バス・ドライバー日記

深町珠

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いっしょだね。

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その頃のまゆまゆ(^^)は・・・。

吉松折り返しの観光・快速列車・・・で。
CAさんをしていた。

ここで、会ったんだっけね。と、思い出しながら。
雨は止んで、雲間のひざし、きらきら。


制服の上着を貸してあげて、記念写真を撮って。

「友里絵さん、かわいい」と。思い出していた。

・・・いまごろは、阿蘇山あたりかな・・・・。なんて、思いながら。

快速「いさぶろう・しんぺい」は、ゆっくりゆっくり登って行く。


結構な坂道、自然の中。
綺麗な景色の中を、のどかに・・・。


行路で言うと、この後人吉について、お昼。
それから、熊本行きの特急乗務で終わり。

今日はB勤務だから、少し終わりが遅い。
熊本ー>人吉の帰りも、回送だが勤務時間になっている。


「熊本でお兄ちゃんに、会えるかな・・・。」なんて思いながら。

用はないけど、なんとなく・・・・。

・・・・いつまでも、わたしのお兄ちゃんでいてほしい・・・・。

けど・・・そうはできないことも判っている。

だから・・・。


・・・・どうしたらいいんだろ・・・・。


なんて、思う、19歳のまゆまゆ(^^)だった。









恵は、やっとの事で熊本行きの列車、急行「球磨川」に乗って
帰るところだった。


「やれやれ・・・・・酒なんて飲むもんじゃないわ、ホント。」


わかっちゃいるけど、やめられない♪(^^)

「列車で飲むと、気持いいのよね」。




・・・に、しても。

「日光さんのお母さんは、本気なのかしら?」いまいち疑問。

とか、思いながら、球磨川の緑の川面をながめつつ。

かたこん、かたこん・・・・。
下りのディーゼル・カーは静かだ・・・・。

長閑な休日である。

「・・・ウィスキー、どこいったかな(^^;;;;」



そう・・・思いながら。
こっくりこっくり。

寝ていた(^^)。


ふるーいディーゼルカーは、堅牢。
重々しい。けれど、そこが安心感。

クリーム色のボディに、窓のところだけ赤い。









お兄ちゃんは、福岡で、まだ寝ていて。


「あー、そろそろ行くかな」なんて思う頃
タイマーが効いて、ベッドが起き上がってきた。

静かな休憩室。ゆっくり寝られる。

「朝4時起きだとね」と、不規則な生活を省みる。でも
その、使命感が。

やらなくてはならない。そういう感じに嘘は無かった。


ひとつ、伸びをして。目覚めた。

「さあ、行くか!」


ブルー・トレイン回送が、待っている。

EF81-137も、待機線で休憩しているのだろう。


制服、と言っても貨物はワークシャツのようなもので
至って簡素。

そこも、気に入っている。


それに袖を通し。

とりあえず、顔を洗って・・・。と。廊下に出た。










阿蘇駅の友里絵たちは、改札を通って
また、待機しているSLあそBOYに戻ってきた。

やっぱり、先頭の機関車が気になって。「あ、人吉で見た機関車と同じ!」と、友里絵。


「ほんとだ」と、由香。


くろーいボディ。塗装されているかと思うけど、なんとなく煤で黒いのかな、なんて。


愛紗は「写真、撮ってあげる」と。

機関車を背景に、由香、友里絵、菜由。


ちいさなカメラで、撮った。


菜由が「じゃ、代わる」と。

愛紗が機関車の前に立つ。


菜由は少し、下がる。「やっぱり背丈があると、スリムに見えるね」

愛紗「そう?」割と、ふくよかなタイプだけど。

友里絵は「いいなー。細く見えて」


由香「アンタも結構、着やせするね」


友里絵「そかな」

由香「だって、脱ぐと、てろーん」


菜由「ハハハ」


友里絵「あー傷つくなあ」

菜由「めんごめんご」

と、笑いながら・・・ビュフェのある2号車へ。


ともちゃんと、さかまゆちゃん。

ウェイトレス、スタイル。


ちょっとメイドさんふうが、かわいい(^^)。


友里絵は「ねー、さかまゆちゃん?」

さかまゆちゃんは「なんですか?」


友里絵「これから、どこ行くの?」

さかまゆちゃん「列車は、これから宮地までですね」



由香は「帰りも乗務するの?」


さかまゆちゃん「いいえ、きょうは木曜なので。帰りは回送です。」


菜由「じゃあ、回送で帰りなの?」


ともちゃん「いえ、特急に添乗して大分まで。そこで終わりです。明日は由布院から
「ゆふいんの森」乗務です。」


友里絵「あ!あたしらKKR由布院に泊まるんだけど、一緒にどう?」



さかまゆちゃん「偶然です!そこが今夜のお宿」と、にこにこ。


由香「ユニークぅ」

友里絵「ホントだね」


そんな事を言いながら・・・列車は走り出した。

蒸気機関車って、ふんわり走り出す。

ちょっと、ゆりかごみたいね、と
愛紗は思った。




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