102 / 130
第四章
精霊界への適性 前編
しおりを挟む
「うーん、どうしたものかしら……」
「そう言われても僕は人間の性質について明るくないのですよ……」
「ケルークス」の奥の方の席で、所長のアイリスと副所長のハーウェックが額を突き合わせながら頭を抱えている。
二体とも私が出勤してからずっとこの調子だ。
今出勤している相談員は二体と私の他にフランシスだけ。そのフランシスもそろそろ帰ろうかと店内を見回している。
フランシスが帰らないのは、存在界に出張しているある精霊が戻ってこないからだ。
彼はその精霊からもたらされる情報を待っている。
私はすることがないので店内にある雑誌を読みながらお茶を飲んでいる。
今日は満席に近い状態なので、ユーリとピアが忙しく動き回っている。
私と話をしている時間も無いようだ。
雑誌を半分ほど読んだところで、店内に元気な声が響いた。
「戻ったよーっ! フランシスいる?」
存在界への出張組、お騒がせ精霊のバネッサの声だ。大きなリュックを背負っているので存在界から何かを仕入れてきたのだろう。
バッ! とフランシスが立ち上がった。当然彼が待っていたのも彼女だ。
「例の新作、発売日はいつになった?」
「六月ニ六日だって! 予約しておいたから!」
興奮気味のフランシスにバネッサが端末を取り出して画面を見せた。どうやらフランシスが求めている新作の予約票らしい。
「助かった、ありがとう! じゃ、お先に失礼~」
予約票を確認したフランシスはさっさと「ケルークス」を後にした。
これで店内に残る魂霊の相談員は私一人になった。
「ユーリは厨房かな?」
バネッサの問いに私が多分そうだと答えると、彼女はリュックを背負ったまま厨房へと姿を消した。
「アーベル、ちょっと意見を聞きたいから来てくれない?」
バネッサの背中を見送っている私にアイリスが声をかけてきた。
「意見を聞きたい」は「揺らぐぞ」の意味だから、半ば脅迫だ。困ったものだ。
私がお茶のグラス (今日は冷たいお茶なのだ)を手にアイリスとハーウェックのいるテーブルへと移動した。
「アーベルさん、委員会からこんなこと言われているのですけど、どう答えたらよいかお知恵を拝借できないでしょうか?」
ハーウェックがテーブルの上に置かれた紙を指し示した。
妙に低姿勢の彼であるが、五厘刈りでサングラス姿。紫のスーツに全身金銀の鎖のアクセサリといったいでたちだ。
相変わらず外見と姿勢のギャップが凄まじい。もう慣れたが。
私はハーウェックから差し出された紙を手に取った。
移住管理委員会、すなわち私の所属する「精霊界移住相談所」の上位組織から各相談所に向けての指示書のようだ。
「……移住の適性がある人間、移住を希望する人間へ確実に精霊界の情報を届けよ、ですか……」
委員会は精霊界に移住すべき人間へ精霊界の情報が正しく届いていないのではないか、と考えているようだ。
「よその相談所に所属している出張組が委員会にそんなことを言ったらしいのよ」
アイリスが露骨に嫌そうな顔をしている。
「それでですね、所長は『精霊界への移住に向いた人間像を明らかにして、その方に届けるべきメッセージを考えたらどうか?』と言ってくださったのですが……」
ハーウェックの言葉通りなら、やるべきことは明らかになっているような気がするのだが。何を困っているのだろうか?
その答えは次のアイリスの言葉で明らかになった。
「そう言ってみたはいいけど、私にも『精霊界への移住に向いた人間像』っていうのがよくわからないのよ。何となくアーベルは向いているな、というのは感じているのだけどね」
そういうことか……
精霊界への移住に向いた人間はどのような性質を持っているか、私も深く考えたことはなかったな……
「何となく、ですが平穏無事が好きな人、というのは適性の一つだと思いますけどね……」
「そうよね。でも、それだけだと何となく弱いと思っちゃうのよね……」
私の答えにアイリスは納得できていない様子だった。
無理もない、答えた私自身が納得できていないのだ。
「あと、負けず嫌いな人はアウトでしょうね。精霊は競争や勝負事を好みませんから」
「競争や勝負事が苦手な人、か。それもあるわね……」
相変わらずアイリスはすっきりしないといった顔をしている。
それもそのはずで私の答えが要領を得ないというか、整理できていないものだからだ。
私自身も理解はしているが、いきなり話を振られて整理された答えを出せと言われても無理がある。勿論アイリスもそれが無茶だということは理解しているはずだ。
(待てよ……答えは私だけではなく、移住者が持っているのではないか?)
