呟きの箱

十四年生

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終業時間の先

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終業時間の先

終業時間 タイムカード
打刻のすんだ小さい音
後ろを振り返らず
ただ一言だけ

誰に聞こえなくてもいい
扉を抜けてロッカールーム
すれ違う仲間に「お疲れ様」

湧き上がる開放感
まだ早い 隣に上司
もう帰るの?笑い顔
笑っていない目の奥の光

ええ 今日はこの後用事が
前から 決めていたもので
また 今度いいときに残ります

ラーメン食うぞ…

終礼が鳴る タイムカード
打刻を済まそうと足早に
後ろで呼ぶ声
聞こえないフリで

誰にも気づかれないうちに
扉を抜けてトイレへ非難
すれ違う仲間に「悪いな」

振り切った罪悪感
まだ早い 会社を出るまで
ああ あと少し 涙滲む
笑えていないこの後に笑う

ああ 今日はこの後予定が
前から 決めていたから
また 今度のこれそうなら残ります

焼肉ひとりで食うぞ…

ええ 今日はこの後用事が
前から 決めていたもので
また 今度いいときに残ります

終業時間を越えて…
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