50 / 255
【番外編】市場と遊び人
②
しおりを挟む
それ以来、ゾラが「遊び人」である、という言葉は、時にシウリンの耳にも届いた。
例えば、シウリンの鍛錬にゾラがやって来ないと、「全く、あいつは遊び人だから……」とゾーイが苦虫を噛み潰す。あるいは、ゾラにゾーイが何か誘われて、「もういい、お前みたいな遊び人には、付き合い切れん」と手を振って断ったり。鬼ごっこに誘われて、「付き合い切れん」と断ったのだろうか? ゾーイのような屈強な鬼に追いかけられたら、本気でチビりそう。シウリンが木刀を振りながら考えていると、当のゾラがやってきた。
「あれぇ? 殿下さっきから、随分長いこと振ってるっすよね?」
「うん、これで五百七十八回め!……ゾーイが出かける間、ずっと振ってろって言うから!」
そのやり取りを耳に挟んだゾーイが「ああっ!」と飛び上がって慌ててやってきた。
「忘れてました! もう戻ってきてますから! やめていいですよ!」
「なんだあ~。いつまで振ればいいのかなって」
「三百回越えた時点で、おかしいって思いましょうよ、殿下」
平謝りするゾーイの横で、ゾラがあきれ顔で言うが、シウリンはさすがに痛む腕をさすりながら、困ったように眉尻を下げる。
「うーん、確かに、ゾーイ戻ってきてるのに、終わっていいって言ってくれないなーとは思ってた」
「本当に申し訳ございません!」
直角に頭を下げているゾーイを宥めて、シウリンが苦笑いする。
「それよりさ……」
シウリンがゾーイを上目遣いに見て、言った。
「僕、またこの前のお店で小籠包食べたいな?……ダメ?」
「それは……」
皇子に外食させるのは、安全面から言えば、望ましくはない。だがシウリンはあまりに世間知らずで、やはりあれこれと体験させるべきとも思う。ゾーイが渋々、了承して頷くと、横で聞いていたゾラが言った。
「じゃあさ、折角っすから、もっと面白い場所に行きましょうよ!」
「面白い場所ぉ? お前、殿下をどこにお連れするつもりだ。まさか……」
ゾーイが血相変えてゾラに詰め寄ると、ゾラが慌てて手を振った。
「いやいや、市場っすよ。殿下まだ、帝都の東西の市にも行ったことないっすよね? 各地の物産や、軽業師や、いろんな大道芸を見たり、屋台で買い食いするのも、立派な社会勉強っすよ!」
「だが……」
外食すら一回しかしたことのない皇子に、市場はハードルが高いのではないか? 渋るゾーイに、シウリンが目を輝かす。
「市場! 〈聖典〉で読んだよ! いろんなものが集まる場所だね?」
「ほら! 市場と聞いて〈聖典〉思い出すとか、ヤバいっしょ! 記憶喪失にしたっておかしいでしょ、いろいろ。〈聖典〉に出てくるなんて、二千年前の市場っすよ? そんな知識で、この先どうやって生きていくつもりっすか」
言われてみればその通りで、ゾーイも不安を飲み込んで、数日後に皆で市場に出かけることにした。
帝都の皇城の北側に、東西二つの市がある。これは古来の「面朝後市」の思想に即したもので、天子は南面して朝廷に向かい、背後の北側に商業施設を置く、という考え方に基づいている。
かつては、都市における商業活動は市の区域でしか許されなかった。市は周囲を塀で囲まれ、その門は日没とともに閉じられ、日の出とともに開かれた。市には役人がいて市税を取り立て、商人は一般の戸籍とは異なる市籍で管理され、一級下がる二級市民と捉えられていた。だがそれらは皆、過去のことである。
三百年ほど前に、夜間の外出禁止は緩和され、商業活動が帝都全体で認められた。日没とともに閉じられていた閭門は解放され、日没以後の営業が盛んになる。帝都の大通りには老舗が軒を連ね、料理屋は終夜営業を始める。花街は夕刻以後には赤い提灯を灯し、帝都は不夜城の如く、繁栄を謳歌することになる。
