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四章 山の神の娘
真実
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目が覚めて、しばらくボーッと見慣れた家の天井を見つめる。
朝……じゃないよね?
確か、校庭でめまいがして……。
「……夢、じゃないよねぇ……」
つぶやいて目を覆うように両手を上げて、意識を失う前のことを思い出す。
コタちゃんが言っていた山の神の名前――穂高さま。
それは、お母さんに小さいころから聞いていた名前だった。
わたしの――お父さんの名前。
お父さんはわたしが物心つく頃にはもういなかった。
お母さんは離婚したわけじゃないって……ただ今は会えないだけだって言っていたはず。
会えないことはお母さんも辛いのか、聞くたびに悲しそうな顔をするからいつからか聞くのをやめていた。
……でも、そうだ。
この里に戻ってくる前に一度だけ言っていたっけ。
『もうすぐ穂高さんに会えるわ……』
って。
お父さんがいないのが普通で、引っ越し準備でバタバタしていた時期でもあったからわたしは「ふーん」って返しただけだった。
でもそれがまさかこんな真実が隠されていたなんて……。
偶然名前が同じ、なんてことはないよね。
思い返してみてもヒントになりそうなことはたくさんあった。
煉先輩に霊力が多くて質が良いって言われたこと。
祠から離れることはないっていう木霊がわたしに懐いていたこと。
でも煉先輩の勘違いだとか、たまたまだって思ってた。
まさかの状況に心の整理がつかない。
「はあぁぁ……」
「……キー」
思わず深く息を吐くと、近くでコタちゃんの鳴き声が聞こえる。
見ると、毛玉状態のコタちゃんが枕元にいた。
「コタちゃん……今は人型じゃないんだね?」
「キー……」
しゅんとした様子のコタちゃんはベッドの下にピョンと降りて、カッと光ったと思ったら人型になる。
人型になっても表情は落ち込んでいる様子だった。
「人型を維持し続けるほどの霊力はないから、基本的には毛玉のままだよ」
説明してくれて、そのまま謝られる。
「ごめんね美沙都。穂高さまのこと、みんなに知られるようなことしちゃって……」
「コタちゃん……」
「理子に叱られちゃったんだ……まだ言っちゃダメだったのにって」
理子はお母さんの名前。
お母さんがそんな風に言ったってことは、やっぱり秘密にされてたんだな……。
「美沙都の目が覚めたらお話したいから教えて欲しいって言われてたんだ。理子を連れてくるね」
そうして部屋を出て行こうとするコタちゃんにわたしはちょっと気になったことを聞いた。
「コタちゃん、わたしを家まで運んでくれたのは誰?」
「ん? 風雅だよ?」
「風雅先輩が……またお世話になっちゃったな……」
申し訳ないと思う反面、嬉しいとも思ってしまう。
でも、続いたコタちゃんの言葉でそれが凍りついた。
「風雅は美沙都を守るために山の神が霊力を与えたんだ。だから風雅が美沙都を気にかけるのは当然だよ」
だから美沙都が気にすることじゃないよ、と言ってコタちゃんは部屋を出て行く。
「え……?」
今のは、どういうこと?
わたしを守るために風雅先輩は山の神に霊力を与えられたって言った?
ってことは、風雅先輩の使命ってわたしを守ること?
ドクンドクンと、嫌な感じに鼓動が早まる。
風雅先輩の使命はわたしより大事だと思っていた。
でもそれは違っていて、その大事な使命こそがわたしだった?
寂しいと思っていたことだから、それは嬉しいことのはずなのに……。
でも、大事だと言っていた使命がわたしってことは……。
わたしを守ってくれていたのは、風雅先輩の大事な使命だからってことになるんじゃ……。
「っ!」
胸が詰まった。
苦しい思いがじわじわと広がっていく。
優しく甘い笑顔は、わたしを少しは女の子として大事に思ってくれているからなんじゃないかって思ってた。
期待しないようにとは思っていても、やっぱり好きな人だからいつの間にか期待していたみたい。
でも、それは使命だったから――守るべき相手だったからってだけかも知れない……。
小学生のときは勘違いして、ただただ恥ずかしいと思った。
でも今は、ひたすら苦しい。
そっか、これが人を好きになるってことなんだね……。
恋の苦しさに、わたしは胸元をギュッと掴んだ。
***
コンコン
「美紗都? コタちゃんから起きたって聞いたわ。入ってもいい?」
ノックの後にお母さんの声が聞こえた。
「うん、いいよ」
お父さんのことを話してくれるんだよね、きっと。
その予想は当たっていて、部屋の中に入ってきたお母さんはすぐに本題に入った。
「お父さんのこと、黙っていてごめんなさいね。人間の街で生活するなら、大して人間と変わらないサトリだってことにしておいた方が馴染めると思ったの」
里に戻って来て、わたしがここの生活に慣れて来たら伝えようと思っていた、と話してくれる。
「……お父さんは、眠っていたから会えなかったの?」
山の神はこの十二年眠っていると聞いた。
十二年前といえば、丁度わたしが里を出たころでもある。
「そうね」
「会えないから、お母さんはわたしを連れて里を出たの?」
お父さんのことを聞くと寂しそうにしていたお母さん。
会えないのが辛いから、里を出たのかと思って聞いた。
でも。
「それはちょっと違うわ」
と、お母さんは少し真面目な顔になる。
「大事な話だから、ちゃんと聞いてね」
そう前置きをして語られたことは、いろんな意味でショックだった。
お母さんが里を出た理由は、お母さんとお父さんの結婚を認めない人たちが里にいたからだそうだ。
サトリという霊力の低いあやかしとの結婚なんて認められないって。
お父さんが起きているうちは良かったけれど、お父さんは神として穢れを鎮めるために十二年の眠りに入らなきゃならなかったらしい。
だからわたしが産まれたことは里の人にはヒミツにしておいて、お父さんが眠りに入ったと同時に里を出たんだって。
そして、目覚める今年戻って来た。
「穂高さんが目覚めるまではまだもう少しあるから、あなたの存在を認めないって主張する人たちには気をつけて」
「そんな人たち、本当にいるの?」
もし本当なら、何をされるのか分からなくて怖い。
わたしの不安を感じ取ったのか、もしくは読み取ってしまったのか。
お母さんは「大丈夫」と優しく微笑んでわたしの手を取ってくれた。
「あと一週間でお父さんは目覚めるわ。それまで一人になったりしなければ大丈夫よ」
「一人に? でも、いつも誰かがいてくれるわけじゃないし……コタちゃんはいるけれど」
「まあ、コタちゃんだけだとまだ心もとないわね。でもそのために風雅くんがいるんじゃない」
「っ!?」
突然出てきた風雅先輩の名前にドキッとする。
そして、さっき覚えたばかりの胸の苦しみも。
「風雅、先輩は……」
そうか、風雅先輩はわたしを守るのが使命だっけ。
でも、使命だけで守られるのは……今は逆に辛い。
「美沙都? どうし――!」
「お母さん?……あ」
直感的に心を読まれたと気づいた。
サトリが自分の力をコントロール出来るのは人それぞれ。
そしてお母さんはたまに自分の意志とは関係なく聞こえてしまうと言っていた。
どうしようもないことだと思ってるけれど、今はちょっと気まずい。
わたしが風雅先輩を好きなこと、そして使命だけで守られるのは苦しいって思ってることを知られてしまった。
「……ごめんなさい」
「……ううん、仕方ないよ」
謝罪は受け取るけど、やっぱり気まずくはなる。
でも、そう思ったのはわたしだけみたい。
「美沙都……女は度胸よ!」
「へ?」
突然拳を握って眉を吊り上げるお母さん。
一体どうしたっていうんだろう。
「お母さんもね、お父さんには何度もアタックしたものよ!」
「え? えっと、お母さん?」
何故かお母さんはお父さんとのなれそめをひたすら話し出した。
そして最後にわたしの肩を両手でガシッと掴む。
「勘違いしたっていいじゃない。期待だってたくさんしていいの! それがどんなに苦しくても、好きって気持ちは変えられないんだから」
「っ!」
そうだ、苦しくてもその気持ちだけは変わらない。
わたしは風雅先輩が好き!
改めて気持ちをハッキリさせたわたしに、お母さんは少しおどけて言った。
「自信を持ちなさい。あなたは山の神をオトした女の娘なのよ?」
「ふふっ……確かに」
お母さんの口にした冗談のような事実に笑う。
でも、本当にそうだね。
神様と両想いになれたお母さんの娘だもん。
もっと、自信持っちゃっていいのかも。
そんな風に思い始めたわたしに、お母さんはニッコリと笑みを浮かべてとんでもないことを言った。
「じゃあ、その度胸を見せてね?」
「え?」
「風雅くんに告白しなさい、明日」
「あ、明日ぁ!?」
わたしの驚きの声は、家じゅうに響いたのだった。
朝……じゃないよね?