ふと私の脳裏にそのような考えが浮かび上がった。
少し整理してからアイリスとハーウェックに向けて私はこう言った。
「移住者のほとんどは精霊界に順応して幸せに暮らしているはずです。私を含めた移住者に共通した性質を調べれば、どういう性質が合っているのかわかるのではないでしょうか?」
「言われてみればそうね……」
「アーベルさんの仰る通りだと思いますが、共通した性質があるかはちょっとわからないです。例えばアーベルさんとエリシアさんって、全然性質が違いますよね?」
アイリスは納得したようだが、ハーウェックは申し訳なさそうに首を傾げている。
「あら、アーベルとエリシアってそんなにタイプ違うかしら? 二人ともマメだし、相談客には親身に接しているわよ」
ハーウェックの言葉を聞きとがめたのか、アイリスが疑問の言葉を口にした。
「……確かに言われてみればそうですね。ですがアーベルさんは人当たりが柔らかくて、エリシアさんはズカズカ入ってくるイメージがありますけど……」
「エリシアも肝心なところは弁えているわよ」
アイリスやハーウェックは私とエリシアをそう見ているのか……
少なくとも私は人間時代に「マメ」と言われたことはない。「甲斐性が無い」と言われたことなら何度もあるが。
「……精霊も魂霊も相手が本気で嫌がることはできないですからね、ストッパーがかかっている可能性は否定できませんけど」
「ストッパーなんて滅多に発動しないわよ。それはわかっているでしょう、ハーウェック」
ハーウェックやアイリスがいう「ストッパー」とは、精霊や魂霊が他者を傷つける言動ができないことを意味しているのだろう。
「それはその通りなのですが……共通点、あるでしょうか……?」
ハーウェックが申し訳なさそうに私を見た。
彼は外見こそ怖い精霊なのだが基本的には腰が低い。私に対しても申し訳なく思っているのだと思う。
「私にもよくわかりませんが、何かしら共通点はあると思います。少なくとも存在界で嫌な奴はいましたけど、精霊界ではその手の精霊や魂霊には会っていませんから」
ちょっと毒の入った言葉になったが、これは私の心からの本音だ。
移住してよかったことの一つに「嫌な奴に会うことがない」というのがあるくらいだ。
「そう言ってくれると嬉しいわね。ごく一部の例外を除けば精霊に嫌な奴はいないと思うけど」
アイリスがそう言って嫌そうな顔をした。
彼女が「魂霊」という単語を出さなかったのは、恐らく彼女自身が魂霊に嫌な奴は皆無だと思っているからだろう。
そして「精霊の嫌な奴」は長老会議や移住管理委員会のことを言っているのだと思う。
「うーん、アーベルさんの仰る通りアーベルさんお一人に話を聞いても埒が明かない気がしてきました……」
「それならハーウェックが他の相談員に話を聞くの?」
ハーウェックが頭を抱えそうな様子を見せると、アイリスがすかさず突っ込んできた。
「……所長や僕が話を聞いたら、構えちゃうと思うのですよね。ここは同じもと人間の魂霊同士で話をするのが一番ではないかと……」
「あ、そうね。魂霊同士で話をするのがいいわね」
ハーウェックめ、逃げたな……
確かに彼の言うこともわからないでもない。
彼のことをよく知るうちの相談所の相談員や「ケルークス」の常連客なら、彼が腰の低い人物であることはよく知っているが、あのナリだからなぁ……
アイリスは相談所の所長であるし、このあたりにいる魂霊のほとんどはアイリスと移住相談の話をしている。
そのアイリスとの話となると移住相談みたいに魂霊側が構える可能性はあるよな……
「なので、ここは魂霊の相談員の方にお願いして近隣の移住者の方にインタビューするのがいいと思うのですよ、僕は」
「ちょっと待ってください! 相談員は調査の専門家ではないですよ」
ハーウェックがとんでもない提案をしてきたので、慌てて止めた。
魂霊の相談員は一部例外があるとはいえ、自分の経験を話すだけであり、インタビューの訓練などを受けているわけではない。
それだけではなく、この様子だとインタビューで得られた情報の分析までやらされそうな勢いだ。
