旅と鉄路

深町珠

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〜寝台特急"あけぼの" 2021列車〜

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今回の旅もまたカメラマンのS君と同行することになったが
彼は下段の寝台、個室が狭いだの、オーディオが無いとか
空調の温度が変えられないとかいろいろ言っていた(笑)。
旅も慣れてくるといろいろと細かいところが目に付くものだ、と思う。
これでも、20系3段寝台の頃と比較すれば素晴らしい程の
変化だ、と思う。
そのためかこの「あけぼの」号の個室寝台、人気が高いので指定券が
直ぐに売り切れてしまう。



[指定券入手の難]

JRの指定券は乗車日の一ヶ月前から発売になるので
通常は一ヶ月前の当日、朝10:00から発売開始となる。
そこで、みどりの窓口に並んでチケット予約...と相成る訳だが
その日が平日なら、会社勤めの方などはなかなか駅まで行く
という訳にもいかず、旅行代理店に代行取得を頼んだり..
という方法に頼る事になるか、と思う。
ところが、JR指定券の代行取得というのは旅行代理店にとっては手
数料収入にならず、あまり良い顔をされないというのが現状である。


そのような訳で今回は旅行代理店に宿泊先の手配も頼んだが
公共の宿などに宿泊したいという場合には少々困る事もあるかもしれない。
伝聞だが、指定券の代理取得を断られた、または
度々間違えて取得される等、あまり積極的な販売対象で無い
例もあるようだが、このあたりは販売者側の意識変革が必要だ、と思える。

指定券を取得するために一ヶ月前に駅に出向かなくてはならないというのは国鉄時代
と変わりなく、そろそろこのあたりで意識の変革が必要なのではないかとも思える。
運賃収入が増えるのはJRなのだから、積極的な販売策を
取る事がまた売上の増大に直接関係する訳だ。

IT時代であるから、JR-サイバーステーション等のコンピューター予約で個室の
予約も可能にする、または駅で電話予約を受け付ける...等のサービス拡充を図って
も良いのではないか、とも思えるが、如何だろうか。

S君は「チケット予約はもう少し簡単に、せいぜいコンサートのチケットくらいに」
と言っていたが頷けるものがある。

個室寝台が特殊なもの、と言ってしまえばそれまでの事だが
例えばサンライズエクスプレスなどは全車個室寝台だから
これは駅に出向かないと予約購入できない、と言う事になる。
JR東海、西日本、九州など各社でも駅窓口で指定券の電話購入を受け付けていると
は聞くが、いずれも発売一ヶ月前を過ぎたものに限られている。

よって、数に限りのある人気チケットは、やはりみどりの窓口に
一ヶ月前に並ばなくてはならないと言う、旧態依然な方法に
頼る事、となる訳だ。


旅行代理店筋から聞いた話では、駅のマルス端末で取得した
方が取りやすい、との情報もあり、それならなおのこと
JR側のサービス改善が望まれる指定券の予約購入である。


さて、そのような杞憂をものともせず(笑)
力強く交直流電気機関車はぐい、と客車を牽引してスムーズに上野駅ホームを離れた。
まずは東北本線を走り始める。
次の停車駅は大宮、22:00。


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