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第3章 学園編
83 壊れた王子様
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どうも、皆様。
私はルーシー・ラザフォード。悪役令嬢です。
先ほど冤罪をかけられて婚約破棄をされた私ですが。
なんと、なんと。
乙ゲー主人公ステラから突然の告白されて、アストレアに行こうと誘われて。
さらに、攻略対象者の4人とステラが転生者であることを知って。
そして、今。
「アハハ! アハハ!」
元婚約者が狂い笑っています。
はて? どういうことなのでしょう?
正直もう私の頭はパンクです。
情報量があまりにも多すぎる。
何がおかしいのか笑い続けているライアンは笑い過ぎて涙を出ているようだった。
「アハハ! アハハ!」
あんなライアン見たことがない……なんかちょっと怖い。
一時笑い続けた後。
「もうどうなってもいいや」
と言ってライアンは立ち上がり、ゆっくりとあたりを見渡す。
そして、彼に話しかけた。
「ねぇ、アース」
「なんだーい?」
「君はルーシーを殺さない?」
ライアンの質問に、アースは一瞬目を丸くさせたが、フフと笑みをこぼす。
「殺すわけないじゃーん。なんでそんなこと聞くのさー」
「一応だよ。ステラ、君もルーシーを殺さない?」
「……何言ってんだ。当たり前だろ」
「君、転生者って言ってたけど、ホント?」
「ああ、本当だ。証明してやる」
証明って。
すると、ステラは私に目を向けてきた。
「ごめん、ルーシー。ミュトス出してくれる?」
「え、あ、はい」
服の下にしまっていたペンダントを取り出し、ミュトスを呼び出す。
ミュトスは相変わらず元気で、私の足にすりついてきた。
出したのはいいけど、ステラは一体何をするつもりなのだろう。
「ルーシー、ミュトスに『人間になって』って言ってみて」
「え?」
「ミュトスは何にだって変幻できるんでしょ? 大丈夫、ミュトスなら人間になってくれる」
美しい顔でにこりと笑いかけてくるステラ。
ミュトスにそんなお願いしたことがないけど、ステラがそう言うのなら。
私は言われるままに、ミュトスに命令。
「ミュトス、人間になって!」
その瞬間、ミュトスから大きな光が放たれる。
その光は強く眩しいあまりに目を瞑る。
ちょっとすると、光は収まってくれた。
「ふぅー!」
「え?」
「なっ!?」
目の前にいたのは小さな男の子。
輝かしい白髪を持つ美少年。
幸い裸ではなく、彼はアラビアン的な白い服を着ていた。
「やっーと元の姿に戻れたよ!」
とっても嬉しそうな美少年くんは自分の身なりを確認。
その後、黄緑色の瞳でこちらをじっと見つめてきた。
……な、なぜこちらを見つめる。
ま、まぁ?
私がミュトスを呼び出したから、当たり前と言えば当たり前か。
え? もしかして、私のことが誰か分からない?
それはちょっと悲しいかも。
なんて考えていると、美少年くんは満面の笑みで私に抱き着いてきた。
「やっーとお会いできました! 姉様!」
「え?」
ね、姉様ですと?
誰が?
私が!?
困惑していると、ミュトスを人間にさせたステラも「こ、子どもだって?」と驚いていた。
「こ、この子は妖精族グラスペディア族の王子、ギルバート・グラスペディアだ」
「そうだよ! 姉様、ボクのことはギルって呼んで! お願い!」
「え、ええ……」
「ありがとう! 姉様! 姉様、大好き!」
「……ちょっと、ギルバート王子、それ以上ルーシーに近づかないでくれる?」
ステラがそう言うと、瞬時にギルは目を変える。
まるで鷹の目。可愛らしい少年なのに、その目には威圧感があった。
「え? なぜ? ボクの姉様なのに」
「実際の姉様じゃないだろう」
「血は繋がっていないけど、姉様はボクの姉様だよ。だよね、姉様?」
うーん。
自分のペットが途端に人間に変わって、その子から『姉様』と言われてもね。
美少年ギルは驚くほど、押しが強く、私はつい「ええ」と返答してしまった。
隣のステラもはぁとため息をついた。
「それで、ライアン王子。あんたも転生者なのなら、僕のやったことの意味分かるだろう」
「ああ、君が転生者であることは分かったよ」
「じゃあ、もう用はないよね? ルーシー、行こうか」
「姉様、ボクもついていきますね!」
「ちょっとギルバート王子。君はついて来ないでよ」
「えー? アストレアに行くのでしょう? ボクの故郷はアストレアにありますし、ルーシー姉様はボクの姉様ですから、もちろんついていきますよ。星の聖女様?」
と言って、ギルは私の左手を離さない。
……な、なんと押しの強い子。
「厄介な子だな。君を人間の姿にするんじゃなかったよ」
苛立っているのか、ステラは口角をぴくぴく上げる。
そうして、私はステラに引っ張られ、食堂の出口へを向かう。
ど、どうしよう。
このままアストレアに行くのかしら。
確かに私は1人アストレアに行こうとしていた。
けど、ステラと行くなんて考えていなかったし、あまりにも急すぎて、頭が追い付いていない。
しかし、ステラに言い出せず悩んでいると。
目の前の景色がガラリと変わった。ステラとギルの手が一瞬にして離れる。
「ルーシー!?」「姉様!?」
私を呼ぶステラとギルの声。
彼らの声は遠くなり、視界は暗くなった。
……なんだか温かい。花の香りもする。
――――この香り、知ってる。
顔を上げると、天井窓から差し掛かってくる光が目に入った。
同時に暗い影も見えた。逆光で顔が見えない。
――――誰?
「え?」
そこにはライアンの顔があった。彼は優しい柔らかな笑みを浮かべている。
気づけば、私はライアンの中にいた。
抱きしめられていた。
「え? え? え?」
転移させられた?
今ライアンにハグされてる?
なんで? なんで? なんで?
ライアンの魔法によってか、浮いていた私たちは静かに地面に着地する。
みんなの目線が私たちに集中していたけど、そんなのどうでもよかった。
「ルーシー。本当にごめん。今までごめん」
彼はなぜか謝った。小さな声だけど、何度も何度も謝ってくる。
正直、意味が分からなかった。
「ちょっ! お前! ルーシーとの婚約、解消したんだろ! とっとと、ルーシーから離れろ!」
ステラは私とライアンを引き離そうとする。
しかし、ライアンはそれを舞うように避けられた。
彼に連れられて、私もくるりと回転。
そんな状況でも、ライアンは気にすることなく、真っすぐにこちらを見てくる。微笑んでくる。
こ、この人誰?
今までに見たことない美しい笑顔が目の前にあるんだけど?
「ずっと君と話したかったよ」
優しい声でそう言ってくるライアン。
「ずっと君が好きだったよ」
だけど、彼の水色の瞳には涙があった。
私はルーシー・ラザフォード。悪役令嬢です。
先ほど冤罪をかけられて婚約破棄をされた私ですが。
なんと、なんと。
乙ゲー主人公ステラから突然の告白されて、アストレアに行こうと誘われて。
さらに、攻略対象者の4人とステラが転生者であることを知って。
そして、今。
「アハハ! アハハ!」
元婚約者が狂い笑っています。
はて? どういうことなのでしょう?
正直もう私の頭はパンクです。
情報量があまりにも多すぎる。
何がおかしいのか笑い続けているライアンは笑い過ぎて涙を出ているようだった。
「アハハ! アハハ!」
あんなライアン見たことがない……なんかちょっと怖い。
一時笑い続けた後。
「もうどうなってもいいや」
と言ってライアンは立ち上がり、ゆっくりとあたりを見渡す。
そして、彼に話しかけた。
「ねぇ、アース」
「なんだーい?」
「君はルーシーを殺さない?」
ライアンの質問に、アースは一瞬目を丸くさせたが、フフと笑みをこぼす。
「殺すわけないじゃーん。なんでそんなこと聞くのさー」
「一応だよ。ステラ、君もルーシーを殺さない?」
「……何言ってんだ。当たり前だろ」
「君、転生者って言ってたけど、ホント?」
「ああ、本当だ。証明してやる」
証明って。
すると、ステラは私に目を向けてきた。
「ごめん、ルーシー。ミュトス出してくれる?」
「え、あ、はい」
服の下にしまっていたペンダントを取り出し、ミュトスを呼び出す。
ミュトスは相変わらず元気で、私の足にすりついてきた。
出したのはいいけど、ステラは一体何をするつもりなのだろう。
「ルーシー、ミュトスに『人間になって』って言ってみて」
「え?」
「ミュトスは何にだって変幻できるんでしょ? 大丈夫、ミュトスなら人間になってくれる」
美しい顔でにこりと笑いかけてくるステラ。
ミュトスにそんなお願いしたことがないけど、ステラがそう言うのなら。
私は言われるままに、ミュトスに命令。
「ミュトス、人間になって!」
その瞬間、ミュトスから大きな光が放たれる。
その光は強く眩しいあまりに目を瞑る。
ちょっとすると、光は収まってくれた。
「ふぅー!」
「え?」
「なっ!?」
目の前にいたのは小さな男の子。
輝かしい白髪を持つ美少年。
幸い裸ではなく、彼はアラビアン的な白い服を着ていた。
「やっーと元の姿に戻れたよ!」
とっても嬉しそうな美少年くんは自分の身なりを確認。
その後、黄緑色の瞳でこちらをじっと見つめてきた。
……な、なぜこちらを見つめる。
ま、まぁ?
私がミュトスを呼び出したから、当たり前と言えば当たり前か。
え? もしかして、私のことが誰か分からない?
それはちょっと悲しいかも。
なんて考えていると、美少年くんは満面の笑みで私に抱き着いてきた。
「やっーとお会いできました! 姉様!」
「え?」
ね、姉様ですと?
誰が?
私が!?
困惑していると、ミュトスを人間にさせたステラも「こ、子どもだって?」と驚いていた。
「こ、この子は妖精族グラスペディア族の王子、ギルバート・グラスペディアだ」
「そうだよ! 姉様、ボクのことはギルって呼んで! お願い!」
「え、ええ……」
「ありがとう! 姉様! 姉様、大好き!」
「……ちょっと、ギルバート王子、それ以上ルーシーに近づかないでくれる?」
ステラがそう言うと、瞬時にギルは目を変える。
まるで鷹の目。可愛らしい少年なのに、その目には威圧感があった。
「え? なぜ? ボクの姉様なのに」
「実際の姉様じゃないだろう」
「血は繋がっていないけど、姉様はボクの姉様だよ。だよね、姉様?」
うーん。
自分のペットが途端に人間に変わって、その子から『姉様』と言われてもね。
美少年ギルは驚くほど、押しが強く、私はつい「ええ」と返答してしまった。
隣のステラもはぁとため息をついた。
「それで、ライアン王子。あんたも転生者なのなら、僕のやったことの意味分かるだろう」
「ああ、君が転生者であることは分かったよ」
「じゃあ、もう用はないよね? ルーシー、行こうか」
「姉様、ボクもついていきますね!」
「ちょっとギルバート王子。君はついて来ないでよ」
「えー? アストレアに行くのでしょう? ボクの故郷はアストレアにありますし、ルーシー姉様はボクの姉様ですから、もちろんついていきますよ。星の聖女様?」
と言って、ギルは私の左手を離さない。
……な、なんと押しの強い子。
「厄介な子だな。君を人間の姿にするんじゃなかったよ」
苛立っているのか、ステラは口角をぴくぴく上げる。
そうして、私はステラに引っ張られ、食堂の出口へを向かう。
ど、どうしよう。
このままアストレアに行くのかしら。
確かに私は1人アストレアに行こうとしていた。
けど、ステラと行くなんて考えていなかったし、あまりにも急すぎて、頭が追い付いていない。
しかし、ステラに言い出せず悩んでいると。
目の前の景色がガラリと変わった。ステラとギルの手が一瞬にして離れる。
「ルーシー!?」「姉様!?」
私を呼ぶステラとギルの声。
彼らの声は遠くなり、視界は暗くなった。
……なんだか温かい。花の香りもする。
――――この香り、知ってる。
顔を上げると、天井窓から差し掛かってくる光が目に入った。
同時に暗い影も見えた。逆光で顔が見えない。
――――誰?
「え?」
そこにはライアンの顔があった。彼は優しい柔らかな笑みを浮かべている。
気づけば、私はライアンの中にいた。
抱きしめられていた。
「え? え? え?」
転移させられた?
今ライアンにハグされてる?
なんで? なんで? なんで?
ライアンの魔法によってか、浮いていた私たちは静かに地面に着地する。
みんなの目線が私たちに集中していたけど、そんなのどうでもよかった。
「ルーシー。本当にごめん。今までごめん」
彼はなぜか謝った。小さな声だけど、何度も何度も謝ってくる。
正直、意味が分からなかった。
「ちょっ! お前! ルーシーとの婚約、解消したんだろ! とっとと、ルーシーから離れろ!」
ステラは私とライアンを引き離そうとする。
しかし、ライアンはそれを舞うように避けられた。
彼に連れられて、私もくるりと回転。
そんな状況でも、ライアンは気にすることなく、真っすぐにこちらを見てくる。微笑んでくる。
こ、この人誰?
今までに見たことない美しい笑顔が目の前にあるんだけど?
「ずっと君と話したかったよ」
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