「いいんじゃない。共通する性質が見つかればラッキー、くらいでいいのよ。移住に向いている人間を狙って情報を届けるのが目的だし、届ける相手が間違っていたなら別のターゲットを探せばいいのだから」
アイリスまでもがハーウェックに同調してきた。
「間違った人間に情報を届けて取り返しのつかないことにならないですかね?」
「移住しちゃったら手遅れだけど、その前に何度も相談に来るわけだから自分が精霊界に向いているかどうかくらいはわかるわよ」
アイリスにそう言われてしまうと帰す言葉がない。
敢えていえば間違った人間に情報を届けて移住を妨害されるケースが考えられるが、さすがに素人の我々でもそういう人間を狙い撃ちして精霊界の情報を届けようとは思わない。
そうなると私も折れるしかなかった。
「……責任は取れないですが、それでも良ければ……」
「アーベル一人にやらせるつもりはないわよ。他の相談員にもお願いするから」
どうやらインタビューには私だけではなく、他の相談員も駆り出させるようだ。何だか申し訳ない。
「そう言われても僕は人間の性質について明るくないのですよ……」
「ケルークス」の奥の方の席で、所長のアイリスと副所長のハーウェックが額を突き合わせながら頭を抱えている。
二体とも私が出勤してからずっとこの調子だ。
今出勤している相談員は二体と私の他にフランシスだけ。そのフランシスもそろそろ帰ろうかと店内を見回している。
フランシスが帰らないのは、存在界に出張しているある精霊が戻ってこないからだ。
彼はその精霊からもたらされる情報を待っている。
私はすることがないので店内にある雑誌を読みながらお茶を飲んでいる。
今日は満席に近い状態なので、ユーリとピアが忙しく動き回っている。
私と話をしている時間も無いようだ。
雑誌を半分ほど読んだところで、店内に元気な声が響いた。
「戻ったよーっ! フランシスいる?」
存在界への出張組、お騒がせ精霊のバネッサの声だ。大きなリュックを背負っているので存在界から何かを仕入れてきたのだろう。
バッ! とフランシスが立ち上がった。当然彼が待っていたのも彼女だ。
「例の新作、発売日はいつになった?」
「六月ニ六日だって! 予約しておいたから!」
興奮気味のフランシスにバネッサが端末を取り出して画面を見せた。どうやらフランシスが求めている新作の予約票らしい。
「助かった、ありがとう! じゃ、お先に失礼~」
予約票を確認したフランシスはさっさと「ケルークス」を後にした。
これで店内に残る魂霊の相談員は私一人になった。
「ユーリは厨房かな?」
バネッサの問いに私が多分そうだと答えると、彼女はリュックを背負ったまま厨房へと姿を消した。
「アーベル、ちょっと意見を聞きたいから来てくれない?」
バネッサの背中を見送っている私にアイリスが声をかけてきた。
「意見を聞きたい」は「揺らぐぞ」の意味だから、半ば脅迫だ。困ったものだ。
私がお茶のグラス (今日は冷たいお茶なのだ)を手にアイリスとハーウェックのいるテーブルへと移動した。
「アーベルさん、委員会からこんなこと言われているのですけど、どう答えたらよいかお知恵を拝借できないでしょうか?」
ハーウェックがテーブルの上に置かれた紙を指し示した。
妙に低姿勢の彼であるが、五厘刈りでサングラス姿。紫のスーツに全身金銀の鎖のアクセサリといったいでたちだ。
相変わらず外見と姿勢のギャップが凄まじい。もう慣れたが。
私はハーウェックから差し出された紙を手に取った。
移住管理委員会、すなわち私の所属する「精霊界移住相談所」の上位組織から各相談所に向けての指示書のようだ。
「……移住の適性がある人間、移住を希望する人間へ確実に精霊界の情報を届けよ、ですか……」
委員会は精霊界に移住すべき人間へ精霊界の情報が正しく届いていないのではないか、と考えているようだ。
「よその相談所に所属している出張組が委員会にそんなことを言ったらしいのよ」
アイリスが露骨に嫌そうな顔をしている。
「それでですね、所長は『精霊界への移住に向いた人間像を明らかにして、その方に届けるべきメッセージを考えたらどうか?』と言ってくださったのですが……」
ハーウェックの言葉通りなら、やるべきことは明らかになっているような気がするのだが。何を困っているのだろうか?
その答えは次のアイリスの言葉で明らかになった。
「そう言ってみたはいいけど、私にも『精霊界への移住に向いた人間像』っていうのがよくわからないのよ。何となくアーベルは向いているな、というのは感じているのだけどね」
そういうことか……
精霊界への移住に向いた人間はどのような性質を持っているか、私も深く考えたことはなかったな……
「何となく、ですが平穏無事が好きな人、というのは適性の一つだと思いますけどね……」
「そうよね。でも、それだけだと何となく弱いと思っちゃうのよね……」
私の答えにアイリスは納得できていない様子だった。
無理もない、答えた私自身が納得できていないのだ。
「あと、負けず嫌いな人はアウトでしょうね。精霊は競争や勝負事を好みませんから」
「競争や勝負事が苦手な人、か。それもあるわね……」
相変わらずアイリスはすっきりしないといった顔をしている。
それもそのはずで私の答えが要領を得ないというか、整理できていないものだからだ。
私自身も理解はしているが、いきなり話を振られて整理された答えを出せと言われても無理がある。勿論アイリスもそれが無茶だということは理解しているはずだ。
(待てよ……答えは私だけではなく、移住者が持っているのではないか?)
ふと私の脳裏にそのような考えが浮かび上がった。
少し整理してからアイリスとハーウェックに向けて私はこう言った。
「移住者のほとんどは精霊界に順応して幸せに暮らしているはずです。私を含めた移住者に共通した性質を調べれば、どういう性質が合っているのかわかるのではないでしょうか?」
「言われてみればそうね……」
「アーベルさんの仰る通りだと思いますが、共通した性質があるかはちょっとわからないです。例えばアーベルさんとエリシアさんって、全然性質が違いますよね?」
アイリスは納得したようだが、ハーウェックは申し訳なさそうに首を傾げている。
「あら、アーベルとエリシアってそんなにタイプ違うかしら? 二人ともマメだし、相談客には親身に接しているわよ」
ハーウェックの言葉を聞きとがめたのか、アイリスが疑問の言葉を口にした。
「……確かに言われてみればそうですね。ですがアーベルさんは人当たりが柔らかくて、エリシアさんはズカズカ入ってくるイメージがありますけど……」
「エリシアも肝心なところは弁えているわよ」
アイリスやハーウェックは私とエリシアをそう見ているのか……
少なくとも私は人間時代に「マメ」と言われたことはない。「甲斐性が無い」と言われたことなら何度もあるが。
「……精霊も魂霊も相手が本気で嫌がることはできないですからね、ストッパーがかかっている可能性は否定できませんけど」
「ストッパーなんて滅多に発動しないわよ。それはわかっているでしょう、ハーウェック」
ハーウェックやアイリスがいう「ストッパー」とは、精霊や魂霊が他者を傷つける言動ができないことを意味しているのだろう。
「それはその通りなのですが……共通点、あるでしょうか……?」
ハーウェックが申し訳なさそうに私を見た。
彼は外見こそ怖い精霊なのだが基本的には腰が低い。私に対しても申し訳なく思っているのだと思う。
「私にもよくわかりませんが、何かしら共通点はあると思います。少なくとも存在界で嫌な奴はいましたけど、精霊界ではその手の精霊や魂霊には会っていませんから」
ちょっと毒の入った言葉になったが、これは私の心からの本音だ。
移住してよかったことの一つに「嫌な奴に会うことがない」というのがあるくらいだ。
「そう言ってくれると嬉しいわね。ごく一部の例外を除けば精霊に嫌な奴はいないと思うけど」
アイリスがそう言って嫌そうな顔をした。
彼女が「魂霊」という単語を出さなかったのは、恐らく彼女自身が魂霊に嫌な奴は皆無だと思っているからだろう。
そして「精霊の嫌な奴」は長老会議や移住管理委員会のことを言っているのだと思う。
「うーん、アーベルさんの仰る通りアーベルさんお一人に話を聞いても埒が明かない気がしてきました……」
「それならハーウェックが他の相談員に話を聞くの?」
ハーウェックが頭を抱えそうな様子を見せると、アイリスがすかさず突っ込んできた。
「……所長や僕が話を聞いたら、構えちゃうと思うのですよね。ここは同じもと人間の魂霊同士で話をするのが一番ではないかと……」
