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14、診察
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「子供のこと、なんて説明しているんです?」
そんな質問は、もうとっくに想定済みだ。
「何も? ただ、大切な人で、妊娠しているかも、たぶん間違いない、って言っただけ。……嘘は言ってないよ」
「でも、完全に誤解して……!」
「この際いいでしょ、どうだって」
「いいわけないでしょう!」
おそらくローズマリーは、僕が何を考えているかわからずに戸惑っている。
そりゃそうだ。僕はまだ、ローズマリーに恋をしていると告げていない。
別に隠してるわけではない。単純に、そんな気持ちを告げるほど、近寄らせてもらえないだけだ。
ローズマリーにとって、僕はただの、デニスの友人の貴族の男に過ぎない。たまたま医者だったから助けてくれて、妊娠もバレた。ルーカスに関わる周辺調査の一環で、クソ医者マコーレーとの関係もバレている、それだけの相手だ。
なぜ、僕が子供の父親のフリをするのか、きっと思いもつなかい。
ちょっと想像力をめぐらせれば、わかると思うんだけどな――
僕は、ベッドの端に腰を下ろし、彼女と目線を合わせる。
「ちょっと調べればわかることなのに、人は見たいものしか見ない。……みんな、この家には跡継ぎが欲しいと思っていたんだ。あと、小さな子供。……兄夫婦が死んでしまって、残ったのはこの、女に縁のないやる気のない次男だけで、先行きが不安だった。その次男が可愛い男の子と妊婦を連れて来たんだ。みんな、その希望に縋りついてる」
「……騙すのはよくありません。真実を知ったらがっかりするわ」
「真実がすべてじゃないさ。例えば――ルーカスはお母さんのお腹の赤ちゃんはどこから来たのか、気にしていたから、コウノトリが運んできたって言っておいた」
僕が冗談めかして言うが、ローズマリーの表情は凍ったままだ。
「何を考えているんです、あなたの子じゃ――」
あなたの子じゃない。わかっていても聞きたくない言葉だ。だから僕は、人差し指で彼女の形のよい唇を塞ぐ。サクランボのように艶やかで、柔らかくてぷるぷるしている。貪ったらさぞ、甘かろう。
――昨夜、ドーソン夫人にキスを邪魔されたのが恨めしい。
「黙って」
「……マクミラン侯爵さま?」
「イライアスだよ。名前で呼んで。いくらなんでも他人行儀すぎる」
一応、ヤることヤって子供ができている設定なんだから、そこは協力してもらわないと、使用人に怪しまれてしまう。ローズマリーはしばらく僕を見つめていたが、観念したように言い直した。
「……イライアスさま?」
僕の口元に自然に笑みが浮かぶ。思った通り、ローズマリーはとても聡明な女性だ。
現在の待遇が周囲の誤解に基づいていることをちゃんと理解して、その上で、その誤解を利用しようという野心もないらしい。
――もっと欲深な女なら、こんな苦労していないんだろう。
「……まずは診察する。最後に月のものがあったのは、いつ?」
ローズマリーがぎょっとして目を剥くものの、僕が医者だと思い出したのか、記憶をたどり、日付を口にする。実は僕は計算が苦手だ。手帳を取り出し、必死に筆算して何とか週数を割り出す。
――現在十二週。体調が許せば、そろそろヤってもいい頃だな。
僕は出血の有無や悪阻について尋ね、下瞼を見て貧血の状態を確認する。
倒れた原因は貧血と疲労に寝不足と栄養不足が重なったせいだろう。マコーレーの野郎、医者を名乗るんなら、愛人の健康管理ぐらいしろよ、クソが。
「たぶん、一日、二日安静にして、栄養のあるものを食べれば大丈夫だろう」
この様子なら、数日内には回復する。なるべく早く本当の恋人に昇格する。体の関係さえできれば、ローズマリーは子供たちの未来と生活の安定という、餌の前には抗えないはずだ。
もう一つ、僕は気になっていることがあった。
「これは医者として聞くんだけど、避妊はしていなかったの?」
「……一応、妊娠しにくい薬ってのは渡されていました。でも、それを飲むとすごく体調が悪くなって、仕事ができなくなるんです。だから、飲んだフリして後で酢で洗ったり……」
「そんなヤバイのを処方されてたわけか、それは飲まなくて正解だね」
僕は眉を寄せる。酢で洗うのもどうかとは思うが、避妊効果の強い薬は、要するに一種の毒だ。医者のくせにそんな薬を処方するなんて。ローズマリーが飲まずにおいたおかげで、胎児への影響はあまり気にしなくてもいいのは幸いだった。
「その……クソ医者は妊娠には気づいてないの?」
「いえ、間違いないと思って、わたしの口から伝えましたが……」
僕の問いに、ローズマリーがその時のことを思い出したのか、唇を噛んだ。
「俺の子じゃないって。……貴族の男がうろついて、ルーカスの父親じゃないかって噂もあるから、そいつじゃないのかって……」
悔しそうに歪んだ表情に、僕の庇護欲が刺激されて、全身の血が湧きかえる。今すぐにもベッドに押し倒したくなって、僕はゴクリと唾を飲み込んだ。
――男の身勝手に振り回され、理不尽に踏みつけられて、それでも矜持を失わないローズマリーは美しいし、僕はそこに強烈に欲情する。か弱い見かけの奥から覗く芯の強さが、踏みにじりたい欲求に火を点けるのだろうか。
デニスもマコーレーも、彼女から近づいたわけじゃない。でも男たちは彼女の弱みに付け込み、さらに蹂躙して、妊娠を告げれば掌を返して棄ててしまう。
僕ならそんなことはしないのに。もっと早く彼女に出会っていたら、そんな目に遭わせなかった。
「……最低だな、さすがクズ医者」
でも、堕ろせと言わないのはせめてもの良心なのか。医者ならコネや伝手を辿って堕胎手術させるか、最悪自分で執刀も可能だろう。――僕は先日届いたマコーレーに関する調査書を思い出す。
効果と安全性に疑問のある避妊薬。妊娠の月数を計算した様子もない問診。――僕自身、医者として褒められた男ではないが、マコーレーは正真正銘のヤブ医者だ。
「……クライブ……いえ、マコーレー先生には近いうちに出て行けって言われてしまって」
「それで、不動産屋の前で倒れていたのか。……どっちにしろ、あの家は引き払うから、午後に僕とルーカスで行ってくるよ。隠してるへそくりとかある?」
僕の問いに、ローズマリーが首を振った。
「そんなのありません!……でも、引き払ってどうするんです。他に住む当てもないのに」
「しばらくこの邸に監禁するって言っただろう」
「でも……! こんな由緒ある貴族のお屋敷に……噂になったら、わたし……」
僕とローズマリーのことが下町で噂されていたのを、僕は知っていて放置した。噂が原因でマコーレーと破局しないかな、とちょっと期待しなかったと言えばウソになる。
「責任の一端は僕にもあるかも? 君の回りをうろつく貴族の男ってのは、僕のことだろう。ルーカスに父親じゃないのか、って聞かれた時、はっきり否定しなかった。ルーカスは半分くらい信じているかもね」
ルーカスにデニスのことを説明できなかったせいもあるのだが、ローズマリーは本気で怒り出した。
「どうしてそんなことを!」
「いや、ルーカスが僕の子だったら楽しそうだなって思ったので、つい――」
「あなた、馬鹿なの?」
「あ、そんなに怒るとお腹の子に障るよ、冷静に冷静に――」
なんとか宥めて僕は彼女に安静を言い渡し、午後、ルーカスと下町に向かった。
母が嬉々として見立てた子供服に身を包んだルーカスは、すっかり貴族の子供のなりをして、僕たちは下町では完全に浮いていた。
マコーレーの持ち物であるシケた借家など見たくもなかったが、ルーカスとローズマリーにとっては、二人の思い出の家だ。僕は屋敷の下男を一人連れていって、必要なものをルーカスがクローゼットから出してきた、古びた革のトランク二つに詰める。
服も装身具もほとんどない。寝室を一瞥し、後は処分することにした。
「他はたぶん、もともとこの家にあったものだと思うよ?」
僕がやった絵本を大事に抱えたルーカスが言えば、僕は頷いた。
「もう、ここへはたぶん、来ないから。最後にちゃんと見ておきなさい」
そう言われて、ルーカスは幼いながらも感慨深そうに部屋を見回していた。
そんな質問は、もうとっくに想定済みだ。
「何も? ただ、大切な人で、妊娠しているかも、たぶん間違いない、って言っただけ。……嘘は言ってないよ」
「でも、完全に誤解して……!」
「この際いいでしょ、どうだって」
「いいわけないでしょう!」
おそらくローズマリーは、僕が何を考えているかわからずに戸惑っている。
そりゃそうだ。僕はまだ、ローズマリーに恋をしていると告げていない。
別に隠してるわけではない。単純に、そんな気持ちを告げるほど、近寄らせてもらえないだけだ。
ローズマリーにとって、僕はただの、デニスの友人の貴族の男に過ぎない。たまたま医者だったから助けてくれて、妊娠もバレた。ルーカスに関わる周辺調査の一環で、クソ医者マコーレーとの関係もバレている、それだけの相手だ。
なぜ、僕が子供の父親のフリをするのか、きっと思いもつなかい。
ちょっと想像力をめぐらせれば、わかると思うんだけどな――
僕は、ベッドの端に腰を下ろし、彼女と目線を合わせる。
「ちょっと調べればわかることなのに、人は見たいものしか見ない。……みんな、この家には跡継ぎが欲しいと思っていたんだ。あと、小さな子供。……兄夫婦が死んでしまって、残ったのはこの、女に縁のないやる気のない次男だけで、先行きが不安だった。その次男が可愛い男の子と妊婦を連れて来たんだ。みんな、その希望に縋りついてる」
「……騙すのはよくありません。真実を知ったらがっかりするわ」
「真実がすべてじゃないさ。例えば――ルーカスはお母さんのお腹の赤ちゃんはどこから来たのか、気にしていたから、コウノトリが運んできたって言っておいた」
僕が冗談めかして言うが、ローズマリーの表情は凍ったままだ。
「何を考えているんです、あなたの子じゃ――」
あなたの子じゃない。わかっていても聞きたくない言葉だ。だから僕は、人差し指で彼女の形のよい唇を塞ぐ。サクランボのように艶やかで、柔らかくてぷるぷるしている。貪ったらさぞ、甘かろう。
――昨夜、ドーソン夫人にキスを邪魔されたのが恨めしい。
「黙って」
「……マクミラン侯爵さま?」
「イライアスだよ。名前で呼んで。いくらなんでも他人行儀すぎる」
一応、ヤることヤって子供ができている設定なんだから、そこは協力してもらわないと、使用人に怪しまれてしまう。ローズマリーはしばらく僕を見つめていたが、観念したように言い直した。
「……イライアスさま?」
僕の口元に自然に笑みが浮かぶ。思った通り、ローズマリーはとても聡明な女性だ。
現在の待遇が周囲の誤解に基づいていることをちゃんと理解して、その上で、その誤解を利用しようという野心もないらしい。
――もっと欲深な女なら、こんな苦労していないんだろう。
「……まずは診察する。最後に月のものがあったのは、いつ?」
ローズマリーがぎょっとして目を剥くものの、僕が医者だと思い出したのか、記憶をたどり、日付を口にする。実は僕は計算が苦手だ。手帳を取り出し、必死に筆算して何とか週数を割り出す。
――現在十二週。体調が許せば、そろそろヤってもいい頃だな。
僕は出血の有無や悪阻について尋ね、下瞼を見て貧血の状態を確認する。
倒れた原因は貧血と疲労に寝不足と栄養不足が重なったせいだろう。マコーレーの野郎、医者を名乗るんなら、愛人の健康管理ぐらいしろよ、クソが。
「たぶん、一日、二日安静にして、栄養のあるものを食べれば大丈夫だろう」
この様子なら、数日内には回復する。なるべく早く本当の恋人に昇格する。体の関係さえできれば、ローズマリーは子供たちの未来と生活の安定という、餌の前には抗えないはずだ。
もう一つ、僕は気になっていることがあった。
「これは医者として聞くんだけど、避妊はしていなかったの?」
「……一応、妊娠しにくい薬ってのは渡されていました。でも、それを飲むとすごく体調が悪くなって、仕事ができなくなるんです。だから、飲んだフリして後で酢で洗ったり……」
「そんなヤバイのを処方されてたわけか、それは飲まなくて正解だね」
僕は眉を寄せる。酢で洗うのもどうかとは思うが、避妊効果の強い薬は、要するに一種の毒だ。医者のくせにそんな薬を処方するなんて。ローズマリーが飲まずにおいたおかげで、胎児への影響はあまり気にしなくてもいいのは幸いだった。
「その……クソ医者は妊娠には気づいてないの?」
「いえ、間違いないと思って、わたしの口から伝えましたが……」
僕の問いに、ローズマリーがその時のことを思い出したのか、唇を噛んだ。
「俺の子じゃないって。……貴族の男がうろついて、ルーカスの父親じゃないかって噂もあるから、そいつじゃないのかって……」
悔しそうに歪んだ表情に、僕の庇護欲が刺激されて、全身の血が湧きかえる。今すぐにもベッドに押し倒したくなって、僕はゴクリと唾を飲み込んだ。
――男の身勝手に振り回され、理不尽に踏みつけられて、それでも矜持を失わないローズマリーは美しいし、僕はそこに強烈に欲情する。か弱い見かけの奥から覗く芯の強さが、踏みにじりたい欲求に火を点けるのだろうか。
デニスもマコーレーも、彼女から近づいたわけじゃない。でも男たちは彼女の弱みに付け込み、さらに蹂躙して、妊娠を告げれば掌を返して棄ててしまう。
僕ならそんなことはしないのに。もっと早く彼女に出会っていたら、そんな目に遭わせなかった。
「……最低だな、さすがクズ医者」
でも、堕ろせと言わないのはせめてもの良心なのか。医者ならコネや伝手を辿って堕胎手術させるか、最悪自分で執刀も可能だろう。――僕は先日届いたマコーレーに関する調査書を思い出す。
効果と安全性に疑問のある避妊薬。妊娠の月数を計算した様子もない問診。――僕自身、医者として褒められた男ではないが、マコーレーは正真正銘のヤブ医者だ。
「……クライブ……いえ、マコーレー先生には近いうちに出て行けって言われてしまって」
「それで、不動産屋の前で倒れていたのか。……どっちにしろ、あの家は引き払うから、午後に僕とルーカスで行ってくるよ。隠してるへそくりとかある?」
僕の問いに、ローズマリーが首を振った。
「そんなのありません!……でも、引き払ってどうするんです。他に住む当てもないのに」
「しばらくこの邸に監禁するって言っただろう」
「でも……! こんな由緒ある貴族のお屋敷に……噂になったら、わたし……」
僕とローズマリーのことが下町で噂されていたのを、僕は知っていて放置した。噂が原因でマコーレーと破局しないかな、とちょっと期待しなかったと言えばウソになる。
「責任の一端は僕にもあるかも? 君の回りをうろつく貴族の男ってのは、僕のことだろう。ルーカスに父親じゃないのか、って聞かれた時、はっきり否定しなかった。ルーカスは半分くらい信じているかもね」
ルーカスにデニスのことを説明できなかったせいもあるのだが、ローズマリーは本気で怒り出した。
「どうしてそんなことを!」
「いや、ルーカスが僕の子だったら楽しそうだなって思ったので、つい――」
「あなた、馬鹿なの?」
「あ、そんなに怒るとお腹の子に障るよ、冷静に冷静に――」
なんとか宥めて僕は彼女に安静を言い渡し、午後、ルーカスと下町に向かった。
母が嬉々として見立てた子供服に身を包んだルーカスは、すっかり貴族の子供のなりをして、僕たちは下町では完全に浮いていた。
マコーレーの持ち物であるシケた借家など見たくもなかったが、ルーカスとローズマリーにとっては、二人の思い出の家だ。僕は屋敷の下男を一人連れていって、必要なものをルーカスがクローゼットから出してきた、古びた革のトランク二つに詰める。
服も装身具もほとんどない。寝室を一瞥し、後は処分することにした。
「他はたぶん、もともとこの家にあったものだと思うよ?」
僕がやった絵本を大事に抱えたルーカスが言えば、僕は頷いた。
「もう、ここへはたぶん、来ないから。最後にちゃんと見ておきなさい」
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