以前は唯一認められた商業区域であった市だが、商業区域が帝都全体に拡大した現在でも、商業の中心地としての役割は果たし続けている。市とは、臨時免許で営業できる特区なのだ。帝都で店舗を構えようと思えば、まず高額の賃料を支払って、店舗用の物件を借りなければならない。さらに各種の届け出、免許が必要で、開店にこぎつけるまでには、手間も費用もかかる。屋台であっても、市の外で営業するには免許が必要で、それなりの金を支払わねばならない。それが、東西の市では、当日の届け出一つで商売ができる。
例えば、帝国全土をめぐる行商人。取れすぎた野菜を売りたい近隣の農民。先祖伝来の骨董を、手っ取り早く現金に換えたい者。孤児院の資金を捻出するための、慈善市。身分証を提示すれば、一日単位の届け出金で出店が可能である。事前に交渉すれば好みの場所を確保できるので、同業組合で日を決め、宣伝して客を呼ぶにも便利だ。古書肆組合による春秋の古本市や、古物商組合が開く毎月五の日の骨董市などは、帝都の風物詩として定着し、それを目当てに遠方の街から訪れる者もいる。
帝都に常設の店舗を抱える老舗であっても、実物を展示するにはスペースが足りないような業種、例えば馬車や大きな家具などを扱う店が、実物を展示して注文を受け付ける、予約会を開催することもある。また春は朝掘りの筍や山菜、夏は金魚やカブトムシ、クワガタ、鈴虫、蛍を扱う虫売りが、秋なら松茸の市が立つ。破産した大富豪の財産をセリにかけるのも市だ。つまり、常設の店舗では扱いにくい季節商品、臨時の競売などは、もっぱら市で開かれるのだ。全国の名馬の山地から、選りすぐりの馬が集まる馬市は、十二貴嬪家や皇族方も参加する、ちょっとした社交の場となっている。
要するに、市は常時何かが開催中の催事場と言え、人が集まる場所だけに、大道芸人や旅めぐりの一座が、かわるがわる舞台を張っていて、買い物以外でも見飽きるということがない。なお、東西の市それぞれに常設の劇場があって、西市は乙女歌劇の一座が百年の伝統を誇り、東市は講談や人形浄瑠璃、人情芝居を月替わりで駆ける芝居小屋があって、帝都の人気を二分していると言う。
当然、狭い路地の隙間を縫うように食い物の屋台がひしめき合い、各地の名物に老舗伝統の味から新作料理まで、安価に腹を満たすこともできる。帝都の一大娯楽広場、これが帝都の市なのである。
その日、シウリンが足を踏み入れたのは東市で、あまりの賑わいに人に酔ってしまい、しばらくぽかんと口を開けて突っ立っていた。
「大丈夫っすか、殿下」
ゾラに声をかけられ、はっとして我に返り、頭を振った。
「すごいねぇ……世の中、こんなに人間がいるんだ……」
「まあ、全国各地から集まってきますからねぇ。場合によっては外国からも」
「外国!」
ぎょっと目を瞠るシウリンに、ゾラがほら、と屋台を指さす。
「あれなんか……ダルバンダル名物の羊の串焼きってあるでしょ? あそこの菓子は西方の焼き菓子っぽいっすね」
「ああ……なるほど」
折角来たんすから、欲しい物があったら遠慮なく言ってください、とゾラが笑い、トルフィンがゲルから預かってきた銀貨の袋を見せる。
「何か食べます? それとも――」
言いかけたところで、わあっと歓声が上がり、シウリンの注意がそちらに向かう。見れば路上の大道芸の一座が、これからナイフ投げをするところであった。派手な衣装を着た中年の男が、やはり派手な房飾りのついた大きなナイフを振り回し、口からブオオオと炎を吹いて気勢を上げている。
