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7、旅路
旅路
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横で聞いていたゾーイは、正月に主の伴をして〈清脩〉僧院を訪れた時に見た、頭のおかしい小太りの僧侶だと、思いだす。しかしそれを口にすれば、主がさらに混乱するだけだと思い、黙っていた。フエルがシウリンを見て、言う。
「あの人はシウリンがいなくなってすぐに、狂って、監督官の職を解かれたそうです」
シウリンがキョトンとして、フエルの顔を凝視する。
「……狂った? なんで?」
「シウリンに、片思いしていたんだそうです」
「!!……何それ! キモ!」
想像もしていなかったのだろう。シウリンは驚愕の表情で涙も引っ込んでしまう。
「今でもシウリンを探していて――僕の顔を見て、〈シウリンを返せ〉って掴みかかって来ました」
「な、何で?」
シウリンがわからないと言う顔でフエルを見る。
「僕が、父によく似ているからでしょう。シシル準導師は、僕の父がシウリンを連れ去った現場を見ていたんですね」
「それは……災難だったね。君のお父さんだって、好きで帝都から来たわけじゃないのだろうに」
シウリンの顔には同情しか浮いていなくて、フエルは本当に、彼が父デュクトのことを、全く覚えていないのだと、改めて知る。
「僧院はどうだった? 院長様や副院長様にはお会いした? ジュルチ先生は?」
「院長は三年前に遷化され、今は副院長が院長になっています。ジュルチ僧正様は太陽神殿の十二僧正の一人に出世していますよ」
「へえ! それはすごいね」
シウリンは素直に驚いて、黒い瞳を丸くする。
「ジュルチ先生は、出世欲がある感じじゃなかったのに、意外だな。ご飯は相変わらず少ないの?」
「まあそれは……発酵食品ばかりで、酸っぱくて閉口しましたが、たまたま固焼きのクラッカーをくれた人がいて、それを齧って過ごしました」
「そっかあ。孤児院の友達もみんな元気かなあ。どういういきさつで聖地を出たのか、全く憶えてないし、みんなどうしてるのかなあ」
シウリン失踪後、孤児院の子供たちを襲った悲劇については、今のシウリンに語るべきではないと思い、フエルは黙っていた。
焚火を無言で掻き回していたフエルに、シウリンが筌の修理を再開しながら言った。
「フエル……どうもありがとう。十年経った、ってアデライードに聞いてから、ずっと僧院のことが気になっていたんだ。ルチアが元気でいるってわかって、ほっとしたよ」
「ルチアは画家を目指しているんだそうです。いつか、シウリンに絵を見てもらいたいって、言っていました」
「そうなんだ。ルチアは昔から、よく地面に落書きしてたな。たしかに、すごく絵が上手かったよ」
「神殿の装飾にする壁画や、フレスコ画なんかを学んでいるそうです」
「すごいなあ、僕は絵とか音楽とかはからっきしだったんだよね。魔法陣を描くのが下手くそでさ。マニ僧都にいつも呆れられてたよ」
喋りながら、シウリンは魚が無理にぶち破って壊れた部分まで解き、そこに竹ひごを足して頑丈に編んでいく。頑丈過ぎると魚が中に入れず、弱いと破壊されて逃げられてしまう。まるで職人のように、竹ひごを編んでいく皇子を、フエルも、そして他の配下たちも複雑な表情で見守る。
「聖地で、そうやって魚を捕ってたんすか?……僧侶って狩猟は禁止だって、前に殿下言ってたっすよね?」
ゾラが尋ねると、シウリンは笑った。
「無意味な殺生がだめってことさ。生きるために魚を捕るんだもん。ちゃんとお祈りしてから食べてるでしょ?――本当はよくないんだろうけど。泊りがけで羊の放牧に出る時なんてさ、三日間で割り当てのパンが一人三個だったりするんだよ。一食分にもなんないよね?今思えば、誰かが途中でピンハネしてたのかもしれないけどさ。……しょうがないから、こういう仕掛けで魚を捕ったり、投石紐で鳥を打ち落としたりして、みんなで分けて食べるの。僕が一番、上手かったんだよ。……僕がいなくなってから、みんな苦労しただろうなあ」
働いて、自ら獲物を捕らねば食事にありつけない。弱き者は搾取され、強き者だけが肥え太る。――清貧の教えに導かれる聖地ですら、当たり前にあること。
「この辺りは雪は降るのかな。冬になる前にソリスティアに着けそう?」
さすがに、冬はシウリンも食べる物を見つけることができず、常に空腹を抱えていた。秋の、恵み豊かなうちに、目的地に着きたいところだ。
「もう、三日ほど山道を行けば、レイジアの街への道に出るはずです。レイジアから西に行ってカンダハルに出るか、東に出てシルルッサに出るか……」
ゾーイが地図を取り出し、魔導ランタンで照らしながら言うと、横からのぞき込んだトルフィンが言う。
「そりや、東でしょ。一刻も早く帰りましょうよ」
「それがだな。この街道沿いにはイフリート派の貴族の領地が団子になって連なっているんだ」
「まじで。……めんどくせぇなあ。さすがにそろそろ警戒してそうだしなあ」
結局は状況次第ということであった。
それらの会話をアルベラは、毛布にくるまりジブリールの白い毛皮を抱きしめて、半ば眠りに堕ちながら、聞くともなく聞いていた。
(……何で、総督は見習い僧侶をやってたのかしら……贋皇子って……でも……)
アルベラは目を閉じて、思う。
(でも、贋物のはずがないわ……あんなすごい、金色の龍の〈王気〉があって……)
