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自由でいいんだよ

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ゆきなは、加藤のドライブに
「後ろから車が
来ても、全然気にしないんですね、すごい
落ち着き」と、感銘を受けて


「私なら、焦ってしまうけれど」と
ゆきなは、歯科医院で追いまくられて焦った事とかを思い出して
少し、表情を曇らせる。


運悪いと、大人しい女の子は
謂われのない暴力に曝される。


それは、男が悪いのだ。


加藤たちの世代であれば、相手が誰であっても
弱い者をイジメるのは許さん。


そういう人が殆どだった。




しかし、今はそうではない。



ドライブで言えば、例えば自動車評論家と称する文章書きの中にも


信号が変わったら後ろを気にして素早く加速しろ、エコ運転はエゴイスティックだ、とか
理論的におかしな事を書く人が居る始末である(笑)。



まあ、三流だろう(笑)



交差点は徐行場所であるから、急加速するのは道交法違反である(笑)。



後ろに気を使え、などと言事こそ
傲慢であるが(笑)

この三流物書きは、仕事がないので目立ちたいだけ、であるのだが(笑)


それを書く事で、強迫観念のある人が
安全を疎かにして起こす事故、の事を
何も考えていないから



ジャーナリストには、なれない(笑)


売るために変な事を書く、それ自体に

心の貧しさが現れている(笑)





そんな事を加藤は連想したが、ゆきなの事が気になり



「まあ、忙しい人もいるからね。先に行ってもらうといいんだけど」と、穏やかに言った。




防御や戦闘、と言う気分を思い出させないで


豊かな気持ちで時間を過ごせば、使わない記憶は
やがて、薄れて行くものだから。



ゆきなは若いので、護身のエネルギーが高いから


あれこれと、備える為に妄想的になるのである。




思い出さないのが一番なのだけれど、と

加藤は、運転をしながら思う。




クルマのステレオで、音楽が
掛かっている。


マリリンマックー&ビリーデービスJrと言う

R&Bのデュエットで


星空のふたり、と言うタイトルの優しい曲だった。
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