的になるのはまだ幼い少年で、その頭の上にリンゴを乗せ、どうやらそれをナイフで狙うというのだ。
「うわっ……あれ、危なくない? もし手元が狂ったら……」
シウリンがおろおろと言うが、ゾラもトルフィンものんびりしたものだ。
「大丈夫っすよ、玄人なんすから」
「そうそう、あれで食ってるんですよ」
見事、男のナイフは少年の頭上のリンゴを貫き、拍手喝采が沸き起こる。
「さあさあ! お代はこちらに! タダ見はいけませんや! 旦那方!」
的になっていた少年が、帽子を容器に集金に回ってきた。まだシウリンよりも幼くて、十歳にもなっていないように見える。
「すごいね、君、ナイフで狙われて、怖くないの?」
シウリンが思わず問いかけると、ナイフ投げ一座の少年は、屈強な騎士に守られた目の前の美少年は、どうやら高貴な身分であるらしいと直感し、ここぞとばかりに営業用のスマイルを浮かべ、言った。
「もちろん! 親父の投げナイフに間違いはありません! 火も吹きますしね!」
断言する笑顔から覗く、白い歯の眩さに、シウリンもつい、笑ってしまう。
「ねえ、トルフィン、こういうのは普通、いくらぐらい払うものなの?」
「別に相場はないですけどねぇ……」
そう言いながらさりげなく帽子の中を覗き込むと、だいたいは銅銭が投げ入れられていた。
「じゃあ、四人分で銀貨一枚でもいいかな?」
だいたい銅貨二十枚で銀貨一枚(銀貨は秤量貨幣)であるから、少年は目を輝かせる。
「ありがとうございます!」
シウリンが恐る恐る、銀貨を帽子に中に入れると、チャリン、と銀貨の鳴る音が響いた。
例えば、シウリンの鍛錬にゾラがやって来ないと、「全く、あいつは遊び人だから……」とゾーイが苦虫を噛み潰す。あるいは、ゾラにゾーイが何か誘われて、「もういい、お前みたいな遊び人には、付き合い切れん」と手を振って断ったり。鬼ごっこに誘われて、「付き合い切れん」と断ったのだろうか? ゾーイのような屈強な鬼に追いかけられたら、本気でチビりそう。シウリンが木刀を振りながら考えていると、当のゾラがやってきた。
「あれぇ? 殿下さっきから、随分長いこと振ってるっすよね?」
「うん、これで五百七十八回め!……ゾーイが出かける間、ずっと振ってろって言うから!」
そのやり取りを耳に挟んだゾーイが「ああっ!」と飛び上がって慌ててやってきた。
「忘れてました! もう戻ってきてますから! やめていいですよ!」
「なんだあ~。いつまで振ればいいのかなって」
「三百回越えた時点で、おかしいって思いましょうよ、殿下」
平謝りするゾーイの横で、ゾラがあきれ顔で言うが、シウリンはさすがに痛む腕をさすりながら、困ったように眉尻を下げる。
「うーん、確かに、ゾーイ戻ってきてるのに、終わっていいって言ってくれないなーとは思ってた」
「本当に申し訳ございません!」
直角に頭を下げているゾーイを宥めて、シウリンが苦笑いする。
「それよりさ……」
シウリンがゾーイを上目遣いに見て、言った。
「僕、またこの前のお店で小籠包食べたいな?……ダメ?」
「それは……」
皇子に外食させるのは、安全面から言えば、望ましくはない。だがシウリンはあまりに世間知らずで、やはりあれこれと体験させるべきとも思う。ゾーイが渋々、了承して頷くと、横で聞いていたゾラが言った。
「じゃあさ、折角っすから、もっと面白い場所に行きましょうよ!」
「面白い場所ぉ? お前、殿下をどこにお連れするつもりだ。まさか……」
ゾーイが血相変えてゾラに詰め寄ると、ゾラが慌てて手を振った。
