9 / 20
Bellett 1800GT
しおりを挟む
ミシェルは、守衛さんにモペッドの鍵を借りて
素直に、自転車のように河原まで押していくことにした。
興味を持って見ると、街道には
けっこうモペッドが走っている。
前のタイアにエンジンが載っているもの。
後ろのタイアに乗っているもの。
エンジンではなく、モーターが載っているもの。
いろいろ。
ミシェルが押しているのは、そのどれとも違って
オートバイのようにエンジンが付いていた。
「いろいろあるものだな」
と、結構重い、このモペッドを押して。
「乗ってみようかな」
エンジンをかけなければ、自転車なのだ。
「よい、しょ。」
立ちこぎをしたけれど、結構重い・・・と言うのは、クラッチをつないでいたせいで
エンジンが空回りしていたからだった。
「そうか、クラッチか」と、おじさんに教わったことを思い出して
左手下にあるクラッチを握った。
そうすると、ちょっと重い自転車くらい。
「あ!」ミシェルは、あの白い、古い乗用車を見つけた。
ミシェルを追い越して、ゆっくり走っていく。
驚いたので、クラッチを離してしまい・・・・。
キーを、ONにしていたので
エンジンが掛かってしまった。
ぱらぱらぱら・・・・。と、青い煙が出て、ミシェルは最初びっくりしたけれど
「そうか、こうやって乗るのか!」
右手のスロットル・グリップを捻るとスピードが出た。
「ああ、楽しい!」頬を滑る風。髪をなびかせていく。
一瞬、ルグランの事を忘れた。
けど、すぐに思い出して
スロットルを開いて、白い乗用車の後を追った。
遠くに、赤信号。軌道信号は緑で
路面電車は進んで、曲がって。
自動車は停まれ。
「追いつくかな」と、ミシェルは左端を
少し速度を落として、慎重に進む。
「ぶつかったら大変だ」
なにしろ、借りたモペッドだし。
第一、無免許だ(笑)。
目前の信号、青に変わる。
ルグランの車と同じ型の車は、交差点を左折し、市民公園の方へ向かった。
「よーし!」ミシェルは、スピードを上げて。
交差点を曲がった。
市民公園は、かつての図書館があった辺り。木々が深く、今は
市民の憩いの場所になっている。
吊橋が、大きな川に掛かっていて
図書館のある街へと。
その路地のところで、白い乗用車は、市民公園のパーキングに入った。
坂道に、エメラルド・グリーンの小さなスポーツカーが停まっている。
「時々、見かけるね、この車」
綺麗に磨かれたボンネット、ぴかぴかのウィンドウ。
低く、丸っこい。
丸いヘッドライト。その間に黒い金網が張ってあり、ステンレスの細いオーナメントが
水平に2本。
真ん中に、楕円のマークがあり
ISUZU とあった。
サイド・ウインドウの下、後席あたりに Bellett とある。
四角いステンレスのレリーフに1800。 その隣にメッキの文字で GT とあった。
車体側面に、黒いストライプ。
「かっこいい車だな」と、ミシェルは思った。
その間に、あの、白い車からドライバーが降りてきた。
素直に、自転車のように河原まで押していくことにした。
興味を持って見ると、街道には
けっこうモペッドが走っている。
前のタイアにエンジンが載っているもの。
後ろのタイアに乗っているもの。
エンジンではなく、モーターが載っているもの。
いろいろ。
ミシェルが押しているのは、そのどれとも違って
オートバイのようにエンジンが付いていた。
「いろいろあるものだな」
と、結構重い、このモペッドを押して。
「乗ってみようかな」
エンジンをかけなければ、自転車なのだ。
「よい、しょ。」
立ちこぎをしたけれど、結構重い・・・と言うのは、クラッチをつないでいたせいで
エンジンが空回りしていたからだった。
「そうか、クラッチか」と、おじさんに教わったことを思い出して
左手下にあるクラッチを握った。
そうすると、ちょっと重い自転車くらい。
「あ!」ミシェルは、あの白い、古い乗用車を見つけた。
ミシェルを追い越して、ゆっくり走っていく。
驚いたので、クラッチを離してしまい・・・・。
キーを、ONにしていたので
エンジンが掛かってしまった。
ぱらぱらぱら・・・・。と、青い煙が出て、ミシェルは最初びっくりしたけれど
「そうか、こうやって乗るのか!」
右手のスロットル・グリップを捻るとスピードが出た。
「ああ、楽しい!」頬を滑る風。髪をなびかせていく。
一瞬、ルグランの事を忘れた。
けど、すぐに思い出して
スロットルを開いて、白い乗用車の後を追った。
遠くに、赤信号。軌道信号は緑で
路面電車は進んで、曲がって。
自動車は停まれ。
「追いつくかな」と、ミシェルは左端を
少し速度を落として、慎重に進む。
「ぶつかったら大変だ」
なにしろ、借りたモペッドだし。
第一、無免許だ(笑)。
目前の信号、青に変わる。
ルグランの車と同じ型の車は、交差点を左折し、市民公園の方へ向かった。
「よーし!」ミシェルは、スピードを上げて。
交差点を曲がった。
市民公園は、かつての図書館があった辺り。木々が深く、今は
市民の憩いの場所になっている。
吊橋が、大きな川に掛かっていて
図書館のある街へと。
その路地のところで、白い乗用車は、市民公園のパーキングに入った。
坂道に、エメラルド・グリーンの小さなスポーツカーが停まっている。
「時々、見かけるね、この車」
綺麗に磨かれたボンネット、ぴかぴかのウィンドウ。
低く、丸っこい。
丸いヘッドライト。その間に黒い金網が張ってあり、ステンレスの細いオーナメントが
水平に2本。
真ん中に、楕円のマークがあり
ISUZU とあった。
サイド・ウインドウの下、後席あたりに Bellett とある。
四角いステンレスのレリーフに1800。 その隣にメッキの文字で GT とあった。
車体側面に、黒いストライプ。
「かっこいい車だな」と、ミシェルは思った。
その間に、あの、白い車からドライバーが降りてきた。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
僕のおつかい
麻竹
ファンタジー
魔女が世界を統べる世界。
東の大地ウェストブレイ。赤の魔女のお膝元であるこの森に、足早に森を抜けようとする一人の少年の姿があった。
少年の名はマクレーンといって黒い髪に黒い瞳、腰まである髪を後ろで一つに束ねた少年は、真っ赤なマントのフードを目深に被り、明るいこの森を早く抜けようと必死だった。
彼は、母親から頼まれた『おつかい』を無事にやり遂げるべく、今まさに旅に出たばかりであった。
そして、その旅の途中で森で倒れていた人を助けたのだが・・・・・・。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※一話約1000文字前後に修正しました。
他サイト様にも投稿しています。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
面倒臭がり屋の日常生活
彩夏
ファンタジー
何処にでも居る平凡な主人公「西園寺 光」は、入社した会社が運悪くブラック企業だった為社畜として働いていたが、ある日突然、交通事故に巻き込まれ、人間として、短い人生として幕を閉じることになった。
目が覚めると、見渡す限り真っ白…いや…、空の…上?創造神と名乗る男性から説明を受け、転生する前に好きなだけスキルを選んだ後に転生する。という事に!
さて、これからの「西園寺 光」は一体どうなるのか?
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆
リクエスト募集中!!
まだ慣れていないので、詳しくお願いします!
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
異世界楽々通販サバイバル
shinko
ファンタジー
最近ハマりだしたソロキャンプ。
近くの山にあるキャンプ場で泊っていたはずの伊田和司 51歳はテントから出た瞬間にとてつもない違和感を感じた。
そう、見上げた空には大きく輝く2つの月。
そして山に居たはずの自分の前に広がっているのはなぜか海。
しばらくボーゼンとしていた和司だったが、軽くストレッチした後にこうつぶやいた。
「ついに俺の番が来たか、ステータスオープン!」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる