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人種の差異

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「何を言われても、どうして気にならないんだろう」と、ななは感嘆。


加藤は「気にならなくて困るくらいで、(笑)あの三浦だってね、ただの事務員なのに
何を威張ってるんだろうと僕は思ったけど
何の権限もないんだから、勝手に言わせておけばいいんだ。あれも認知障害の一種だろう」と
加藤は笑った。

三浦の頭の中では、自分が部長と懇意にしているから
部長と同じだ、なんて思っているらしい(笑)。


それは、例えば悪い人達の愛人になる
女と同じ感覚だろう。


でもそれは、加藤には通用しない。


別に、この会社の人間ではないからだ(笑)。





「ああいうの、一杯いるけれどね。

どんな屁理屈を言っても、日本の法律では
国家権力以外は、人に力を加えてはいけない、と言う法律があるからね。

自力執行力の禁止、と言うけれど。


無理強いすれば強要罪、刑法犯罪だな。
暴力を働けば暴行罪。

あんな風に睨むだけでも成立するけどね。
正社員、と言う立場を利用して
派遣に意味のない圧力をかけるんだったら
派遣法違反だけれど、その前に。



つまり、違法な事を平気でしている訳だから
分類で言うと行動障害、と言う事になるけれど。つまり、異常だから
相手にしても仕方ない。」

無視すればいい、と加藤は微笑む。



「何かされたらどうします?」ジョナサンが
気にすると



「何かするような奴は、イジメ、みたいな
みみっちい事はしない。
最初から暴力に訴えてくるだろう。
それなら、すぐに留置場へ入れてあげるけど」と、加藤は平然と言った。


「イジメでも告発は出来るけどね。
あの三浦だって、もう終わりだよ。
このあいだ、部下の派遣をイジメている現場を
録音して、法務部に送って置いたから。
もうすぐ、監視されて
いずれは退職させられるだろう」加藤はにこやかにそう言った。


「それで、睨んでいるのかな」ジョナサンは笑う。




「悪い事をしなければいいのだけど、しなくてはいられないと言うのは、精神の病気なんだから直せばいいんだけどね。
大方、親とかにイジメられたとか
そんな理由だろうけれど。
自分で、それが愚かな事だと思えば
その次元からは抜けられる。
同じ次元で、もっと弱い者を
イジメよう、なんて考えたら
もう、人間じゃなくなる。
無間地獄だろう。永遠に幸せにはなれない。
いつまでたっても、戦闘状態から
解放されない、死ぬまでね。

ああいうのが親にならないように、アメリカじゃ科学の子供達が増えているし
貧富の差が起こらないよう、貨幣流通経済を
無くした。あと20年だね。ああいうのが死ぬまで」と、加藤は微笑んだ。



永遠に地獄を生きている、イジメに走る連中と

加藤のような、そうでない古いタイプの人類。


確かに二分されているようだ、と
ジョナサンも思う。
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