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一章 ゲーム開始

023 魔道具制作

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「お、主。客が来ていたが大丈夫か?」
「ああ。すまんがしばらく頼んだ。少しシャワーを浴びてくる」
「分かった」
「…?海の匂い?」
「大方冒険者ギルドで指名依頼でも受けたんだろうな」
「それにしても、リーフェル君の護衛がここまで強い人だとは」
「俺は護衛じゃねぇよ。そういう立ち位置の方が入りやすかっただけでな。なんせ、俺を鍛えたのは主だからな。未だにあいつの本気を見たことはねぇし」
「そこまでリーフェル君は強いんだね」
「俺が初めてあった時は何かに追われているような感じがしたが…最近は少し余裕を持っていて安心した」
「何かに追われて…?ふぅむ」
「まぁ、俺が知ったこっちゃねぇわな。んで、王子は今日はまたどうしたんだ?」
「新入生で歓迎会を開こうと思ってね。招待しにきたんだ」
「あー、だったら多分主は行かねぇと思うぞ。ありゃ多分このあとも仕事が入ってる」
「長年共に働いているとそういうことも分かるのですか?」
「まぁな。とはいっても、冒険者ならそのまま行くだろうし、どっかしら行くとしても風呂に入ってからとしたらって考えだがな。
ああ、そうだ。ちょっと待っていてくれ。飲み物を持ってこよう。何が飲みたい?」
「では、紅茶をお願いします」
「おう」

ヴァルは棚から紅茶の茶葉を取り出し、紅茶を作った。

「ストレートティーで悪いがこれでいいか?」
「ええ」
「甘いのが良いなら、ミルクを入れりゃあミルクティーになる」
「いえ、このままで大丈夫です」
「またせたな。それで?どうしたんだ?」
「歓迎会をするんだけど、リーフェル君は来れそうかい?」
「あー、すまんな。仕事が入っていて行けそうにない。また誘ってくれ」
「うん、わかったよ。それじゃあ、僕はこれで」
「ヴァル、送ってやれ。
それと、帰ってきたら栽培室に土を入れておいてくれ。俺は商会に行ってくる」
「わかった」

俺は冒険者ギルドに寄ってクラーケンの討伐部位を出した後、商会に行った。

「さて、お前ら。仕事が入った。魔道具は俺が生産するから、魔道具の素材を持ってきてくれ」

魔道具は基本的に、どれも同じ素材で生産される。というのも、属性や魔力に適正のある素材は決まっていて、特に属性のないスキルの魔道具ならば、魔力に適正のある素材だけで良くなるため、刻む魔法陣が変わっても素材は変わらない。

「なくなりそうな素材があれば発注しておいてくれ。素材を持ってきたら、引き続き業務に取り掛かってくれ」
「貴族の方から幾つかの手紙を頂いております。大半は合併や買収、献上の命令でした」
「全て捨ておけ。しつこい奴には直接手紙を叩きつけてくれて構わない」
「かしこまりました」
「追加の発注が入り、急遽大量に生産する魔道具が増えております。
主に街灯系の魔道具です」
「なら、魔道技師の者につくってもらってくれ。
期日までに余裕があるなら、少しずつ一日の目標数を決めておいて分けてやってくれて構わない。
それと、ブラックリストの中で借金のあるやつはどうなった?」
「何人かは回収しましたので、そのままブラックリストから外しましたが、借金を帳消しにしようとしたものは、地下採掘場にて強制労働させております。」
「わかった。引き続きそのままで大丈夫だ」
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