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わがまま金曜日
しおりを挟むめぐたちの乗ったディーゼルカーは、海沿いの終点までローカル線路を走る。
さっきのイギリス青年は、そこで下りた。
「ギター弾けるって、カッコイイね」と、れーみぃは言う。
「うん。バンドやろうね」と、リサ。
その時のリサの心では、LedZeppelinが
流れていたのだろう。
We’Re Gonna Grooveとか、ああいう
取り留めのないパワフルな音が、前のめりに(笑)。
若いって、そういうものだ。
「ギター、でも上手くなるまでに学園祭終わっちゃうね」と、Naomiが言うと、れーみぃは
「さっき、聞いてたMIDIってなに?」と
めぐに聞いた。
途端、めぐの携帯がまたメール着信して。
ヴァン・ヘイレンのerrrption!(笑)。
また、れーみぃが
何それー、って笑ってるのを横目に
めぐは、
メールを見た。
from:god@heaven.com
to:meg@megunokuni.com
さっきはありがとう。
そこで相談じゃが、魔法使いルーフィの
御主人様が起きないから(笑)
君が、代わりに、アメリカンの為に働いてくれるとうれしいがのぉ。
報酬ははずむよ。
ではでは。
と、神様は、音声入力で作ったらしい
面白いメールを寄越した。
めぐは、ちょっと驚いたけど。
内心、どうしてわたしを?
そんな大きな仕事なんて。
学校はアルバイト禁止だし(笑)。
なんて(笑)
いろいろ考えるJKである(w)
「ねえ、めぐってば」れーみぃの声で
めぐは「あ、ごめんごめん。そうそ、MIDIよね」と、我に帰る。
「どーしちゃったのぉ、めぐってば」と
れーみぃは、メールを眺めていためぐの
事を気にして。
優しいお嬢さまである。
「なんでもないの」と、めぐ。
魔法使いのアルバイトの話、なんて
言えないもの(笑)。
お友達にも言えない秘密って、
やっぱりあるのねっって
めぐは、大人になったような気がした(笑)。
...神様は、魔法で何をさせたいんだろ。
めぐは、ディーゼルカーに揺られながら
FearMt。駅に着く。
見るからにローカルな、寒々とした駅だけど
「逢えなくなった人と会えるんだって」ってNaomiは言う。
そんなのできる、ってめぐは
魔法使いだから思うけど
それは言えない(笑)。
異能の人達が、異世界と
通信するらしい。
「そっち行ってみるぅ?」と、れーみぃは楽しそう。
ディーゼルカーを下りると、プラットフォームは砂利敷で
さくさく、と足元の感触は新鮮だ。
カッコイイ細い靴だと、埋もれて大変だろな、と
思うJKめぐは、スニーカーである。(笑)。
もし、都会の駅で
砂利のホームがあったら
たちまち、砂利はなくなってしまうだろうから
それも環境にあわせているってことなんだろうね、って
めぐは、ちょっと考えたりする。
魔法使える自分だと、やっぱり友達に
隠し事しながら生きていかないといけないんだろな、って
ちょっとブルー(w)だって、嘘ニガテだもんっ。
砂利のホームをじゃりじゃり歩いて、改札へ行くと
誰もいなかった(笑)
無人駅なんだ。
「あ、じゃ、いっか。」って、Naomiは笑う。
料金を払うところが無いのだ(笑)。
「ダメダメ、ちゃんと払いましょう」と、リサは職員っぽい(笑)。
大した金額ではないのだけど。気持の問題。
ICカードで清算した。
めぐたちは、駅から
閑散として駅前広場を歩いた。
「だーれもいないねぇ」
「ゴーストタウン?っ」
「静か」
「のんびりできていいねぇ」
とか、口々にいいながら。
「天国に行っちゃった人に逢いたい、のか」と
Naomiはわざと乱暴に言う。
男の子っぽいそんな台詞は、素敵に似合う
スーパーモデルふうの彼女である。
「思う事もあるけど、夢で逢えたりするね」と
リサは言う。
めぐの魔法で、おじいちゃんに逢った事を
言っているのだろう。
それで、リサは癒された。
めぐたちは、海岸についた。
岬の向こうには、霊山FearMt。がそこに
見える。
「あっこにお化けが来るのかなー」と
れーみぃがあっけらかんと言うので
みんな、笑った。
「なに、そのあっこって」
「あそこ、かな??」
「わはっ」
北の海は冷たくてそろそろ
冬の雰囲気なんだけど。
その冷たい空気に触れて、めぐは
またショートトリップした。
例によって、こちら時間では
1秒にも満たない。
その間に、時間軸を引き延ばして。
higgs environ energy !!!
1000T-eVを解放し、めぐはその電場
のPowerで、飛ぶ。
0次元モデルに変換した身体は軽く、光速度を超える。
pom!
収縮した
空気が、僅かに音を立てる。
1eVは、1Vが電子1つに与える電場であるから
1000TVぶんのPowerが、例えば
電子1つのHiggsEnvironmentにはあるので
それは、途方もないPowerである。
原子核分裂の1000倍のPower、と言うと
想像が出来るだろう。
熱源にする訳ではないので、例えば水素のような
軽い元素でも十分な能力を
発生する。
魔法によって18世紀には応用されていた(ので、空が飛べたりする訳だ)。
それを、危険なものだとして
魔女狩りが起こったのは史実であるが
真の理由は、キリスト教を深く信じる人達が
イエスよりも万能なものがあってはならないと
思い込む、その気持ちだった。
つまり、排他であり攻撃性であるから
今、神様たちがしている事は正に進化である。
客観性は、排他からは起こり得ないのである。
めぐは、その飛翔でどこへ飛んだのだろう?
夢は、誰の夢でも4次元で
それぞれ、別の地平線に立っている。
0次元並列宇宙と言っていい。
それぞれに、他のひとからは
入ってこれない独立宇宙だと言うところも似ている。
(笑ただ、それは夢を見ているひとだけのもの、と言う事だけれども。)
めぐは、魔法使いだから
誰かの夢にお邪魔できて。
この時は、ぽん、と
どこかに飛んでしまった。
それは無意識である。
心のどこかで、行ってみたいところ、だったのかもしれない。
「めぐちゃん?」
「ルーフィさん!」
めぐは、御主人様に会ってきたせいか
そこで、ルーフィの事を思い出したせいか。
ルーフィの夢に、入り込んでしまったらしい。
こんなふうに、突然夢に
魔法使いさんが現れると
それは、ふつうに夢だと、誰しも思うけれど
ほんとに、魔法使いさんが来たのかもしれない(笑)
驚きで、互いに顔を見合わせた。
何せ、リアルなら遠く時空を離れた存在である。
夢の中だから、突然遭うことになったけれど
それは、めぐが魔法使いだから。
ルーフィも、魔法使いだったんだけど。
ふつうの人の夢なら、大抵は0次元、つまり
科学的には夢想である(笑 夢なのだ)。
だけど、心の中のイメージとしては
夢の持ち主には4次元の時空間だ。
本当にあるがの如く、空間が存在する。
だけど、時間の概念はない。
それが夢のイメージ。
夢の中のルーフィは、めぐを抱きしめようとした。
「いやっ!」
いつかみたいに、Hugできるかと思いきや
夢の中のルーフィは、思い切り撥ね退けられた。
でも夢なので、転んでも痛くはない。
それよりも、夢の中とはいえ
いきなりめぐを抱きしめようとするルーフィの心の動きは
なんとなく、人間的なよう。
魔法使いなら、別に
女の子を抱きしめたいなんて思わない。
生き物じゃないから。
そのことに、夢を見ているルーフィ自身が驚いた。
でも、それも夢なのだ。
めぐは、ルーフィを跳ね除けてから思う。
「なんで、撥ね退けたのかしら?」
夢の中なんだから、別にいいんだけど(笑)とは言っても
そこは女の子である。
生き物としての護身のプログラムは、根底にあったりする。
夢の中だから、生き物じゃない。
なんだけど、自分自身の心はずーーっと人間として作られているので
急に、考え方が変わる事もない。
そのせいで、ルーフィはヘンな夢を見たことになってしまった(笑)。
「なんで、そんな事がしたいの?」めぐは
自分でも呆れるくらいに、親しみを込めて
そっけなくルーフィに、そう言った。
若い女の子らしく、親しくなった人に
友達口調で言う、そんな内心と
それと、憧れていた魔法使いルーフィが
普っ通の男の子みたいな事を
(笑 夢の中だが)した、と言う事に
すこし、がっかりしたような
そんな気持ちもあった。
もちろん、めぐは夢の中のルーフィに会っていると言う事を
忘れている(笑)ま、そこは18才の
女の子である。
「ごめんなさい、自分でもわからない」と
ルーフィは言った。
今は、魔法を使えなくなって、
人間っぽい暮らしをしているから
それで、かな、などと
ルーフィは、めぐにそんなふうに言ったけれど
親しい気持ちが、めぐと抱擁したいと
そう、イギリスのルーフィは思ったのだろう。
国によって風習は違う。
「魔法使いに戻らないんですか?」と
めぐは、普通の声に戻って言った。
「戻るって言うか.....元々、魔法を使いたくて
修業した訳じゃないし。」と
ルーフィは言った。
「そう。わたしも。」と、めぐは言った。
めぐもルーフィも、元々持っていた能力で
望んだ訳でもない。
才能ってそんなものだろう。
当たり前に有って、その人にとっては
そんなに有り難いとも思わない能力。
無くなっても、どうって事もないけど。
ルーフィはまあ、御主人様の魔法で生かされているから
魔法使いで無くなったら消滅、するかもしれないけれど。
めぐは、ふと思い出し
ルーフィに告げる。
「御主人様が、ルーフィは独り立ちできるって言ってたけど」
ここは、ルーフィーの夢の中なので
ルーフィから見る周囲は、自分の意識、身体の中の事だ。
それは、ジーグムント・フロイドの
言うように、自意識である。
だから、その中にめぐが入って来て言う事は
[愛しい存在が、告げる要求]みたいに
受け止められる。
夢のルーフィは、なーんとなく
独り立ち出来ると
思い込んでしまったりする。
魔法使いとして?
人間として?
根拠ないけれど、思い込んでしまう。
アメリカンの神様は、この手法で
めぐに、心が疲れてるひとの
支えになってもらいたい、と
そう思ったらしい。
それはとにかく(笑)
ルーフィは、自信を持って。
いい事なのだろうけれど。
でも。
めぐは賢い子だから、御主人様の言った
ルーフィが魔法を失っただろう理由を
思い出して。
「わたしの気持ちの事は、忘れて下さい。
それで、ルーフィさんが幸せになれるなら。」ふるえる声で、それだけ告げた。
めぐ自身の想いのせいで、ルーフィが
思い悩んでしまって。
それで、魔法が使えないなら。
めぐは、そう思って。
ふわり、と
ルーフィの夢から飛び去った。
風だけが、彼の元に残る。
夢の中なので、それは
ルーフィの心に印象を残す。強く。
POM!
と、めぐは元の海岸のみんなのところへ戻って。
「どしたの、めぐぅ」れーみぃは
ちょっと深刻そうな顔をしていためぐに気づいて。
ううん、なんでもないっ、って
めぐは海に向かって走り出す。
泣き顔になりそうで、見られたくなかった。
砂浜に足を取られて、めぐはどて、と転んで。
みんなの笑い声を背中で聞くと
友達っていいな、わたしには友達がいて
うれしい。
そんなふうに、めぐは
砂浜に顔を埋めて思った。
ルーフィは、はた、と
目覚めて思う。
なにか、不思議な夢を見た。
そんなふうに、思うけど
覚えていない事が、夢ってほとんどだ。
なにか、悲しい事と
嬉しい事が一緒にあったような
変な夢だった。
そう、ルーフィは感じる。
めぐたちJK4人は、それから
観光客みたいに(笑)
あちこちを歩いて。
気づけば、もう午後だ。
「あ!帰りの列車は?」と、Naomiに
しては珍しく大きな声で。
そうだよ、と
めぐは気づく。
そろそろ、食堂車クルーは
仕込みをしている時間。
仕込み、と言うのは
料理人たちが、食材を下こしらえする事。
野菜のかわむき、切り揃え。
それだけだって、食堂車全部だと
大変な量。
大変だ。
そう思っていると、リサは
「今日、帰りの乗務なの?」と
国鉄職員っぽく事情に気づく(笑)。
それ以前に、帰りも
バイトするのか聞いてなかった(笑)。
「駅に電話して、聞いてみる」って
れーみぃ。
どこでも便利な携帯電話(笑)。
「はい、あ、あの、下り1列車の。はい、あ?そうですか。ありがとうございますっ」と
れーみぃは、活気ある話し方
。
「今夜乗ってもいいけど、私達は仕込みはしなくていいんだって。ウェイトレスだから」とか。
なーんだ、そっか。と、みんな笑う。
「でも、21時5分なので、1時間前くらいには客車区に来て、って。」
もとよりその前、夕方には
お手伝いに行くつもりだったが
「上り列車は、レストラン営業は朝だけなんだって」と
拍子抜けのお言葉(笑)。
そういえば、夜9時に夕食も変だ。
お酒の時間は23時まで、なんだけど
高校生はダメ、なんだって、と
れーみぃがくすくす笑う。
「Naomは平気なんじゃない?」
「何よ、リサだって。ビール園行きたがってて」
「あれは、れーみぃ。」
「あ、ひっどー」
口々、賑やか。
楽しそう(笑)。
そんなふうに、現実に引き戻された
めぐ。
でも、それでいいって思った。
ふつうに、笑って、泣いて、怒って。
そうしてる時、生きてるんだって。
魔法使いになって、有り得ないような
世界を飛び回るよりも
今の自分はそれでいい、って
めぐは思った。
「ふつうの人に出逢ってたら、三角関係なんて
ぶっ飛ばしちゃえ、って思うもん」
と、めぐは、心の中で
独り言を言った。
Naomiのケータイから、ラジオの音。
遠い、アメリカンの軍隊の放送だった。
インターネットで聞ける。
音楽は、R&Bのインストだった。
繰り返しの愛らしいフルートのメロディー。
ギターのオブリ。
To do hustle!
楽しそうなコーラス。
そう、ハッスルしようよ。
音楽って不思議。
そう、めぐは思った。
ただ、音が重なってるだけなのに
気持ちが変わったりするし。
「やっぱり、音楽っていいね。」って、めぐは
急に、独り言みたいに言うので
となりにいたれーみぃは、びっくりして
「あ、うんうん。そーだね。帰ったらバンドしようよ」と、今が旅先で
帰る場所があるって事を思い出した。
「帰ったら受験生かぁ」と、Naomiは
思い出したように。
でも、軽快なラジオの音楽は続いている。
ヴァン・マッコイ。
「NaomiってR&B好きなんだ」と、めぐは聞く。
顔のイメージから、なんとなく
ジャズとか、クールなのが好きそう、って
思ったりしてたけど。
そーでもないけど、なんでも聞くよ。でも
最近のアメリカンミュージックは
なんか暗いから。
こういうオールディズがいいよね、って
音の良くないケータイラジオを耳に当てて。
軽快な音楽が終わって、DJの声。
The hustle, hustle, hustle at 1975.
Sonnd by Van McCoy and The soul City Symphony, Number One on All America.
McCoy
on Piano, Base Gordon Edward,Drum Steve Gadd,Keybord Richard Tee, Guiter Eric Gale...
DJの話す言葉に、めぐの聞き覚えのある名前が
あるので、めぐは嬉しくなった。
あの、ニューヨーク1976で出逢ったスティーヴ、リチャード。
あの人達の音楽だったんだ。
優しくて暖かい、おおきな山みたいな。
めぐは、その時間も空間も飛び越えた
音楽の素晴らしさに心を打たれた。
ハッスルしようよ、って
言われて。
うん、そうだよ。ハッスルしよう。
と、めぐは、単純に思ったけど
そういう音楽が聞きたかったし、自分でも
作ってみたい、いつか。
そんなふうにも思った。
「駅に戻って、今夜の上りに乗ろうよ」と、リサは言う。
「あんたのために来たのよー」って、Naomiはおどける。
さくさく、と砂浜を歩きながら、ケータイのインターネット・ラジオは
さっきからAFN。
米軍の兵士が聞くラジオだけれども、なんだか温かみのある放送。
英語がよくわかんないからか(笑)。
オールディーズのロックが多い。
「さっきの曲みたいの、いいよね」と、Naomiが言うと
めぐは、自分の端末にある、シーケンスソフトを使って
イントロのベースのメロディーを繰り返し鳴らした。
*
*
*
* * *
みたいな音階で。
タイミングだけあってれば、音階は後で直せる。
画面のピアノを指で押さえて。
「面白いね」って、れーみぃは覗き込む。
そのパターンをとりあえず、チェーンみたいに繋いで。
その音を聞きながら、コーラスを自分で唄って録音して(笑)
再生しながら、今度はギターの音をかぶせた。
「すごいソフトだね。それ。いくら?」と、リサが見ると
「フリーソフト」って、めぐは楽しそうに、音を聞きながら。
「フリーなんだぁ。」って、れーみぃも驚く。
16小節で、ドラムの音をフィル・イン。
「面白そうね」と、Naomi。
「うん、みんなでこれでアンサンブルできるね」って、れーみぃ。
歩きながら、楽しみながら。
16小節目に、 To Do Hustle!!
フルートのメロディを入れはじめた。
「このバンドの人って、どんなに素敵なんだろう」って、れーみぃは
インターネットで、彼らの写真を見た。
「わぁ!」って、れーみぃは
リチャード・ティーの写真を見て喜んだ。
トトロみたい、って(笑)
優しくって、暖かそうで。
夏向きじゃなさそうだけど(笑)
スティーヴ・ガッドはなんだかKnghtみたいだし。
「会ってみたいね」ってNaomi。
そう、インターネットだと
時間の概念がないから
いま、見てる写真は1975年の彼等。
リチャードは、すでに天国に行ってしまっている。
めぐは、時間旅行ができるから
彼等に会った事もあるんだけど。
れーみぃの言うみたいに、リチャードは
ぽんぽこぽん(笑)でも
優しくてあったかで。
ちょっと、好きになっちゃいそう(笑)
なんて、めぐは思った。
「リチャード・ティー、カッコイイね」と
Naomiも言う。
そーでしょ?ってめぐが答えると
うんうん、めぐの好みっぽい、って
リサ(笑)
「年上好きだもん、めぐ」と
れーみぃ。
その言葉で、めぐはルーフィの事を思い出す。
わたしの気持ちを
考えて
優しく接してくれた彼は
でも、ほんの少しは
わたしの事を好きになってくれたのかしら。
なーんて(笑)思い出したりもするけど。
それと一緒に、アメリカンの神様の
伝言を思い出したり。
めぐは、ルーフィの境遇を思う。
ご主人の都合で、この世に呼び出されて。
要らなくなったら、消滅させられるかもしれない。
そんなのって、勝手だ。
めぐは、なーんとなく
わがままお嬢ちゃんだった頃の気持ちに
戻ってた(笑)。
優しくされるのが好き、でも
だれかに優しくするのは下手。
そういうめぐ自身、自分が分かっているけれど
でも、どうしようもないんだもん。
そんな気持ちだった事もあった。
13才くらい、だったかな。
いつのまにか、上手く、するっと
生きてるような感じになったけど。
でも、心のどっかにそういうとこが
まだ残ってる。
そんな気もする。
だから、ご主人の都合で
消滅させられるかもしれないルーフィが
かわいそう。
そう思うけど、でも、夢の中とは言え
わたしに抱きついてきたルーフィは、きらい!(笑)。
魔法使いのくせに!
なんて、かわいく思うめぐである(笑)。
だからといって、消えてなくなって貰っては困るので
「やっぱり、わたしが助けてあげないと
」
なんて、思ったりもする(笑)
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