5 / 26
記憶を失うまで
しおりを挟む
賢太郎は、おぉ!と歓声をあげる。
「どうかな?」
「めっちゃ似合ってるやん!」
純白のドレスに身を包む怜。ウエディングドレスを選ぶのがこんなに楽しいとは思わなかった。
「さっきのとどっちが良いかな?」
「今、着ているやつの方が似合ってんで。裾にかけて、フワーっと広がってる感じがめっちゃ良い!」
即答。ここまで褒めてくれると嬉しい。
「じゃぁ、こっちで」
「はい、わかりました」
試着室に戻って、着替える。結構、面倒な作業だ。
「ドレス、着てる怜さん、めっちゃキレイやったで」
店を出ても、賢太郎の目に焼き付いた怜の姿は離れない。
「ごめんね、買いたいなんてわがままいっちゃって」
「一生に一回のことやもん、それくらいのわがまま全然オッケーやで。まぁ、値段見たときはちょっとビビったけど」
賢太郎は、フッと息を吐く。ドレスの相場を甘く見ていた。
「17万円だもんね」
ウエディングドレスとしては、特段、高いわけでもなければ、安い訳でもない。でも、怜らしいドレス。袖のレースが可愛らしい。
「でも、何でレンタルでもドレスは着られるのに買うことにしたん?」
「着て、将来子供ができたときとか女の子だったらリメイクしてベビードレスとかハンカチにするのもありかなって。男の子だったら、部屋に飾ってたまに眺めても良いし。それに、大切な思い出だもん、何か形に残しておきたくてさ」
賢太郎には無い発想だった。
「なるほどな」
「賢太郎さんは、どんな服にするの?色とか」
「う~ん、どうしよっかな、モーニングコートの黒が一番着たいんやけど、僕って小さいし、多分やけど似合わへんのちゃうかなって」
燕尾服みたいな服で、昼間における最上級正装。
「立ち振舞いも堂々してるし、姿勢も良いから大丈夫だって」
「あー、でも白のタキシードも見たら、かっこよかってんな」
「うん、それも良かった」
2人は、肩を並べて楽しそうにお喋りをして、具体的になってきた結婚式に夢を膨らましている。東京の騒がしい空気から切り離されたような2人の会話。信号のついた横断歩道。ビルに囲まれた都会の真ん中 信号のついた横断歩道。ビルに囲まれた都会の真ん中。
信号はやがて、青になり、わらわらと歩行者は動き出す。
怜は賢太郎と結婚式への夢を膨らませて、楽しそうに笑っていた。
バン!
怜に向かって車が突っ込んだ。その衝撃で車は止まって、怜は数メートルは吹き飛ばされた。
本当にスローに見えた。怜の瞬き一つ、指の動き一つ、そんなものがやけに鮮明に見えたんだ。夏の蜃気楼に揺れる怜のどんな些細な仕草も、その瞬間だけが引き延ばされたようなそんな感じだった。
銃声かと思わせるような、重い音がビル群に響く。白い車のボンネットには赤い血が付着した。
賢太郎は慌てて怜に駆け寄る。
「怜さん!怜さん!」
歩行者信号は赤に変わって、車の信号は青になるが騒然とした事故現場が広がった前で誰も動けない。
「返事してや!」
ダメだ。サーッと血の気が引いていく感じがした。いや、僕は消防士やろ。冷静に状況を判断して、助けを求めたら良いねん。
脈拍を確認して、息があることに一安心。
通報をして、救急車が到着するまで懸命に声かけをする。
賢太郎は辺りをキョロキョロと見るが、誰も手を差しのべようとはしてくれない。興味と哀れみの眼差しだけが賢太郎と怜に降り注がれる。
「俺らも手伝います。何したらいいっすか?」
怜さんはスカートだ。でも、使えそうな上着もない。
「何か、バスタオルみたいの持ってませんか?」
「これで良かったら」
助けに来てくれた、いかにも部活終わりの大学生三人組の一人が大判のスポーツタオルを貸してくれる。それを怜さんの足元に広げ、盗撮防止。それから、回復体位をとって、テキパキと指示をしながら待つ。
「車の中の方はどうなっていますか?」
「エアバックに顔面押し当ててます」
それでは気道を確保されていないかも。
「呼吸は?」
「弱ってる感じがします」
「では、少し、体勢を変えて鼻と口で呼吸できるようにしてください!」
頼むから、二人とも死なないで。
焼け石のように熱くなったアスファルト。賢太郎の額から顎を伝った汗が、怜の手にピチャンと落ちる。
救急車がサイレンを鳴らしながら、到着する。怜は担架で救急車のなかに運ばれる。
賢太郎は救急車に同伴で乗り込む。
狭い車内にはコードと機械がところせましと備えられている。
「こちら、明神怜さん、28歳、女性
