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~幼少期から中高生時代~
ちょっとずつちょっとずつ
しおりを挟むリョウちゃんのお父さんは、建築関係の仕事をしていて
その日は、仕事でいないみたいだった。
狭い居間らしき片隅には、
リョウちゃんのお母さんの写真が置かれてあった。
小さいころ、病気だって聞いてはいたけど
一度も、会ったことはない。
写真の顔は、穏やかで優しそうな顔立ちだった。
どことなくリョウちゃんに似ている。
私は、お線香をあげて手を合わせた。
リョウちゃんは、それを黙って見てたけれど。
すぐにそばに座って、一緒に手を合わせてた。
それがきっかけで、ちょっとずつちょっとずつ
距離を縮めていったっけ。
停学処分が解けて、学校へ通いだすようになると
最初のころは、『不良』というレッテルを貼られて
悪い仲間たちが集まって来ていた。
あのときのリョウちゃんは、他人に心を開いてなかったけれど。
今じゃ、人が変わったように優しくなった。
中学二年にあがるころには
リョウちゃんへの悪いウワサは、次第に消えていった。
担任の先生が、私とリョウちゃんが昔馴染みの知り合いだということを知って、中学の三年まで私たちを同じクラスにしていたらしい。
『問題のある生徒』は、何処か別のところへ追いやりたい……
ただ、それだけの理由で…―――?
だけど。
それと同時に、私たちが付き合っているというウワサも流れてたみたい。
このときは、まだそれほど意識してなくて
「リョウちゃんとはただの幼馴染み!」
…って、そう思っていた…―――
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