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第Ⅲ章。「光と闇がまじわるとき」

6、本の部屋

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--本の部屋--

2人は、闇の種族の村まで帰って来た。
「アクデシアさま。ただいま帰りました」
アイリスは、こけを積んで帰って来たことを報告した。

「ご苦労だった。
 薬の作り方だが、ついて来るがよい」
アクデシアは、2人の労をねぎらい家に招き入れた。

「お茶でも出したいところだが、
 そうそう時間もない」
部屋の奥にある地下への階段へ導き、降り始めた。
階段降りると、石の扉があった。

「ここが、本の倉庫でな。
 いままで、人には、見せたこはない。
 お客さんには、特別じゃ」

そして、部屋に入るための呪文をとなえた。
「光と闇は、今、交わる。未来は、来たり」

すると石の扉は、
「ゴゴゴゴ」と開いた。

部屋に入る。中は、本棚がぎっしり並んでいた。
その部屋の奥から2番目の棚に、「植物」と言う棚があった。
その棚の上から3番目に「薬草」の本が並んでいる。
その並んでいる本の中に
「枯れかかった植物を蘇らす方法」があった。
エンビは、本が好きであった。家には、何代も何代も書きつづられた本があったからだ。
幼いころから家の本を読みあさった。
知識を継ぐことが我が家系の役目である。
(わかくわくする。このすべて本を読んでみたい)
「この部屋にある本をを少し閲覧えつらんしてみても良いですか?」
エンビはたずねた。
「よいよい。かまわんよ。
 奥の棚から見ていくがよい」アクデシアは、少し嬉しそうに答えた。
エンビは、喜んで奥に消えていった。
アクデシアは、本を取出し、アイリスに作り方を説明した。
「まず、苔の成分を取り出す。それには、よくつぶすこと…」
エンビは、一番古い本の入っている棚に着いた。
そこには、「宇宙のはじまりより前にある法則(魔法)」とあった。
エンビは、取出し開いてみた。
(なになに 宇宙のはじまりより以前には、神、仏、人間の区別はない。
 全てのものは、等しい。それを「生命」と呼ぶ。…
 神と人間の区別はない)
エンビは、衝撃しょうげきを受けた。(父に読ませたい)そう思った。
集中して時間を忘れて読んでいた。
そこに、アイリスが呼びに来た。
「エンビさん ここにいたのですか。
 草の病に効く薬を作りますよ」と言った。
「はい 行きます」エンビは答え、本を棚に返した。
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