「いやいや、市場っすよ。殿下まだ、帝都の東西の市にも行ったことないっすよね? 各地の物産や、軽業師や、いろんな大道芸を見たり、屋台で買い食いするのも、立派な社会勉強っすよ!」
「だが……」
外食すら一回しかしたことのない皇子に、市場はハードルが高いのではないか? 渋るゾーイに、シウリンが目を輝かす。
「市場! 〈聖典〉で読んだよ! いろんなものが集まる場所だね?」
「ほら! 市場と聞いて〈聖典〉思い出すとか、ヤバいっしょ! 記憶喪失にしたっておかしいでしょ、いろいろ。〈聖典〉に出てくるなんて、二千年前の市場っすよ? そんな知識で、この先どうやって生きていくつもりっすか」
言われてみればその通りで、ゾーイも不安を飲み込んで、数日後に皆で市場に出かけることにした。
帝都の皇城の北側に、東西二つの市がある。これは古来の「面朝後市」の思想に即したもので、天子は南面して朝廷に向かい、背後の北側に商業施設を置く、という考え方に基づいている。
かつては、都市における商業活動は市の区域でしか許されなかった。市は周囲を塀で囲まれ、その門は日没とともに閉じられ、日の出とともに開かれた。市には役人がいて市税を取り立て、商人は一般の戸籍とは異なる市籍で管理され、一級下がる二級市民と捉えられていた。だがそれらは皆、過去のことである。
三百年ほど前に、夜間の外出禁止は緩和され、商業活動が帝都全体で認められた。日没とともに閉じられていた閭門は解放され、日没以後の営業が盛んになる。帝都の大通りには老舗が軒を連ね、料理屋は終夜営業を始める。花街は夕刻以後には赤い提灯を灯し、帝都は不夜城の如く、繁栄を謳歌することになる。
以前は唯一認められた商業区域であった市だが、商業区域が帝都全体に拡大した現在でも、商業の中心地としての役割は果たし続けている。市とは、臨時免許で営業できる特区なのだ。帝都で店舗を構えようと思えば、まず高額の賃料を支払って、店舗用の物件を借りなければならない。さらに各種の届け出、免許が必要で、開店にこぎつけるまでには、手間も費用もかかる。屋台であっても、市の外で営業するには免許が必要で、それなりの金を支払わねばならない。それが、東西の市では、当日の届け出一つで商売ができる。
例えば、帝国全土をめぐる行商人。取れすぎた野菜を売りたい近隣の農民。先祖伝来の骨董を、手っ取り早く現金に換えたい者。孤児院の資金を捻出するための、慈善市。身分証を提示すれば、一日単位の届け出金で出店が可能である。事前に交渉すれば好みの場所を確保できるので、同業組合で日を決め、宣伝して客を呼ぶにも便利だ。古書肆組合による春秋の古本市や、古物商組合が開く毎月五の日の骨董市などは、帝都の風物詩として定着し、それを目当てに遠方の街から訪れる者もいる。
帝都に常設の店舗を抱える老舗であっても、実物を展示するにはスペースが足りないような業種、例えば馬車や大きな家具などを扱う店が、実物を展示して注文を受け付ける、予約会を開催することもある。また春は朝掘りの筍や山菜、夏は金魚やカブトムシ、クワガタ、鈴虫、蛍を扱う虫売りが、秋なら松茸の市が立つ。破産した大富豪の財産をセリにかけるのも市だ。つまり、常設の店舗では扱いにくい季節商品、臨時の競売などは、もっぱら市で開かれるのだ。全国の名馬の山地から、選りすぐりの馬が集まる馬市は、十二貴嬪家や皇族方も参加する、ちょっとした社交の場となっている。
要するに、市は常時何かが開催中の催事場と言え、人が集まる場所だけに、大道芸人や旅めぐりの一座が、かわるがわる舞台を張っていて、買い物以外でも見飽きるということがない。なお、東西の市それぞれに常設の劇場があって、西市は乙女歌劇の一座が百年の伝統を誇り、東市は講談や人形浄瑠璃、人情芝居を月替わりで駆ける芝居小屋があって、帝都の人気を二分していると言う。
当然、狭い路地の隙間を縫うように食い物の屋台がひしめき合い、各地の名物に老舗伝統の味から新作料理まで、安価に腹を満たすこともできる。帝都の一大娯楽広場、これが帝都の市なのである。
その日、シウリンが足を踏み入れたのは東市で、あまりの賑わいに人に酔ってしまい、しばらくぽかんと口を開けて突っ立っていた。
「大丈夫っすか、殿下」
ゾラに声をかけられ、はっとして我に返り、頭を振った。
「すごいねぇ……世の中、こんなに人間がいるんだ……」
「まあ、全国各地から集まってきますからねぇ。場合によっては外国からも」
「外国!」
ぎょっと目を瞠るシウリンに、ゾラがほら、と屋台を指さす。
「あれなんか……ダルバンダル名物の羊の串焼きってあるでしょ? あそこの菓子は西方の焼き菓子っぽいっすね」
「ああ……なるほど」
折角来たんすから、欲しい物があったら遠慮なく言ってください、とゾラが笑い、トルフィンがゲルから預かってきた銀貨の袋を見せる。
「何か食べます? それとも――」
言いかけたところで、わあっと歓声が上がり、シウリンの注意がそちらに向かう。見れば路上の大道芸の一座が、これからナイフ投げをするところであった。派手な衣装を着た中年の男が、やはり派手な房飾りのついた大きなナイフを振り回し、口からブオオオと炎を吹いて気勢を上げている。
的になるのはまだ幼い少年で、その頭の上にリンゴを乗せ、どうやらそれをナイフで狙うというのだ。
「うわっ……あれ、危なくない? もし手元が狂ったら……」
シウリンがおろおろと言うが、ゾラもトルフィンものんびりしたものだ。
「大丈夫っすよ、玄人なんすから」
「そうそう、あれで食ってるんですよ」
見事、男のナイフは少年の頭上のリンゴを貫き、拍手喝采が沸き起こる。
「さあさあ! お代はこちらに! タダ見はいけませんや! 旦那方!」
的になっていた少年が、帽子を容器に集金に回ってきた。まだシウリンよりも幼くて、十歳にもなっていないように見える。
「すごいね、君、ナイフで狙われて、怖くないの?」
シウリンが思わず問いかけると、ナイフ投げ一座の少年は、屈強な騎士に守られた目の前の美少年は、どうやら高貴な身分であるらしいと直感し、ここぞとばかりに営業用のスマイルを浮かべ、言った。
「もちろん! 親父の投げナイフに間違いはありません! 火も吹きますしね!」
断言する笑顔から覗く、白い歯の眩さに、シウリンもつい、笑ってしまう。
「ねえ、トルフィン、こういうのは普通、いくらぐらい払うものなの?」
「別に相場はないですけどねぇ……」
そう言いながらさりげなく帽子の中を覗き込むと、だいたいは銅銭が投げ入れられていた。
「じゃあ、四人分で銀貨一枚でもいいかな?」
だいたい銅貨二十枚で銀貨一枚(銀貨は秤量貨幣)であるから、少年は目を輝かせる。
「ありがとうございます!」
シウリンが恐る恐る、銀貨を帽子に中に入れると、チャリン、と銀貨の鳴る音が響いた。
11
お気に入りに追加
195
あなたにおすすめの小説
わがまま坊っちゃんな主人と奴隷の俺
からどり
BL
「わがまま坊っちゃんな主人に買われた奴隷の俺」のリメイク&色々書き足しバージョンです。
肉体労働向けの奴隷として売られた元兵士のクラウスと彼を買った貴族で態度が大きい小柄なリムル。
長身ガチムチ年上奴隷✕低身長細身年下貴族。
わがままで偉そうに振る舞うお坊っちゃんに襲われ、振り回される包容力が高いマイペース奴隷のアホでエッチな日常にたまにシリアスなところもある話です。
18禁なので各話にアダルト注意などは書きませんが、エッチなのがない話もたまにあります。
ファンタージー世界なのでスライムもあります。
二人の公爵令嬢 どうやら愛されるのはひとりだけのようです
矢野りと
恋愛
ある日、マーコック公爵家の屋敷から一歳になったばかりの娘の姿が忽然と消えた。
それから十六年後、リディアは自分が公爵令嬢だと知る。
本当の家族と感動の再会を果たし、温かく迎え入れられたリディア。
しかし、公爵家には自分と同じ年齢、同じ髪の色、同じ瞳の子がすでにいた。その子はリディアの身代わりとして縁戚から引き取られた養女だった。
『シャロンと申します、お姉様』
彼女が口にしたのは、両親が生まれたばかりのリディアに贈ったはずの名だった。
家族の愛情も本当の名前も婚約者も、すでにその子のものだと気づくのに時間は掛からなかった。
自分の居場所を見つけられず、葛藤するリディア。
『……今更見つかるなんて……』
ある晩、母である公爵夫人の本音を聞いてしまい、リディアは家族と距離を置こうと決意する。
これ以上、傷つくのは嫌だから……。
けれども、公爵家を出たリディアを家族はそっとしておいてはくれず……。
――どうして誘拐されたのか、誰にひとりだけ愛されるのか。それぞれの事情が絡み合っていく。
◇家族との関係に悩みながらも、自分らしく生きようと奮闘するリディア。そんな彼女が自分の居場所を見つけるお話です。
※この作品の設定は架空のものです。
※作品の内容が合わない時は、そっと閉じていただければ幸いです。
※執筆中は余裕がないため、感想への返信はお礼のみになっております。……本当に申し訳ございませんm(_ _;)m
悪役令嬢、お城の雑用係として懲罰中~一夜の過ちのせいで仮面の騎士団長様に溺愛されるなんて想定外です~
束原ミヤコ
恋愛
ルティエラ・エヴァートン公爵令嬢は王太子アルヴァロの婚約者であったが、王太子が聖女クラリッサと真実の愛をみつけたために、婚約破棄されてしまう。
ルティエラの取り巻きたちがクラリッサにした嫌がらせは全てルティエラの指示とれさた。
懲罰のために懲罰局に所属し、五年間無給で城の雑用係をすることを言い渡される。
半年後、休暇をもらったルティエラは、初めて酒場で酒を飲んだ。
翌朝目覚めると、見知らぬ部屋で知らない男と全裸で寝ていた。
仕事があるため部屋から抜け出したルティエラは、二度とその男には会わないだろうと思っていた。
それから数日後、ルティエラに命令がくだる。
常に仮面をつけて生活している謎多き騎士団長レオンハルト・ユースティスの、専属秘書になれという──。
とある理由から仮面をつけている女が苦手な騎士団長と、冤罪によって懲罰中だけれど割と元気に働いている公爵令嬢の話です。
余りモノ異世界人の自由生活~勇者じゃないので勝手にやらせてもらいます~
藤森フクロウ
ファンタジー
相良真一(サガラシンイチ)は社畜ブラックの企業戦士だった。
悪夢のような連勤を乗り越え、漸く帰れるとバスに乗り込んだらまさかの異世界転移。
そこには土下座する幼女女神がいた。
『ごめんなさあああい!!!』
最初っからギャン泣きクライマックス。
社畜が呼び出した国からサクッと逃げ出し、自由を求めて旅立ちます。
真一からシンに名前を改め、別の国に移り住みスローライフ……と思ったら馬鹿王子の世話をする羽目になったり、狩りや採取に精を出したり、馬鹿王子に暴言を吐いたり、冒険者ランクを上げたり、女神の愚痴を聞いたり、馬鹿王子を躾けたり、社会貢献したり……
そんなまったり異世界生活がはじまる――かも?
ブックマーク30000件突破ありがとうございます!!
第13回ファンタジー小説大賞にて、特別賞を頂き書籍化しております。
♦お知らせ♦
余りモノ異世界人の自由生活、コミックス3巻が発売しました!
漫画は村松麻由先生が担当してくださっています。
よかったらお手に取っていただければ幸いです。
書籍のイラストは万冬しま先生が担当してくださっています。
7巻は6月17日に発送です。地域によって異なりますが、早ければ当日夕方、遅くても2~3日後に書店にお届けになるかと思います。
今回は夏休み帰郷編、ちょっとバトル入りです。
コミカライズの連載は毎月第二水曜に更新となります。
漫画は村松麻由先生が担当してくださいます。
※基本予約投稿が多いです。
たまに失敗してトチ狂ったことになっています。
原稿作業中は、不規則になったり更新が遅れる可能性があります。
現在原稿作業と、私生活のいろいろで感想にはお返事しておりません。
【R18】没落令嬢の秘密の花園――秘書官エルスペス・アシュバートンの特別業務
無憂
恋愛
女であるため爵位を継げず没落した、元伯爵令嬢のエルスペス・アシュバートンは、生活のために臨時採用の女性事務職として陸軍司令部で働いていた。戦争が終わり、長く戦地にいた第三王子のアルバート殿下が、新たな司令として就任した。彼はエルスペスを秘書官に登用し、多岐にわたる「業務」を要求する。病弱な祖母を抱え、仕事を辞められないエルスペスは、半ば無理矢理、愛人にさせられてしまう。だがもともと、アルバート殿下には婚約者も同然の公爵令嬢がいて……。R18表現を含む回には*印。ムーンライトノベルズにも掲載しています。
※YouTube等、無断転載は許可しておりません。
処刑された女子少年死刑囚はガイノイドとして冤罪をはらすように命じられた
ジャン・幸田
ミステリー
身に覚えのない大量殺人によって女子少年死刑囚になった少女・・・
彼女は裁判確定後、強硬な世論の圧力に屈した法務官僚によって死刑が執行された。はずだった・・・
あの世に逝ったと思い目を覚ました彼女は自分の姿に絶句した! ロボットに改造されていた!?
この物語は、謎の組織によって嵌められた少女の冒険談である。
アリアドネが見た長い夢
桃井すもも
恋愛
ある夏の夕暮れ、侯爵令嬢アリアドネは長い夢から目が覚めた。
二日ほど高熱で臥せっている間に夢を見ていたらしい。
まるで、現実の中にいるような体感を伴った夢に、それが夢であるのか現実であるのか迷う程であった。
アリアドネは夢の世界を思い出す。
そこは王太子殿下の通う学園で、アリアドネの婚約者ハデスもいた。
それから、噂のふわ髪令嬢。ふわふわのミルクティーブラウンの髪を揺らして大きな翠色の瞳を潤ませながら男子生徒の心を虜にする子爵令嬢ファニーも...。
❇王道の学園あるある不思議令嬢パターンを書いてみました。不思議な感性をお持ちの方って案外実在するものですよね。あるある〜と思われる方々にお楽しみ頂けますと嬉しいです。
❇相変わらずの100%妄想の産物です。史実とは異なっております。
❇外道要素を含みます。苦手な方はお逃げ下さい。
❇妄想遠泳の果てに波打ち際に打ち上げられた妄想スイマーによる寝物語です。
疲れたお心とお身体を妄想で癒やして頂けますと泳ぎ甲斐があります。
❇座右の銘は「知らないことは書けない」「嘘をつくなら最後まで」。
❇例の如く、鬼の誤字脱字を修復すべく激しい微修正が入ります。
「間を置いて二度美味しい」とご笑覧下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる