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旅鉄8 [日豊本線上り第2列車 寝台特急"富士" 〜関門海峡にEF81は臨む〜 ]
中津は意外に開けた地方都市
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中津は意外に開けた地方都市という印象で、かつて途中下車した時の記憶では
高架ホームの下が駅舎と商店街になっている、まとまりのある印象の作りであったようだ。
駅前はバスターミナルとタクシー乗り場になっていて、整然としており
町並みの雰囲気などは、関東圏だと神奈川県の私鉄沿線、中核都市くらいの規模..
そんな、どこか明るく軽快な印象を受ける。相違点と言えば、人々がどこかのんびりとして
旅行者であるこちらもリラックスできる、というあたりか。
数年前、この駅で485系「にちりん」を途中下車してバスに乗り継いだ事があった。
ご存じのように路線バスの詳細な時刻は全国版の時刻表には記載されておらず、
路線バス乗り継ぎで行く予定だったので、駅前のバス案内所で尋ねて見たところ
中年の女性係員、懇切丁寧に発着場と路線を説明して、路線図と時刻表を
バスの車内まで持ってくる、運転手に乗り継ぎ先の案内をし、そこで降車させるように、と
指示までしてくれた。
大都市圏の無機的な接客に慣れていると、このような応対はとても嬉しく、有り難いものであり
こんな一瞬の記憶が、旅をしていてよかったなと思わせる、後で大切な想い出になるものだ、と思う。
忙しいから、つい失感情的になってしまう都市生活の中で、そんな想い出は
とても貴重な時間の記憶となって、また、次の旅に向かう原動力になるのだ。
特別な場所に旅しなくても、ごく普通の駅舎、街並みの中にでもそんな出会いがあるのだな、
と発見をした、この中津駅であった。
-----memo------
*中核市。
これは法的な分類の一種で、都市の人口、規模に応じて
本来ならば国や県が行うような行政を市で行える、という地方自治法の決まり事で
確か、人口30万以上、市の面積が100平方キロ以上であったか、と思う。
これに指定されると、そこの市で起こせる事業規模が大きくなるので都市化が進むが
反面、旅行者にとっては画一的なコンクリートの町並みが増える事になるので
遠くへ旅行した、という実感からすると、あまり歓迎はできない行政の行為でもある。
因みに申請制度であり、他の制度としては政令都市、特例市などがあるが
それぞれ人口50万以上、20万以上という条件がある。以前は昼夜人口、という基準など
があったが、このところの規制緩和、地方分権の流れに乗り、廃止された。
そこで、このテの制度に乗る地方自治体は増えているが、旅行者の目からすると
どこの駅についても、おなじような都市的風景ではやや辟易とするのが正直なところ。
もっとも、景観を保護するような条例で個性を出している自治体もあるにはあるが、少数だ。
------*------
高架ホームの下が駅舎と商店街になっている、まとまりのある印象の作りであったようだ。
駅前はバスターミナルとタクシー乗り場になっていて、整然としており
町並みの雰囲気などは、関東圏だと神奈川県の私鉄沿線、中核都市くらいの規模..
そんな、どこか明るく軽快な印象を受ける。相違点と言えば、人々がどこかのんびりとして
旅行者であるこちらもリラックスできる、というあたりか。
数年前、この駅で485系「にちりん」を途中下車してバスに乗り継いだ事があった。
ご存じのように路線バスの詳細な時刻は全国版の時刻表には記載されておらず、
路線バス乗り継ぎで行く予定だったので、駅前のバス案内所で尋ねて見たところ
中年の女性係員、懇切丁寧に発着場と路線を説明して、路線図と時刻表を
バスの車内まで持ってくる、運転手に乗り継ぎ先の案内をし、そこで降車させるように、と
指示までしてくれた。
大都市圏の無機的な接客に慣れていると、このような応対はとても嬉しく、有り難いものであり
こんな一瞬の記憶が、旅をしていてよかったなと思わせる、後で大切な想い出になるものだ、と思う。
忙しいから、つい失感情的になってしまう都市生活の中で、そんな想い出は
とても貴重な時間の記憶となって、また、次の旅に向かう原動力になるのだ。
特別な場所に旅しなくても、ごく普通の駅舎、街並みの中にでもそんな出会いがあるのだな、
と発見をした、この中津駅であった。
-----memo------
*中核市。
これは法的な分類の一種で、都市の人口、規模に応じて
本来ならば国や県が行うような行政を市で行える、という地方自治法の決まり事で
確か、人口30万以上、市の面積が100平方キロ以上であったか、と思う。
これに指定されると、そこの市で起こせる事業規模が大きくなるので都市化が進むが
反面、旅行者にとっては画一的なコンクリートの町並みが増える事になるので
遠くへ旅行した、という実感からすると、あまり歓迎はできない行政の行為でもある。
因みに申請制度であり、他の制度としては政令都市、特例市などがあるが
それぞれ人口50万以上、20万以上という条件がある。以前は昼夜人口、という基準など
があったが、このところの規制緩和、地方分権の流れに乗り、廃止された。
そこで、このテの制度に乗る地方自治体は増えているが、旅行者の目からすると
どこの駅についても、おなじような都市的風景ではやや辟易とするのが正直なところ。
もっとも、景観を保護するような条例で個性を出している自治体もあるにはあるが、少数だ。
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