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17才の頃

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加藤が17才の頃は、みんな
友梨絵みたいに
優しくて、心柔らかだったから


今も、そんなに人間は変わっていないのだろう。



友梨絵も由香も、舞や麻美も

仲間たちでない人には心を閉ざすから
やっぱり、世の中が変なんだろうと
加藤は思う。



そういう世の中をなんとかしなくては、と
思ったりして(それで、未来で革命を起こしたのだけど)。



加藤が、ずっと婚姻を避けて来た理由も
社会が変わってしまって、家族を支えるのが
難しいからだったし

父も兄も死んでしまって、残された母を
加藤が見る事になったから、だった。



兄嫁がひどい女で、お金の為に
加藤の兄に保険金を掛けて


過重労働をさせて殺すような、そういう女だったから


加藤は、かわいそうな母を
幸せにしてあげないと、と

音楽活動を辞めて、小さな家を買った。


そんなところが、友梨絵たちの
信頼のもと、になっているとは

加藤も気が付かない。



「他の男とは違う」と、友梨絵が言う理由は
そんなところで


恋の為だったら、母など捨てるのが
ふつう、だとか。


別に、そうしてもいいのだけど

そこまでして愛したい女もいなかったのが
現実、だった(笑)。



皆、満たされて幸せそうだから

加藤が敢えて支える必要もない。




とりあえず母は、困っているから
助けてあげた、そういう感じだ。



友梨絵も困っているらしいから支えた。


そういうところ、なのだ。
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