31 / 85
3.狙われる花嫁達
お別れ会 後編
しおりを挟む
その後結局これからランチの店に行くのも面倒だとなって、カフェで食事をとることにする。
楽だったけれど、お昼の時間に余裕を持たせていた分がまるっと余った状態になってしまった。
なので、少し途中にある雑貨店で買い物でもして時間を潰すことにした。
商店街の中にある雑貨店。
そこに行く途中見覚えのある人の姿を見つけた。
「あれって、鈴木君?」
そこまで関わりのあった人ではないけれど、流石に人生初の告白をしてくれた人だ。
そのあとの騒動も含めて中々忘れられない人物でもある。
しかも最後に見かけたのが同じ商店街ということもあって思い出しやすかった。
「え? 何? 何か凄い美人さんと一緒なんだけど⁉」
そこそこ距離はあったけれど様子をうかがえないほど離れてはいない。
鈴木君と一緒にいるのはロングボブの茶髪のスレンダーな美人さんだった。
「ああ、あいつまたここにいたのね」
私の言葉に有香が気付いて呆れの声を上げている。
「鈴木君さ、あんたに振られてから良く商店街ぶらつくようになったのよね。滅茶苦茶美人な人と一緒にいたって話も聞いたから、多分あの人のことね」
「え?」
「途中から原田さんも一緒になって何かやってるみたいだよ」
「原田さんも?」
原田さんって、原田 明里さん?
あの噂好きの?
接点があまり思いつかないんだけれど……。
「何やってるのかな? 私が振ってからって……何か私が原因になってる?」
だとしたらちょっと気になる。
私が原因で悪いことに手を染めてるとかだったら嫌だし。
「何やってるかは分からないけれど、悪いことしてるって感じじゃあないわよ? そこまで気にしなくていいんじゃない?」
軽く言う有香に、それなら良いんだけど……と鈴木君達から目を逸らした。
それと同時に、近くにいた俊君が私の肩を抱いてくる。
「っ⁉ え?」
突然の行動にとにかく驚いた。
「俊君、何を⁉」
過度なスキンシップかと思って注意しようとしたけれど、見上げた彼の顔は真剣なもの。
「……聖良先輩。念のため、離れないで下さいね」
「っ……うん」
何があったのか、分からなかったけれど警戒するべきものがあったんだろう。
私は素直に従った。
でも事情を知らない有香は……。
「聖良……本当に赤井くんと付き合ってないんだよね……?」
じとーっと睨まれる。
「そういうんじゃないよ」
とは言ったけれど、この状態じゃ説得力はなさそうだなと思った。
有香に疑わし気に見られながら何とか目的の雑貨店に入ると、俊君はやっと肩を抱く腕を離してくれた。
「すみません。俺達以外の吸血鬼の気配がしたので……」
離れる前にこそっと教えてくれた。
「今は大丈夫なの?」
「はい、店の中には仲間しかいないみたいですから」
そうして離れると、俊君の腕に有香が飛びついた。
「聖良ばっかりズルい! あたしも赤井くんとスキンシップしたいよ」
「え? いや、今のは護衛としてやったことですから……」
突然腕に抱き着かれた俊君は、チャラい見た目に反してタジタジになりつつ言い返す。
けれど、有香は納得しなかったみたいだ。
「でも離したってことは今は大丈夫なんでしょう? じゃあちょっとくらい良いじゃない」
「いや、ですから――」
「あ、大丈夫だよ」
少しイラついた声音になった俊君の言葉を遮った。
このままいつぞやのようにブリザード吹雪かせられたらたまらないからね。
「ちゃんと俊君の手の届く範囲にいるから、ちょっとそのままでいてあげて」
そうお願いした。
「……離れないでくださいよ?」
前科があるため胡散臭そうな目で見られたけれど、一応了承は得られる。
本当ならこういう時のために浪岡君と二人体制なはずなんだけれど……。
チラリと見た浪岡君は友人二人にがっちり両腕を掴まれていた。
ある程度予想はしていたとはいえ……これじゃあ私の護衛どころじゃないよね。
苦笑いしつつ、私は近くにある雑貨を物色し始めた。
そうしているうちに有香は満足したのか、いつの間にか俊君から離れて私と一緒に商品を見るようになる。
「あれ? もう俊君は良いの?」
「うん、ちょっとはくっつけたしね。それにあんまり拘束すると怒らせちゃいそうだし」
「ははは」
くっついた時点で怒られそうだったってのは言わないでおいた方がいいかな?
「あ、この香水の瓶可愛い。どんな香りかな?」
そう言って有香は手首にサンプルを吹きかけた。
その時、今まで袖で見えなかった場所に赤いものが見える。
「あれ? 有香、それ虫刺され?」
「え? ああ、そうそうもう夏も終わりなのにしぶとい蚊がいたみたいでさ」
そう言って、有香はさりげなく袖でその虫刺されを隠していた。
「そう……」
少しの引っ掛かりを覚える。
だって、有香のそれは虫刺されというより……キスマークのように見えたから。
少し前まで、早く消えろーと見続けていた私の首にあったものと似ている様に見えたから……。
もう少し突っ込んで聞いていいものか迷っていると、また別の声がした。
「え? 香月?」
「ん?」
名前を呼ばれ、声の方を見る。
そこには“飴屋”こと忍野君がいた。
「あ、忍野君久しぶり。偶然だね?」
まさか忍野君にまで会うとは思わなくて驚いたけれど、その忍野君は私以上に驚いた表情をしていた。
「え? なんで? 香月、どうしてここにいるんだ?」
驚きと、何か焦っているような様子。
不思議ではあったけれど、とりあえず質問に答えた。
「何でって、延期してたお別れ会をしに。有香達に会いに来たんだよ?」
「嘘だろ……」
何故か焦燥にかられたみたいな様子。
無駄に不安を掻き立てられる感じがして私は眉を寄せた。
「なに? 来ちゃいけなかったわけ?」
「あ、いやその……今は来ない方が良かったんじゃねぇかなって……」
「今は?」
今は来ない方が良いようなこと、何かあっただろうか?
少なくと私は思いつかない。
どういうことか聞こうと思ったら、忍野君は突然ハッと顔を上げる。
「もしかして、お前の妹も帰ってきてるのか?」
「え? うん、そうだけど?」
「嘘だろ⁉ マジかよ」
「え? ちょっ、忍野君⁉」
嘘だろ、と呟きながら彼は挨拶もなしに去って行ってしまった。
「……何ですかあれ?」
「さあ?」
俊君に聞かれたけれど、私だって分かるわけがない。
「何なんだろうね。……あ、そう言えば忍野君もみんなに飴あげなくなったんだよね。それも聖良がいなくなってからだと思ったけど」
忍野君が去って行った方を一緒に見ながら有香が言った。
「へぇ……。でも私がいなくなってから飴あげなくなったってのは流石に偶然でしょ」
どうでもよさそうなプチ情報に私は苦笑いで返す。
雑貨屋で時間を潰しているうちにそれなりに時間が経ったらしい。
友人二人に挟まれた浪岡君が「そろそろ行きましょうか」と言いに来た。
浪岡君、両手に花状態だけど嬉しそうじゃないね。
というか、むしろ怒ってる……?
「えっと、浪岡君。……何か怒ってる?」
嫌なことでもあったんだろうかと聞いてみると、逆にそれが引き金になったみたいで笑顔で毒を吐き出した。
「え? 逆に怒っていないとでも? 護衛についてきたのに対象を守るどころか両腕を使えない状態にされていて……僕はちやほやされるために来たわけじゃないんですけどねぇ」
ははは、と笑う浪岡君が怖い。
流石に自分たちが怒らせていると分かった二人の友達は「ご、ごめんね~」と言いながら浪岡君から離れる。
両腕が自由になった浪岡君はこれ見よがしに肩を回し“肩が凝った”アピールをし、ニッコリと笑って言った。
「じゃ、行きましょうか」
「う、うん」
その笑顔に逆らう人は誰もいなかった。
そうしてカラオケに行くと丁度愛良達と会う。
同じ十四時に予約してたから、もしかしたら会うかもねって話してたけれどその通りになったみたいだ。
「あ、お姉ちゃん」
そう言って手を振ってきた愛良のもう片方の手は零士と繋がれている。
うーん……これはもはや仕様になってる気がするな。
一々突っかかったり、零士の方向音痴を指摘したりするのも面倒になってきた。
まあそれでもなんかイラッとはするけどね。
そんな愛良達とは部屋が離れてしまっていた。
守ってくれている人達にとっては近い方が良かっただろうけれど、お店の都合だし仕方ないよね。
部屋に案内されたらまずはドリンクバーで乾杯。
そして有香達が用意してくれていた餞別をもらったりして、カラオケ大会の始まりだ。
得点を競ったり、あえて知らない曲を歌ってみたり。
たくさん笑って、久しぶりに心がスッキリしたように感じる。
有香達と遊べて良かった。
――そう思えたのは、カラオケの延長をし始めるまでのことだった。
楽だったけれど、お昼の時間に余裕を持たせていた分がまるっと余った状態になってしまった。
なので、少し途中にある雑貨店で買い物でもして時間を潰すことにした。
商店街の中にある雑貨店。
そこに行く途中見覚えのある人の姿を見つけた。
「あれって、鈴木君?」
そこまで関わりのあった人ではないけれど、流石に人生初の告白をしてくれた人だ。
そのあとの騒動も含めて中々忘れられない人物でもある。
しかも最後に見かけたのが同じ商店街ということもあって思い出しやすかった。
「え? 何? 何か凄い美人さんと一緒なんだけど⁉」
そこそこ距離はあったけれど様子をうかがえないほど離れてはいない。
鈴木君と一緒にいるのはロングボブの茶髪のスレンダーな美人さんだった。
「ああ、あいつまたここにいたのね」
私の言葉に有香が気付いて呆れの声を上げている。
「鈴木君さ、あんたに振られてから良く商店街ぶらつくようになったのよね。滅茶苦茶美人な人と一緒にいたって話も聞いたから、多分あの人のことね」
「え?」
「途中から原田さんも一緒になって何かやってるみたいだよ」
「原田さんも?」
原田さんって、原田 明里さん?
あの噂好きの?
接点があまり思いつかないんだけれど……。
「何やってるのかな? 私が振ってからって……何か私が原因になってる?」
だとしたらちょっと気になる。
私が原因で悪いことに手を染めてるとかだったら嫌だし。
「何やってるかは分からないけれど、悪いことしてるって感じじゃあないわよ? そこまで気にしなくていいんじゃない?」
軽く言う有香に、それなら良いんだけど……と鈴木君達から目を逸らした。
それと同時に、近くにいた俊君が私の肩を抱いてくる。
「っ⁉ え?」
突然の行動にとにかく驚いた。
「俊君、何を⁉」
過度なスキンシップかと思って注意しようとしたけれど、見上げた彼の顔は真剣なもの。
「……聖良先輩。念のため、離れないで下さいね」
「っ……うん」
何があったのか、分からなかったけれど警戒するべきものがあったんだろう。
私は素直に従った。
でも事情を知らない有香は……。
「聖良……本当に赤井くんと付き合ってないんだよね……?」
じとーっと睨まれる。
「そういうんじゃないよ」
とは言ったけれど、この状態じゃ説得力はなさそうだなと思った。
有香に疑わし気に見られながら何とか目的の雑貨店に入ると、俊君はやっと肩を抱く腕を離してくれた。
「すみません。俺達以外の吸血鬼の気配がしたので……」
離れる前にこそっと教えてくれた。
「今は大丈夫なの?」
「はい、店の中には仲間しかいないみたいですから」
そうして離れると、俊君の腕に有香が飛びついた。
「聖良ばっかりズルい! あたしも赤井くんとスキンシップしたいよ」
「え? いや、今のは護衛としてやったことですから……」
突然腕に抱き着かれた俊君は、チャラい見た目に反してタジタジになりつつ言い返す。
けれど、有香は納得しなかったみたいだ。
「でも離したってことは今は大丈夫なんでしょう? じゃあちょっとくらい良いじゃない」
「いや、ですから――」
「あ、大丈夫だよ」
少しイラついた声音になった俊君の言葉を遮った。
このままいつぞやのようにブリザード吹雪かせられたらたまらないからね。
「ちゃんと俊君の手の届く範囲にいるから、ちょっとそのままでいてあげて」
そうお願いした。
「……離れないでくださいよ?」
前科があるため胡散臭そうな目で見られたけれど、一応了承は得られる。
本当ならこういう時のために浪岡君と二人体制なはずなんだけれど……。
チラリと見た浪岡君は友人二人にがっちり両腕を掴まれていた。
ある程度予想はしていたとはいえ……これじゃあ私の護衛どころじゃないよね。
苦笑いしつつ、私は近くにある雑貨を物色し始めた。
そうしているうちに有香は満足したのか、いつの間にか俊君から離れて私と一緒に商品を見るようになる。
「あれ? もう俊君は良いの?」
「うん、ちょっとはくっつけたしね。それにあんまり拘束すると怒らせちゃいそうだし」
「ははは」
くっついた時点で怒られそうだったってのは言わないでおいた方がいいかな?
「あ、この香水の瓶可愛い。どんな香りかな?」
そう言って有香は手首にサンプルを吹きかけた。
その時、今まで袖で見えなかった場所に赤いものが見える。
「あれ? 有香、それ虫刺され?」
「え? ああ、そうそうもう夏も終わりなのにしぶとい蚊がいたみたいでさ」
そう言って、有香はさりげなく袖でその虫刺されを隠していた。
「そう……」
少しの引っ掛かりを覚える。
だって、有香のそれは虫刺されというより……キスマークのように見えたから。
少し前まで、早く消えろーと見続けていた私の首にあったものと似ている様に見えたから……。
もう少し突っ込んで聞いていいものか迷っていると、また別の声がした。
「え? 香月?」
「ん?」
名前を呼ばれ、声の方を見る。
そこには“飴屋”こと忍野君がいた。
「あ、忍野君久しぶり。偶然だね?」
まさか忍野君にまで会うとは思わなくて驚いたけれど、その忍野君は私以上に驚いた表情をしていた。
「え? なんで? 香月、どうしてここにいるんだ?」
驚きと、何か焦っているような様子。
不思議ではあったけれど、とりあえず質問に答えた。
「何でって、延期してたお別れ会をしに。有香達に会いに来たんだよ?」
「嘘だろ……」
何故か焦燥にかられたみたいな様子。
無駄に不安を掻き立てられる感じがして私は眉を寄せた。
「なに? 来ちゃいけなかったわけ?」
「あ、いやその……今は来ない方が良かったんじゃねぇかなって……」
「今は?」
今は来ない方が良いようなこと、何かあっただろうか?
少なくと私は思いつかない。
どういうことか聞こうと思ったら、忍野君は突然ハッと顔を上げる。
「もしかして、お前の妹も帰ってきてるのか?」
「え? うん、そうだけど?」
「嘘だろ⁉ マジかよ」
「え? ちょっ、忍野君⁉」
嘘だろ、と呟きながら彼は挨拶もなしに去って行ってしまった。
「……何ですかあれ?」
「さあ?」
俊君に聞かれたけれど、私だって分かるわけがない。
「何なんだろうね。……あ、そう言えば忍野君もみんなに飴あげなくなったんだよね。それも聖良がいなくなってからだと思ったけど」
忍野君が去って行った方を一緒に見ながら有香が言った。
「へぇ……。でも私がいなくなってから飴あげなくなったってのは流石に偶然でしょ」
どうでもよさそうなプチ情報に私は苦笑いで返す。
雑貨屋で時間を潰しているうちにそれなりに時間が経ったらしい。
友人二人に挟まれた浪岡君が「そろそろ行きましょうか」と言いに来た。
浪岡君、両手に花状態だけど嬉しそうじゃないね。
というか、むしろ怒ってる……?
「えっと、浪岡君。……何か怒ってる?」
嫌なことでもあったんだろうかと聞いてみると、逆にそれが引き金になったみたいで笑顔で毒を吐き出した。
「え? 逆に怒っていないとでも? 護衛についてきたのに対象を守るどころか両腕を使えない状態にされていて……僕はちやほやされるために来たわけじゃないんですけどねぇ」
ははは、と笑う浪岡君が怖い。
流石に自分たちが怒らせていると分かった二人の友達は「ご、ごめんね~」と言いながら浪岡君から離れる。
両腕が自由になった浪岡君はこれ見よがしに肩を回し“肩が凝った”アピールをし、ニッコリと笑って言った。
「じゃ、行きましょうか」
「う、うん」
その笑顔に逆らう人は誰もいなかった。
そうしてカラオケに行くと丁度愛良達と会う。
同じ十四時に予約してたから、もしかしたら会うかもねって話してたけれどその通りになったみたいだ。
「あ、お姉ちゃん」
そう言って手を振ってきた愛良のもう片方の手は零士と繋がれている。
うーん……これはもはや仕様になってる気がするな。
一々突っかかったり、零士の方向音痴を指摘したりするのも面倒になってきた。
まあそれでもなんかイラッとはするけどね。
そんな愛良達とは部屋が離れてしまっていた。
守ってくれている人達にとっては近い方が良かっただろうけれど、お店の都合だし仕方ないよね。
部屋に案内されたらまずはドリンクバーで乾杯。
そして有香達が用意してくれていた餞別をもらったりして、カラオケ大会の始まりだ。
得点を競ったり、あえて知らない曲を歌ってみたり。
たくさん笑って、久しぶりに心がスッキリしたように感じる。
有香達と遊べて良かった。
――そう思えたのは、カラオケの延長をし始めるまでのことだった。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
【完結】優しくて大好きな夫が私に隠していたこと
暁
恋愛
陽も沈み始めた森の中。
獲物を追っていた寡黙な猟師ローランドは、奥地で偶然見つけた泉で“とんでもない者”と遭遇してしまう。
それは、裸で水浴びをする綺麗な女性だった。
何とかしてその女性を“お嫁さんにしたい”と思い立った彼は、ある行動に出るのだが――。
※
・当方気を付けておりますが、誤字脱字を発見されましたらご遠慮なくご指摘願います。
・★が付く話には性的表現がございます。ご了承下さい。
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました
扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!?
*こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。
――
ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。
そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。
その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。
結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。
が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。
彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。
しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。
どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。
そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。
――もしかして、これは嫌がらせ?
メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。
「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」
どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……?
*WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。
男女比がおかしい世界にオタクが放り込まれました
かたつむり
恋愛
主人公の本条 まつりはある日目覚めたら男女比が40:1の世界に転生してしまっていた。
「日本」とは似てるようで違う世界。なんてったって私の推しキャラが存在してない。生きていけるのか????私。無理じゃね?
周りの溺愛具合にちょっぴり引きつつ、なんだかんだで楽しく過ごしたが、高校に入学するとそこには前世の推しキャラそっくりの男の子。まじかよやったぜ。
※この作品の人物および設定は完全フィクションです
※特に内容に影響が無ければサイレント編集しています。
※一応短編にはしていますがノープランなのでどうなるかわかりません。(2021/8/16 長編に変更しました。)
※処女作ですのでご指摘等頂けると幸いです。
※作者の好みで出来ておりますのでご都合展開しかないと思われます。ご了承下さい。
スパダリ猟犬騎士は貧乏令嬢にデレ甘です!【R18/完全版】
鶴田きち
恋愛
★初恋のスパダリ年上騎士様に貧乏令嬢が溺愛される、ロマンチック・歳の差ラブストーリー♡
★貧乏令嬢のシャーロットは、幼い頃からオリヴァーという騎士に恋をしている。猟犬騎士と呼ばれる彼は公爵で、イケメンで、さらに次期騎士団長として名高い。
ある日シャーロットは、ひょんなことから彼に逆プロポーズしてしまう。オリヴァーはそれを受け入れ、二人は電撃婚約することになる。婚約者となった彼は、シャーロットに甘々で――?!
★R18シーンは第二章の後半からです。その描写がある回はアスタリスク(*)がつきます
★ムーンライトノベルズ様では第二章まで公開中。(旧タイトル『初恋の猟犬騎士様にずっと片想いしていた貧乏令嬢が、逆プロポーズして電撃婚約し、溺愛される話。』)
★エブリスタ様では【エブリスタ版】を公開しています。
★「面白そう」と思われた女神様は、毎日更新していきますので、ぜひ毎日読んで下さい!
その際は、画面下の【お気に入り☆】ボタンをポチッとしておくと便利です。
いつも読んで下さる貴女が大好きです♡応援ありがとうございます!
【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件
三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。
※アルファポリスのみの公開です。
身代わり婚~暴君と呼ばれる辺境伯に拒絶された仮初の花嫁
結城芙由奈
恋愛
【決してご迷惑はお掛けしません。どうか私をここに置いて頂けませんか?】
妾腹の娘として厄介者扱いを受けていたアリアドネは姉の身代わりとして暴君として名高い辺境伯に嫁がされる。結婚すれば幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱いていたのも束の間。望まぬ花嫁を押し付けられたとして夫となるべく辺境伯に初対面で冷たい言葉を投げつけらた。さらに城から追い出されそうになるものの、ある人物に救われて下働きとして置いてもらえる事になるのだった―。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる