3 / 87
5レ 22時丁度発
しおりを挟む
「乗り遅れなくてよかったね」と、Naomiは
クールな見た目に似合わず、優しい子。
「そうそう。列車の中、広くて。夏休みなのに
割と空いてたけど」と、めぐ。
「飛行機が安くなったしね。一晩、子供連れだと親も大変だろうし」と、リサは
国鉄職員の身内らしく。
「いやーおばさんっぽい」と、れーみぃは
可愛い見かけに似合わない(笑)言葉。
リサも笑って「そうかなぁ、おじいちゃんの声真似になってたか」
おじいちゃんは国鉄の蒸気機関車乗りで、ディーゼル機関車から電気機関車、と
時代の変化に沿って生きてきたけど
定年間際。まだ、寝台特急の機関車に乗っている。
時々寝台電車も運転するので、この列車にも
時々乗務するらしい。
機関車は2時間しか乗れないので、北へ向かって峠を越えるあたりで終わり。
それなので、22時発車だったら午前0時に山奥で終わり。
では困るので(笑)。帰りの列車、貨物列車だったり、少し休んで明け方の
上り寝台特急を運転したり、と
ハードな毎日。
家族も大変である。昼間寝ているお父さんとかおじいちゃんがいると。
それなので、大きな駅には
乗務員ホテルがあって、寝てから
帰れるようになっている。
リサは女の子だから、仮に
機関車乗りになっても、深夜勤務はない。
それが少し不満なリサだったりするが
規則では仕方ないので
22時までの乗務でもいい、と思っていた。
そういうことを考えてると、おばさんっぽいの
かもしれないとリサは思う(笑)。
「シャワーがあってねぇ。汽車なのに」と、めぐ。
住んでいるあたりは、首都から南西の海岸沿いで
長閑なところ。
土地の人は、国鉄を[汽車]、路面電車を[電車]と、言ってたけど
蒸気機関車の時代の名残らしい。
「汽車って、ふるーいかも」と、今度はれーみぃ(笑)。
お嬢さんだから(笑)。
「そっかぁ、あはは。」と、めぐは笑う。
そんな事ないよ、とNaomiは優しく
「鏡が大きいし、シャワー室広いんでびっくり」
「ちょっと恥ずかしいよね、鏡がこっち向いてると」
と、めぐ。
シャワー室の入口は廊下側だから
脱衣室もそもそも個室だから恥ずかしい事もないけど。
自分の裸体を見るのも、結構恥ずかしい(笑)。
全身写ってしまうと。
めぐなんかだと、割と少女体型で
妖精みたいに可愛らしいのだけど
それには気づかないものらしい。
「Naomiはいいよね。モデルみたいだもん」とめぐ
「めぐの方が可愛らしくていいよ。あんまり背丈があるとね、服も可愛いの着れないし」と、Naomi。
「着ても似合わないしね」と、リサ。
どちらかと言うとさっぱりした顔立ちだから
あんまり、可愛い服は着ない人。
「そっかなぁ、似合うと思うけど。かーいーの。フリフリミニとか」と、れーみぃ。
「かーいーの、ってなによ。痒いの?」めぐ
「よしてよ、気色悪い」リサ。
ふたつが混ざって、Naomiのイメージには
フリフリミニ姿のリサが鏡みて痒がってる姿を
想像。
恥ずかしいと痒いもんね、と
笑った。
何?(笑)と、みんな。
Naomiは笑いながら「ゴメン、あの、あのね。フリフリミニ着て鏡見てるリサがさ。背中痒いーってやってるのを思って」
レモンイエローとか、白のとか。
「それは痒いわ」と、リサも
想像しただけで痒くなった(笑)。
「そっかなぁ、可愛いと思うけど。リサ、脚長いし。いつもスカートじゃないし」と、れーみぃ。
自身は、しかしミニははかない。
ふっくらしてるので、なんとなく
脚の細さに自信なし(笑)。
大抵膝丈くらいで、それが可愛い。
「いいんじゃない?脚出すのって
競争みたいなもんだし。似合う格好すれば。」と、リサは論理的。
機関車乗りの血筋、と言うか
家族ですら列車ダイヤや、時には
災害復旧列車、なんて
都合に合わせる生活は、そういうものだ。
朝早く出かけ、夜遅く帰って来る。
車掌だと、徹夜勤務だから
4日乗務、2日休み。
そんな勤務で、かえって機関車乗りよりは
家族は楽だったから
機関車乗りは、まあ、定年まで乗る人は少ない。
めぐは、シャワー室に映った裸身を思い出して恥ずかしくなった(笑)。
つるっとしてて、柳の枝みたいに
ひっかかりが無くて。
俯いて赤くなってると、みんなは
「熱?風邪かしら」なんて、めぐを
覗き込む。
リサは、めぐのおでこに掌を当てて
「熱はなさそうね」
Naomiは「日射病かなぁ。麦藁帽子でも持ってくれば良かった」と、見回しても、お店はなさそう。
たんぼと畠。
7月の雲。
海。
岸壁から細いレールが二本、まだ、光っている。
「帽子ならあるよー、スペア」と、ベレーがお気に入りのれーみぃ。
白い夏帽子を、リュックサックから出した。
折り畳んで小さくなってる。
それを、めぐの頭にかぶせてあげた。
同じくらいの背丈なので、姉妹みたいに可愛い。
「どこに泊まるの、あたしたち」と、めぐは
ありがとう、と、れーみぃに言いながら
リサは「ああ、工場の中に宿舎があるらしいけど、すぐに使えないだろうし。今日は海岸沿いのリゾートに取ってある。荷物送ってあるよ」と、[国鉄小荷物 戸口から戸口へ]と、CMが
書いてある緑色の薄い紙を見せた。
よく、車掌さんが持っているわら半紙の緑色の。
それと同じチケット。
。
クールな見た目に似合わず、優しい子。
「そうそう。列車の中、広くて。夏休みなのに
割と空いてたけど」と、めぐ。
「飛行機が安くなったしね。一晩、子供連れだと親も大変だろうし」と、リサは
国鉄職員の身内らしく。
「いやーおばさんっぽい」と、れーみぃは
可愛い見かけに似合わない(笑)言葉。
リサも笑って「そうかなぁ、おじいちゃんの声真似になってたか」
おじいちゃんは国鉄の蒸気機関車乗りで、ディーゼル機関車から電気機関車、と
時代の変化に沿って生きてきたけど
定年間際。まだ、寝台特急の機関車に乗っている。
時々寝台電車も運転するので、この列車にも
時々乗務するらしい。
機関車は2時間しか乗れないので、北へ向かって峠を越えるあたりで終わり。
それなので、22時発車だったら午前0時に山奥で終わり。
では困るので(笑)。帰りの列車、貨物列車だったり、少し休んで明け方の
上り寝台特急を運転したり、と
ハードな毎日。
家族も大変である。昼間寝ているお父さんとかおじいちゃんがいると。
それなので、大きな駅には
乗務員ホテルがあって、寝てから
帰れるようになっている。
リサは女の子だから、仮に
機関車乗りになっても、深夜勤務はない。
それが少し不満なリサだったりするが
規則では仕方ないので
22時までの乗務でもいい、と思っていた。
そういうことを考えてると、おばさんっぽいの
かもしれないとリサは思う(笑)。
「シャワーがあってねぇ。汽車なのに」と、めぐ。
住んでいるあたりは、首都から南西の海岸沿いで
長閑なところ。
土地の人は、国鉄を[汽車]、路面電車を[電車]と、言ってたけど
蒸気機関車の時代の名残らしい。
「汽車って、ふるーいかも」と、今度はれーみぃ(笑)。
お嬢さんだから(笑)。
「そっかぁ、あはは。」と、めぐは笑う。
そんな事ないよ、とNaomiは優しく
「鏡が大きいし、シャワー室広いんでびっくり」
「ちょっと恥ずかしいよね、鏡がこっち向いてると」
と、めぐ。
シャワー室の入口は廊下側だから
脱衣室もそもそも個室だから恥ずかしい事もないけど。
自分の裸体を見るのも、結構恥ずかしい(笑)。
全身写ってしまうと。
めぐなんかだと、割と少女体型で
妖精みたいに可愛らしいのだけど
それには気づかないものらしい。
「Naomiはいいよね。モデルみたいだもん」とめぐ
「めぐの方が可愛らしくていいよ。あんまり背丈があるとね、服も可愛いの着れないし」と、Naomi。
「着ても似合わないしね」と、リサ。
どちらかと言うとさっぱりした顔立ちだから
あんまり、可愛い服は着ない人。
「そっかなぁ、似合うと思うけど。かーいーの。フリフリミニとか」と、れーみぃ。
「かーいーの、ってなによ。痒いの?」めぐ
「よしてよ、気色悪い」リサ。
ふたつが混ざって、Naomiのイメージには
フリフリミニ姿のリサが鏡みて痒がってる姿を
想像。
恥ずかしいと痒いもんね、と
笑った。
何?(笑)と、みんな。
Naomiは笑いながら「ゴメン、あの、あのね。フリフリミニ着て鏡見てるリサがさ。背中痒いーってやってるのを思って」
レモンイエローとか、白のとか。
「それは痒いわ」と、リサも
想像しただけで痒くなった(笑)。
「そっかなぁ、可愛いと思うけど。リサ、脚長いし。いつもスカートじゃないし」と、れーみぃ。
自身は、しかしミニははかない。
ふっくらしてるので、なんとなく
脚の細さに自信なし(笑)。
大抵膝丈くらいで、それが可愛い。
「いいんじゃない?脚出すのって
競争みたいなもんだし。似合う格好すれば。」と、リサは論理的。
機関車乗りの血筋、と言うか
家族ですら列車ダイヤや、時には
災害復旧列車、なんて
都合に合わせる生活は、そういうものだ。
朝早く出かけ、夜遅く帰って来る。
車掌だと、徹夜勤務だから
4日乗務、2日休み。
そんな勤務で、かえって機関車乗りよりは
家族は楽だったから
機関車乗りは、まあ、定年まで乗る人は少ない。
めぐは、シャワー室に映った裸身を思い出して恥ずかしくなった(笑)。
つるっとしてて、柳の枝みたいに
ひっかかりが無くて。
俯いて赤くなってると、みんなは
「熱?風邪かしら」なんて、めぐを
覗き込む。
リサは、めぐのおでこに掌を当てて
「熱はなさそうね」
Naomiは「日射病かなぁ。麦藁帽子でも持ってくれば良かった」と、見回しても、お店はなさそう。
たんぼと畠。
7月の雲。
海。
岸壁から細いレールが二本、まだ、光っている。
「帽子ならあるよー、スペア」と、ベレーがお気に入りのれーみぃ。
白い夏帽子を、リュックサックから出した。
折り畳んで小さくなってる。
それを、めぐの頭にかぶせてあげた。
同じくらいの背丈なので、姉妹みたいに可愛い。
「どこに泊まるの、あたしたち」と、めぐは
ありがとう、と、れーみぃに言いながら
リサは「ああ、工場の中に宿舎があるらしいけど、すぐに使えないだろうし。今日は海岸沿いのリゾートに取ってある。荷物送ってあるよ」と、[国鉄小荷物 戸口から戸口へ]と、CMが
書いてある緑色の薄い紙を見せた。
よく、車掌さんが持っているわら半紙の緑色の。
それと同じチケット。
。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
DiaryRZV500
深町珠
青春
俺:23歳。CBX750F改で峠を飛ばす人。
Y:27歳。MV750ss、Motoguzzi850,RZ350などを持っていた熱血正義漢。熱血過ぎて社会に馴染めず、浪人中。代々続く水戸藩御見医の家のドラ息子(^^:。
Nし山:当時17歳。RZ250。峠仲間。
などなど。オートバイをめぐる人々のお話。
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
今日の授業は保健体育
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。
その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。
ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる