タビスルムスメ

深町珠

文字の大きさ
上 下
168 / 361

しぇーくすぴあー

しおりを挟む
友里絵は、バッグの中から出したパリジャンを4つに分けて。

「ジャムと、マーガリンはおこのみで」

ブルーベリー、イチゴ、マーガリン、オレンジマーマレード。


由香「なんでオレンジだけマーマレードって言うんだろ」


友里絵「知らない」


由香「アンタが知ってるとは思わないけどさ」


友里絵「ま、いっか。じゃー、たべよー。」


菜由「こういうのが思い出になるんだよねー、あとで。」


友里絵「うう、あいつのパンの方が大きかった」

由香「そっちの思い出かい」


菜由「兄弟がいるとね。」


友里絵「そう!あたしたちは、これで義兄弟!~♪」

と、兄弟仁義を歌う友里絵。



由香「一宿一飯の恩義にござんす」


友里絵「へい。がってんでぇ!。♪ちゃんちゃんちゃーんちゃーん♪しゅっしゅっ!」

と、投げ銭の真似。



菜由「銭形の親分。なーつかしー。おじーちゃんが見てたな」


愛紗「水戸黄門と」


友里絵「なに?肛門とな?」


愛紗「そんなこと言ってないって」と、慌てる。


由香「まあ、いいのか。医学用語だし。」



友里絵「どっかの小学校に貼ってあったなぁ。
「こうもんであそばない」


由香「食いながらするなよ、そーいう話」


友里絵「めんごめんご」


菜由「でも、おもしろいね」


友里絵「最初に言ったの、愛紗だよー。」


愛紗「あ、たしはそんなこと、いってない」と、手を振って。




友里絵「そういいながらも少女は、背徳の誘いに
心の芯が燃え上がるのであった。
白い肌が薄桃色に染まり・・・ああ、わたしに火をつけたなら。
最後まで」



由香「そこまで来ると芸術だな」


菜由「小説家になろう!」


由香「H専門な」


友里絵「火をつけた、あなたの責任、最後まで」




由香「なーんか、オマエが言うといやらしい」


友里絵「消防標語だよーん」




菜由「見たことあるね。詰め所に貼ってあった。」


愛紗「なるほど・・・・。」



菜由「ナットクするなって」


愛紗「ははは」




「よし!これであたしらは、穴兄弟!」と、友里絵。


「バカ、違うだろ」と、由香。


友里絵は「あっそーか。棒姉妹」


菜由も、笑うに笑えない。


でも・・・あの車掌さんは車掌室で、くすくす(^^)

オトナじゃん。(笑)。





「でもさ、タマちゃんが愛紗のお父さんだったら、ドラマだね」と、友里絵。


由香「禁断の愛か」



「ああ、かわいい愛紗、君を僕は・・・。」と、友里絵。左を向いて深町のマネ。

「いけないわ、わたしたち、ああ、あなたはどうしてわたしの父だった」と、右向いて
愛紗のマネ。


菜由「落語家かいな」

由香「落伍者だよ」

愛紗も、面白いのでつい、笑ってしまう。



友里絵「笑ってる場合でーすよ」



由香「なんかそんな番組もあったなぁ」


パンを食べながら、もうすぐ・・・終点。

車掌さんが女の人なので、アナウンスもライブ。


ーーまもなく、終点、吉松です・・・・・
どなたさまも、お忘れ物、落し物ございませんよう
お願いいたしますーーーー。


オルゴールが鳴る。


「かわいいオルゴール」と、愛紗。

「どなたさまったって、わたしらしか居ないみたいだけど」と、菜由。


「他の車両には、いるんじゃない?」と、由香。


菜由「あ、そっか」


愛紗「阿蘇は明日」


友里絵「おもしろいねー。愛紗も。」


愛紗「へへ」
すこーしづつ、気持がほぐれてきた愛紗。


友里絵と一緒だと、考えてる暇がない(^^)ので
かえっていいのだ。


考えたって仕方ない。



「乗り継ぎ何分?」と、菜由。


愛紗は「えーと、次が30分。その次が一時間半」


由香「じゃあ、次で言った方がいいね」

とか言いながら、下車。


ドアのところで、さっきの車掌さん。にこにこ。

「楽しかったわ」と。


友里絵「あ、ありがとー。うれP」

由香「ふっるー。」

車掌さんは、白い手袋で口もとを押さえ「かわいいのね、とっても」

友里絵「はい!みんなそういいまーす」


由香「自分で言うな!」


車掌さん、笑顔。髪は綺麗に纏められていて。アップ。
帽子は、女子用の丸いもの。

スーツも黒。

きっちりメークしてるから、大人に見えるけど・・・。
笑顔は、友里絵たちと同じくらいの感じ。





しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

10秒で読めるちょっと怖い話。

絢郷水沙
ホラー
 ほんのりと不条理な『ギャグ』が香るホラーテイスト・ショートショートです。意味怖的要素も含んでおりますので、意味怖好きならぜひ読んでみてください。(毎日昼頃1話更新中!)

下弦に冴える月

和之
青春
恋に友情は何処まで寛容なのか・・・。

私立・聖ソフィアンヌ女学園、観察日記

佐藤翔太
青春
 牧場あるくさんはちょっと間の抜けた愛くるしい女の子です。  不破順子さんはいたずらっ子で物騒なヤンキー美少女です。  丸メガネの少女、蒼井絵筆さんは、マンガが大好きです。  石館クリステルさんは金髪碧眼のハーフで、とっても真面目かつ利発な女性です。  そんな彼女たちの学園生活や、それに関わる人々をウォッチします。

【本当にあった怖い話】

ねこぽて
ホラー
※実話怪談や本当にあった怖い話など、 取材や実体験を元に構成されております。 【ご朗読について】 申請などは特に必要ありませんが、 引用元への記載をお願い致します。

青夏(せいか)

こじゅろう
青春
 小学校生活最後の一年から始まる青春ラブコメ

【完】あの、……どなたでしょうか?

桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー  爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」 見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は……… 「あの、……どなたのことでしょうか?」 まさかの意味不明発言!! 今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!! 結末やいかに!! ******************* 執筆終了済みです。

すべて実話

さつきのいろどり
ホラー
タイトル通り全て実話のホラー体験です。 友人から聞いたものや著者本人の実体験を書かせていただきます。 長編として登録していますが、短編をいつくか載せていこうと思っていますので、追加配信しましたら覗きに来て下さいね^^*

クールな生徒会長のオンとオフが違いすぎるっ!?

ブレイブ
青春
政治家、資産家の子供だけが通える高校。上流高校がある。上流高校の生徒会長。神童燐は普段は冷静に動くが、家族と、恋人、新の前では

処理中です...