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ローカル線ディーゼルカー

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その、淋しげで
しかし美しいサウンドは

エモーションのない神様が傍観しても
どこか共感を得られるようなものだったのは


もともと、伝統あるクラシカルな音楽を
元にして作られたものだったから

つまり、自然の摂理に沿ったものだった
そんなせいもあった。


でも、静かな歌が終わって

固いドラムの音とベースが入り。


ノイジーなギターが入り


ある種、メロディアスだけど


絶望なハーモニィが続くようになると
神様でさえ、ちょっと暗鬱になる。

そこで、ヴォーカルのリサが


叫びをあげるような歌を歌う。

もちろん、夢だから(笑)



それで、解放されるのだ。

暗鬱のなかで叫ぶのは、つまり
リサの心が逃げだしたい、と思う事の

暗喩である。







それで、リサは
かつて、幼い頃の抑圧を

思い出し、消し去り
自由になるのだ。




でも、友達のめぐは

そこで、持っていたギターのメロディを
変える。




ノイジー、と言うよりは


アーティノイズ。


メロディと言うか、ハーモニィと言うか

ピッキングが奔放に音を繰り出す、その感じは

ヴァン・ヘイレンのエディみたいだった。


左手でせわしなく弦をチョークしながら



右手で指板を叩いたりして、細かい♪を

繰り出す。




めぐは、そのギターのサウンドに浸っていながら
アメリカンハードロックンロールの
ヴァンへいれん。なんて
自分でつぶやいてみたりしてるうちに


アメリカンな、ルーフィのご主人様が
眠ってるって事を
ふと、連想した。


夢だからもちろん、そんなものだけど。




でも、それは11次元の別の宇宙。


なんだけど、夢だから、時空間も簡単に歪んで(笑)。



そこに、つながってしまう。



たとえて言うなら、認知を忘れかけている

おばあちゃんが、息子さんとお父さんを見間違うような


そんな事にも似ている。



おばあちゃんには、心の中で

本当は遠い時間を越えて
似ているものがつながって見えてしまうような。








それで、めぐは、眠っているルーフィのご主人様に


行った。



「彼は、ルーフィは。魔法を失って
困ってるんです」




そう、言うと



ご主人様は、透明な気持ちで


「知っているよ。そうすれば彼は、魔法使いの役目を免れて

人間のように生きていく道を得られるだろう。それもひとつの生き方さ」


ご主人様は、夢でそんな事を言った。





「どちらを選ぶのも彼の自由だけどね」

アメリカンな魔法使いは、思ったより自由だ。


そこで、めぐは
はた、と気づく。

「これって夢なの?」

とか、魔法使いさんが思うには
ちょっと不思議な夢。




神様は、遠くからそれを見ていて
なんとなく、微笑み




「かわいらしいお嬢さんだのぅ」とか言って。


それが、夢なのだか魔法なのだか
わからないけれど

ルーフィのご主人は、彼の自由に任せる
つもりなのだろう、そんな気持ちだったら


ずっと、ルーフィーは


人間の世界にいつづける事もできる。




「クリスタみたいじゃな。そんなにいいかの?こっちは」と
神様は、これから旅する人間世界に
ちょっと、興味が湧いた(笑。



bluemorrisのめぐたちは、のんびり目覚めて


とは言っても、国鉄の朝は早い。

5時頃にはもう、宿泊所は起き出すので


なんとなく、めぐも目覚めてしまって。



ゆうべの変な夢(笑)を思い出す。


ロックミュージシャンになったみたいな気持ちで

神様に出逢ったりして。


神様は、オリエンタルエクスプレスで


遠くへ旅していったんだっけ。




「そう、ロックしようって学園祭で」
れーみぃが言ったんだっけ。



めぐは、みんなが起きて来ないので

のーんびりしながら、そんなこと、考えていた。








めぐの心に、まだ
夢でロックンロールした心地よさが残っていて。


もう一度、ロックしたいな、なんて(笑)


思う。




「おはようめぐ」なんて、れーみぃが起き出す。



ほのぼの眠たげだ(笑)。



まだ早いから、もいっかい寝たら、なんて

れーみぃはのんびり。




それもそだね、と


めぐは、少しあくび娘(笑)。




夢うつつの頭で思うのは[ギター弾いた事ない]って事(笑)。



夢の中でロックギター弾いたのは、魔法だったのかなぁ、なんて思う。



リサの夢にお邪魔したんだけど。(笑)。

めぐは、もいちど
寝たら、夢に戻れるかな?
なんて思って(笑)。


窓際から、朝の光が
レールを綺麗に輝かせるのを

ぼんやりと見ながら、のんびり。



れーみぃも、また寝ちゃったみたいなので(笑)





もいっかい、寝た(笑)。











めぐは、もう一度眠って
リサの夢と一緒に バンドしようかと思った。

でも、リサは起きだしてしまっていたので


(笑)

めぐはひとり、夢の中を漂っている。


そのうち、ゆらゆらと


どこかの、ミュージカルスタジオのようなところにたどり着いた。



コンボの4人は、ギター、ドラム、ピアノ、ベース。



ドラムは白人の大男で、カーリーヘアのブロンド。



スティックを4本持って、重いサウンドを
叩く。



それは、Take the "A" train。


タイトなドラムに、ピアノが絡む。


ピアノは、太った黒人で


やっぱりカーリーの黒い髪。


両手を大きく拡げて、ビートを叩くように


メロディー。


かと思うと、軽やかな風のようなオブリ。





めぐは、、圧倒された。


それは、R&B。



本物の音楽って、こんなものだったのかしらって
めぐは思った。


自由な気持ちになれる。




自分たちが感じていた、ロックの開放感とは
少し違う。



でも、素敵なサウンド。


その音楽は、もちろんめぐの
生まれるずーーっ前の
ニューヨークの片隅で、輝いていた音楽。


もう、、ピアノのリチャードも
天国のひと。


そのことを、めぐ自身も気づいていないのに

でも、飛んでしまったのは?


そう、天国に境界なんてないのだし



誰でも、心の中に天国がある。


その天国を思い出すきっかけが、めぐに
とっては音楽だったりするのだろう。


リサも、そうなのかな。


ただの音の重なりが、響きが。



どうしてこんなに美しいのだろうと
めぐは思う。


ロックギターの、凛々しさとは
また、違った天国だったり。



時々、ここへ来ていい?と


めぐは、リチャードや、スティーヴ、エリックに尋ねて見ると


みんな、楽しそうに演奏しながら頷くのだ。



いつになったら、あんなふうに
心を音に乗せて、楽器を弾けるのかな、なんて
めぐは、ふと思う。




そんなふうに、地上を思うと
瞬間に、心は地上にもどって

夢は醒めてしまうのだ。


そんなふうに、思い出してあげることで

天国のリチャードや、エリックは
幸せなのかもしれなくて。


リチャードの親友、スティーヴは
ドラムを叩きながら、そんな白昼夢を
見ていて

めぐが、その夢に
おじゃましたのかもしれなかった。



音楽が好きな、めぐのお父さんが

持っていたレコードの中に、ひょっとしたら
彼達の演奏があったのかもしれないし


ラジオか何かで、流れていたリズム&ブルースを
めぐが、小さな頃に
それを聞いて、なにげなく

夢に思ったのかもしれないし。



それは、どうでもいいけど




レコードの
中に、リチャードは
いつまでも残る。


永遠に。



聴けば、リチャードの楽しかった演奏は
いつでも蘇る。



それも、ひょっとしたら
天国なのかもしれなかったり。



音楽だけじゃあなくて、

映画でも、物語でも。


そうして、生きてきた証を残すのも
生き物の在り方、かもしれないと


めぐは思う。


めぐたちは、のんびりと朝を過ごす。


リサはといえば、ロックンロールした夢
そのものは忘れていて

でも、爽快感だけが心に残り


それは、あたかも
理論物理学上で、ヒッグス
粒子の存在が


世界を驚かせ、研究者たちには
世界観が一変してしまっていても


それを意識しないひとには、何等
変わりない日常が続くような
そんな事に似ている。




夢は、忘れてしまって良いのである。

それで、心がリフレッシュできるための


機能なのだから。






めぐも、地上に戻る。

質量が見かけ上、ゼロになっていた
空間上のめぐが、量子物理学的に言えば
ヒッグス粒子を雰囲気に纏い、質量を得て
地上に舞い降りる。


もちろん、原子の個々に
それが起きているのだけど。



それを観測するには、巨大な加速機械が必要だ。




魔法だから、それを簡単にやってのける。



古い魔法も、新しい技術も
している事は大差なかったりする(笑)。



リサは、音楽で心の奥底を解放した。

意味のわからない、音の連なりが
なぜか、心を解放する。


それは、たぶん、ヒッグス粒子に囚われていた
素粒子がエネルギーを得て解放され
光になるように


電子と言う素粒子が、LEDから
光に戻るように



解放される瞬間なのだろう。



音楽でなくてもいい、映画でも小説でもいいのだけど

心を豊かにするものは、いいものだろう。
薬でなくても、心は癒されたりもする。
ロックも、。


目覚めためぐたちは、鉄道に乗務する訳ではないから

もう、職員たちが出ていってしまって
がらん、としている

朝の乗務員宿泊所、3階の部屋に集まって
のんびりしていた。



なぜか、そこにギターがおいてあったので
めぐは、昨日の夢を思い出して


それを抱えて、弾いてみようか、と


弦を弾いてみたものの。




ちょっと変わった音が出て(笑)。




「なにそれ」

「パンクね」

「プログレー」



と、いろいろな意見。



夢とは違うなぁ、とめぐは、にこにこ、照れ笑い。




でも、バンドしたいよね、と

れーみぃの言葉を反芻したり。





朝のめぐたちは、のんびりしている。




ほんとうは、学校に行っていないといけない
時間帯なんだけど(笑)。




それで、めぐの国の神様は

めぐの事を思い出して、愛用のw-zero3で(笑)
メールを書いた。


「なんですの?それ」
「古い機種だ」
「面白い機械ですな」


などと、言われつつ(笑)気に入ってるから
いいのだ。

スライド式収納で、フルにKeyboardが入っていて
使いやすい。



神様だから、メールなんて使わなくてもいいのだけど(笑)


趣味として使うのは楽しい。


なので、スマホを持ち歩くひとの気持ちも
分かったりする。


若い女の子と、メール交換するのも楽しいらしい(笑)


from:kamisama@god.com
to:meg@megunokuni.com


元気にしとるかの?わしじゃ。

クリスタと元気にしとるか?


猫も元気か?



突然のメール、済まんが
今度、ちょっとした実験をする事になっての
君の能力、とりわけ夢を自由に見る能力を
少し、貸してほしいと思っての。

面白そうだと思ったら、返事ちょうだいな。


ではでは。




と、神様は軽いメル友である(笑)。

その神様のメールを受けとっためぐは
まだ、旅路の果て。
乗務員宿泊所で、のんびりしている時に、
メールの着メロ。(笑ヴァン・ヘイレン)

なになに?と、れーみぃがよってきたりして。


寝巻姿のままで、メールを見て「なに?神様って。(笑)」と、れーみぃ。


まさか、本物の神様だとも言えない(笑)。



お芝居のね、とめぐは「スーパースター」の神様役、なんて事に(笑)。




「なーんだぁ。わたし、危ない宗教かと思ったぁ。最近多いでしょ?女の子働かせて遊んでる神様とか(笑)」と


きゃーきゃーきゃー。


うるさいJK(笑)。






面白い事を言うれーみぃ。

なんとかの方舟とか、どーたらの科学とか(笑)。




でも、メールの中身見て「なにこれ?(笑)」






「お芝居の台本なの」と、めぐは仕方なく(笑)。




でも。めぐは思う。


辛い思い出でも、消したくない事もあるし。



それが、今の自分を作ってるって事もある。



と、めぐは、魔法使いルーフィとの恋、
身分の違う、実らない恋の事を思った。





もし、その思い出が辛いから、と言って
消してしまったら



素敵な思い出も、意味が違っちゃう。




なーんて(笑)。




めぐ自身は覚えてないけれど
17年前、魔物に襲われたせいで
めぐ自身の心にダメージがあって。

それを消すために、神様が
世界中の時間を17年巻き戻して、早送りした事。


それと似た理由で、今度、遠い極東で
同じような事をしたい、そう
神様が思ってる事。




いつかは、魔法使いルーフィが手伝ったけど

いまは、彼は自分の世界に戻っているし

魔法を失っているから


代わりに、めぐの力を必要としている事。



そんな、いろんな事が


神様の軽い(笑)メールに込められていたりする事も
めぐには気づかない事だったり。


めぐは、すぐにメールを返した。



from:めぐ

神様のお言葉なので、真摯に受け止めます。
わたしの国を助けて下さる為に、遠い日本まで
行って下さって。


本当にありがとうございます。
わたしに、できる事でしたらなんでもします。






そんな、メールを受け取って。


神様たちは、でも方法について考えていた。






This is Far-East Network, 810 radio on
your dial ...

from base , please request call 225-4701.



誰かのラジオから、遠く
外国の放送。ロックの音が聞こえる。



38Special の Hold On Looselyだ。



力強くも優しい、南部のロックが


遠く、めぐたちの耳にも届く。


「あーいうのもいーよね」と、れーみぃは
にこにこ。



4人は、アイドルになれるのだろうか?と
THE BEATLESの映画をイメージしてたりする


めぐたち(笑)。


East BlueMorrisの乗務員宿泊所から


朝の、北の地方らしい澄み切った空気、
それと、ロックの音楽は如何にも不釣り合い。



アメリカンのサザンロックを
それでも、兵士たちが好んで聞いているのは
根底にある、郷土愛、みたいなものが
理由だろうか。



「ほーるど、おん、るーずりぃ?」と

れーみぃが、ベレーを斜めにかぶって
歌うのは、そこはかとなくかわいらしい。





4人は、砂利のレールの脇を歩いて


もときた、Bluemorrisの駅へと、ぶらふら。




「そう、バンドしようね」と、リサは
思い出した。




めぐは、と言うと




なぜか、空を飛ぶ事を思い出していて。


魔法使いのおばあちゃんみたいに、ほうきに
乗って飛んだらかわいいかな?(笑)なんて

面白い夢想をしていた。



かわいらしい夢想をするめぐを、ミシェルは
好きなのだろう。


それは、欲望?


ミシェルのものにしたいと思うなら、欲望かもしれない。



でも、ミシェルはめぐを愛しているから

めぐの嫌がる事はしない。


めぐが、喜んでくれればそれでいい、
そう思っている。



それは、もちろん生き物としての性、ではなくて


愛らしい心もち、仕草、そんなところが


ミシェルの心を捉えたのだろう。



「これから、どうするん?」 と、れーみぃは
なぜか訛った(笑)



「なにそれー」と、めぐは笑う。


「素直だから、れーみぃは。」と、Naomi。


「移っちゃったね、こっちのことば」と、リサ。



フランス語もそうだけど、寒い地方の
ことばは、唇をあんまり開けない。


なので、ちょっと、流暢なようで
南のことばからすると、なーんとなく
間延びして聞こえて。



環境ってそんなものだ。



南の島の人達は、のんびりとして
お昼寝したりする時間で過ごしてて。


イタリアなんかもそうだけど、暖かいから

ことばもはっきりしてて、でも
解放的で、みんな元気だ。



なので、旅行すると新鮮で楽しいし


れーみぃみたいに、移っちゃったりする。



4人は、Bluemorrisの駅まで来て


「帰りたくないねー」って、めぐが言うのを
きっかけにして(笑)。



そうそう、リサが家出したのを理由に(笑)
旅路についたんだった。



「うん。学校の先生も心配してないよ、電話しといたから」と、めぐはにこにこ。



「そっか。」と、リサは言い



ちょっと、海辺でも行こうか、って


長い、ホームにちょこんと止まっている
白い、ディーゼルカーを見た。



エンジンが掛かっていて、車体をぶるぶる
震わせて。


がらがら、と音を立てているディーゼルカーは

そういえば、架線の下に止まっている、
海辺の方へ行く、1両だけ。


四角い窓に、行き先を書いた板がぶら下がっている。



どことなく、おおきな老犬のような
愛らしい雰囲気に


めぐは、あの岬のわんこ、さむくんを
思い出して、ちょっと寂しくなった。





めぐは、ディーゼルカーのステップを昇り
なんとなく、油の臭いがする車内に入りながら

思う。



ミシェルはどうしていないのか、と言うと....
おじさんと一緒に、男子寮で寝ていたので(笑)

置いてきぼりになってしまった。

でもまあ、それはそれでいい。

どうせ、帰りは一緒なのだから。



「置いてきぼりなんて、やだよー」って、叫ぶ
ひとりぼっちわんこみたいな、そういうミシェルじゃないので


ただ、おとなしく
男子寮でごはんを食べてから


リサお姉ちゃんの帰りを待つあいだ、おじさんと

列車整備を手伝う事にした。


そう、今夜帰る列車は、地震のせいで
運休、になっているはずなので

今夜帰れるかどうか?は微妙なとこ。


Super Expressも、走っているかどうかも微妙だ。



「ま、夕方になればわかるべ」と、のんびりおじさん。


国鉄マンは、そういうところがある。

頑張っても、運を天に任せるみたいな、そういう感じもある。



とりあえず、操車場には沢山の寝台列車が停まっているのだけれども

どれが首都、UpperField行きになるかも分からない。


途中で地震があったら危ないので、余震が収まるまで
走らせない、そんな指令の考えもある。




そう、ミシェルは男だから

黙って、社会を運営する方が
美しいと、心の中で思っている。


そういう意味では、車掌向き、っていう
おじいちゃんの見立ては正しかったりする。





おじいちゃんが鉄道職員だったから
お父さんは、エンジニア。


リサもミシェルも、やっぱり
大きな、理論的な背景を下に
生きるのが好きだ。



曲がった事は嫌いだから、やっぱり
友達もそういう友達になる。


実は、めぐお姉さんが好きって
理由もそんなところかもしれない。

図書館司書、みたいな仕事は
もちろん、曲がった事が好きでは
適性がない(笑)。





愛しいひとのためになら、命なんて要らないってのは
実は、生き物の心に誰にでもある気持である。

そんな、誰かに出会えたミシェルは幸せである。


この世界は、神様が守ってくれているので


汚れていない。


だから、女の子もかわいくしていられるのだし。



大きな、神様の愛で護られて
めぐたちはのびのびと。


そういうものを護ろうと、少年ミシェルは
いつか、青年になっていくのだろうーー。











そんな、神様の気持を知らずに(笑)


めぐたちJK4人は、ローカル線のディーゼルカーに乗り込んだ。



駅の乗務員宿泊所から、線路伝いに歩いて
ホームに着いたのだから、本当は無賃乗車なのではないか(笑)

とは思うが、まあ、後で払えばいいのだし


リサは既に、国鉄職員扱いである。

し、家族に国鉄職員がいれば、国鉄は無料である


お友達のNaomiや、めぐ、れーみぃまで無料にはならないが
そこは、国民のための鉄道である。


あんまり硬いことは、云わない(笑)

ひと気の少ない、ディーゼルカーは

床下でエンジンが回っているので
少々、騒々しいけれど


それが、都会の電車に慣れていると
かえって、旅に出た気持ちになっていいものだ。



旅先の人達にとっては、それが日常なんだけど。



ディーゼルカーは、発車時間なのか


ホームのベルが鳴り、空気が抜ける音がして
ドアが閉じた。




ドアは、空気で開閉するのである。



ドライバーが、ブレーキを解放すると
車両は、ゆらりと動きだし


エンジンの回転が僅かに高まる。


ゆっくり、ゆっくり。



ディーゼルカーは動き出す。



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