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純愛と真実
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郵便局の仲間たちは、そんなふうに
楽しい連中ばかりだった。
友達ならそうだけど、恋人に
出来るかと言うと、それは
別。
加藤は、乱れた今の恋愛が嫌いだったのもあるし
生まれ育った東京の下町は、江戸時代からそうで
貞操観念だけは、厳しかった。
それがないと、男の生きる目的が無くなる。
愛した妻が、ほかの男と情愛を交わしたり
娘が、複数の恋人を持ったりしたら
男が働く目的が無くなる。
それなので、江戸の下町はそれだけは厳しかった。
そういう風習の残る東京の下町育ちの
加藤は、それで恋人を作らなかった。
信用出来なかったのである。
中学生の頃、音楽仲間だった女の子のひとりと
少し、恋愛っぽい事をした事もあったけれども
その恋人らしかった女の子は、数年経つと
複数の男の子の好意を受けたり、おじさんと
交際してお金を貰ったり。
そういう人は、やはり信用できないと
加藤は思ったりしたので
22才になって、その子と再会し
「あなたとだけは自然で居られる」などと
言われたりもしたが
信用できなかった。
若かったのである。
そういう者を許容するのも愛である。
それなので、もし、友梨絵が
そんな女の子だったとしても
許容できるだろうと加藤は思っていた。
でも、できる事なら
貞淑であってほしいと加藤は思う。
友梨絵が、如何に家出
少女だったとしても
それを素直に告白する彼女を好ましいと
加藤は思っていた。
間違いは、誰にだってあるから
隠さなければいいのだ。
ふと思うのだけれども、そういう友梨絵は
酷く古風で、本当にタイムトラベラーなんじゃ
ないかと加藤は空想していた。
恋愛の感覚が、今風ではなかったけれど
それは、でも友梨絵の友人、由香も
そういう感じだったから
空想なのだろうけれど。
郵便局の友人のひとり、伊藤くんは
26才、ロックギタリストで
食うためにアルバイトをしていたから
加藤とは気が合った。
ギターや音楽の話をしながら仕事をするのは
楽しい。
外回りの仕事だから、そんな時。
伊藤は、バイト仲間のひとり、美里の
事をどう思う?と聞く。
「どうって、いいんじゃない。」と
加藤は友人のひとりとしてそう答えた。
美里も26才、明るく
剽軽な子だけど
加藤の前では酷くぎこちないところもあって。
どうしてそうなのか加藤は解らなかった(笑)。
伊藤の問い掛けも、別に
意識する事も無かったのは
加藤の心に友梨絵が居たから。
別に、好きだとも愛していると言った訳でもないけれど
愛らしい友梨絵のそばに居られるだけで満足だった。
嘘をつかない、それだけで
加藤にはうれしい事だった。
伊藤は、「誰かと付き合っているの?」と
加藤に聞くので
「友達ならいるよ、17才と18才の
高校生」と、加藤は言ったが
その事を美里は誤解する。
JKと情愛を交わしていると(笑)。
変な妄想だけれども、被害的に考えるのは
普通だ。
美里はまた、離婚歴があったのだけれども
それを加藤には隠していたから
そういう負い目もあった。
楽しい連中ばかりだった。
友達ならそうだけど、恋人に
出来るかと言うと、それは
別。
加藤は、乱れた今の恋愛が嫌いだったのもあるし
生まれ育った東京の下町は、江戸時代からそうで
貞操観念だけは、厳しかった。
それがないと、男の生きる目的が無くなる。
愛した妻が、ほかの男と情愛を交わしたり
娘が、複数の恋人を持ったりしたら
男が働く目的が無くなる。
それなので、江戸の下町はそれだけは厳しかった。
そういう風習の残る東京の下町育ちの
加藤は、それで恋人を作らなかった。
信用出来なかったのである。
中学生の頃、音楽仲間だった女の子のひとりと
少し、恋愛っぽい事をした事もあったけれども
その恋人らしかった女の子は、数年経つと
複数の男の子の好意を受けたり、おじさんと
交際してお金を貰ったり。
そういう人は、やはり信用できないと
加藤は思ったりしたので
22才になって、その子と再会し
「あなたとだけは自然で居られる」などと
言われたりもしたが
信用できなかった。
若かったのである。
そういう者を許容するのも愛である。
それなので、もし、友梨絵が
そんな女の子だったとしても
許容できるだろうと加藤は思っていた。
でも、できる事なら
貞淑であってほしいと加藤は思う。
友梨絵が、如何に家出
少女だったとしても
それを素直に告白する彼女を好ましいと
加藤は思っていた。
間違いは、誰にだってあるから
隠さなければいいのだ。
ふと思うのだけれども、そういう友梨絵は
酷く古風で、本当にタイムトラベラーなんじゃ
ないかと加藤は空想していた。
恋愛の感覚が、今風ではなかったけれど
それは、でも友梨絵の友人、由香も
そういう感じだったから
空想なのだろうけれど。
郵便局の友人のひとり、伊藤くんは
26才、ロックギタリストで
食うためにアルバイトをしていたから
加藤とは気が合った。
ギターや音楽の話をしながら仕事をするのは
楽しい。
外回りの仕事だから、そんな時。
伊藤は、バイト仲間のひとり、美里の
事をどう思う?と聞く。
「どうって、いいんじゃない。」と
加藤は友人のひとりとしてそう答えた。
美里も26才、明るく
剽軽な子だけど
加藤の前では酷くぎこちないところもあって。
どうしてそうなのか加藤は解らなかった(笑)。
伊藤の問い掛けも、別に
意識する事も無かったのは
加藤の心に友梨絵が居たから。
別に、好きだとも愛していると言った訳でもないけれど
愛らしい友梨絵のそばに居られるだけで満足だった。
嘘をつかない、それだけで
加藤にはうれしい事だった。
伊藤は、「誰かと付き合っているの?」と
加藤に聞くので
「友達ならいるよ、17才と18才の
高校生」と、加藤は言ったが
その事を美里は誤解する。
JKと情愛を交わしていると(笑)。
変な妄想だけれども、被害的に考えるのは
普通だ。
美里はまた、離婚歴があったのだけれども
それを加藤には隠していたから
そういう負い目もあった。
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