持病なし。血液型はO」
「怪我の状態は分かりますか?」
「心肺ともにあります。ですが、出血があり、意識もはっきりしていません。車にはねられた衝撃でおよそ3から4メートルはとばされました。どうか、助けてください」
「はい、最善を尽くします」
怜は病院に運び込まれ、そこで、その日の中に手術を受けることになる。
賢太郎は日頃は信じていない神に、祈るより他はなかった。白い廊下と壁、無機質な空間の中でただ一人、怜を待つ。
運転手は、運転中に突然意識を失っていたことが判明。正直、そのドライバーにどんな感情を抱くのが普通であるか、賢太郎には分からない。もしも、明らかな悪意や、過失があったとするならば、ドライバーを憎んだり、訳を問い正し法的な措置をもって彼を貶めることも出来たかもしれない。でも、これは、そうではない。結果として、怜が轢かれて、今、こうやって手術を受けている事実があったとしても、それは、誰のせいにもならない。
長い溜め息が、消える。
翌日
「右腕の骨折が一番大きな怪我ですね」
レントゲンを見せられると、ぱっくりと骨が割れていた。
「交通事故の場合、すぐには症状がでない怪我もあります、なのでしばらくは入院になりますね」
「入院ですか、治るのはいつくらいでしょうか?」
「そうですね、腕の方は2ヶ月と言ったところですかね。手術で腕にボルトのようなものをはめて、固定をしています」
「そう、ですか」
結婚式には間に合う。良かった。
肩の荷がフッと軽くなる。
怜は意識を取り戻した。
「ん?ここどこ?」
辺りをキョロキョロと見回すような素振りを見せた怜。病室の怜のベッドの横の椅子から賢太郎はガタッと立ち上がる。
「怜さん、昨日はほんまにゴメン!もっと、はよ気づいてたら」
「お!怜、気が付いたか?」
お父さんも同じ病室に居て、同じように怜のことを覗き込む。
「ん?お父さん?え?隣は誰?あの、すみません、誰ですか?」
「え…?」
目の前が真っ白になった。怜が、そんな冗談を言うような人ではないからだ。
「もう、やめてや、賢太郎やろ」
「すみません、分かりません」
「冗談きついで、婚約者やん」
「…何を言っているんですか?人違いではないですか?」
「どうかな?」
「めっちゃ似合ってるやん!」
純白のドレスに身を包む怜。ウエディングドレスを選ぶのがこんなに楽しいとは思わなかった。
「さっきのとどっちが良いかな?」
「今、着ているやつの方が似合ってんで。裾にかけて、フワーっと広がってる感じがめっちゃ良い!」
即答。ここまで褒めてくれると嬉しい。
「じゃぁ、こっちで」
「はい、わかりました」
試着室に戻って、着替える。結構、面倒な作業だ。
「ドレス、着てる怜さん、めっちゃキレイやったで」
店を出ても、賢太郎の目に焼き付いた怜の姿は離れない。
「ごめんね、買いたいなんてわがままいっちゃって」
「一生に一回のことやもん、それくらいのわがまま全然オッケーやで。まぁ、値段見たときはちょっとビビったけど」
賢太郎は、フッと息を吐く。ドレスの相場を甘く見ていた。
「17万円だもんね」
ウエディングドレスとしては、特段、高いわけでもなければ、安い訳でもない。でも、怜らしいドレス。袖のレースが可愛らしい。
「でも、何でレンタルでもドレスは着られるのに買うことにしたん?」
「着て、将来子供ができたときとか女の子だったらリメイクしてベビードレスとかハンカチにするのもありかなって。男の子だったら、部屋に飾ってたまに眺めても良いし。それに、大切な思い出だもん、何か形に残しておきたくてさ」
賢太郎には無い発想だった。
「なるほどな」
「賢太郎さんは、どんな服にするの?色とか」
「う~ん、どうしよっかな、モーニングコートの黒が一番着たいんやけど、僕って小さいし、多分やけど似合わへんのちゃうかなって」
燕尾服みたいな服で、昼間における最上級正装。
「立ち振舞いも堂々してるし、姿勢も良いから大丈夫だって」
「あー、でも白のタキシードも見たら、かっこよかってんな」
「うん、それも良かった」
2人は、肩を並べて楽しそうにお喋りをして、具体的になってきた結婚式に夢を膨らましている。東京の騒がしい空気から切り離されたような2人の会話。信号のついた横断歩道。ビルに囲まれた都会の真ん中 信号のついた横断歩道。ビルに囲まれた都会の真ん中。
信号はやがて、青になり、わらわらと歩行者は動き出す。
怜は賢太郎と結婚式への夢を膨らませて、楽しそうに笑っていた。
バン!
怜に向かって車が突っ込んだ。その衝撃で車は止まって、怜は数メートルは吹き飛ばされた。
本当にスローに見えた。怜の瞬き一つ、指の動き一つ、そんなものがやけに鮮明に見えたんだ。夏の蜃気楼に揺れる怜のどんな些細な仕草も、その瞬間だけが引き延ばされたようなそんな感じだった。
銃声かと思わせるような、重い音がビル群に響く。白い車のボンネットには赤い血が付着した。
賢太郎は慌てて怜に駆け寄る。
「怜さん!怜さん!」
歩行者信号は赤に変わって、車の信号は青になるが騒然とした事故現場が広がった前で誰も動けない。
「返事してや!」
ダメだ。サーッと血の気が引いていく感じがした。いや、僕は消防士やろ。冷静に状況を判断して、助けを求めたら良いねん。
脈拍を確認して、息があることに一安心。
通報をして、救急車が到着するまで懸命に声かけをする。
賢太郎は辺りをキョロキョロと見るが、誰も手を差しのべようとはしてくれない。興味と哀れみの眼差しだけが賢太郎と怜に降り注がれる。
「俺らも手伝います。何したらいいっすか?」
怜さんはスカートだ。でも、使えそうな上着もない。
「何か、バスタオルみたいの持ってませんか?」
「これで良かったら」
助けに来てくれた、いかにも部活終わりの大学生三人組の一人が大判のスポーツタオルを貸してくれる。それを怜さんの足元に広げ、盗撮防止。それから、回復体位をとって、テキパキと指示をしながら待つ。
「車の中の方はどうなっていますか?」
「エアバックに顔面押し当ててます」
それでは気道を確保されていないかも。
「呼吸は?」
「弱ってる感じがします」
「では、少し、体勢を変えて鼻と口で呼吸できるようにしてください!」
頼むから、二人とも死なないで。
焼け石のように熱くなったアスファルト。賢太郎の額から顎を伝った汗が、怜の手にピチャンと落ちる。
救急車がサイレンを鳴らしながら、到着する。怜は担架で救急車のなかに運ばれる。
賢太郎は救急車に同伴で乗り込む。
狭い車内にはコードと機械がところせましと備えられている。
「こちら、明神怜さん、28歳、女性
持病なし。血液型はO」
「怪我の状態は分かりますか?」
「心肺ともにあります。ですが、出血があり、意識もはっきりしていません。車にはねられた衝撃でおよそ3から4メートルはとばされました。どうか、助けてください」
「はい、最善を尽くします」
怜は病院に運び込まれ、そこで、その日の中に手術を受けることになる。
賢太郎は日頃は信じていない神に、祈るより他はなかった。白い廊下と壁、無機質な空間の中でただ一人、怜を待つ。
運転手は、運転中に突然意識を失っていたことが判明。正直、そのドライバーにどんな感情を抱くのが普通であるか、賢太郎には分からない。もしも、明らかな悪意や、過失があったとするならば、ドライバーを憎んだり、訳を問い正し法的な措置をもって彼を貶めることも出来たかもしれない。でも、これは、そうではない。結果として、怜が轢かれて、今、こうやって手術を受けている事実があったとしても、それは、誰のせいにもならない。
長い溜め息が、消える。
翌日
「右腕の骨折が一番大きな怪我ですね」
レントゲンを見せられると、ぱっくりと骨が割れていた。
「交通事故の場合、すぐには症状がでない怪我もあります、なのでしばらくは入院になりますね」
「入院ですか、治るのはいつくらいでしょうか?」
「そうですね、腕の方は2ヶ月と言ったところですかね。手術で腕にボルトのようなものをはめて、固定をしています」
「そう、ですか」
結婚式には間に合う。良かった。
肩の荷がフッと軽くなる。
怜は意識を取り戻した。
「ん?ここどこ?」
辺りをキョロキョロと見回すような素振りを見せた怜。病室の怜のベッドの横の椅子から賢太郎はガタッと立ち上がる。
「怜さん、昨日はほんまにゴメン!もっと、はよ気づいてたら」
「お!怜、気が付いたか?」
お父さんも同じ病室に居て、同じように怜のことを覗き込む。
「ん?お父さん?え?隣は誰?あの、すみません、誰ですか?」
「え…?」
目の前が真っ白になった。怜が、そんな冗談を言うような人ではないからだ。
「もう、やめてや、賢太郎やろ」
「すみません、分かりません」
「冗談きついで、婚約者やん」
「…何を言っているんですか?人違いではないですか?」
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
思い出を探して
N
恋愛
明神 怜 はウエディングドレスを見に行った日の帰り、交通事故にあって記憶を失った。不幸中の幸いか、多くのことは数日中に思い出し、生活を営める。だが、婚約者だけ分からない。婚約者である賢太郎は、ショックを受けつつ前向きに、怜に向き合いゼロから好きになってもらう努力をする。
二人はどうなる…
駄作ラノベのヒロインに転生したようです
きゃる
恋愛
真面目な私がふしだらに――!?
『白銀の聖女』と呼ばれるシルヴィエラは、修道院の庭を掃除しながら何げなく呟いた。「はあ~。温かいお茶といちご大福がセットで欲しい」。その途端、彼女は前世の記憶を思い出す……だけでは済まず、ショックを受けて青ざめてしまう。
なぜならここは『聖女はロマンスがお好き』という、ライトノベルの世界だったから。絵だけが素晴らしく内容は駄作で、自分はその、最低ヒロインに生まれ変わっている!
それは、ヒロインのシルヴィエラが気絶と嘘泣きを駆使して、男性を次々取り替えのし上がっていくストーリーだ。まったく面白くなかったため、主人公や作者への評価は最悪だった。
『腹黒女、節操なし、まれに見る駄作、聖女と言うより性女』ああ、思い出すのも嫌。
ラノベのような生き方はしたくないと、修道院を逃げ出したシルヴィエラは……?
一生懸命に生きるヒロインの、ドタバタコメディ。ゆる~く更新する予定です。
溺愛プロデュース〜年下彼の誘惑〜
氷萌
恋愛
30歳を迎えた私は彼氏もいない地味なOL。
そんな私が、突然、人気モデルに?
陰気な私が光り輝く外の世界に飛び出す
シンデレラ・ストーリー
恋もオシャレも興味なし:日陰女子
綺咲 由凪《きさき ゆいな》
30歳:独身
ハイスペックモデル:太陽男子
鳴瀬 然《なるせ ぜん》
26歳:イケてるメンズ
甘く優しい年下の彼。
仕事も恋愛もハイスペック。
けれど実は
甘いのは仕事だけで――――
ふたりは片想い 〜騎士団長と司書の恋のゆくえ〜
長岡更紗
恋愛
王立図書館の司書として働いているミシェルが好きになったのは、騎士団長のスタンリー。
幼い頃に助けてもらった時から、スタンリーはミシェルのヒーローだった。
そんなずっと憧れていた人と、18歳で再会し、恋心を募らせながらミシェルはスタンリーと仲良くなっていく。
けれどお互いにお互いの気持ちを勘違いしまくりで……?!
元気いっぱいミシェルと、大人な魅力のスタンリー。そんな二人の恋の行方は。
他サイトにも投稿しています。
琴姫の奏では紫雲を呼ぶ
山下真響
恋愛
仮想敵国の王子に恋する王女コトリは、望まぬ縁談を避けるために、身分を隠して楽師団へ入団。楽器演奏の力を武器に周囲を巻き込みながら、王の悪政でボロボロになった自国を一度潰してから立て直し、一途で両片思いな恋も実らせるお話です。
王家、社の神官、貴族、蜂起する村人、職人、楽師、隣国、様々な人物の思惑が絡み合う和風ファンタジー。
★作中の楽器シェンシャンは架空のものです。
★婚約破棄ものではありません。
★日本の奈良時代的な文化です。
★様々な立場や身分の人物達の思惑が交錯し、複雑な人間関係や、主人公カップル以外の恋愛もお楽しみいただけます。
★二つの国の革命にまつわるお話で、娘から父親への復讐も含まれる予定です。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
イケメン副社長のターゲットは私!?~彼と秘密のルームシェア~
美和優希
恋愛
木下紗和は、務めていた会社を解雇されてから、再就職先が見つからずにいる。
貯蓄も底をつく中、兄の社宅に転がり込んでいたものの、頼りにしていた兄が突然転勤になり住む場所も失ってしまう。
そんな時、大手お菓子メーカーの副社長に救いの手を差しのべられた。
紗和は、副社長の秘書として働けることになったのだ。
そして不安一杯の中、提供された新しい住まいはなんと、副社長の自宅で……!?
突然始まった秘密のルームシェア。
日頃は優しくて紳士的なのに、時々意地悪にからかってくる副社長に気づいたときには惹かれていて──。
初回公開・完結*2017.12.21(他サイト)
アルファポリスでの公開日*2020.02.16
*表紙画像は写真AC(かずなり777様)のフリー素材を使わせていただいてます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる