鉄道学校2年F組

深町珠

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生きる

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お魚のあとは、お肉。
フランス料理みたいな進行は、割と
本格的。


「でも、フランスってなんでこんな豪華なの」と、れーみぃ。


「あっちは階級社会で、これは貴族の
名残だって。昔の話だけど。アントワネットとかの」と
、めぐはお父さんが学者さんらしい。

「おーほほほ」れーみぃはまた

「乗せるなよ、めぐ。人が見てると恥ずかしいから」と、Naomiは恥ずかしがり。


「もう十分変な子って思われてるけどな」とリサ(笑)。


「でもさ、田舎だったらそのお肉だって
自分で締めないと食えないぞ」と、Naomi。


「怖い事言わないで」と、れーみぃは
お肉を見て悲しそう。



「あ、ごめんごめん、泣くな、ほれ、よしよし」と、Naomiはれーみぃを撫でて。

いーこいーこ。



「意地悪なんだから、もう」と、れーみぃは
泣いた振りだけど


舌出して「うっそだよー」




「この、嘘つきお嬢!」と、Naomiは
ひっぱたく真似。



「いったーい、何すんのぉ」と、れーみぃ


「お前、いつの生まれだよ。ホントは
おばあちゃんじゃない?」と。リサ。



「あ、あるみたいよ。不老不死伝説。貝を食べた娘が、16才のまま1000年生きたとか」
と、めぐは文学も好きみたい。



「いいじゃない。それ。テレビで売ってる
美容クリーム、なんて
80才のおばあちゃんが50才に見えた、とか」と、れーみぃはよく見てる。



「バカらしい」と、リサ。



「どして?」と、れーみぃ。



「だって、見かけ若くても仕方ないよ。
心は年取らないじゃない、幾つになっても。
ごまかしてもしょうがない」リサは
化粧も嫌いだった。
まあ、日焼け止めくらいはつけるけど。



「そっかなぁ」と、れーみぃ。



「それでね、その1000年生きた女の子は
中味も16才なんで、男が寄ってきて困るんだって。
37回結婚するけど、いつも家族がみんな死んじゃう。」と、めぐ。



「ホントに?」と、Naomi。



「まあ、医学的には有り得ないね。DNAが
もそも、コピーされる度に劣化するから」と、めぐは基礎的な生物の話をする。



「そうなんだ」と、Naomi。



「うん、なので、長生きしすぎるのも
ちょっと悲しいね」と、めぐ。


「まあ、SFだよねそれ。あのSLにもし
心があったら、そう思うかもしれないけど」と、Naomi。


「そーだよね」と、れーみぃは食べる方に
気が回って。


「おいしーね」と、れーみぃ。



「うん、美味いな。」と、リサ。


「化学的には、旨い、と感じるのは」と、めぐ。


「グルタミンでしょ」と、Naomi。


「そう。それを美味しいって思うのは
それを食べて来て、そう思うように
感じたからなんだって」と、めぐ。


「ふーん、じゃ、草食べてた時代もあったの?」と、れーみぃ。


「お猿さんくらいはそうなんだって。
お肉を食べると、なんとなくエネルギーが
余ってしまって、また、お肉を食べようと。
結局、ライオンみたいに他の動物を
侵略するってことだから」と、めぐ。


「それでフランス革命とか起きたのかな?」と、リサ



めぐは歴史は苦手なので「それは知らないけど、でも、人間もお豆とかを食べた方が
穏やかになるんだって。エストロジェンに似てるから、あ、女性ホルモンね。


と。


「その話知ってるー、御豆好き。」と、れーみぃ。


そっかそっか、と、リサは
「あたしも食うよ」



「その割に女性っぽくないな。食うとかさ」とNaomi。


「お前だって」と、リサは笑って


お前、じゃなくて、あんた。と言い換える。




「どっちも似てるよ」と、Naomi。


「れもさ、フランス革命ってその
階級のお話なんでしょ?」と、れーみぃは
食べながらなので、でも=>れも、になった(笑)。



「うん。階級ってなんだか知らないけど。
アジアでも日本とかは無かったってね。ずっと。
1万年は採集生活で、そのあと農耕になってからも2000年はそのあとも」と、リサ。




「どうして?」と、れーみぃ。



「うん、気候温暖で、雨がよく降るから
植物が育つ。木の実とかが成るから
動物も育つ。別にそれで食べてこれた。」

と、リサ。



「寒い地方の人が、それで日本に移民して。
農耕を始めて。でも、元々居た人は
別に争いもせずに仲良しになったんだって」と、リサ。


「うーん。やっぱいいんかな、そういう暮らし」と、Naomi。


「そうみたいね。でも、日本でもあったみたいよ。そういう、例えばお肉を食べる為に
処理する仕事を避けたりとか」と、リサ。


「それは、フランスもそうだったらしいね」と、Naomi。



「そうそう、ま、大陸の発想で
島国にない考えね。それ」と、めぐ。



「どうして?」と、れーみぃ。




「だって、そんなに豊かならさ、逃げればいいんだもの。嫌な仕事しなくても。どこでも
食べられるんなら」と、めぐ。


「そりゃそうだね。」と、れーみぃ。



「今の社会って、西洋文明だから。日本みたいなとこは要らないのね。」 と、リサ。



「あのおばあちゃんみたいに、見ず知らずの
私達に施しても、何にも得じゃないものね。
西洋的に言えば」と、れーみぃ。



「うん。だからさ、私達は期待されてるんだから、頑張るよ、わたし」と、Naomi。



「そだね」
「はい」

「了解」


「了解は、なんか鉄道というか軍っぽいね」と、リサ。


「そっかな」と、れーみぃ。


あはは、と。


みんな笑った。


「そう、期待で言うとさ、めぐって
お父さん、めぐを学者にしたいんじゃないの?」

と、リサは気にしてた事を。
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