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青の月は忙しくなりそうです…。
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とりあえずあれから3日は寝込みました。
両親や使用人達からはせっかく4歳になったのにまた高熱が出て前のようになるのではないかと不安に思われたらしい。
違います。
全てエイドリアン様、改めエイドのせいです。
推しに頭を撫でられ、なおかつあだ名呼び。
いや、熱出るでしょ。
今も考えるだけで頭から熱が出そうなのでなるべく考えないようにしようと思っている。
というのも、ウィンザー御一家はもうご自分の領地に戻られたらしい。
さすがに何日も領地を空けられないのと、辺境伯からウィンザー家の領地まで3日はかかるそうだ。
それでも他のお父様やお母様の仲が良い方たちの中でも距離は近いようだ。
寝込んでいたのでお帰りになる挨拶は出来なかった。
一応エイドは寝込んでいる私の部屋に来て挨拶をしてくれたらしいのだが、私は全く覚えていない。
すごく心配していて、また自分が無茶をさせたのではないかと言っていたらしい。
無茶はしていないが熱を出す原因を作ったのはエイドだ。
エイドはエマに必ず手紙を書くと言っていたそうで、そういう所から慣れていかなくては!と思ってしまった。
エイドのせいで寝込んでからやっと元の生活(元のようにベッドから出て動く生活)に戻れたのは1ヶ月後だった。
ほんとにこういうのどうにかならないものかと思う。
まぁそれはおいおい考えようとは思っている。
季節は冬になった。
この国の四季は春を緑の月、夏を赤の月、秋を黄の月、冬を青の月と呼ぶそうだ。
そのまま例えば1月がこの国の春に当たるみたいだから緑の1の月と呼び、2月が緑の2の月。
だから今は10月なので青の1の月になるみたいだ。
ちなみに私の誕生月は黄の3の月ということになる。
なんとお母様がご懐妊なのだそうだ!もうすでに大きくなっているようで若しかすると早くて緑の2の月には産まれるかもしれないみたい。
私に妹か弟が出来るなんで嬉しい!
だが、その前に私は冬を乗り越えなければならない。
私のルイーズとしての記憶としては寝込んでいた記憶しかない青の月。
少し元気になったからと言って安心出来る訳では無い。
この領地自体少し北側にあることもあり、なんと雪も積もるのだそうだ。
絶対熱が出るし、風邪を引くと思う。
なので今回の目標は熱を出さないことと無茶をしないことなのだ。
でも貴族は青の月の3ヶ月は社交時期出そうで、お父様とお母様は王都へ向かうそうだ。
そして今回はまさかの私にも色々と招待状が来ている。
この間の誕生日パーティーで表に出たことが原因だそうで、お父様曰く…
「行かないくていい!」
だそうです。
なんか色々と派閥の問題もある為、体の弱い私1人での参加は危なすぎるという訳だ。
でも1人じゃないなら参加しても良いということで連れていかれるらしい。
ちなみにウィンザー家もパーティーを開くので、参加することは決定事項なのだそうだ。
私はその事を考えるとため息しか出なかった。
「はぁ~。」
「どうされました?お嬢様。」
今部屋のドレッサーの前でエマが私の今日の髪型をアレンジしてくれていた。
「いや、この青の月のことを考えるとため息しか出ないなぁ~って思って…。」
「そんなに王都に向かわれるのはお嫌なのですか?」
「そういう訳では無いわ。でもどれだけ熱が出るかとか倒れるんじゃないかとか考えると自然とため息が出るなぁ~って思って。」
「お気持ちは分かりますが、旦那様や奥様の前ではなるべくため息はいけませんよ?淑女としてみっともない事ですよ?」
「分かってるー。エマの前だから出ているの。」
「それは喜んでも良いことなんですか?」
そう言って2人で笑いあった。
「でも私、お父様とお母様がいても絶対体調崩すと思うんだもの…。」
「お嬢様、私やルドルフも一緒に王都に向かいますよ?」
「え!ほんとに!?」
「もちろんです。お嬢様、今髪を結ってるので落ち着いてください。」
「ごめんなさい…。でもほんとに2人も着いてきてくれるの?」
「はい。私とルドルフはお嬢様専用ですもの。お嬢様のご準備は他の使用人も手伝いはしますが、私が誰よりもお嬢様のことを分かっておりますので、体調面も含めて参加は必須となりました。ルドルフはお嬢様専用の護衛です。パーティーの間も常に傍にいますよ。この前のお嬢様のお誕生日パーティーではアタナシア家が主催でしたので傍にはおれませんでしたが、他家のものでは必ずお嬢様をお守りしなければなりませんので、傍におりますよ。」
「そっかぁ~。それなら良かった~。常にお父様とお母様の傍にいるわけじゃないから絶対倒れると思ってたの。一気に安心したわ。」
「それは良かったです。」
いや、ほんとにほかの使用人には分からない細かいところもエマとルディなら分かってくれるから安心した。
両親や使用人達からはせっかく4歳になったのにまた高熱が出て前のようになるのではないかと不安に思われたらしい。
違います。
全てエイドリアン様、改めエイドのせいです。
推しに頭を撫でられ、なおかつあだ名呼び。
いや、熱出るでしょ。
今も考えるだけで頭から熱が出そうなのでなるべく考えないようにしようと思っている。
というのも、ウィンザー御一家はもうご自分の領地に戻られたらしい。
さすがに何日も領地を空けられないのと、辺境伯からウィンザー家の領地まで3日はかかるそうだ。
それでも他のお父様やお母様の仲が良い方たちの中でも距離は近いようだ。
寝込んでいたのでお帰りになる挨拶は出来なかった。
一応エイドは寝込んでいる私の部屋に来て挨拶をしてくれたらしいのだが、私は全く覚えていない。
すごく心配していて、また自分が無茶をさせたのではないかと言っていたらしい。
無茶はしていないが熱を出す原因を作ったのはエイドだ。
エイドはエマに必ず手紙を書くと言っていたそうで、そういう所から慣れていかなくては!と思ってしまった。
エイドのせいで寝込んでからやっと元の生活(元のようにベッドから出て動く生活)に戻れたのは1ヶ月後だった。
ほんとにこういうのどうにかならないものかと思う。
まぁそれはおいおい考えようとは思っている。
季節は冬になった。
この国の四季は春を緑の月、夏を赤の月、秋を黄の月、冬を青の月と呼ぶそうだ。
そのまま例えば1月がこの国の春に当たるみたいだから緑の1の月と呼び、2月が緑の2の月。
だから今は10月なので青の1の月になるみたいだ。
ちなみに私の誕生月は黄の3の月ということになる。
なんとお母様がご懐妊なのだそうだ!もうすでに大きくなっているようで若しかすると早くて緑の2の月には産まれるかもしれないみたい。
私に妹か弟が出来るなんで嬉しい!
だが、その前に私は冬を乗り越えなければならない。
私のルイーズとしての記憶としては寝込んでいた記憶しかない青の月。
少し元気になったからと言って安心出来る訳では無い。
この領地自体少し北側にあることもあり、なんと雪も積もるのだそうだ。
絶対熱が出るし、風邪を引くと思う。
なので今回の目標は熱を出さないことと無茶をしないことなのだ。
でも貴族は青の月の3ヶ月は社交時期出そうで、お父様とお母様は王都へ向かうそうだ。
そして今回はまさかの私にも色々と招待状が来ている。
この間の誕生日パーティーで表に出たことが原因だそうで、お父様曰く…
「行かないくていい!」
だそうです。
なんか色々と派閥の問題もある為、体の弱い私1人での参加は危なすぎるという訳だ。
でも1人じゃないなら参加しても良いということで連れていかれるらしい。
ちなみにウィンザー家もパーティーを開くので、参加することは決定事項なのだそうだ。
私はその事を考えるとため息しか出なかった。
「はぁ~。」
「どうされました?お嬢様。」
今部屋のドレッサーの前でエマが私の今日の髪型をアレンジしてくれていた。
「いや、この青の月のことを考えるとため息しか出ないなぁ~って思って…。」
「そんなに王都に向かわれるのはお嫌なのですか?」
「そういう訳では無いわ。でもどれだけ熱が出るかとか倒れるんじゃないかとか考えると自然とため息が出るなぁ~って思って。」
「お気持ちは分かりますが、旦那様や奥様の前ではなるべくため息はいけませんよ?淑女としてみっともない事ですよ?」
「分かってるー。エマの前だから出ているの。」
「それは喜んでも良いことなんですか?」
そう言って2人で笑いあった。
「でも私、お父様とお母様がいても絶対体調崩すと思うんだもの…。」
「お嬢様、私やルドルフも一緒に王都に向かいますよ?」
「え!ほんとに!?」
「もちろんです。お嬢様、今髪を結ってるので落ち着いてください。」
「ごめんなさい…。でもほんとに2人も着いてきてくれるの?」
「はい。私とルドルフはお嬢様専用ですもの。お嬢様のご準備は他の使用人も手伝いはしますが、私が誰よりもお嬢様のことを分かっておりますので、体調面も含めて参加は必須となりました。ルドルフはお嬢様専用の護衛です。パーティーの間も常に傍にいますよ。この前のお嬢様のお誕生日パーティーではアタナシア家が主催でしたので傍にはおれませんでしたが、他家のものでは必ずお嬢様をお守りしなければなりませんので、傍におりますよ。」
「そっかぁ~。それなら良かった~。常にお父様とお母様の傍にいるわけじゃないから絶対倒れると思ってたの。一気に安心したわ。」
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いや、ほんとにほかの使用人には分からない細かいところもエマとルディなら分かってくれるから安心した。
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