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TR-1
しおりを挟むYAMAHA SPORT XV1000E (TR1) [ 1980年代のバイク ]
ヤマハの独創的バイク作りのある象徴のような1台、です。
72度バンクV2気筒、グリースバスフルカバードチェーンドライブ、と言う
方式を採用、同じエンジンでシャフトドライブ駆動のバイクがありながら
わざわざ面倒でコストの掛かる設計にしたのは、フィーリング重視の
ヤマハらしいポリティカルな手法で、こういうところにヤマハファンは
惹かれるのでしょうね。
プレスバックボーンフレームで、今で言うセミ・ピボットレスフレーム的な
設計であり、このためコーナーワークは快適、
フルパワーを掛けるとトラクション旋廻をバイクが誘導すると言う
楽しい特性でした。
ヨーロッパでは人気を博し、スポーツ・ツアラーとしてジャーナリストも
概ね好評でしたが、日本のライダーにはあまり人気がありませんでした。
今になっていくらか人気が出てきていますが、やはり当時の価格で62万円
(国内仕様750)は高すぎたし、1000と同じ車体で10ps低いと
言うのが面白くなかったのか、日本では当時、不人気車で
HY戦争に負けた後、XJ750と同様36万円というダンピング価格で
売られた事を衝撃を持って見ていた僕でした。
と、言うのは当時ヤマハ社員でした僕、本社でXV1000TR1を試乗し
そのテールコントロールの面白さに魅せられて国内仕様750Eを
定価で購入したのでして(泣)。
1000よりスムーズな750、トルクでは負けましたが
コーナーワークの楽しさは同じで、よく箱根の大観山などで
テール・スライドさせて走らせていると「ヤマハの750はコントロール性が高いらしい」などと峠仲間の間で話題になったりしたもの、でした。
で、ツーリングやタンデムライディングにもふかふかの乗り心地で
人気だったXV,「想い出」編に出てくる朋ちゃんや
他、いろんな女の子たちの評価も高いXVでしたが
セミエア・アシストのモノクロスサスペンションは
エア圧とダンピングが容易に調整できるので、その恩恵に預かった僕は
楽しく、若い日々をエンジョイした(笑)のでした。
今、再発売されたら乗ってみたいな、と思う一台です。
BT1100も随分魅力的に思えましたが(笑)。
現実的にはMT-03か、FZ-1、TDM900あたりになりそうです。
XVの後継。
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