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二年目 二〇五八年
96:第九六回 一二月二〇日 決戦! グランド・ファイナル・グランプリ その1
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さて、次は年末の大一番・グランド・ファイナル・グランプリです!
我らがライズ選手は年間ランキング一位の可能性を残して出場します!
まずは出場者リストです。
先にランキングでの出場選手から紹介します。
一番ブースのピト選手は、現在のランキング一位。Sランク競技のタイトルは六年前のトライアスロンのみですが、今年も三位に入っています。
トライアスロンでは四回三位以内がある選手で、ストレートとクロス競技に強いです。
過去の年間ランキングの最高は三位。今年は初の戴冠を狙います。
二番ブースのラト選手は、今年の建国杯を勝利したベテラン。他にSランク競技は一八年前に新年杯を勝利しています。
グランド・ファイナル・グランプリへの出場は四度目。過去は三回は五位、一〇位、六位でした。
新年杯を勝った二〇四〇年に年間ランキング一位を獲得しています。
過去五年はクラスⅢ~Ⅳを行ったり来たりと低迷していましたが、今年鮮やかに復活しました。
三番ブースのトハルト選手は二〇四五年のフレッシャーズカップの勝者。
クラスⅠの常連で、年間ランキングトップテンに五回入っている選手です。
年間ランキングの最高は二位ですが、年間最多勝を二〇四九年と二〇五一年の二回獲得しています。
四番ブースのレック選手はデビュー一七年目で、スピード競技に強い選手です。
Sランク競技の勝利はありませんが、Aランク競技を通算七勝している強豪です。
五番ブースのウルル選手は二年連続のランキングによる出場。
Sランク競技の勝利はありませんが、昨年からSランク競技の常連となっているので知名度も上がっていると思います。
自身初のSランク競技勝利と年間ランキング一位を狙います。
六番ブースは「ラメミリアの至宝」ディフェンディングチャンピオンのアークトゥース選手。
一昨年昨年と不調でしたが、ここで帰ってきました。私やライズ選手にとっては一番嫌なタイミングでの復調かも知れません。
今年はクレスラーメモリアルを勝利しています。
七番ブースからは投票での出場選手です。
七番ブースは大物食いで知られるマナマ選手。
今年はSランク競技の勝利がありませんが、通算二勝している強豪です。
これまで通算三一勝のうち二七勝がBランク以上の競技という「名前のある競技」に強い選手。
昨年三位の雪辱に燃えています。
八番ブースのノーラ選手は二年連続の投票での出場。
Sランク競技は昨年のクロス・スペシャリストを勝利しています。今年は三位でした。
二世選手ですがクロス競技に強い実力派。グランド・ファイナル・グランプリはステップ三がクロス競技ですので、そこまで進んでくると怖い存在です。
九番ブースのミラー選手はこれが最終出場となります。
Sランク競技は運輸局杯二回、サマー・トーナメント一回、そして二〇三五年のグランド・ファイナル・グランプリを勝利しています。
二〇三五年、二〇四二年の年間ランキング一位、二〇四二年には年間最多勝も獲得しています。
通算一九五勝の大ベテランの引退試合、油断できない相手です。
一〇番ブースのツェ・クラド選手は昨年の年間ランキング一位の選手。
ムンダス出身としては初の快挙を成し遂げました。
今年はSランク競技の勝利がありませんが、昨年の観光局杯を制しています。
一一番ブースは我らがライズ選手!
先月のSランク競技スピード・スターズを制しています。
グランド・ファイナル・グランプリのステップ一、二はそれぞれ一テイク、二テイクの短期決戦ですので、スピード競技に強いライズ選手には有利だと思います。
一二番ブースはリンツ選手。
二〇四八年の新年杯、二〇四九年のグランド・ファイナル・グランプリの勝者です。
今年は建国杯、クレスラー・メモリアルともに三位とSランク競技で好成績を収めています。
年間ランキングの最高位は四位。ここでは自己最高位の更新を目指します。
どの選手もかなりの強豪ですが、ライズ選手も負けてはいません。
競技開始五分前の一八時三五分、出場選手に集合の合図がかかりました。
同時にマネージャーは、ステージ脇にあるマネージャー用のスペースへの移動を命じられます。
私がライズ選手に「ステージで」と声をかけると、ライズ選手は手を挙げて応えてくれました。落ち着いた様子です。
むしろ私の方が舞い上がってしまっているかもしれません。
それではいけないので、軽く深呼吸してから他の選手のマネージャーたちと一緒に移動します。
会場に入ると選手の登場を待ちきれないファンの皆様の歓声に迎えられました。
我々マネージャーの登場を選手登場と勘違いされたのかもしれません。
アリーナの床が波打っているような感覚を覚えながら、マネージャー用のスペースへと移動しました。
観客席を見ると人がぎっしりで身動きが取れないほどです。
ライズ選手の応援がないかと会場を見回すと……ありました!
ライズ選手を応援する横断幕が、一、二……私が見つけたのは全部で七つ。応援してくださるファンの皆様に感謝です。
横断幕を数え終わったところで、ステージ上にサンタラという弦楽器を抱えたがロロハ姿の女性が現れました。
ロロハというのはラメミリアの伝統衣装でワンピースみたいなひざ丈の貫頭衣です。
この女性ですがラメミリアでは有名な演奏家のシエル・ラオイさんです。
グランド・ファイナル・グランプリのファンファーレを担当します。
ラオイさんがステージの中央に立ち、サンタラを構えました。
いよいよ年末の大一番、グランド・ファイナル・グランプリの開幕です!
我らがライズ選手は年間ランキング一位の可能性を残して出場します!
まずは出場者リストです。
先にランキングでの出場選手から紹介します。
一番ブースのピト選手は、現在のランキング一位。Sランク競技のタイトルは六年前のトライアスロンのみですが、今年も三位に入っています。
トライアスロンでは四回三位以内がある選手で、ストレートとクロス競技に強いです。
過去の年間ランキングの最高は三位。今年は初の戴冠を狙います。
二番ブースのラト選手は、今年の建国杯を勝利したベテラン。他にSランク競技は一八年前に新年杯を勝利しています。
グランド・ファイナル・グランプリへの出場は四度目。過去は三回は五位、一〇位、六位でした。
新年杯を勝った二〇四〇年に年間ランキング一位を獲得しています。
過去五年はクラスⅢ~Ⅳを行ったり来たりと低迷していましたが、今年鮮やかに復活しました。
三番ブースのトハルト選手は二〇四五年のフレッシャーズカップの勝者。
クラスⅠの常連で、年間ランキングトップテンに五回入っている選手です。
年間ランキングの最高は二位ですが、年間最多勝を二〇四九年と二〇五一年の二回獲得しています。
四番ブースのレック選手はデビュー一七年目で、スピード競技に強い選手です。
Sランク競技の勝利はありませんが、Aランク競技を通算七勝している強豪です。
五番ブースのウルル選手は二年連続のランキングによる出場。
Sランク競技の勝利はありませんが、昨年からSランク競技の常連となっているので知名度も上がっていると思います。
自身初のSランク競技勝利と年間ランキング一位を狙います。
六番ブースは「ラメミリアの至宝」ディフェンディングチャンピオンのアークトゥース選手。
一昨年昨年と不調でしたが、ここで帰ってきました。私やライズ選手にとっては一番嫌なタイミングでの復調かも知れません。
今年はクレスラーメモリアルを勝利しています。
七番ブースからは投票での出場選手です。
七番ブースは大物食いで知られるマナマ選手。
今年はSランク競技の勝利がありませんが、通算二勝している強豪です。
これまで通算三一勝のうち二七勝がBランク以上の競技という「名前のある競技」に強い選手。
昨年三位の雪辱に燃えています。
八番ブースのノーラ選手は二年連続の投票での出場。
Sランク競技は昨年のクロス・スペシャリストを勝利しています。今年は三位でした。
二世選手ですがクロス競技に強い実力派。グランド・ファイナル・グランプリはステップ三がクロス競技ですので、そこまで進んでくると怖い存在です。
九番ブースのミラー選手はこれが最終出場となります。
Sランク競技は運輸局杯二回、サマー・トーナメント一回、そして二〇三五年のグランド・ファイナル・グランプリを勝利しています。
二〇三五年、二〇四二年の年間ランキング一位、二〇四二年には年間最多勝も獲得しています。
通算一九五勝の大ベテランの引退試合、油断できない相手です。
一〇番ブースのツェ・クラド選手は昨年の年間ランキング一位の選手。
ムンダス出身としては初の快挙を成し遂げました。
今年はSランク競技の勝利がありませんが、昨年の観光局杯を制しています。
一一番ブースは我らがライズ選手!
先月のSランク競技スピード・スターズを制しています。
グランド・ファイナル・グランプリのステップ一、二はそれぞれ一テイク、二テイクの短期決戦ですので、スピード競技に強いライズ選手には有利だと思います。
一二番ブースはリンツ選手。
二〇四八年の新年杯、二〇四九年のグランド・ファイナル・グランプリの勝者です。
今年は建国杯、クレスラー・メモリアルともに三位とSランク競技で好成績を収めています。
年間ランキングの最高位は四位。ここでは自己最高位の更新を目指します。
どの選手もかなりの強豪ですが、ライズ選手も負けてはいません。
競技開始五分前の一八時三五分、出場選手に集合の合図がかかりました。
同時にマネージャーは、ステージ脇にあるマネージャー用のスペースへの移動を命じられます。
私がライズ選手に「ステージで」と声をかけると、ライズ選手は手を挙げて応えてくれました。落ち着いた様子です。
むしろ私の方が舞い上がってしまっているかもしれません。
それではいけないので、軽く深呼吸してから他の選手のマネージャーたちと一緒に移動します。
会場に入ると選手の登場を待ちきれないファンの皆様の歓声に迎えられました。
我々マネージャーの登場を選手登場と勘違いされたのかもしれません。
アリーナの床が波打っているような感覚を覚えながら、マネージャー用のスペースへと移動しました。
観客席を見ると人がぎっしりで身動きが取れないほどです。
ライズ選手の応援がないかと会場を見回すと……ありました!
ライズ選手を応援する横断幕が、一、二……私が見つけたのは全部で七つ。応援してくださるファンの皆様に感謝です。
横断幕を数え終わったところで、ステージ上にサンタラという弦楽器を抱えたがロロハ姿の女性が現れました。
ロロハというのはラメミリアの伝統衣装でワンピースみたいなひざ丈の貫頭衣です。
この女性ですがラメミリアでは有名な演奏家のシエル・ラオイさんです。
グランド・ファイナル・グランプリのファンファーレを担当します。
ラオイさんがステージの中央に立ち、サンタラを構えました。
いよいよ年末の大一番、グランド・ファイナル・グランプリの開幕です!
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