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私、気合いを入れます!!
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その後のことはあまり覚えていない。
正直みんなの話を聞くにはパーティーは順調に終わって、私もミスをすることはなかったらしい。
でも私はこの世界のことに頭がいっぱいだった。
何故、気づかなかったのか、何故この国の名前を知ろうとしなかったのか悔やまれた。
というか“ルイーズ・アタナシア”という人物はゲーム内で存在しない。
おそらく私は“モブ”と言われる存在だろう…。
(いや、待って…。アタナシアって聞いた事ある気がする…。)
私はパーティーが終わったあと、着替えとか色々メイド達にしてもらっている間、ずっと考えていた。
周りのみんなは何も話さない私にきっと初めてのパーティーでお疲れなのだろうとしか思ってないようだったが、私の心の中は思い出そうとすることでいっぱいだ。
その理由は1つ。
私の推し、エイドリアン・ウィンザー様。
公爵家の跡取り。
公爵家は私の父が持つ、辺境伯という位よりも高い地位で、王様の1番近くにいらっしゃる貴族。
今現在、エイドリアン様のお父上であるロイド様は王の右腕とも言われている。
とてもとても重要な方なのだ。
だが、エイドリアン様は将来この国を脅かす存在となられる…。
私が前世ハマってやっていたゲーム、“ローズ・ガーデン~秘密の恋”はヒロインである男爵家の令嬢が自分の位よりも高い位置の方と恋仲になる。だけど、それを必ず邪魔するのがエイドリアン様なのだ。
その理由はヒロインの相手によって違っているのだが、大概邪魔をする。
でも実際その邪魔の仕方は最もな理由なのだ。
この世界は正直、とても身分を気にする。
その中で男爵家というのは貴族の中でも1番下の位で、上位の貴族と結婚しようものなら上位貴族の方が位を下げなければならない。
それだけ男爵家というのは位的にかなり低い。
悪い言い方をすると平民がお金を得て、貴族の位を得ただけで、他の位の貴族とは天と地の差がある。
男爵家はそれだけ特別なくらいなのだ。
そんなヒロインが位が高い人と恋愛関係なんてありえないのだ。
ゲーム内でもその設定だったのでいつもエイドリアン様が咎めていた。
ゲームの攻略相手が王子だった時は、エイドリアン様は怒り、反逆者となった。
でも今この世界の知識を少し得ている私からすれば当たり前なのだ。
実際ゲームをしながらでもこのカップルおかしくないか?と思い続けながらもハマっていた。
その理由がエイドリアン様がかっこよくそしてゲームの中で1番まともな意見を述べていたからだ。
なのにゲームで必ず断罪される。
そのシーンを見る度にゲームをリセットする。
私はどこかにエイドリアン様がこんな結末にならないように努力するのだが、ヒロイン達がハッピーエンドであってもバットエンドであっても必ず幸せな道には行かなかった…。
そして私も体調が悪かったのもあるので、全員の攻略が出来なかったのだ。
でも今回私はまだヒロインに会ってないエイドリアン様に会っている。
それならもちろんその道に行かないように、断罪されないようにできるはずだ。
しかもヒロインと攻略相手が会うのは貴族が通う学園だ。
学園とはガーデン学園という名前で、ゲームの名前はローズマリアという国のガーデン学園という学園で起きる恋だから、ローズガーデンという名前だ。
今考えるとほんとに単純な名前だったなと思う。
ガーデン学園は15歳の年になる貴族の子供達は必ず入らなければならない。
きっと私も15歳になる年に入学することになるだろう。
それまでにどうにかしてヒロインと会っても断罪されることのないように、皆から愛されて、彼に何かあった時、皆が守るような存在にしなければならない。
ゲーム内の彼は冷たい印象を持ち、学園内でもあまり友達がいなかったイメージだ。だから断罪される時は誰も彼を助けなかった。
彼の位が高いこともあり、おそらく敵も多いのだろう。
もう本当に見ていて辛いものがあった。
まぁあまりちゃんと断罪シーンを見ることはなかったのだが…。
とにかく彼を救う術を考えなけらばと気合いを入れていると、エマから早くお休みくださいと言われた。
とにかく今日は休んでどうするか考えなくてはと思った。
運良く、両親の仲が良いため、ウィンザー家の3人は屋敷に泊まっていて何泊かされるそうだ。
これを気になるべくエイドリアン様の状況を学ばなければと気合いを入れ、そのままベットに入り休んだ。
正直みんなの話を聞くにはパーティーは順調に終わって、私もミスをすることはなかったらしい。
でも私はこの世界のことに頭がいっぱいだった。
何故、気づかなかったのか、何故この国の名前を知ろうとしなかったのか悔やまれた。
というか“ルイーズ・アタナシア”という人物はゲーム内で存在しない。
おそらく私は“モブ”と言われる存在だろう…。
(いや、待って…。アタナシアって聞いた事ある気がする…。)
私はパーティーが終わったあと、着替えとか色々メイド達にしてもらっている間、ずっと考えていた。
周りのみんなは何も話さない私にきっと初めてのパーティーでお疲れなのだろうとしか思ってないようだったが、私の心の中は思い出そうとすることでいっぱいだ。
その理由は1つ。
私の推し、エイドリアン・ウィンザー様。
公爵家の跡取り。
公爵家は私の父が持つ、辺境伯という位よりも高い地位で、王様の1番近くにいらっしゃる貴族。
今現在、エイドリアン様のお父上であるロイド様は王の右腕とも言われている。
とてもとても重要な方なのだ。
だが、エイドリアン様は将来この国を脅かす存在となられる…。
私が前世ハマってやっていたゲーム、“ローズ・ガーデン~秘密の恋”はヒロインである男爵家の令嬢が自分の位よりも高い位置の方と恋仲になる。だけど、それを必ず邪魔するのがエイドリアン様なのだ。
その理由はヒロインの相手によって違っているのだが、大概邪魔をする。
でも実際その邪魔の仕方は最もな理由なのだ。
この世界は正直、とても身分を気にする。
その中で男爵家というのは貴族の中でも1番下の位で、上位の貴族と結婚しようものなら上位貴族の方が位を下げなければならない。
それだけ男爵家というのは位的にかなり低い。
悪い言い方をすると平民がお金を得て、貴族の位を得ただけで、他の位の貴族とは天と地の差がある。
男爵家はそれだけ特別なくらいなのだ。
そんなヒロインが位が高い人と恋愛関係なんてありえないのだ。
ゲーム内でもその設定だったのでいつもエイドリアン様が咎めていた。
ゲームの攻略相手が王子だった時は、エイドリアン様は怒り、反逆者となった。
でも今この世界の知識を少し得ている私からすれば当たり前なのだ。
実際ゲームをしながらでもこのカップルおかしくないか?と思い続けながらもハマっていた。
その理由がエイドリアン様がかっこよくそしてゲームの中で1番まともな意見を述べていたからだ。
なのにゲームで必ず断罪される。
そのシーンを見る度にゲームをリセットする。
私はどこかにエイドリアン様がこんな結末にならないように努力するのだが、ヒロイン達がハッピーエンドであってもバットエンドであっても必ず幸せな道には行かなかった…。
そして私も体調が悪かったのもあるので、全員の攻略が出来なかったのだ。
でも今回私はまだヒロインに会ってないエイドリアン様に会っている。
それならもちろんその道に行かないように、断罪されないようにできるはずだ。
しかもヒロインと攻略相手が会うのは貴族が通う学園だ。
学園とはガーデン学園という名前で、ゲームの名前はローズマリアという国のガーデン学園という学園で起きる恋だから、ローズガーデンという名前だ。
今考えるとほんとに単純な名前だったなと思う。
ガーデン学園は15歳の年になる貴族の子供達は必ず入らなければならない。
きっと私も15歳になる年に入学することになるだろう。
それまでにどうにかしてヒロインと会っても断罪されることのないように、皆から愛されて、彼に何かあった時、皆が守るような存在にしなければならない。
ゲーム内の彼は冷たい印象を持ち、学園内でもあまり友達がいなかったイメージだ。だから断罪される時は誰も彼を助けなかった。
彼の位が高いこともあり、おそらく敵も多いのだろう。
もう本当に見ていて辛いものがあった。
まぁあまりちゃんと断罪シーンを見ることはなかったのだが…。
とにかく彼を救う術を考えなけらばと気合いを入れていると、エマから早くお休みくださいと言われた。
とにかく今日は休んでどうするか考えなくてはと思った。
運良く、両親の仲が良いため、ウィンザー家の3人は屋敷に泊まっていて何泊かされるそうだ。
これを気になるべくエイドリアン様の状況を学ばなければと気合いを入れ、そのままベットに入り休んだ。
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