秀才くんの憂鬱

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Break Time 4

Break Time ☕️ 賛(現代社会人の日常)

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※本編とはまったく関係のない話です。とばしていただいて構いません。


朝ごはん

「パパ、公園行く!」
現在、日曜日朝6時半。
「えー、こんなに寒いのに?な、昼になってからでも公園は逃げないから」
布団かから顔だけを出して、賛は答える。
「んー!昼まで待てない!」
鈴は布団の上から、賛に股がる。
仕方ない。起きなければ。公園に行くかどうかは別として。

「おはよー」
隣でムクッと起き上がった日美。
「おはよー」
「あ、パパ、活動開始するんだったら、コーヒー淹れといて、私はもうちょっとゴロゴロするから」
起き上がったくせに、布団に引っ込んだ日美。
「え?ちょ、ママ?おーい」
「パパ!」
強引に腕を引っ張られて、やむなく、ベッドから出てきた賛。床には冷気が溜まっていて寒い。


キッチンに立つ賛。パジャマに寝癖。
「ん、そーだ、鈴にも朝ごはん作るの手伝ってもらっちゃおっかな」
「する!」
「じゃあ、鈴の食器並べて、ウサギさんが描かれてるやつとフォーク」
賛はそう言いながら、鈴にプラスチックの皿と、フォークを持たせる。
鈴はテクテクとそれをもって歩いて、椅子によじ登って、ダイニングテーブルに置く。
「パパ!置いたー」
「ありがとう、すっごい助かる」
こうやって時間がある時にお手伝いを経験させておきたいものだ。
コーヒーメーカーにコーヒーをセットして、ボタンをポチッと押す。

 賛はホットサンドメーカーを取り出して、耳をカットした食パンと、ハムとチーズと炒った卵を用意する。
「よーし、今日は鈴とママが好きなホットサンドにしようかな」
「やったー!」
鈴の嬉しそうな声が聞こえて、ヨシッ!と思う。まだ、美味しいと言われたわけではないのに。
ホットサンドメーカーに具材とパンをセットして、ダイヤルを回す。
出来上がるまでの間に、レタスとトマトのオリーブオイル塩のサラダを手際よく作る。いつもの朝ごはんはもっとテキトーだが、たまの休日くらい、カフェの朝食みたいなものを食べたいじゃないか。それに、日美と鈴の笑顔を見たい。
小型の木製のボール3つに出来上がったサラダを盛り付ける。
サラダが出来上がった頃に、ホットサンド第一弾が出来て、すぐさま第二弾セット。機械から取り出した第一弾を、それぞれ正方形から三角形になるように切る。うん、いい出来だ。チーズがほどよくとろけだし、きつね色の外側あわさり、食欲をそそる。

「あー、良い香り」
リビングのドアを開けるのは日美。もう、着替えを済ませ、白っぽいパーカーと青色のロングスカートの日美。
「ママ!」
「コーヒー出来てるよ」
「ありがと」
「いえいえ」
丁度、ホットサンド第二弾が完成して、それを並べる。

「いただきます!」
「美味しい」
日美がそう言って、ニコッとする。
「良かったぁ。どう?鈴、美味しい?」
「うん!パパのこれ好き!」
「そうか、作ったかいがあるよ」
「あー、この制度、サイコー!ねぇ、毎日曜日、これやって」
「良いよ。ほら、たまには、日美も朝ゆっくり起きられる日があってもいいし」
そう言いながら、卵のホットサンドに手を伸ばす賛。日美はその賛の横顔を見ながら、微笑んだ。
「あーあ、何で、毎日が日曜日にならないんだろう」
「そりゃ仕方ないでしょ」
「日曜日だったら、こんな風に、鈴と賛と一緒に落ち着いて朝ごはん食べれるのに」
「確かにな」

「ね!パパ、あとで公園行こーね」
そう言えば、そんな話があったなー。
「え?パパ、OKなんて言ってないんだけど…」
「ママも一緒に行っていい?パパ。パパが居れば、楽しさ倍増なんだけどなー」
ック、その笑顔、反則だろう。
「わ、分かったよ」
「やったー!」
子供の前で、子供みたいな明るい声でそう言う日美。鈴も両手をあげて、嬉しそうにする。

俺って、今、スゲー幸せ者だ!

急に思った。

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