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三竅
13、再会
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結婚の話を聞いて久々に倒れたユエリンを思い遣り、成郡王は結婚の話をしなくなった。
「吃驚したよ、胃が弱いなんて聞いていなかったからね」
「ごめん。前日に食べた羊が、脂身が多くてさ。ダメなんだよね、肉の脂身が」
そんな話をしながら、練武場からの帰り道、後宮へと続く赤く塗られた塀に囲まれた路地を歩く。伴は、それぞれの小宦官一人ずつだけ。突然、シウリンが足を停めた。
「……カリン!」
シウリンは小さな叫び声を上げると、路地の向こうから重い炭桶を運んできた小柄な侍女に向かって駆けだした。
「……殿下?!」
炭桶を抱えたまま茫然と立ち尽くす侍女を抱きしめるシウリンを見て、成郡王は吃驚して固まってしまう。
「ユエリン!」
「あ……ああ。ごめん。久しぶりで、びっくりしたんだ。……元気だった?」
炭桶を抱えたカリンは真っ赤になって俯いて頷く。
「はい……元気で過ごしております」
「他の……マーヤとユウナも?」
「はい。……今、三人ともバラバラな部署におりますけれど、元気でやっております。殿下も、お変わりなく?」
そう言われて、シウリンの頬がわずかに引き攣る。変わりは、ある。自分はもう、汚れて、穢れてしまった。
「うん……まあね」
シウリンはカリンが重そうに抱える炭桶に気づき、それを当然のように代わりに持った。
「こんな重いものを持たされて……可哀想に、どこの部署にいるの?」
「殿下いけません! あたしの仕事ですからっ!」
「いいんだよ、腕の鍛錬になるから僕が持つよ。……どこに行くの? 持って行ってあげるから」
「ダメですって! 殿下にそんなもの持たせたのが女官長様や宦官長様に知られたら、鞭打ちくらいじゃすみません!」
「鞭打ち? 誰が君を鞭で打つと言うの?!」
炭桶を取り合って争う二人にあきれ果てた成郡王が、シウリンの小宦官であるフォンに命じてそれを持たせ、カリンの代わりに運ぶように命じ、シウリンに部屋に帰るよう促した。
「ユエリン、こんなところで侍女と長話なんて、ダメだよ。誰かに見られたら……さ、早く」
シウリンは恨めしそうに成郡王を見て、溜息をついた。
「わかったよ……。じゃあ、カリン、元気で。辛いことがあったら僕に言って。マーヤとユウナにもよろしく」
「はい。殿下もお元気で」
去って行くカリンの後ろ姿をじっと見つめているシウリンに、成郡王が尋ねる。
「あの子……」
「その、前いた侍女だよ。閨女が来るからって、デュクトが追っ払ったのさ」
閨房教育に入るために遠ざけたのだ。成郡王もそうだったから、わかる。でも――。
立ち去るカリンの後ろ姿から目を離さないシウリンに、成郡王は何とも言えない不吉な予感がした。
カリンに出会ってから、シウリンは塞ぎ込むようになった。
窓辺で坪庭をぼうっと眺めていたり、庭の四阿で一人佇んだり、机の上に開いた書物を上の空で見つめてみたり。
いろんなことが、頭の中を巡る。
成郡王の言ったことが、シウリンの心を抉る。
『好きな子としたいって思わないの?』
『一生、好きな子とはしないつもりなの?』
『ずっと、好きでもない女とだけ、するつもりなの?』
男女が抱き合い、身体を結び合う。それは本来、愛の行為のはずだった。それなのに、シウリンに要求されているのは、好きでもない女との行為ばかり。
だからと言って、気乗りしないと行為を拒めば、必ずと言っていいほど秀女は翌朝メイローズに泣きつき、何らかの騒ぎになった。そのたびに、体調が悪かったと言い訳したり、何か菓子でも贈って女の機嫌を取り結ばねばならなくなる。
シウリンは溜息をついた。
鬱陶しい――。なんだかひどい倦怠感に襲われ、シウリンは一週間程、秀女全員の来訪を拒んだ。
騒ぎが起きたのは、十月の末。
桂花が、持ち物が失くなったとして訴え出たのだ。曰く、数か月前から続いている。犯人は、他の二秀女に違いない――。
ただの紛失ではなく、悪意をもっての隠匿、あるいは窃盗であるならば、きちんと対処しなければならない。シウリンは仕方なく、夕食後に秀女三人を自室に呼び出した。デュクトとゲルも呼び、メイローズとともに部屋に控えさせる。
「何が、失くなったの?」
内陸の帝都は、この時期になると夜は冷える。シウリンの部屋でも、夜は煖坑に火を入れるようになった。ただし、煖坑の上の長椅子に座るには、まだそこまでは寒くない。シウリンは長椅子の前に肘掛椅子を置いてそこに座り、前に三人の秀女を並べて尋ねた。傅役二人には榻を許すが、秀女は立ったままだ。
二年前のシウリンならば、自分が腰かけて少女たちを立ったままにさせるなんて、考えられないことであったが、後宮の生活により、彼は身分の違いというものに違和感を持たなくなりつつある。そんな自分に気づいて不快感に舌打ちしたくなるが、今更、榻を薦めるのもおかしな話だ。そもそも、シウリンは桂花の話に不信を抱いている。座らせてやる必要など感じなかった。
「はい、申し上げます。殿下にいただいた、螺鈿の櫛と、小箱、あとは絹の手巾とか、瑪瑙の指輪とか……」
盗まれたとされる品々は、メイローズが検分して箱にひとまとめにし、今、シウリンの前にある卓の上に乗せられている。
そんなに色々とこいつにやってたっけ? 品物を見ながらシウリンが首を傾げる。実はシウリンは桂花があまり好きではなかった。顔を合わせればぐちぐちとネガティブなことばかり言い、さりげなく他の二秀女を誹謗するので、正直会いたくないと思っていたのだ。それで、グインやら成郡王の来訪やらで寝所で呼べないとき、他の秀女なら翌日に振り替えるのだが、桂花は翌日が閨女の指南日に当たっているのをいいことに、物品で埋め合わせていたのである。桂花はそうして贈られる品々を、皇子の愛の証だとして他の二人にこれ見よがしに自慢していたらしい。
馬鹿馬鹿しい。
シウリンは舌打ちしたいのをぐっとこらえる。
どうせ品物はメイローズが適当に選んでいるのである。そんなものが愛の証のはずがない。
「……それで、何故それが他の二人に盗まれたということになるの? 証拠なしに他人を誹謗することは許されないよ」
シウリンの声がさりげなく低く冷たくなっているのだが、桂花はそのことに気づかない。そういう鈍感なところも嫌いであった。敏感な女であれば、自分が愛されているなどと、勘違いはしない。
「だって! 木蓮様のお荷物の中から出てきたのですもの!」
「違います! わたくしではありません!」
木蓮が普段の大人しさも形を潜める厳しい声で否定した。
「わたくしたち三人は同室で、あれは鍵のかからない抽斗に入っていました。誰だって入れられるではありませんか!
「でも、貴女方二人が一番、動機がありますわ! 殿下から贈られたものを盗むんですから!」
「失礼な! 殿下からいただいたものだなんて、わたくし存じませんわ!」
「ウソっ! メイローズさんが持っていらしたとき、部屋にいたくせに!」
甲高い声で続けられる応酬に、シウリンは不機嫌に眉を顰める。ああ、鬱陶しい――。
シウリンが黙っているのを勘違いしたのか、桂花が媚びるようにシウリンを見て、言った。
「わたし、ずっと辛い思いをしてきたんですの!いっつもお二人には苛められて……わたしだけが、殿下からいろいろと贈物をいただくからって……」
シウリンは桂花の渾身の秋波をあっさりと無視して、疑いをかけられた木蓮に視線を向けた。
「つまり、桂花は君が盗んだと言っているみたいだけど、君の話を聞こう」
シウリンが穏やかな声で語りかけると、木蓮ははっとして、少し居住まいを正した。
「わたくし、盗んだりなどいたしません」
「でも、君の荷物の中から出て来た?」
「はい。でも、それは誰でも開けられる抽斗ですし……」
「どういう状況で品物が発見されたのか、説明してくれる?」
シウリンが黒い瞳で見つめると、木蓮もシウリンを真っ直ぐに見た。その視線の強さ、真っ直ぐさから、シウリンはすでに木蓮はシロであると判定を下していたが、そのことは言わずに説明を求めた。
「はい。普段使わない抽斗を整理しようと開けたら、見覚えのない品がいろいろと出てきて……不思議に思い並べていたら、部屋に帰ってきた桂花が、殿下からいただいたものだと騒ぎはじめて……」
「その場には他に誰がいた?」
「椿さんと、あとは小間使いの侍女が」
シウリンはそれまで沈黙を守っていた椿に目を向ける。椿が大きな黒目がちな眼で頷いた。
「その通りです。見覚えのないものがいつの間にか入っている。椿さん、知らない?って卓に並べたので、わたくしも見ました。でもわたくしのものでもなくて。二、三、以前に桂花に自慢されたものに似ているとは思いましたが、その時しげしげと見たわけではないので、迂闊なことは言わない方がいいと黙っていたのですが、そこに桂花がやってきて、大声で泥棒、泥棒と叫び始めて……」
状況を聞く限り、間違いなく木蓮の犯行ではないだろう。シウリンは溜息をつくと、卓上の菊花茶を一口啜る。
「それは……少なくとも木蓮が犯人ではないだろうね」
「吃驚したよ、胃が弱いなんて聞いていなかったからね」
「ごめん。前日に食べた羊が、脂身が多くてさ。ダメなんだよね、肉の脂身が」
そんな話をしながら、練武場からの帰り道、後宮へと続く赤く塗られた塀に囲まれた路地を歩く。伴は、それぞれの小宦官一人ずつだけ。突然、シウリンが足を停めた。
「……カリン!」
シウリンは小さな叫び声を上げると、路地の向こうから重い炭桶を運んできた小柄な侍女に向かって駆けだした。
「……殿下?!」
炭桶を抱えたまま茫然と立ち尽くす侍女を抱きしめるシウリンを見て、成郡王は吃驚して固まってしまう。
「ユエリン!」
「あ……ああ。ごめん。久しぶりで、びっくりしたんだ。……元気だった?」
炭桶を抱えたカリンは真っ赤になって俯いて頷く。
「はい……元気で過ごしております」
「他の……マーヤとユウナも?」
「はい。……今、三人ともバラバラな部署におりますけれど、元気でやっております。殿下も、お変わりなく?」
そう言われて、シウリンの頬がわずかに引き攣る。変わりは、ある。自分はもう、汚れて、穢れてしまった。
「うん……まあね」
シウリンはカリンが重そうに抱える炭桶に気づき、それを当然のように代わりに持った。
「こんな重いものを持たされて……可哀想に、どこの部署にいるの?」
「殿下いけません! あたしの仕事ですからっ!」
「いいんだよ、腕の鍛錬になるから僕が持つよ。……どこに行くの? 持って行ってあげるから」
「ダメですって! 殿下にそんなもの持たせたのが女官長様や宦官長様に知られたら、鞭打ちくらいじゃすみません!」
「鞭打ち? 誰が君を鞭で打つと言うの?!」
炭桶を取り合って争う二人にあきれ果てた成郡王が、シウリンの小宦官であるフォンに命じてそれを持たせ、カリンの代わりに運ぶように命じ、シウリンに部屋に帰るよう促した。
「ユエリン、こんなところで侍女と長話なんて、ダメだよ。誰かに見られたら……さ、早く」
シウリンは恨めしそうに成郡王を見て、溜息をついた。
「わかったよ……。じゃあ、カリン、元気で。辛いことがあったら僕に言って。マーヤとユウナにもよろしく」
「はい。殿下もお元気で」
去って行くカリンの後ろ姿をじっと見つめているシウリンに、成郡王が尋ねる。
「あの子……」
「その、前いた侍女だよ。閨女が来るからって、デュクトが追っ払ったのさ」
閨房教育に入るために遠ざけたのだ。成郡王もそうだったから、わかる。でも――。
立ち去るカリンの後ろ姿から目を離さないシウリンに、成郡王は何とも言えない不吉な予感がした。
カリンに出会ってから、シウリンは塞ぎ込むようになった。
窓辺で坪庭をぼうっと眺めていたり、庭の四阿で一人佇んだり、机の上に開いた書物を上の空で見つめてみたり。
いろんなことが、頭の中を巡る。
成郡王の言ったことが、シウリンの心を抉る。
『好きな子としたいって思わないの?』
『一生、好きな子とはしないつもりなの?』
『ずっと、好きでもない女とだけ、するつもりなの?』
男女が抱き合い、身体を結び合う。それは本来、愛の行為のはずだった。それなのに、シウリンに要求されているのは、好きでもない女との行為ばかり。
だからと言って、気乗りしないと行為を拒めば、必ずと言っていいほど秀女は翌朝メイローズに泣きつき、何らかの騒ぎになった。そのたびに、体調が悪かったと言い訳したり、何か菓子でも贈って女の機嫌を取り結ばねばならなくなる。
シウリンは溜息をついた。
鬱陶しい――。なんだかひどい倦怠感に襲われ、シウリンは一週間程、秀女全員の来訪を拒んだ。
騒ぎが起きたのは、十月の末。
桂花が、持ち物が失くなったとして訴え出たのだ。曰く、数か月前から続いている。犯人は、他の二秀女に違いない――。
ただの紛失ではなく、悪意をもっての隠匿、あるいは窃盗であるならば、きちんと対処しなければならない。シウリンは仕方なく、夕食後に秀女三人を自室に呼び出した。デュクトとゲルも呼び、メイローズとともに部屋に控えさせる。
「何が、失くなったの?」
内陸の帝都は、この時期になると夜は冷える。シウリンの部屋でも、夜は煖坑に火を入れるようになった。ただし、煖坑の上の長椅子に座るには、まだそこまでは寒くない。シウリンは長椅子の前に肘掛椅子を置いてそこに座り、前に三人の秀女を並べて尋ねた。傅役二人には榻を許すが、秀女は立ったままだ。
二年前のシウリンならば、自分が腰かけて少女たちを立ったままにさせるなんて、考えられないことであったが、後宮の生活により、彼は身分の違いというものに違和感を持たなくなりつつある。そんな自分に気づいて不快感に舌打ちしたくなるが、今更、榻を薦めるのもおかしな話だ。そもそも、シウリンは桂花の話に不信を抱いている。座らせてやる必要など感じなかった。
「はい、申し上げます。殿下にいただいた、螺鈿の櫛と、小箱、あとは絹の手巾とか、瑪瑙の指輪とか……」
盗まれたとされる品々は、メイローズが検分して箱にひとまとめにし、今、シウリンの前にある卓の上に乗せられている。
そんなに色々とこいつにやってたっけ? 品物を見ながらシウリンが首を傾げる。実はシウリンは桂花があまり好きではなかった。顔を合わせればぐちぐちとネガティブなことばかり言い、さりげなく他の二秀女を誹謗するので、正直会いたくないと思っていたのだ。それで、グインやら成郡王の来訪やらで寝所で呼べないとき、他の秀女なら翌日に振り替えるのだが、桂花は翌日が閨女の指南日に当たっているのをいいことに、物品で埋め合わせていたのである。桂花はそうして贈られる品々を、皇子の愛の証だとして他の二人にこれ見よがしに自慢していたらしい。
馬鹿馬鹿しい。
シウリンは舌打ちしたいのをぐっとこらえる。
どうせ品物はメイローズが適当に選んでいるのである。そんなものが愛の証のはずがない。
「……それで、何故それが他の二人に盗まれたということになるの? 証拠なしに他人を誹謗することは許されないよ」
シウリンの声がさりげなく低く冷たくなっているのだが、桂花はそのことに気づかない。そういう鈍感なところも嫌いであった。敏感な女であれば、自分が愛されているなどと、勘違いはしない。
「だって! 木蓮様のお荷物の中から出てきたのですもの!」
「違います! わたくしではありません!」
木蓮が普段の大人しさも形を潜める厳しい声で否定した。
「わたくしたち三人は同室で、あれは鍵のかからない抽斗に入っていました。誰だって入れられるではありませんか!
「でも、貴女方二人が一番、動機がありますわ! 殿下から贈られたものを盗むんですから!」
「失礼な! 殿下からいただいたものだなんて、わたくし存じませんわ!」
「ウソっ! メイローズさんが持っていらしたとき、部屋にいたくせに!」
甲高い声で続けられる応酬に、シウリンは不機嫌に眉を顰める。ああ、鬱陶しい――。
シウリンが黙っているのを勘違いしたのか、桂花が媚びるようにシウリンを見て、言った。
「わたし、ずっと辛い思いをしてきたんですの!いっつもお二人には苛められて……わたしだけが、殿下からいろいろと贈物をいただくからって……」
シウリンは桂花の渾身の秋波をあっさりと無視して、疑いをかけられた木蓮に視線を向けた。
「つまり、桂花は君が盗んだと言っているみたいだけど、君の話を聞こう」
シウリンが穏やかな声で語りかけると、木蓮ははっとして、少し居住まいを正した。
「わたくし、盗んだりなどいたしません」
「でも、君の荷物の中から出て来た?」
「はい。でも、それは誰でも開けられる抽斗ですし……」
「どういう状況で品物が発見されたのか、説明してくれる?」
シウリンが黒い瞳で見つめると、木蓮もシウリンを真っ直ぐに見た。その視線の強さ、真っ直ぐさから、シウリンはすでに木蓮はシロであると判定を下していたが、そのことは言わずに説明を求めた。
「はい。普段使わない抽斗を整理しようと開けたら、見覚えのない品がいろいろと出てきて……不思議に思い並べていたら、部屋に帰ってきた桂花が、殿下からいただいたものだと騒ぎはじめて……」
「その場には他に誰がいた?」
「椿さんと、あとは小間使いの侍女が」
シウリンはそれまで沈黙を守っていた椿に目を向ける。椿が大きな黒目がちな眼で頷いた。
「その通りです。見覚えのないものがいつの間にか入っている。椿さん、知らない?って卓に並べたので、わたくしも見ました。でもわたくしのものでもなくて。二、三、以前に桂花に自慢されたものに似ているとは思いましたが、その時しげしげと見たわけではないので、迂闊なことは言わない方がいいと黙っていたのですが、そこに桂花がやってきて、大声で泥棒、泥棒と叫び始めて……」
状況を聞く限り、間違いなく木蓮の犯行ではないだろう。シウリンは溜息をつくと、卓上の菊花茶を一口啜る。
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