「あ、そうね。魂霊同士で話をするのがいいわね」
ハーウェックめ、逃げたな……
確かに彼の言うこともわからないでもない。
彼のことをよく知るうちの相談所の相談員や「ケルークス」の常連客なら、彼が腰の低い人物であることはよく知っているが、あのナリだからなぁ……
アイリスは相談所の所長であるし、このあたりにいる魂霊のほとんどはアイリスと移住相談の話をしている。
そのアイリスとの話となると移住相談みたいに魂霊側が構える可能性はあるよな……
「なので、ここは魂霊の相談員の方にお願いして近隣の移住者の方にインタビューするのがいいと思うのですよ、僕は」
「ちょっと待ってください! 相談員は調査の専門家ではないですよ」
ハーウェックがとんでもない提案をしてきたので、慌てて止めた。
魂霊の相談員は一部例外があるとはいえ、自分の経験を話すだけであり、インタビューの訓練などを受けているわけではない。
それだけではなく、この様子だとインタビューで得られた情報の分析までやらされそうな勢いだ。
「いいんじゃない。共通する性質が見つかればラッキー、くらいでいいのよ。移住に向いている人間を狙って情報を届けるのが目的だし、届ける相手が間違っていたなら別のターゲットを探せばいいのだから」
アイリスまでもがハーウェックに同調してきた。
「間違った人間に情報を届けて取り返しのつかないことにならないですかね?」
「移住しちゃったら手遅れだけど、その前に何度も相談に来るわけだから自分が精霊界に向いているかどうかくらいはわかるわよ」
アイリスにそう言われてしまうと帰す言葉がない。
敢えていえば間違った人間に情報を届けて移住を妨害されるケースが考えられるが、さすがに素人の我々でもそういう人間を狙い撃ちして精霊界の情報を届けようとは思わない。
そうなると私も折れるしかなかった。
「……責任は取れないですが、それでも良ければ……」
「アーベル一人にやらせるつもりはないわよ。他の相談員にもお願いするから」
どうやらインタビューには私だけではなく、他の相談員も駆り出させるようだ。何だか申し訳ない。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
転生したら赤ん坊だった 奴隷だったお母さんと何とか幸せになっていきます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
転生したら奴隷の赤ん坊だった
お母さんと離れ離れになりそうだったけど、何とか強くなって帰ってくることができました。
全力でお母さんと幸せを手に入れます
ーーー
カムイイムカです
今製作中の話ではないのですが前に作った話を投稿いたします
少しいいことがありましたので投稿したくなってしまいました^^
最後まで行かないシリーズですのでご了承ください
23話でおしまいになります
チート幼女とSSSランク冒険者
紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】
三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が
過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。
神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。
目を開けると日本人の男女の顔があった。
転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・
他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・
転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。
そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語
※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
Lunaire
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる