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科学と信仰

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神様はそばにいると、大昔の日本人は
感じてたので

普段でも、神様に恥じない生き方をした。

それは信仰と言うよりは、信念のようなものだろう。



神様と言わなければ、愛と言う言い方もある。

自然に愛を感じるから、樹木や石を神様のように
大切にするし


故郷や、友達を大切にする。


でもそれは、神様への忠誠と言うような
窮屈なものではないけれど



その、故郷を大切にする気持ちを
すり替えて


渡来人が、日本人になりすまして
戦争を起こして


渡来人たちの、追われた故郷に
復讐をしかけたのが

大東亜共栄圏と言う考えの戦争であった。



それに負けてから、今度は日本の国土に侵入して

ななたちの心を蝕んでいる。



イジメのような、小さなテロである。









「神様は、心の中にいらっしゃるのですから
日本の方は、それでいいのかもしれません」と、院長。




「そうなんですか?」と、なな。





「はい。心のどこかで信じる気持ちがあればいいのです」と、院長は言った。



「冷めないうちに頂きましょう」と、皆で
お祈りして、頂きます。





「アイスクリーム食べたいなぁ」と、ななは
甘えっ子らしい(笑)。


「ちょっと味薄いね」とか、めぐも
思ったりするけど



それは、精進料理のようなものだ(笑)。




「若い方々には、物足りないかもしれませんけれども
神様からの思し召しなのですから、有り難く頂きましょう。

豆も、お芋も生きているのです。
畠に植えれば芽を出すものを、私達は
頂いています」と、院長。



そうですね、と思うけれども


生き物を食べているとは、意識はしていない。


元々、美味しいと言う感覚も
経験的なものだから


生き物を食べて来た記憶が残っている、そういう事だろう。


甘味や旨味、それは
自然にあるケミカルを感じるものだけれども
生き物の体にあるケミカルだったりする。


例えばグルタミン酸は、お肉の蛋白質からのものだし
イノシン酸は、お魚のものだ。




そういう旨味を欲しいと思う気持ちは

古代なら、動物やお魚への狩猟を生むから


彼らからすると、侵略だしテロである。



なので、修道院では
割と、旨味の少ないものを食べているけれど
それはそれで、優しい美味しさがある(笑)。


攻撃を生むような食べ物は控える、と言う事か。



ななが食べたいと言った、アイスクリームも
実は自然にないもので

甘味も、とりすぎると

いつも欲しくなるので、あまり、よろしくない。

無いときに苛立ったりする、そういうものだ。





「買って来て、後で食べよう」と
ななは言うけど、日本のような
コンビニはここには無かったりする(笑)。



「そうですね、お金を使うのは
あまり好ましい事ではないですが」と
院長は言う。



信仰の深い方々からの寄附、つまり
神様の思し召しで、修道院は成り立っているから

お金を持たなくても、生きていけるのですと


成り立ちを話す。




キリスト教ですら、成立の時
既に貨幣流通経済の中にあったから


金銭と言うものの価値観を定義している。


加藤が破壊したものである(笑)。
たとえば、聖書にも
放蕩な金持ちと、乞食の話が出てきたりする。

金持ちは地獄に落ち、乞食は天国へ。

ありがちだが、金持ちが悪人な訳でもなく
乞食の全てが善人でもない。


運もあるし、環境もある。

大きな影響は「金」と言うものが
科学的な根拠がなく、絶対的な基準もない事だ。


そんなものが無く、理論的に正しいものが貨幣の代わりになれば
聖書にあるような不公平も起きない。


それが、加藤のエネルギー取引である。

聖書ですら前提になっている不公平、経済の矛盾。
なら、公平に、矛盾がなければ
ひとつ、人間は幸せに近づける。


ななたちや、修道院に集まるシスターたちも
何か理由があって、幸せを修道院に求めた。

つまり、現世が彼女たちを退けたのだろう。


そうでなければ、信仰のように特別な思い込みがなくても
ひとは生きていけるはずだ。

自然のままなら、だれでも生まれたままのように
ふつうに生きていける。

それを、面倒なシキタリで阻害しているもの、そのひとつが
貧富である。
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