷薬と……それから何か油がある? 臭いの強くないのがいい」
ゲルが見繕って小瓶を恭親王に渡すと、彼はそれを懐にしまう。そして、端麗な顔に苦悩で歪ませているデュクトに向かって、言った。
「お前の使っている隠密を帝都に走らせ、皇帝陛下にこのことを知らせよ」
デュクトが愕然とした表情で言った。
「殿下……それは……このことも、全て……?」
「あの隠密のことだから、このやり取りも全て聞いているのだろう。だから、そのまま、すべて包み隠さずに申し上げよ。このことが後に露見して、お前たち配下の者が罪を問われることがないように。これは、僕ら皇子たちが自ら望んでしたことであると」
「殿下……」
天幕の中は重い沈黙に支配された。皇帝の愛子である恭親王と、さらに二皇子が、異民族にその身体を蹂躙される。そのようなことを、皇帝が許すはずがない。だが、恭親王はそれを、彼ら自身の望んだことだと皇帝に伝えるよう、命じたのだ。来る日に、彼ら配下の者が処罰されることのないように。
ふと気づけば、今までなかった人の気配が天幕の隅の暗闇にあった。
「カイトと申します。……ご命令、お受けいたしました」
ひそやかな声がして、デュクトが使っている隠密が言った。
「カイトお前……」
デュクトの生家ソアレス家ではそれぞれ直属の隠密を擁しており、彼らはその雇い主にしか忠誠を誓わない。たとえ雇い主の仕える皇子といえども、名を名乗ることもなく、当然のことに直接命令を受けることもない。それが、今この場に現れて皇子に姿を見せ、名を名乗り、命令を聞いた。
「わが主はデュクト様ただ一人。そのデュクト様のためにその身を犠牲にしようという殿下は、わが主も同じ。命に代えても、帝都までお知らせいたします」
カイトが低い、ひそやかな声で続ける。
「……殿下と、デュクト様の御関係も……お話ししても?」
「それはやめておいてくれ」
「承知」
そのまま、その男の気配もろともかき消えた。デュクトは、ただ茫然としていた。恭親王は一同を見回す。
「みんな、この後、僕らに何が起きても、決して激昂して妙な真似をしないと誓ってほしい」
「殿下……」
それから、皇宮騎士団の三人の騎士を見て言った。
「このようなことに巻き込んですまない。……名を、教えてくれるか」
「サヌルと申します」
「テムジンと申します」
「アートと申します」
三人の騎士はいずれも二十代の半ば程、短く刈り込んだ黒い髪に、屈強な身体つきをしていた。
「お前たちには、特に成郡王と肅郡王の警護を頼みたい」
「承知いたしました」
それから、屈辱に青い顔をしているゾーイに近づいた。
「ゾーイ、ちょっと……」
恭親王はゾーイを引っ張って、話し声が聞こえない天幕の隅に連れていく。
「ゾーイ、僕はただやられるつもりはないよ。お前とゾラはさりげなく周辺を探ってくれ。ボルゴールはベルンチャ族の王を名乗っているが、一支族の族長でしかなかったはずだ。それがどうしてこれだけの軍勢を動員できるのか、何かカラクリがあるような気がする。……それと、僕が捕えられたとなれば、砦からは取りも直さず密偵が――多分の、ゼクトの配下が――派遣されると思う。それとうまく接触してくれ」
ゾーイが驚くのに、恭親王は黒曜石の瞳を煌めかせて言う。
「まあ、三日もあればあの男を篭絡してやるよ。お前たちはせいぜい、大げさに嘆き悲しんで、奴らを油断させろ」
「殿下……」
絶句するゾーイに、恭親王は懐から小さな革張りの箱を取り出して手渡す。
「これをしばらく預かっていてほしい。僕が聖地から持ち出せた唯一の品で……大事な預かり物なんだ。これだけは失うことはできない。頼むよ」
ゾーイが頷いて小箱を受け取るのと、天幕の入口が開いて、食事が運ばれてくるのが同時だった。
恭親王は何事もなかったような表情で、周囲に言った。
「栄えあるベルンチャ族の王が用意した食事だよ!さぞ素晴らしいものが出るんだろうね。とっくり味わおうじゃないか!」
その微笑みは、この後に彼ら皇子たちに加えられる凌辱のことなど、全く意に介していないかのように自信にあふれ、無邪気ですらあった。
「殿下! このようなことは承服できませぬ。殿下が何故、このような辱めを!」
「そうです! 我々の命など、塵芥にも等しきものと引き換えに、殿下がその御身を差し出されるなど、到底我慢ができません。殿下、お考え直しください!」
恭親王は彼らの言葉は無視し、周囲を見回して声を落とした。
「今から、アイリンとマルインだけでも脱出させられないか? あいつは僕しか見ていなかったから、僕の身体で釣れば、アイリンとマルインは助けられると思ったのに……皇子と名乗らなければよかった。僕の失態だ」
恭親王は唇を噛む。成郡王が首を振る。
「無理だよ。あの男、〈王気〉が見える。僕も肅郡王も、弱いけれど〈王気〉があるんだ。誤魔化せっこない」
「でも……なんとか……僕は、慣れているけど、君たちは……」
成郡王が首を振る。
「僕は仮にも君の兄だよ。兄が弟を犠牲にして逃げるなんてできない」
「僕も……君だけ残していくなんて、無理だよ」
三人の皇子が不安げに寄り添い合うのに、ゾーイはそっと天幕の外を覗き、首を振る。
「蟻の這い出る隙間もありませんし、此処を抜けたとしても、方角が……馬もどこにいるかわからないし、逃げるのは無理です」
恭親王はじっと目を閉じて、そして開いて言った。
「あいつも言っただろう。奴が必要なのは僕たち皇子だけだ。お前たちなど、むしろ邪魔なんだよ。僕たちが要求を飲むまでお前たちを一人ずつ殺していくか、全部ひと思いに殺してを僕たちを好きに弄ぶだけだ。……結局嬲りものになるなら、お前たちが生きていた方がうんといいじゃないか」
「殿下! 古来より、主君のために従者が命を差し出すことはあっても、従者のために主君がその身を犠牲にすることなど、ありません」
ゾーイの言葉に、恭親王はじっとゾーイの精悍な顔を見つめて言った。
「お前たちが僕らに命を賭けて仕えてくれる代わりに、僕らもお前たちの命をできる限り守る義務があるだろう。……それに、お前たちを殺されると困るのは僕ら自身だ。脱出する機会ができても、僕たちだけでは何もできない。主君を守れないとお前たちが卑屈になることはない。これはただの取引だ」
そう言って、恭親王は端麗な顔に皮肉な笑みを浮かべる。
「僕もそれなりに楽しませてもらうことにするよ。……壊されない程度に加減してもらわないといけないけど。馬鹿みたいにデカい一物だったら困るね、ゲル、薬箱を出して」
蒼白な顔で黙っていたゲルが、慌てて荷物の中から簡易の薬箱を取り出す。
「傷薬と……それから何か油がある? 臭いの強くないのがいい」
ゲルが見繕って小瓶を恭親王に渡すと、彼はそれを懐にしまう。そして、端麗な顔に苦悩で歪ませているデュクトに向かって、言った。
「お前の使っている隠密を帝都に走らせ、皇帝陛下にこのことを知らせよ」
デュクトが愕然とした表情で言った。
「殿下……それは……このことも、全て……?」
「あの隠密のことだから、このやり取りも全て聞いているのだろう。だから、そのまま、すべて包み隠さずに申し上げよ。このことが後に露見して、お前たち配下の者が罪を問われることがないように。これは、僕ら皇子たちが自ら望んでしたことであると」
「殿下……」
天幕の中は重い沈黙に支配された。皇帝の愛子である恭親王と、さらに二皇子が、異民族にその身体を蹂躙される。そのようなことを、皇帝が許すはずがない。だが、恭親王はそれを、彼ら自身の望んだことだと皇帝に伝えるよう、命じたのだ。来る日に、彼ら配下の者が処罰されることのないように。
ふと気づけば、今までなかった人の気配が天幕の隅の暗闇にあった。
「カイトと申します。……ご命令、お受けいたしました」
ひそやかな声がして、デュクトが使っている隠密が言った。
「カイトお前……」
デュクトの生家ソアレス家ではそれぞれ直属の隠密を擁しており、彼らはその雇い主にしか忠誠を誓わない。たとえ雇い主の仕える皇子といえども、名を名乗ることもなく、当然のことに直接命令を受けることもない。それが、今この場に現れて皇子に姿を見せ、名を名乗り、命令を聞いた。
「わが主はデュクト様ただ一人。そのデュクト様のためにその身を犠牲にしようという殿下は、わが主も同じ。命に代えても、帝都までお知らせいたします」
カイトが低い、ひそやかな声で続ける。
「……殿下と、デュクト様の御関係も……お話ししても?」
「それはやめておいてくれ」
「承知」
そのまま、その男の気配もろともかき消えた。デュクトは、ただ茫然としていた。恭親王は一同を見回す。
「みんな、この後、僕らに何が起きても、決して激昂して妙な真似をしないと誓ってほしい」
「殿下……」
それから、皇宮騎士団の三人の騎士を見て言った。
「このようなことに巻き込んですまない。……名を、教えてくれるか」
「サヌルと申します」
「テムジンと申します」
「アートと申します」
三人の騎士はいずれも二十代の半ば程、短く刈り込んだ黒い髪に、屈強な身体つきをしていた。
「お前たちには、特に成郡王と肅郡王の警護を頼みたい」
「承知いたしました」
それから、屈辱に青い顔をしているゾーイに近づいた。
「ゾーイ、ちょっと……」
恭親王はゾーイを引っ張って、話し声が聞こえない天幕の隅に連れていく。
「ゾーイ、僕はただやられるつもりはないよ。お前とゾラはさりげなく周辺を探ってくれ。ボルゴールはベルンチャ族の王を名乗っているが、一支族の族長でしかなかったはずだ。それがどうしてこれだけの軍勢を動員できるのか、何かカラクリがあるような気がする。……それと、僕が捕えられたとなれば、砦からは取りも直さず密偵が――多分の、ゼクトの配下が――派遣されると思う。それとうまく接触してくれ」
ゾーイが驚くのに、恭親王は黒曜石の瞳を煌めかせて言う。
「まあ、三日もあればあの男を篭絡してやるよ。お前たちはせいぜい、大げさに嘆き悲しんで、奴らを油断させろ」
「殿下……」
絶句するゾーイに、恭親王は懐から小さな革張りの箱を取り出して手渡す。
「これをしばらく預かっていてほしい。僕が聖地から持ち出せた唯一の品で……大事な預かり物なんだ。これだけは失うことはできない。頼むよ」
ゾーイが頷いて小箱を受け取るのと、天幕の入口が開いて、食事が運ばれてくるのが同時だった。
恭親王は何事もなかったような表情で、周囲に言った。
「栄えあるベルンチャ族の王が用意した食事だよ!さぞ素晴らしいものが出るんだろうね。とっくり味わおうじゃないか!」
その微笑みは、この後に彼ら皇子たちに加えられる凌辱のことなど、全く意に介していないかのように自信にあふれ、無邪気ですらあった。
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