確か、校庭でめまいがして……。
「……夢、じゃないよねぇ……」
つぶやいて目を覆うように両手を上げて、意識を失う前のことを思い出す。
コタちゃんが言っていた山の神の名前――穂高さま。
それは、お母さんに小さいころから聞いていた名前だった。
わたしの――お父さんの名前。
お父さんはわたしが物心つく頃にはもういなかった。
お母さんは離婚したわけじゃないって……ただ今は会えないだけだって言っていたはず。
会えないことはお母さんも辛いのか、聞くたびに悲しそうな顔をするからいつからか聞くのをやめていた。
……でも、そうだ。
この里に戻ってくる前に一度だけ言っていたっけ。
『もうすぐ穂高さんに会えるわ……』
って。
お父さんがいないのが普通で、引っ越し準備でバタバタしていた時期でもあったからわたしは「ふーん」って返しただけだった。
でもそれがまさかこんな真実が隠されていたなんて……。
偶然名前が同じ、なんてことはないよね。
思い返してみてもヒントになりそうなことはたくさんあった。
煉先輩に霊力が多くて質が良いって言われたこと。
祠から離れることはないっていう木霊がわたしに懐いていたこと。
でも煉先輩の勘違いだとか、たまたまだって思ってた。
まさかの状況に心の整理がつかない。
「はあぁぁ……」
「……キー」
思わず深く息を吐くと、近くでコタちゃんの鳴き声が聞こえる。
見ると、毛玉状態のコタちゃんが枕元にいた。
「コタちゃん……今は人型じゃないんだね?」
「キー……」
しゅんとした様子のコタちゃんはベッドの下にピョンと降りて、カッと光ったと思ったら人型になる。
人型になっても表情は落ち込んでいる様子だった。
「人型を維持し続けるほどの霊力はないから、基本的には毛玉のままだよ」
説明してくれて、そのまま謝られる。
「ごめんね美沙都。穂高さまのこと、みんなに知られるようなことしちゃって……」
「コタちゃん……」
「理子に叱られちゃったんだ……まだ言っちゃダメだったのにって」
理子はお母さんの名前。
お母さんがそんな風に言ったってことは、やっぱり秘密にされてたんだな……。
「美沙都の目が覚めたらお話したいから教えて欲しいって言われてたんだ。理子を連れてくるね」
そうして部屋を出て行こうとするコタちゃんにわたしはちょっと気になったことを聞いた。
「コタちゃん、わたしを家まで運んでくれたのは誰?」
「ん? 風雅だよ?」
「風雅先輩が……またお世話になっちゃったな……」
申し訳ないと思う反面、嬉しいとも思ってしまう。
でも、続いたコタちゃんの言葉でそれが凍りついた。
「風雅は美沙都を守るために山の神が霊力を与えたんだ。だから風雅が美沙都を気にかけるのは当然だよ」
だから美沙都が気にすることじゃないよ、と言ってコタちゃんは部屋を出て行く。
「え……?」
今のは、どういうこと?
わたしを守るために風雅先輩は山の神に霊力を与えられたって言った?
ってことは、風雅先輩の使命ってわたしを守ること?
ドクンドクンと、嫌な感じに鼓動が早まる。
風雅先輩の使命はわたしより大事だと思っていた。
でもそれは違っていて、その大事な使命こそがわたしだった?
寂しいと思っていたことだから、それは嬉しいことのはずなのに……。
でも、大事だと言っていた使命がわたしってことは……。
わたしを守ってくれていたのは、風雅先輩の大事な使命だからってことになるんじゃ……。
「っ!」
胸が詰まった。
苦しい思いがじわじわと広がっていく。
優しく甘い笑顔は、わたしを少しは女の子として大事に思ってくれているからなんじゃないかって思ってた。
期待しないようにとは思っていても、やっぱり好きな人だからいつの間にか期待していたみたい。
でも、それは使命だったから――守るべき相手だったからってだけかも知れない……。
小学生のときは勘違いして、ただただ恥ずかしいと思った。
でも今は、ひたすら苦しい。
そっか、これが人を好きになるってことなんだね……。
恋の苦しさに、わたしは胸元をギュッと掴んだ。
***
コンコン
「美紗都? コタちゃんから起きたって聞いたわ。入ってもいい?」
ノックの後にお母さんの声が聞こえた。
「うん、いいよ」
お父さんのことを話してくれるんだよね、きっと。
その予想は当たっていて、部屋の中に入ってきたお母さんはすぐに本題に入った。
「お父さんのこと、黙っていてごめんなさいね。人間の街で生活するなら、大して人間と変わらないサトリだってことにしておいた方が馴染めると思ったの」
里に戻って来て、わたしがここの生活に慣れて来たら伝えようと思っていた、と話してくれる。
「……お父さんは、眠っていたから会えなかったの?」
山の神はこの十二年眠っていると聞いた。
十二年前といえば、丁度わたしが里を出たころでもある。
「そうね」
「会えないから、お母さんはわたしを連れて里を出たの?」
お父さんのことを聞くと寂しそうにしていたお母さん。
会えないのが辛いから、里を出たのかと思って聞いた。
でも。
「それはちょっと違うわ」
と、お母さんは少し真面目な顔になる。
「大事な話だから、ちゃんと聞いてね」
そう前置きをして語られたことは、いろんな意味でショックだった。
お母さんが里を出た理由は、お母さんとお父さんの結婚を認めない人たちが里にいたからだそうだ。
サトリという霊力の低いあやかしとの結婚なんて認められないって。
お父さんが起きているうちは良かったけれど、お父さんは神として穢れを鎮めるために十二年の眠りに入らなきゃならなかったらしい。
だからわたしが産まれたことは里の人にはヒミツにしておいて、お父さんが眠りに入ったと同時に里を出たんだって。
そして、目覚める今年戻って来た。
「穂高さんが目覚めるまではまだもう少しあるから、あなたの存在を認めないって主張する人たちには気をつけて」
「そんな人たち、本当にいるの?」
もし本当なら、何をされるのか分からなくて怖い。
わたしの不安を感じ取ったのか、もしくは読み取ってしまったのか。
お母さんは「大丈夫」と優しく微笑んでわたしの手を取ってくれた。
「あと一週間でお父さんは目覚めるわ。それまで一人になったりしなければ大丈夫よ」
「一人に? でも、いつも誰かがいてくれるわけじゃないし……コタちゃんはいるけれど」
「まあ、コタちゃんだけだとまだ心もとないわね。でもそのために風雅くんがいるんじゃない」
「っ!?」
突然出てきた風雅先輩の名前にドキッとする。
そして、さっき覚えたばかりの胸の苦しみも。
「風雅、先輩は……」
そうか、風雅先輩はわたしを守るのが使命だっけ。
でも、使命だけで守られるのは……今は逆に辛い。
「美沙都? どうし――!」
「お母さん?……あ」
直感的に心を読まれたと気づいた。
サトリが自分の力をコントロール出来るのは人それぞれ。
そしてお母さんはたまに自分の意志とは関係なく聞こえてしまうと言っていた。
どうしようもないことだと思ってるけれど、今はちょっと気まずい。
わたしが風雅先輩を好きなこと、そして使命だけで守られるのは苦しいって思ってることを知られてしまった。
「……ごめんなさい」
「……ううん、仕方ないよ」
謝罪は受け取るけど、やっぱり気まずくはなる。
でも、そう思ったのはわたしだけみたい。
「美沙都……女は度胸よ!」
「へ?」
突然拳を握って眉を吊り上げるお母さん。
一体どうしたっていうんだろう。
「お母さんもね、お父さんには何度もアタックしたものよ!」
「え? えっと、お母さん?」
何故かお母さんはお父さんとのなれそめをひたすら話し出した。
そして最後にわたしの肩を両手でガシッと掴む。
「勘違いしたっていいじゃない。期待だってたくさんしていいの! それがどんなに苦しくても、好きって気持ちは変えられないんだから」
「っ!」
そうだ、苦しくてもその気持ちだけは変わらない。
わたしは風雅先輩が好き!
改めて気持ちをハッキリさせたわたしに、お母さんは少しおどけて言った。
「自信を持ちなさい。あなたは山の神をオトした女の娘なのよ?」
「ふふっ……確かに」
お母さんの口にした冗談のような事実に笑う。
でも、本当にそうだね。
神様と両想いになれたお母さんの娘だもん。
もっと、自信持っちゃっていいのかも。
そんな風に思い始めたわたしに、お母さんはニッコリと笑みを浮かべてとんでもないことを言った。
「じゃあ、その度胸を見せてね?」
「え?」
「風雅くんに告白しなさい、明日」
「あ、明日ぁ!?」
わたしの驚きの声は、家じゅうに響いたのだった。
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