〈王気〉がありながら聖地で育った皇子と、〈王気〉がないのに王城で育ったアルベラと。
天と、陰陽の定めた運命はあまりに違う。
同じ道を辿りながらも、それぞれは、それぞれの未来に向かって、旅を続ける。
「あの人はシウリンがいなくなってすぐに、狂って、監督官の職を解かれたそうです」
シウリンがキョトンとして、フエルの顔を凝視する。
「……狂った? なんで?」
「シウリンに、片思いしていたんだそうです」
「!!……何それ! キモ!」
想像もしていなかったのだろう。シウリンは驚愕の表情で涙も引っ込んでしまう。
「今でもシウリンを探していて――僕の顔を見て、〈シウリンを返せ〉って掴みかかって来ました」
「な、何で?」
シウリンがわからないと言う顔でフエルを見る。
「僕が、父によく似ているからでしょう。シシル準導師は、僕の父がシウリンを連れ去った現場を見ていたんですね」
「それは……災難だったね。君のお父さんだって、好きで帝都から来たわけじゃないのだろうに」
シウリンの顔には同情しか浮いていなくて、フエルは本当に、彼が父デュクトのことを、全く覚えていないのだと、改めて知る。
「僧院はどうだった? 院長様や副院長様にはお会いした? ジュルチ先生は?」
「院長は三年前に遷化され、今は副院長が院長になっています。ジュルチ僧正様は太陽神殿の十二僧正の一人に出世していますよ」
「へえ! それはすごいね」
シウリンは素直に驚いて、黒い瞳を丸くする。
「ジュルチ先生は、出世欲がある感じじゃなかったのに、意外だな。ご飯は相変わらず少ないの?」
「まあそれは……発酵食品ばかりで、酸っぱくて閉口しましたが、たまたま固焼きのクラッカーをくれた人がいて、それを齧って過ごしました」
「そっかあ。孤児院の友達もみんな元気かなあ。どういういきさつで聖地を出たのか、全く憶えてないし、みんなどうしてるのかなあ」
シウリン失踪後、孤児院の子供たちを襲った悲劇については、今のシウリンに語るべきではないと思い、フエルは黙っていた。
焚火を無言で掻き回していたフエルに、シウリンが筌の修理を再開しながら言った。
「フエル……どうもありがとう。十年経った、ってアデライードに聞いてから、ずっと僧院のことが気になっていたんだ。ルチアが元気でいるってわかって、ほっとしたよ」
「ルチアは画家を目指しているんだそうです。いつか、シウリンに絵を見てもらいたいって、言っていました」
「そうなんだ。ルチアは昔から、よく地面に落書きしてたな。たしかに、すごく絵が上手かったよ」
「神殿の装飾にする壁画や、フレスコ画なんかを学んでいるそうです」
「すごいなあ、僕は絵とか音楽とかはからっきしだったんだよね。魔法陣を描くのが下手くそでさ。マニ僧都にいつも呆れられてたよ」
喋りながら、シウリンは魚が無理にぶち破って壊れた部分まで解き、そこに竹ひごを足して頑丈に編んでいく。頑丈過ぎると魚が中に入れず、弱いと破壊されて逃げられてしまう。まるで職人のように、竹ひごを編んでいく皇子を、フエルも、そして他の配下たちも複雑な表情で見守る。
「聖地で、そうやって魚を捕ってたんすか?……僧侶って狩猟は禁止だって、前に殿下言ってたっすよね?」
ゾラが尋ねると、シウリンは笑った。
「無意味な殺生がだめってことさ。生きるために魚を捕るんだもん。ちゃんとお祈りしてから食べてるでしょ?――本当はよくないんだろうけど。泊りがけで羊の放牧に出る時なんてさ、三日間で割り当てのパンが一人三個だったりするんだよ。一食分にもなんないよね?今思えば、誰かが途中でピンハネしてたのかもしれないけどさ。……しょうがないから、こういう仕掛けで魚を捕ったり、投石紐で鳥を打ち落としたりして、みんなで分けて食べるの。僕が一番、上手かったんだよ。……僕がいなくなってから、みんな苦労しただろうなあ」
働いて、自ら獲物を捕らねば食事にありつけない。弱き者は搾取され、強き者だけが肥え太る。――清貧の教えに導かれる聖地ですら、当たり前にあること。
「この辺りは雪は降るのかな。冬になる前にソリスティアに着けそう?」
さすがに、冬はシウリンも食べる物を見つけることができず、常に空腹を抱えていた。秋の、恵み豊かなうちに、目的地に着きたいところだ。
「もう、三日ほど山道を行けば、レイジアの街への道に出るはずです。レイジアから西に行ってカンダハルに出るか、東に出てシルルッサに出るか……」
ゾーイが地図を取り出し、魔導ランタンで照らしながら言うと、横からのぞき込んだトルフィンが言う。
「そりや、東でしょ。一刻も早く帰りましょうよ」
「それがだな。この街道沿いにはイフリート派の貴族の領地が団子になって連なっているんだ」
「まじで。……めんどくせぇなあ。さすがにそろそろ警戒してそうだしなあ」
結局は状況次第ということであった。
それらの会話をアルベラは、毛布にくるまりジブリールの白い毛皮を抱きしめて、半ば眠りに堕ちながら、聞くともなく聞いていた。
(……何で、総督は見習い僧侶をやってたのかしら……贋皇子って……でも……)
アルベラは目を閉じて、思う。
(でも、贋物のはずがないわ……あんなすごい、金色の龍の〈王気〉があって……)
〈王気〉がありながら聖地で育った皇子と、〈王気〉がないのに王城で育ったアルベラと。
天と、陰陽の定めた運命はあまりに違う。
同じ道を辿りながらも、それぞれは、それぞれの未来に向かって、旅を続ける。
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