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玲子
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加藤たちを、遠くで
さっきの中年事務員が、意地悪そうに
睨んでいるが
加藤は気にも止めない(笑)
それが、意地悪な人には嫌なのだろう。
「本当にきにならないんですね」と、ジョナサンも言う。
ななは、見慣れている。
喚く課長に、平然と微笑む派遣の加藤だったが(笑)
どちらが課長かわからない。
「別に、気にするまでもない。ああいうのは
病気なのさ。見つからなければ悪い事を
してもいい、なんて思っているから
いくらでも悪くなる。それは刺激だから
覚醒剤中毒と同じさ。刺激がなければ
不満しか残らない。脳の中で起きてる事は
刺激物質を渇望してるんだから、禁断症状と
同じなんだよ」と、加藤は切って捨てる。
「おかしなものですね。生き物として
充足してるはずなのに」と、ジョナサン。
加藤は頷き「あの女だって、正社員だから
派遣よりずっと充足してるはずなのに
それに不満で、差別する事で
人を攻撃しようとする刺激に酔っている。
才能がないから、差別くらいしかできないのさ。
ここは研究所だから、努力さえすれば
誰だって研究員になれる。
それすらしようとせず、悪い事をして
誰かを見下す事を覚えた。
ああなると人間終わりだよ。死ぬまで
幸せを得られない。刺激が起こるだけでね」と
加藤は笑う。
「部長さんに何か言われたら困りませんか」
ななは心配。
「ここでなくても、仕事はどこにでもあるからね」と、加藤は
実績のある人らしい余裕を見せた。
そこが、また能力のない人の反感を
買うところなのだが。
「人を差別するってのは、自分が
秀でていないといけない、って
思いこまされているだけなんだよ。
僕は、別に秀でていなくていいと思っているから
差別されてもなんとも思わないけどね。
それが自然だと思うよ。
人から習った事を多少知ってても
そんなの誰にでもできるさ」と、加藤は
静かに語る。
「差別的な事が好きな人達を
差別する事で、自分が特別だと
思うのはいい事だけどね(笑)
昔はそうだったんだよ。意地悪な事を
する人達をこそ差別していた。
それも排他だけどね。同じ排他なら
悪い人達を斥けるべきだね。」
加藤は淡々と言う。
海のなかで太古の生命が生まれたのは
突然変異だった。
ナトリウムの中で電気刺激を受けると
伸縮する細胞ができたのは、海から
生命が生まれたから、と言う理由で
そう言うけれど
それが、細胞膜の中で
エネルギー交換をするような生命になって以来排他、
自他が境界で別れる原因になっている。
さっきの中年事務員が、意地悪そうに
睨んでいるが
加藤は気にも止めない(笑)
それが、意地悪な人には嫌なのだろう。
「本当にきにならないんですね」と、ジョナサンも言う。
ななは、見慣れている。
喚く課長に、平然と微笑む派遣の加藤だったが(笑)
どちらが課長かわからない。
「別に、気にするまでもない。ああいうのは
病気なのさ。見つからなければ悪い事を
してもいい、なんて思っているから
いくらでも悪くなる。それは刺激だから
覚醒剤中毒と同じさ。刺激がなければ
不満しか残らない。脳の中で起きてる事は
刺激物質を渇望してるんだから、禁断症状と
同じなんだよ」と、加藤は切って捨てる。
「おかしなものですね。生き物として
充足してるはずなのに」と、ジョナサン。
加藤は頷き「あの女だって、正社員だから
派遣よりずっと充足してるはずなのに
それに不満で、差別する事で
人を攻撃しようとする刺激に酔っている。
才能がないから、差別くらいしかできないのさ。
ここは研究所だから、努力さえすれば
誰だって研究員になれる。
それすらしようとせず、悪い事をして
誰かを見下す事を覚えた。
ああなると人間終わりだよ。死ぬまで
幸せを得られない。刺激が起こるだけでね」と
加藤は笑う。
「部長さんに何か言われたら困りませんか」
ななは心配。
「ここでなくても、仕事はどこにでもあるからね」と、加藤は
実績のある人らしい余裕を見せた。
そこが、また能力のない人の反感を
買うところなのだが。
「人を差別するってのは、自分が
秀でていないといけない、って
思いこまされているだけなんだよ。
僕は、別に秀でていなくていいと思っているから
差別されてもなんとも思わないけどね。
それが自然だと思うよ。
人から習った事を多少知ってても
そんなの誰にでもできるさ」と、加藤は
静かに語る。
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思うのはいい事だけどね(笑)
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突然変異だった。
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生命が生まれたから、と言う理由で
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それが、細胞膜の中で
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自他が境界で別れる原因になっている。
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